7.《ネタバレ》 初鑑賞はまだ20歳くらいの時でしたが、数年の時を経て再び鑑賞してみると感想が違いましたので、再投稿します。<2008年11月>
なんだかんだ言っても、やっぱり不倫は良くないと思います。
しかもあんな良い旦那様で、年頃の娘もいるのに。
「不倫美化映画」のように感じました。
不測の事態(妊娠)によって自分の人生や現実を悔みたくなる気持ちは分かります。
でも、結局は自らの浅はかさによって招いた結果に過ぎません。
たとえ、どれほど娘の誕生を喜ばしく幸せに思っていたとしても、
不倫という行動をしてしまったら、その想いに対する信頼度はゼロになりますよね。
おそらく彼女は、時間が止まったままだったのでしょう。
心は永遠の少女で、身体ばかりが歳を重ねていったため、ひと夏の甘い罠にかかり、
理性ではなく本能に従うまま、快楽におぼれたのでしょう。
以前のレビューを見ると、私自身も若かったなぁ…と、少々恥じ入ります。
だって、幼稚で自己中心的な行動をした主人公を擁護してますし(笑)
しかもその事実を旦那様にカミングアウトなんて、最低でしょ?
しかも結果的に旦那様は許してくれたし、娘とはより理解し合えてハッピーエンド。
世の中そんなに甘くないと思います。
映像は美しく役者も演技達者ばかりなので、嫌いではないが大好きではない、普通の印象に落ちました。
<以下、以前のレビュー>
この映画が日本でビデオ公開のみ(遂に今夏DVD化)なんて、本当にもったいない!!
出演陣はストーリーをしっかり支える名脇役揃い。
特にダンナ役のリーヴ・シュライパーは、愛する妻と家族を想うあまり
裏目に出る行動が多々あり(娘が初○○になった時のは確かにかわいそうw)、
だけど懸命に理解しようとし、新たな一歩を踏み出そうとする素敵なダンナ様です。
対するヴィゴに惹かれてしまうダイアンの気持ちもよく分かる。
女として最も輝き、悦びを知るはずの時代を無くしてしまった名残惜しさから、
若くてワイルドで、しかも自分に気がある青年に出会ったら、
いけないと分かっていても恋に落ちてしまうよ。
自然の中で激しく愛し合う二人は、その時だけは全てが味方になったようで奇麗でした。
ただの不倫映画ではなく、家族に対する愛、思春期の子供の成長や葛藤、夫への愛、だけど”女としての自分”を、すごく丁寧にキレイに描いていたと思います。