三度目の殺人のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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三度目の殺人

[サンドメノサツジン]
2017年【日】 上映時間:124分
平均点:6.47 / 10(Review 30人) (点数分布表示)
公開開始日(2017-09-09)
公開終了日(2018-03-07)
ドラマサスペンス法廷もの犯罪もの
新規登録(2017-07-13)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2018-06-14)【イニシャルK】さん
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監督是枝裕和
キャスト福山雅治(男優)重盛
役所広司(男優)三隅
広瀬すず(女優)山中咲江
満島真之介(男優)川島輝
市川実日子(女優)篠原一葵
松岡依都美(女優)服部亜紀子
橋爪功(男優)重盛彰久
斉藤由貴(女優)山中美津江
吉田鋼太郎(男優)摂津大輔
蒔田彩珠(女優)ゆか
原作是枝裕和(原案)
脚本是枝裕和
音楽ルドヴィコ・エイナウディ
撮影瀧本幹也
製作フジテレビ
ギャガ
配給東宝
ギャガ
美術種田陽平(美術監督)
衣装黒澤和子
編集是枝裕和
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12
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30.《ネタバレ》 後味悪い作品。
日本の司法が現在どうなっているかを感じ、やるせなさが残る。
かなりシリアス。
バッジョさん [DVD(邦画)] 6点(2018-09-17 13:56:40)《新規》
29.凄くモヤモヤする映画です。
司法に対する不信感があるのかもしれないが、じゃあ、どうしろというのか?
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 5点(2018-07-18 23:24:04)
28.《ネタバレ》 どうせ映画の結末なんて忘れちゃうから、こんな終りかたでもよかったかな。
たら、れば、確かなことなんかなにもない。
わからない。
なにぎなんだか。
こんなの誰が検事で誰が弁護士で誰が裁判長かで、どーにでもなりそう。まただれかの証言でも。
なんだか怖い作品でした。
ろにまささん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-07-08 18:24:25)
27.《ネタバレ》 面白かったし、興味深いテーマではある。

しかし、あんな風に事務的に死刑が決まるような描き方してていいの~!?
法廷劇の名手シドニールメットですら、ここまで法廷を侮辱した展開はしてないよ~!?

ラストもやもやが残るようにしたのは演出なんだろうな。
タイトルの意味も成程とは思うものの、ドキュメンタリー出身だからだろうなぁ・・
本作品の公権力に対する描き方にはちょっと退いてしまう・・

