1.じーさん達が”昔取った杵柄”で大暴れ的なコンセプト、近年やたら多くてモーガン・フリーマンあたりはそんな仕事ばっかり。年をとっても元気なのは良いことだ。が本作はひねたイギリス人によるイギリス映画なので、マッチョで超人的なじいさんはおらず、皆御老体に鞭打って出動してるのがリアリティ満載である。ただそこは英国人、年齢を重ねた味わい深さがハッキリ顔に出てて、人生刻んだ良い顔の役者ばかりでこれには唸った。
「仕事」である金庫破りの本番においては、これといったトラブルが用意されていない脚本である。裏切り者が出たり防犯装置がけたたましく響いて銃撃戦、とかそういう映画ではないのだった。
スリルは味わえないけど、老境に入ってのメンタルの持ちようが多いに参考になる、まあ滋味溢るる好ましい一本でした。