13.《ネタバレ》 - うまい。三谷幸喜や伊丹十三なんかが好きな人は合うんじゃないかな。 - 緊張と緩和があり、シリアスなシーンの中にも折々、日常を感じさせるどこか他人事なやり取りが挿入される。 - どこの家庭にもある夫婦間の感情のズレも、いちホテルの従業員から見ればやはり他人事で、でも本人はどうしようもない感情に押し流されて慟哭が止まらない。 - せっかくの家族旅行なのにどうしてうまくいかないんだろう。それでもみんな手を繋いで、前を向いて歩いていくんだ。ズレや悲しみを誤魔化しながらも。 - ラストシーンがどこかヴィットリオ・デ・シーカ監督の自転車泥棒を彷彿とさせた。 - 電動歯ブラシのシーンいいなあ。奥さんがスキー場で用便するシーンを入れるのも上級者。 - 深刻な状況でもトイレは行きたくなるしスッキリと解決しないまま明日は来てしまう。 - 謎のクラブシーンもよかった 【よこやまゆうき】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-06-24 16:27:33) |
12.《ネタバレ》 事前知識は「なにかあった」「旦那がクズ」みたいなことしか知らずに見ました。 まぁ確かに子供置きっぱでアレだけどそれにしてもチクチク言われ続けて可愛そうでもあったかな。 多分旅行までに色々積み重ねてただけであれはきっかけでしかなかったんだろうとか色々思うところのある映画だった。 自分ならどうしたもんかいな。 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-03-11 20:47:16) |
11.なんともナイーブなお話で、しかしどう考えてもダンナが悪いよなぁ。奥さんの怒り、落胆、不信感が痛いほど伝わってきます。だからといって第三者の前であげつらうのもどうかと思いますが。でも実際、さまざまな災害や事件・事故の現場で、こういうことは起きているかもしれません。身体的にはお互いに無傷だったとしても、心の傷は残りますね。 それはともかく、基本的にほぼ静寂の中で進行しながら、ときどき神経を逆撫でするようなBGMが大音量で流れます。これも演出の一種なのでしょうが、少々辟易しました。それからラストのバスのくだり、何か意味はあるのでしょうが、浅薄な私のアタマでは読み取れず。 ついでに言うと、連日ユニークな映画をノーカットで放送してくれるBS松竹東急さんには感謝するばかりですが、本作を含め、邦画であれ洋画であれオッパイのシーンにはことごとくボカシを入れておられます。とりたてて見たいわけではありませんが、ちょっと不粋だなあという気がしないでもありません。これもコンプライアンスですかね。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-07-30 03:50:49) |
10.《ネタバレ》 安倍元首相が銃撃されたが、1発目の銃声で驚いてしまい身をかがめてしまって、結果的に2発目への対応が遅れたことが指摘されている。それなりの訓練をしていると思われるプロであっても咄嗟の出来事で身の危険を感じたらこうなってしまうものなのかと思い知らされる。ましてや、子供とゲームをする時にインチキをしてしまうような父親では尚更だろう。が、正義感が強く潔癖な妻はそれを許さない。しまいには夫を試すような行動までする。「男のクセに」ってのも昨今のジェンダー平等からは憚れるセリフではあるが、男女の違いなのか単なる人間性の違いなのか、それとも人間の本能的なものなのか、答えがわからないまま終盤のシーンになるわけだが、バスの中で騒ぐのも乗客の中では妻ただ一人。身の危険を感じる状況ではあるが、銃撃や雪崩のような咄嗟の行動が求められるわけでもないので比較は難しいところ。そしてラストはタバコを我慢させられてきた夫の悲哀で終わる。疲れる相手と結婚しただけの話と言えなくもない。要するに相性が悪かったということなんだろうが、なんだか救いのないラストで放り出される感じではあるが、後味は悪くはないし、男女の違いや夫婦関係について色々と考えさせられる。 |