是枝監督作品は家族ものが好きだなぁ・・
この分野(法のあり方とか)の問題意識には、下手にドラマに組み込むのではなく、
ちゃんとしたドキュメンタリーで観たい。

じゃないと鑑賞後の世界の見え方が一変したよ?
それが狙い(苦笑)?
トントさん [DVD(邦画)] 7点(2018-06-09 22:08:05)
26.やりたいことはなんとなくわかるんだけど、
ちょっとまとまりがなさすぎた。
miumichimiaさん [DVD(邦画)] 5点(2018-05-27 23:53:48)
25.《ネタバレ》 脚本も演出もとても丁寧な作りで、最後まで集中して鑑賞出来ました。
単純に面白かったし、スルメのごとく味が出てきて考えこめるほど
深みがあるので複数回の視聴にも耐えられる内容だなと。
接見室で、最初は二人向き合うショットだったのが、だんだんと重なってしまいには同一化するような凝った演出は見ものでした。
ただ、見終わってスッキリしないのですね。それは三隅がどちらにも取れるような終わり方すると言うのもあるが、
思索的な部分を広げすぎて、なんだか霧中に入っちゃったような気分になってくる。
キリスト教的な要素も入れ、司法の事務的な部分を批判しつつ、「裁くのは誰?」となんだか哲学的な問いまでやり出して、
ちょっと広げすぎてるかなと。それでいて、主人公の家族があんまり話にリンクしていないようにも思うし。
まあ面白かったのは間違い無いので7点を献上いたします。
あろえりーなさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-05-18 20:41:19)
24.《ネタバレ》 暗い雰囲気、とてもシリアスで序盤から惹きつけられました。主要3人の役者もよかったと思います。
かなり、慎重に字幕付きで観ました。
留置書での面会シーンが何度かありますが、どれも緊張感があり、何を言い出すのかドキドキしてました。。
意味深で?な雪遊びのシーン、3人が雪に寝そべり、2人は十字、1人は大の字・・・・。(ここのチャプター名は“器”)
ラストは、若干モヤモヤした感がありますが、もう一度観たくなる魅力がありました。
ラストも十字路でしたね〜。
この映画は、夜1人でじっくり観るのがよさそうです。
へまちさん [DVD(字幕)] 8点(2018-05-03 12:04:19)
23.《ネタバレ》 ストーリーは目が離せなくておもしろい。オチを受け手に委ねるのは許せるとしても「器」ってなんだよ。一度目の殺人も「何か」があったのだろうか?見終わた直後はいろいろ考えて、もう1回とか思ったけど、落ち着いてこの点数。ザ・邦画のようなオチは受け入れにくくなった思うこの頃です。ただ、オリジナル脚本であることはすばらしい。
ラグさん [ブルーレイ(邦画)] 5点(2018-04-29 22:43:21)
22.とてもシリアスで、心理描写が深く、なかなか難解な作品..是枝監督らしい、と言えば らしい内容だが..白黒はっきりしない演出が、ちょっとやり過ぎで分かりにくい..感情移入しにくい..今回は映画としてマイナス効果だったかな..途中までイイ感じだっただけに、もったいない...
コナンが一番さん [DVD(邦画)] 8点(2018-04-22 17:43:22)
21.《ネタバレ》 どんな映画にせよ、主人公というフィルターを通して私たちは、その作品を感じとっていき感情を揺さぶらせるはず。ところがこの「三度目の殺人」の主人公は、福山の演技力のせいなのか、監督の演出のせいなのか、はたまた別の何かなのか、とにかく肝心のフィルターがボケボケで、あまり感じとることが出来なかった。もともと真実になど興味はなく、事務処理のように弁護をこなしていくタイプだったはずなのに、なんか急に被告人のペースに翻弄され始めちゃって、え!?え!?え!?ですよ。娘の存在を当てられたから。生き物に対する考え方が似ていたから。実は誰かの為に罪を犯しているんじゃないかと思えたから。たしかに劇中には主人公の心の変化を促すようなシーンやセリフはあるにはあった。けれどもそこまで急変してしまうような印象は受けなかった。いや!作り手側の狙い通りにいかなかった。させてくれなかった。私の読解力の未熟さかもしれないが、素直にそう思えたのだから仕方がない。良かった点もあります。被告と弁護士の顔が重なり合うシーンなど、映画的手法が随所に見られたとこです。焼死体の死体の写真を見せなかったのも良かった。その後の焼肉店はこの作品の中で、実はなにげにもっともぞっとするところなんです。おぞましい焼死体の写真を見ていても平気で焼肉を食べれてしまう・・・ということはつまり、そこに隠された残虐性が潜んでいるんではないでしょうか。考えすぎですかね。
Dream kerokeroさん [DVD(邦画)] 5点(2018-03-22 21:48:54)
20.一度目の殺人のことも もっと知りたかった。
ケンジさん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2018-03-08 22:07:49)
19.《ネタバレ》 隠しメッセージを見つけて読み解くパズル的な面白がり方もいいと思う。
アンバーの明かりを浴びて頬を拭うしぐさ
十字

