1.《ネタバレ》 「アタックナンバーハーフ」くらいしか日本公開されることのなかったタイ映画も、「マッハ」のヒット(?)によってこんな作品まで(地味ではあるけれど)公開されるようになったのは、ひとえにパンナー・リットグライ、この方の尽力を忘れてはなりません。タイのブルース・リーと呼ばれたパンナー師匠によって、スタントマンからスタートしたトニー・ジャーはハリウッドにも進出。香港アクション映画でも主役を張るまでになりました(涙)その弟弟子、ダン・チューポンの主演作第3弾がこの作品です。
幼い頃両親を殺された兄弟が、復讐を誓いそれぞれ違った道を歩んでいく物語。ダン君は相変わらず子犬みたいな目で可愛いからちょっと復讐に燃える兄ちゃんって感じはしないけれど、アクションはやはり師匠譲りの高さと回転を生かしたキレのいい動き。
ストーリーに関しては、タイ映画らしいと言えばそれまでのわけのわからんご都合主義なんだけれど、ここはストーリーよりもただただアクションを楽しんだ方がいい。「七人のマッハ」でダン君の妹を演じたゲーサリンちゃんが、かなり色っぽく成長して女殺し屋を演じてます。そう言えば「七マッハ」の頃から感じてたのですが、兄弟役にしては肌の色が違いすぎる。今回も弟は色白のアイドルみたいなイケメン君。その辺はタイの人はどう感じるのだろう。(色黒は田舎者の象徴みたいな感覚なので)
なにはともあれ、この作品が遺作となってしまったパンナー・リットグライ氏のご冥福を祈ると共に、師匠がなし得なかった弟子たちの世界進出を祈って、この点数です。(『マッハ』が世界各国で公開され、プロモーションでタイを出る時本当に喜んでおられたそうです)タイ映画をもっともっと日本で観たい!!