9.《ネタバレ》 男であること、そして父親であること。その責任の重さは (雪のように) 積もり積もって、築いてきた信頼はたった一瞬で (雪崩のように) 崩れていく・・。つらいもんだね (泣) あの一瞬で多くを考えられるはずもなく、お父さんの行動って反射的ですよね。何となくですが、三人も一目散に逃げるだろう、って瞬時に考えたと思います。でも人によっては見捨てて逃げたと見えるだろうし、全ての親たちが同じ行動をとるとは思えませんよね。要するにこの映画って論点や着地点がぼんやりとしていて、何が言いたいのか捉えどころのない感じがします。男と女の行動特性の違いであったり、他のカップルを通じて結婚観・恋愛観などを問いかけたり、人それぞれってことでいいんでしょうか。しかし、お父さん。散財して雪崩にあって夫婦喧嘩して精神疲労して、ようやく帰路につくバスの運転手はまともじゃないなんて、とても楽しいバカンスでしたね! 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-09-21 15:40:04) |
8.《ネタバレ》 そりゃ、こんなネチネチした底意地の悪い奥さんだったら、かりにあの雪崩の一件がなかったとしても、いつか夫婦関係は崩壊したでしょう、と思ってしまいます。なので、せっかくの設定と内容が絡んでいないのです。もっとも、最後はすべてが吹っ切れた大泣き一発で何となく解決してしまう、というのは痛快でした。それと、定点長回しを多用したカメラが印象的でした。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-10-20 02:09:40) |
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7.《ネタバレ》 もっといろいろなことが起こることを想像していましたが、家族の関係がおかしくなるキッカケとなる一つの出来事だけで後は特に大きな出来事が起こるわけでもなく家族の心理の変化だけを描いていく感じでしたね。 最後はバッドエンドで終わるかと思いきゃハッピーエンドで終わりそうになってまたバッドエンドで終わりそうな感じになっての みんなで山を降りるシーンはなんだか面白い。途中バスが事故ってるシーンでもありそうな感じですけどそんなことも特になく。ゲーム・オブ・スローンズの野人の人が全く同じヒゲで出てましたけどあのヒゲ自前なんですかねw 【映画大好きっ子】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2016-08-17 23:51:36) |
6.《ネタバレ》 時々、アルプスに鳴る爆音と光が意味ありげで、面白いですが、 悪妻に追い詰められる腰抜け旦那が哀れな・・映画です。 自分が腰抜けだと理解している旦那に、無理やり、本人の口から言わせ、認めさせる。 他人にその様子を言いふらし旦那を落ち込ませることに執着する悪妻。 終盤では、自分だけスキーの列から外れて、旦那が助けに来るのか試す。 あげくのはてに、バスの運転手の下手さに逆上し、バスから先導して降り、一人を除いてバスから 降りて長い山道を徒歩で降りる羽目に陥らせる。最低の悪妻。 最後にバスに残った、自由な女性。彼女を通して何をこの映画は語りたかったのだろう。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 5点(2016-05-13 19:47:48) |
5.《ネタバレ》 大丈夫だと思っていた計画雪崩が眼前に迫る。横で恐怖に叫ぶ息子を抱くことさえもなく、2人の幼い子供と妻を置いて1人で逃げ出した旦那さん。あららら〜…。でも雪崩は寸前で止まり皆無事。そして飄々と戻ってきて、まるで何事もなかったかのように家族と食事…沈黙の食事…。自分のとっさの行動にショックだったろうなぁ…。でも、子供が聞いてない時にでも、なるべく早く奥さんに謝ればいいのに! 結局そのままヘラーっとしてるから、人前で奥さんが暴露し始める。「事実の解釈の違い」などと言い続ける旦那に唖然。そのあたりまでは「最低の旦那やな」としか思ってませんでしたが、だんだん奥さんのやり口に、ヤーな気分が募っていく。早い段階で夫が「怒ってるんだろう?」と問うても「いいえ」なんて言いながら、段階踏まずに他人の耳に入れていく。そんなら、食事に戻ってきた時すぐに怒れよ、と思ったりするのだが、夫も妻も突然の雪崩と、そこで起きた光景に、頭がグチャグチャで感情を正常に働かすこともできなかったんだろうなぁ。追い詰められた旦那が泣き崩れた後、10メートル先も見えないような視界の悪い中の家族四人のスキーが始まる。