1.《ネタバレ》 世界戦を制したその夜に殺人事件に巻き込まれたボクサーが無実の罪で逃走。辿り着いたのはアリゾナの農場。更生中の少年達とその中の一人の姉との触れ合いの中で賞金稼ぎの試合に出場することに。リングサイドで観戦する彼を執拗に追う刑事に見守られての一戦で。
クロード・レインズが気に入らなくて断った役を無理矢理引き受けさせられて生涯に亘って最も嫌いだという本作。彼の演ずる過去の過ちから上司同僚から蔑まれている刑事は少ない出番の大半が屈辱的なものですが、試合会場に辿り着いてからラストまでは、負け組だけど負け犬ではない姿で場面をさらっており、ラストシーンにいたっては「カサブランカ」の元ネタのようで胸熱激痺れ。彼の役者としての凄みを見せつけられた秀作。