ファイヤーハート 怒れる戦士のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 フ行
 > ファイヤーハート 怒れる戦士の口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

ファイヤーハート 怒れる戦士

[ファイヤーハートイカレルセンシ]
Fireheart: The Legend of Tadas Blinda / Tadas Blinda: The Beginning
(Tadas Blinda. Pradžia)
2011年リトアニア上映時間:110分
平均点:4.00 / 10(Review 1人) (点数分布表示)
アクションドラマアドベンチャー歴史もの
新規登録(2016-07-19)【かっぱ堰】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
キャストドナタス・バニオニス(男優)
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想】

別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
1.《ネタバレ》 19世紀リトアニアの反逆者で英雄のタダス・ブリンダの物語である。一応は実在した人物らしいが実像は明瞭でなく、20世紀に入ってからの演劇やTVでイメージ形成されたところが大きいらしい。撮影場所はわからないが、劇中の設定としてはリトアニア北西部のジェマイティヤ地方で、字幕ではラテン語由来の「サモギティア」と書いてある。
時代としてはロシア皇帝アレクサンドル2世による農奴解放令(1861)の時点であり、明治維新の7年前に当たる。当時の現地事情はよくわからないが、かつて独立国だったリトアニアは隣国ポーランドとの合邦の結果として社会・文化のポーランド化が進んでおり、民族集団としてのリトアニア人は社会の下層に位置づけられていたらしい。さらにこの時代にはロシア帝国の支配が及び、主人公の見解によればリトアニア内部での領主と農民の対立を煽っていたとのことである。
この映画では、リトアニア人の民族意識を持った領主が農奴解放令を受けて農民に土地を譲り渡したことにより、初めて実際の耕作者が土地を手にした(自作農になった)状況を象徴的に描いたということらしい。その領主がリトアニア風の名前であるのに対し、ラズモフスキというポーランド風の貴族が殺されたのはポーランドの影響を排する意味だったかと思われる。さらに残った敵であるロシアに対し、これから主人公が率いる抵抗軍が立ち向かうということなのだろうが、この映画でそこまでは扱っていない。

これを単純に映画として見た場合、個人的印象としてはどうも説明不足で、いつまで経っても何が起こっているのかよくわからず、登場人物の区別もしにくいのは困った。劇中世界のスケールが小さいので主人公の英雄ぶりもほどほどでしかないが、これは原題に “Pradžia”(英 “The Beginning”、始まり)とあるように、主人公の経歴の初期段階ということで正当化されると思われる。
劇中には令嬢との恋愛、回復された友情、土地と結びついたリトアニア人意識の確立といった各種要素が盛り込まれ、また領主夫人の不倫など妙なコメディ風味もあったりする。尻に関わる主人公のジョークも小気味よく、このまま連続TVドラマにすればよかっただろうという気もした。また景観面では緩い丘陵と森の土地柄のため見通しがきかない印象だが、若干ながら視界の広がりを見せる場面もあってこういう場所だったかと納得できた。
そのようなことで、異国民としてはとっつきにくいところがなくはなかったが、場所も人も言語もリトアニアの映画であるから、リトアニアに関心のある人にはぜひ見ていただきたい。
かっぱ堰さん [DVD(字幕)] 4点(2016-08-05 00:55:40)
別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 1人
平均点数 4.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
41100.00%
500.00%
600.00%
700.00%
800.00%
900.00%
1000.00%

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS