1.冒頭、あまりカタギのようにも思えない連中がクルマに乗ってどこやらに向かってる。と、実は彼らは刑事で、まさに手入れに向かっているところだった、というオープニング。
で、劇画調のタイトルがあって、続くシーンではこの刑事どもがあまり中身の無さそうな会話をポンポンとかわし合っている。
何だか、タランティーノみたいな事をやりたいんだろうか、なんて思っていると雰囲気が一変して、刑事のリーダー格らしき初老のオヤジ(ジャン・レノ)の不倫めいたロマンスとなる(「めいた」は余計ですかね)。
映画の中に色々な要素を詰め込むのは結構だと思うんですが、なにせその一つ一つが、どうも踏み込みが足りず、しかもどこか既存の作品のパクリっぽい感じがして。
やがて街中での銃撃戦となって、それなりに気合が入ってはいるけれど、既視感は拭えず、さらに敵の連中がいかにもアリガチなマスクを被っているもんだから、既視感に追い打ちをかけます。「とりあえず見よう見真似で色んな要素を少しずつ齧ってみました」的な、主張の弱さ。
何となく感じるのは、感傷的なジジイのロマンスと激しいアクションとを同居させてみました、ってコトなんでしょうけれど、その点での意外性の前に、そもそも関心が大して湧いてこない、というのが正直なところではあります。