ペトラ・フォン・カントの苦い涙のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ペトラ・フォン・カントの苦い涙

[ペトラフォンカントノニガイナミダ]
The Bitter Tears of Petra von Kant
(Die bitteren Tränen der Petra von Kant)
1972年西独上映時間:124分
平均点:5.00 / 10(Review 1人) (点数分布表示)
公開開始日(2023-06-16)
ドラマ同性愛もの戯曲(舞台劇)の映画化
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監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
キャストマルギット・カルステンセン(女優)ペトラ・フォン・カント
ハンナ・シグラ(女優)カリン
エヴァ・マッテス(女優)ガブリエル・フォン・カント
原作ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
脚本ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
撮影ミヒャエル・バルハウス
製作ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
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1.《ネタバレ》 終始ある家の寝室で進行する、登場人物は全員が女性で六人だけという、いかにも舞台劇の映画化という雰囲気のストーリーです。 ペトラは三十代のファッションデザイナーでそこそこファッション界では名が知れている存在みたい。離婚経験があり、娘は遠方の寄宿学校に入れていて疎遠になっている。マレーネという住み込みのお針子というか助手と同居している。どうも二人は同性愛関係にあるみたいだが、家事から仕事上の事務までなんもかも彼女にやらせていて、しかも常に命令口調で接している。そこに旧知のシドニーが訪ねてきて、カーリンという若い女性を紹介した。ペトラはカーリンを自分のコレクションのモデルにデビューさせるという口実で同居し始めるが、次第に彼女にレズの関係を求めるようになり、ペトラ、カーリン、マレーネの奇妙な同居生活になってゆきます。舞台演出家としてキャリアをスタートしたファスビンダーが、自作の舞台劇を映像化した作品です。全編がペトラの寝室だけで展開して、まるっきり舞台演劇を見ている感覚ですな。カーリンを演じるハンナ・シグラにはコケティッシュな魅力があり、ペトラが性愛の対象にしてのめり込んでゆくのは納得です。このカーリンがまた怠惰なうえにツンデレで、いろいろと際どい話しをしてペトラを苦しめます。そんなカーリンですけど、舞台展開の全くない密室劇なのに出番は意外と少なくて尺の三分の一程度しかない。ペトラ役のマルギット・カルステンセンはほぼ出ずっぱりでしたけどね。ラストを観て気が付くのは、この物語の陰のと言うか真の主人公は、ペトラとカーリンの痴態を散々見せつけられていたマレーネだったという事です。この若いんだか歳行ってのか判りづらい女性は、劇中でペトラにこき使われながらも一言もセリフを発しないのです。そりゃあ最後にはああいう行動をとりたくもなりますよね。 もうねちっこいとしか言いようのない女同士の愛憎劇、観ててほんと疲れました。観念的なセリフも多くて、正直物語に引き付けられることはなかったですが、この女性心理の描き方は自身もバイセクシャルだったファスビンダーならではといった感じですかね。因みに最近フランソワ・オゾンが、設定をゲイの物語にして『苦い涙』としてリメイクしているそうです。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2024-04-30 23:30:17)
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【点数情報】

Review人数 1人
平均点数 5.00点
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400.00%
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600.00%
700.00%
800.00%
900.00%
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