1.《ネタバレ》 デニス・ホッパーが監督した、最後のアメリカン・ニューシネマ。
アメリカン・ニューシネマは60年代後半から70年代中期まで流行した、非行少年や無頼漢の周囲への反発と挫折を主題とした、反社会的なテーマの映画群で、俺たちに明日はないやタクシー・ドライバーがその代表例である。
そしてこの映画も同様に、ロックを愛する少女の大人たちへの反抗をテーマとした映画であり、少女の過激な言動や周りのダメダメな大人たちは、まさしくアメリカン・ニューシネマのそれである。
またこの映画ではデニス・ホッパーの映画監督としての手腕も遺憾なく発揮されている。特に移動撮影を駆使した諸々の映像のスマートさには目を見張るものがあり、イージー・ライダーの頃よりも格段に監督としてレベルアップしたころが窺える。
この作品はその時代遅れともいえる題材故かあまり評価されていないが、個人的にもっとイージーライダー並みに評価されていいえいがだと思う。