裁判とは、真実を明らかにする場ではなく、互いの利害調整の場であるとは、監督がインタビューでも話していた。だから、真実を明らかにするなどという神のみぞなしうることは端から求められていない。だから我々観客は、真実を知ることは出来ないだろう。
斉藤由貴の、娘の後頭部をスーッと嗅ぐところ、超エロい。
死刑といえど、殺人であるということは、死刑を備える国に住む僕たちはきちんと逃げずに受け止めなければいけない。
no_the_warさん [映画館(邦画)] 8点(2017-12-29 22:42:57)
18.《ネタバレ》 エンターティメントな映画かと思ったら重い内容だった。終わりごろに気付いたので、そのまま違和感残して見終わりました。テーマは悪くないし役者の演技も良かっただけに、この見誤りは何だったんだろう。
Banjojoさん [映画館(邦画)] 7点(2017-11-07 23:56:23)
17.《ネタバレ》 「羅生門」の二番煎じかとも思ったが、殺人について語るのは犯人一人のみ。その犯人は「生まれてこない方がいい人間がいる」とか思わせぶりなことを言うので、内面を掘り下げるのかと思えば、生い立ちや最初の殺人についてほとんどど触れない。ひたすら法廷戦術のみを考える弁護士が出てくるので、司法に関する問題点でも取り上げるのかと思えば、そうでもない。「誰が裁くのか」というセリフが何度も登場し、「あなたは器なのか」という問いかけまで出てくるので、神と悪魔の問題でも扱うのかと思えば、まったくそんなことはない。
結局、あちこちで聞きかじった知識をフリカケのようにまぶしてみたものの、焦点を絞れず散漫な映画になってしまった。エンターテイメントとしてみても欲求不満が残るだけの凡作であった。
駆けてゆく雲さん [映画館(邦画)] 4点(2017-10-24 19:52:21)
16.《ネタバレ》  「忖度」→自己犠牲→神?
【ネタバレ】
 あきらかにそういう撮りかたしてたよな。最後らへん。一回しか見てないけどよ。

 こりゃあかんよ。「忖度」という言葉がなぜ今の時代のキーワードなのか全然わかってない。つか、生まれつき空気を読めない人に対し、おまえ普段迷惑かけてんだからみんなのために私刑犯して、低級な人間から神様に昇華して死ね、じゃーまるで権力者の思うツボじゃねーか。

 法律は忖度と対峙する。すべての人間の平等性を確保するために「法」とは生まれ存在するのだ建前上は。法律家はだからあくまで真実を追求しなければならない。そのへんをまるで足蹴にして、あまつさえ法制度を逆手に取って自己満のうちに死にましたじゃ、法に対する侮辱というか、こいつ何言ってんだ、なんて思われるだけだわな外人にゃ。

 日本人はなぜ忖度するのか? 断言するが、宗教的コミュニティによる(会社・階級を超越した)馴れ合い社会を維持するためである。いじめや不正はその中で「安全に」行われる。したがって仕事ができる人間よりも、馴れ合いを「絶対に」堅持できる人間が重要視され出世する(旧貴族が無難である)。そりゃ~当座はうまくいくかもしれんが、長期的には組織は当然劣化する(つーか、してしまった)。しかしこんなことバラすわけにいかんし(なんせ悪いこといっぱいしてきてるわけだから)、戦争によるリセットも不可能だし、さてどうしましょ? というのが今の時代じゃねーの? 会社も、政治も。

 盲人が象を撫ぜるんじゃなくて、「群盲が」象を撫ぜてわからんわからん言ってる、わかるはずの「目明き」は排除しちまっただどんすんべ? と善人ヅラした馬鹿どもが脳天気に呟いてる、そういう状況が問題化してるんだぞ今は。

 それをまるで必要悪みたいに描いて。まったく何十年も古いっての。『白痴』。忖度すなわち賤民制度の肯定。

 映像的なことをいえば、つくづく才能のない監督だという印象は変わらん(わかってたけどよ)。世の中の些末をしつこくほじくりだす脚本力はすげーとしか言いようがないが、しかしそれも売れてだんだん周囲にコントロールされはじめたか、あるいは年食ったか。

 この監督は救いを神になることに求めてしまった。一方で、本物の神に似たものがもうすぐ具現化しようとしている(世界中のすべてを監視する、あるいは全人類の一生分の思考量を一瞬ですますものの現出)。こんな時代をこの監督が思考するのは「とても無理」だろう。もう期待できん。

 これからは、日本流の「不正隠し」はできなくなるかもしれん(外人に全部バレる)。優秀な移民が来れば、大多数の「他人の言葉で喋っていればよかった」無能どもをいったいどうするのか?

