3.《ネタバレ》 かなりキワモノで、その面白さは見世物小屋の感覚に近い。DVDでは開幕に、ショッキングな映像が含まれますと注意書きがある。
面白いけれど、とにかくテンポが悪い。半分以下の尺につめたほうが良いだろう。興行的には厳しいだろうけれど。
尺を変えずにテンポを良くするためには、もっと内容を盛り込む必要がある。具体的にはもう少しミュータントの掘り下げが必要かも。
不具な人間の扱いも、出番が少なすぎるし、存在忘れられたりで込められたメッセージ性が中途半端に過ぎる。
そして、仕方ないけれどやはりチープということは覚悟して見なければならない。淡々としてドラマチックに見えないのはチープさのせいもあるだろう。
アイデアは、見方によってはとんでもなく素晴らしいが、本作より過去に発表されていないアイデアかといわれると、おそらく違う。
ただ円環構造の成れの果てを描いた衝撃のラストシーンだけはおそらく業界初の試みではないだろうか。おびただしい程の影響を後世に与えた、かどうかはわからない。
当時の技術では困難なものを無理にでも映像化したということでは評価できるかもしれない。このプロットで予算をつけるのはなかなか厳しいだろうから。
個人的には、古い映画にもかかわらずなかなか楽しいSFコメディ映画であった。突っ込みドコロは心の中にメモして気にせず先へ進もう。
アンドロイドが一から十まで不気味。よくここまでのトラウマメーカーを考えたものだ。陳列されている体のパーツとか、夢に出るよ。