8.《ネタバレ》 私には高尚すぎてちょっとついていけない部分が多かったです。
貧しい出自、しかもインドの人が遠くイギリスでどのように成功していくのだろうと思って見ていました。
ラマヌジャンは異国の地で頑張っていたのですが、リトルウッドやハーディー以外の人間にはなかなか認めてもらえません。実の母親が妻からの手紙をひた隠しにしてしまったせいで、妻とは手紙のやりとりすらできません。挙句、結核に侵されて死の淵をさまよいます。シビアな現実ばかり。気が重くなる一方です。
そんななか、ハーディと二人で分割数などラマヌジャンが見つけた公式の証明に没頭する日々。でもずっと具合が悪そうなラマヌジャン。いつ死ぬかわからないのに、愛する妻とは連絡もとれない状況。正直数学どころではなかろうにと思ってしまいます。
王立なんちゃらの会員になるシーン。フェローに認められるシーン。この物語のクライマックスはさすがに盛り上がります。努力と苦労が報われるわけですから盛り上がらないわけがありません。
ただ、できれば物語中もう少し盛り上がりポイントをちりばめてほしかった。実話とはいえ、映画にする以上多少の脚色は必要でしょう。教科書的な意味合いを超えられていない作品という印象です。