 リベラル(犠牲の尺度)をどうあらたに引き直すのか? 日本はなぜ周辺との融合(止揚)を頑なに拒否するのか。なんでそんなに自信があるのか。 それとも自ら滅びを選んでいるのか。

 な~んてカッコつけていってもしゃーないが、しかし今の時代、みんな多少なりと感じていることを書いたまでで、そういう時にこのての(体制の「温存」に与するような)古臭い思考の映画を見て腹がたったので、あえて苦言を呈させていただく。
アンギラスさん [映画館(邦画)] 2点(2017-10-22 05:17:47)(良:1票)
15.《ネタバレ》  色々とひっかかってしまう部分の多い映画で。

 まず、司法に対する疑問、個人の主観や感情によって人を裁く事に対する疑問を投げかけている訳ですが、じゃあ極端に言うと法の裁きなんて要らない、無法地帯にでもしろと? いや、そういう事が言いたい映画じゃないのは判ってますけど、ここにはだからどうしろって提示は全く無い訳ですよ。「無責任なお前ら」って映画も無責任に喚いてる状態。しかも被害者側の「生」をあえて排除する事でそれはどんどんと偏向してゆきます。これって人間そのものに対する絶望の映画なの?

 次に、役者の力を信じ過ぎ。カメラは演技をじっくり捉えて醸されてくるものを待ち続けますが、クライマックスではそこまでどアップにしなくちゃならないの?みたいな状態にまでになって、いや、他にも方法はあるでしょうよ、と。結果的には役所広司と福山雅治のどアップばかりが印象に残る映画。
 あと、市川実日子嬢を昔から見てきてる目からしたら、『シン・ゴジラ』の尾頭さんをそのまま持ってきただけみたいな安易なキャラ造形にも抵抗を感じます。アレが彼女の総てではないでしょうに。

 画的には逆光&銀残し的なトーンで市川崑ですかいな、みたいな。

 この監督、どうなんだろ? 本当に上手いのかなぁ? 毎回、もっと上手く撮れる人がいるような気がしてならないんですよね。じゃあ誰?っていうとシーンごと、素材ごとに違ってくるんですけど。
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 5点(2017-10-16 22:43:54)
14.《ネタバレ》 三隅の企て(とワタシはみたい)がピッタリはまったときには、是枝監督最高傑作!と思ったのだが、映画館からの帰り道で妙な違和感。結果、最期まで十字架を背負わなければならなくなった咲江(良心的であるならあるだけ耐えられない)。三隅に振り回されっぱなしだった、有能な弁護士のふりばかりをしていた重盛(当初否認していた事実をあの場で知るとは)。物語を追うにつれ、三隅のキャラが濃くなるにつれ、他の登場人物の扱いが雑になってなかったか。
なたねさん [映画館(邦画)] 7点(2017-10-14 16:11:29)
13. 静かな映画でした。先に見た人がこの作品のことを語りたがっている気がしました。私も同じです。
海牛大夫さん [映画館(邦画)] 7点(2017-10-10 15:53:04)
12.《ネタバレ》 「三度目の殺人」というタイトルが終盤で理解できるようになっていて、誰でも解ける懸賞クイズに応募した気分は、難解なパズルを解いた達成感より参加意識を高める展開に使われているのではないかと思う。
そのせいか、どの出演者に自分を重ねるかで考え方が変わってきて、そのままの感想をもっても「正解」、深い心理の裏を読んでも「正解」
そんな丸投げ感のあるズルい映画。

極論だが「なんかちょっとよく分からなかった」が一番正解な気がする。
かのっささん [映画館(邦画)] 7点(2017-10-02 09:43:53)
11.硝子を挟んで二つの「顔」が重なる。
利己的な弁護士と虚無的な殺人犯。両者の発言と深層心理は時に絶妙に重なり合い、発される言葉が一体誰のものなのか一寸分からなくなる。
主人公は、或る殺人犯の靄がかった深層に、自分自身の本性を見つけるのだ。
ラストカット、彼は一人十字路に立ちたたずむ。果たして、どの路を進むべきなのか。答えの見えない葛藤に途方に暮れるかのように。

映画が終幕し、主人公と同様に映画館のシートでしばし呆然とたたずんだ。
秋の夜長、味わいがいがある余韻を残すサスペンス映画であることは間違いないと思う。
「三度目の殺人」というタイトルからも伝わってくる通り、往年の国産サスペンス映画を彷彿とさせるクラッシックな佇まいは、非常に上質だった。

