2.「ウッドストック」というものに対して、監督は悪意さえ抱いているのではないかと思わされた。演奏しているシーンは3分の1程度に過ぎないのではないか。それ以外は、金、金、金に関することばかりである。利益がどうだとか、損益がどうだとか・・・。警備の不具合、近隣の住民の苦情、観客の運営に対する不満。そりゃあ何十万人も集まるイベントだもの。どんな声だって集めようと思えば出来るさ。なにしろ、こんな低俗な(儲けの出るイベントが、いいイベントという発想)フィルムが「ウッドストック」の名を冠していること自体が哀しい。