1.《ネタバレ》 絵に描いたようなキモデブヒキオタのオッサンが、嫌々ながら行った(行かされた)ダンス教室で、ちょっといい感じの女性にめぐり会うというお話。というだけで見えてくるものがありますが、もうひたすら、その描写の一つ一つに、「やめてくれ~」と堪え忍び、悶え苦しまなければなりません。この情け容赦ない絨毯爆撃ぶりは、「ルーカスの初恋メモリー」にも匹敵します。見る者全員のトラウマを、これでもかというくらいえぐり出してくれます。「あっだから、ほらそこ!真に受けちゃだめだって!絶対後で泣きを見るんだから!ほ~らやっぱり~」みたいな感じで。で、後半はやや意外な裏も出てきたりして、主人公も若干格好良く見えなくもないのですが、ラストの切なさは、やっぱりそう来たか、です。ただ、そうした中で、見終わった後には不思議な安らぎも湧いて出てくるという、何とも始末に負えない作品です。だって、もう1回見たくなってしまうではないか。