2.主人公の保安官役がジョン・ウェイン。ではあるのですが、主人公というよりは若干、脇役に引き気味で、悪党一味に手を貸したばかりに抜き差しならない立場に陥ってしまう彼の息子たちが、むしろ物語の中心です。父親への反抗心からの軽はずみな行動が、次第に彼らを理不尽な状況に追い詰めていく、その理不尽さを少年の立場から描いているのが、何ともソラ怖ろしくて、イイんですね。大雨の中、ヌッと姿を現すジョージ・ケネディの、いかにもオソロシげなこと。
ジョン・ウェインというヒトは、映画の中ではしばしば、大丈夫かこのオッサン、とつい思ってしまう頼りない部分があったりする(ような気がする)のですが、本作は、一歩引いてる分、また中盤でその持ち前の頼りなさを垣間見せる分、終盤では彼に似合わず妙にしっかりしたオヤジになってて、そのおかげで、普通なら「こんな終わり方でいいのか!」と文句の一つも言いたくなるような(ある意味予想通り)のラストも、何となく腑に落ちてしまうのでした。