と、今の日本映画界におけるトップランナーであることは間違いない監督の最新作を大いにべた褒めしたいところではあるのだけれど、あと少しのところで諸手を挙げて賞賛することが出来ない悩ましさがこの作品には確実に存在する。

先ずはストーリーの練り込み不足。最終的に示される深いテーマ性に対して、ストーリーの奥行きに物足りなさを感じずにはいられなかった。
意味深長でシンボリックな描写は随所に散りばめられ、その一つ一つの場面は極めて映画的で、非常に印象的ではあるけれど、同時にそのすべてに説得力が乏しい。

なぜ殺人犯は十字を切ったのか?少女の父親の愚劣な行動の実態は?
と、物語の核心となる重要なポイントの描き出され方が、あくまでも象徴的で類型的な処理をされるため、ストーリーテリングとしても、人間描写としても、掘り下げが浅いと感じざるを得なかった。

それに伴い、各俳優陣の“良い演技”も何だか“型どおり”に見えてくる。

殺人犯を演じた役所広司は凄まじい演技をしているとは思う。言葉では表現しきれない空虚さと漆黒の闇を抱えた殺人者を、圧倒的な存在感で演じている。時に少々オーバーアクトにも見えなくもないが、この役柄のある種のメフィスト的立ち位置を踏まえると、正しい演技プランだったと思う。
しかしながら、肝心の人物描写が浅く中途半端なので、やはり最終的な印象として説得力に欠け、実在感が希薄だった。

広瀬すず&斉藤由貴の母娘像も、両者の好演により絶妙に忌まわしい関係性を醸し出せてはいるのだけれど、実際に彼女たちが抱えたであろう「痛み」の描写が皆無であるため、「そういう設定」の枠を出ず描かれ方が極めて軽薄だったと思う。
広瀬すずに関して言えば、昨年の「怒り」での“或るシーン”があまりに強烈だったため、殊更に今作での彼女の使い方に「弱さ」を感じたのだと思う。


そして、このサスペンス映画が、一級品になれなかった最大の理由は、「主演俳優」だと思う。
主演である福山雅治の演技者としての奥行きが、そのままこの映画自体の奥行きの無さに直結している。
決して、福山雅治が悪い俳優だと言っているわけではない。演者として、表現者として彼のことが嫌いなわけではない。むしろファンだ。
ただ、この映画においては、福山雅治という俳優の良い部分でも悪い部分でもある「軽さ」が、肝心な部分で引っかかってしまっている。

同じく是枝裕和監督が福山雅治を主人公に抜擢した「そして父になる」は素晴らしかった。
あの映画においては、主演俳優の軽薄さが最良の形で活かされる主人公造形が出来ていたからこそ、新しくも普遍的な父像を浮かび上がらせ、難しいテーマを孕みつつも、新たな家族映画の傑作として成立したのだと思う。

「そして父になる」と同様に、今作の主人公造形においても、おそらくは主演が福山雅治に決まった上での“当て書き”だったのだろう。
だからこそ、当然ながら主人公キャラクターの設定自体はマッチしているし、映画の構成的にもビジュアル的にも商業的にもバランスはよく纏まっているように見える。
だがしかし、突如として目の前に現れたメフィストフェレスと対峙して、自分自身の存在性と、「正義」というものの意味を突き付けられるというあまりにも深淵な人物表現を必要とされる役どころを演じ切る力量と適正を求めるには、彼には荷が重すぎた。
少なくとも、この映画においては、クライマックスに入り主人公の感情が揺れ動き、感情的になるほどに、演者としての空回り感が際立っていたことは明らかだ。

くどくどと長くなったが、結論として「面白くない」ということではなく、充分に見応えのあるサスペンス映画であったことは冒頭の通りだ。
傑作を通り越して名作になり得る「雰囲気」を感じる映画だっただけに、口惜しさも大きいという話。
鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 6点(2017-09-22 23:59:36)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 6.47点
000.00%
100.00%
213.33%
300.00%
413.33%
5516.67%
6620.00%
7930.00%
8826.67%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review2人
2 ストーリー評価 7.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review2人
4 音楽評価 7.00点 Review2人
5 感泣評価 6.00点 Review2人
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