一体、誰が何を考えているやら不穏な空気にのまれながら一面真っ白な画面をヒヤヒヤしながら見守る。ハイ、お約束通りアクシデント発生! しかし、この映画はどこへ向かっていくのか、白い画面のごとくまるで先が見えず「計画的に奥さん殺害?」「逆に奥さんから旦那への復讐が?」「それとも幼い子供2人が孤児に?」とハラハラ。その顛末を描いたら物語は終わりと思いきや、雪山を去る帰り道にまたもアクシデント! 話の構造としてはすごく運びが上手いと思いました。しかし、一回観ただけではこの映画が何を伝えたいのかはよくつかめませんでした。おそらくテーマに「家族」があるとは思うのだけど、本妻とうまくいかず若い娘と遊んでるおっさんや、不倫に何の罪悪感もなく「自分の責任は果たしている」と自信満々のおばさん(彼女だけラスト別行動)を描きながら含んでいる主張は何なのだろう? これ、『機械じかけのピアノのための未完成の戯曲』のミハルコフが撮ったらどんな感じの映画になるかなーと思ったりしました。 【だみお】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-04-09 00:29:02) |
4.《ネタバレ》 意外と面白かった。ある出来事に対する男女の捉え方の違いというものが、はっきりとでもどこか焦ったく描かれていた。男性にとっては無意識の、そしてなんてことない行動が、女性にとっては強く印象に残る出来事だったりするらしい。勉強になりました。ちゃんとトイレの腰掛を下げるようにします。 【lalala】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-03-09 08:58:46) |
3.スキー場で起きたハプニング..男なら、ましてや父親なら、決してとってはならない行動..それが元で、家族の仲がギクシャク(特に妻からの信頼がガタ落ち)..周りの人間を巻き込み、それを淡々と、ドキュメンタリーのごとく、長回しで..撮影、編集された 映画..観ていて、他人事ではない..って、ところを狙った..心当たりのある人には、あるあるネタ..そうでない人には、もどかしく、イラっとする..人の奥底にある、心理描写を上手く表現しているところが、秀逸..今まで有りそうで無かった、斬新的 作品... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-01-20 20:42:25) |
2.見る前の想像をいい意味で裏切られた、笑えない状況下のコメディとしてよく出来た作品です。 それなりに可笑しくもあるのですが、(2日目の夜に夕食を一緒にとったカップルのその後とか) 作品に漂う気まずい空気。コメディでもあり、主人公夫婦の心の中を、ある出来事を発端に表面化させたサスペンスでもある。 スキーリゾートにやってきた4人家族。楽しそうな1日目。 でも2日目。食事中に起きたある出来事。この時、僕もパパの行動に一瞬「あれっ!?」とは思ったんですけどね。 この1点を一緒に食事をするカップルを巻き込んだりしながら最後まで見事に引っ張り続けました。 でも、似たテイストの作品としてはポランスキーの「おとなのけんか」のようにもうちょっと楽しく笑える要素があっても良かったと思います。 考える間もないあっという間の出来事。とっさの判断。こんな時皆さんはどうなると思いますか・・・? また、そんなことがあった後、皆さんはどうしますか・・・?作者から問いかけられているかのようでもありました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-01-15 21:13:03) |
1.《ネタバレ》 定点カメラによる長回しの多用は、否応にもなく、この一家が実在する一家であることを印象付けます。そして、その一家に引き起るしょうもなくも、大変な悲劇。 まあ、私も観ている最中は「自分が旦那の立場だったら、真っ先に頭を下げて謝ったらいいのに。それから、ちゃんと今後の父親としての在り方を示せばいいのに」と思っていたのですが、その一方で「実際に自分がそんな立場になってもないのに、簡単にそうも言えないか」とも思い、何とも微妙な感覚でした。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-10-23 23:40:28) |