1.《ネタバレ》 タイトルこそアメリカンドリームを象徴するバービー人形とアメリカ少女バービーをかけてバービーとなっていますが、話の目線はほぼ優しき姉スニョンにあるのでタイトル:スニョンであっても別に不思議はない。ただ見方によってはここに勢い良く妹のスンジャが割り入ってくるので、その躍動ぶりから、実はタイトル:スンジャが相応しかったのではないかとも見て取れる。
だが不幸にも、事の全てを決定し話を前に進めていくのが、人でなしの叔父とアメリカンオヤジであるという、非人道的な大人二人であるという事実がなんとも皮肉な事でやるせない。
姉の健気さと、妹スンジャのある意味別の意味での健気さに心撃たれる。スンジャの作り笑顔と素の凶暴さの対比にしてやられる。
そこで悲しき推測となりますが、あの子なら(アメリカで生きてさえいれば)残してきた家族の支えとなるお金をしれっと貯めて、実際に助けとなる仕送り等律儀にやってくれていたのではないかと思わされてしまいます。
エレベーターで上がって行きそこで止まったラストショットが痛切すぎて心痛い。
尚、姉役のキム・セロンと妹役のキム・アロンは実の姉妹です。
ちなみに、役歴で申しますと姉のセロンは既にいくつかの作品に出演した上で天才子役と称賛されておりますが、妹役のアロンはここがデビュー作、それでいてあの演技。今となっては、もう一人いる実妹も含め美人三姉妹としてたまにネット上に仲良し姉妹3ショットを掲げておられます。