9.《ネタバレ》 初老のマストロヤンニが、お人よしで屈託なくて。あの丸い目をくりくりさせて、嬉しがったりはしゃいだり。私はこのひとのお芝居だけでほろりときちゃうのですが、対するJ・レモンもまた渋い。演出過剰気味な手紙をめぐってどっちが主人公をとるか、で酔っ払ってモメるモメる。おやじぃ。出てくる人たちが皆良い人なんだ。みんなで復活を待つラストシーンも大好き。しみじみと良い映画です。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2012-01-22 16:20:10) |
8.初老男性二人の奇妙な友情を描いた人間ドラマ。 二人の会話はそれなりに楽しめるが、どうも話として軽いというか、最後なんて特にメルヘンすぎる。 洒脱さを楽しめれば良いのだろうが・・・ 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2009-12-03 00:27:11) |
7.《ネタバレ》 エリート街道をひた走り、富と地位を手に入れたが人生に疲れ果て、家庭も崩壊してしまったアメリカ人(ジャック・レモン)が極めて平凡だが家庭や友人に恵まれ、仕事はそこそこに余暇も十分に満喫している陽気なナポリの友人(マストロヤンニ)と再会し、友情を暖め、次第にマストロヤンニの生き方に惹かれていくという、とても分かりやすいストーリーですが、二人の名優の共演が物語を非常に味わい深いものにしてくれています。二人が夕方の海岸で腰を下ろし、マストロヤンニが「時間を無駄にするのはいい・・・。」とつぶやき、レモンがそれを聞き微笑む。このシーンがとても好きだ。鐘の音のラストもスコラ監督の常連、アルマンド・トロヴァヨーリの音楽が重なり、とても感動的でした。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-11-19 22:48:17) |
6.《ネタバレ》 ジャック・レモンとマルチェロ・マストロヤンニというアメリカとイタリアを代表する名優、二人が競演ていうだけで興味が沸いてくる。四十年ぶりに再会した二人だが、マルチェロ・マストロヤンニ演じる旧友のことをまるで覚えていないジャック・レモン演じる大会社の副社長との二人の物語が周りの人達の協力により、段々と二人の友情が甦ってくるというこの話に静かな感動を呼び最後はまるで信じられないような一つの奇跡の物語として描かれていて、心地の良い余韻を残したまま終わるというのが気に入りました。二人の名優の演技の素晴らしさは勿論のこと、共に温かみのある人間としての魅力が詰まった良い映画です。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-09-21 21:45:12) |
5.《ネタバレ》 タイトルに作り手の意気込みを感じる。何故に「マカロニ」なのか。多分、これぞ外国人に誇るべきイタリアといえる映画を作りたかったからではないだろうか。そして、それに成功しているように私には思える。だからこそ、文書保存室に部外者がすたすた入ってこれてしまうセキュリテイの甘さとか、わがままなVIPのために離陸を遅らせたりとか、あまり積極的には撮って欲しくないようなシーンを、ナポリ銀行やアリタリア航空が許容したのではないだろうか。ストーリーの語り口、伏線の貼りめぐらせ方はお手本のように見事。ジャーナリストの質問で航空機メーカーの重役がナポリを何十年も前に訪れていたことが明かされる点、文書保存室で仕事中にもかかわらず帽子を被ったままタイピングしているのをユーモラスに見せているところ、10時間で10年分の衝撃を与える飛行機の耐久テストの話を聞き、それを「ひどいな、人間に同じことをしたらどうなる。病気、喜び、悲しみ、恋愛、災難、それが一日に襲い、夕方には40才年を取っている」と人間に置き換えた何気ない車のなかでの会話。40年前にもらったZippoのライターをさりげなく取り出すエピソード、占いをする母親の御宣託、子供のころに泳ぎにきていた場所で明かされる1時という時刻の持つ特別な意味、などなど、それらこれらがすべて後の展開に効いて来るので、映画は脚本だと思っている人にはこたえられない作品ではないだろうか。ただひとつ難を言うなら、イタリア人の主人公は、しょっちゅう海外旅行に出かけていなかったとするなら消印の偽造に長けていたとしか考えられず、そのような技術をもっていれば500万リラ程度の金はなんでもないはず。という意地悪な感想をもったのは後知恵であって、観ている時は名優二人の演技にただただ魅了され、画面に引き込まれていた。 【南浦和で笑う三波】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-10-02 15:01:56) |
4.《ネタバレ》 でっかいアイスクリーム(イタリアだからジェラートか)を口のまわりにベタベタつけて歩くマルチェロ・マストロヤンニとジャック・レモン。何か、頭のネジがゆるんで、ハイになっているような状態なんですが、若い頃のいろいろと忘れていたこと、失われた時間を取り戻すための大切な行事のひとつなんでしょうね。そんないい場面なのに、罰当たりな私は「X卿が!!!!(爆笑)」(『あなただけ今晩は』参照)と笑ってしまった……。それはともかく、「ありえねーー」っていう作り話をどんどん作っていくマストロヤンニと、それを信じる(信じてあげる)周りの人、そして超現実派だったジャック・レモンまでもが、作り話をする。温かい、友人のため、自分のための「作り話」を私は応援したい。すごく『ビッグ・フィッシュ』に通じる映画です。予定を早めてアメリカに帰るというジャック・レモンに対し、マストロヤンニは「見送りにいくよ」。そしてレモンは「(来なくても)いいよ」と言う。なのに翌朝、レモンはずーーっとマストロヤンニを待っている。そして、マストロヤンニが来ないとわかった瞬間、今度は自分が飛行機をキャンセル。マストロヤンニの一大事と、彼の家に行くのです。すごい信頼関係。実際、自分が来なくていいよと言ったんだから、見送りに来ていなくてもなんにも気にしないし、ただ来られなかっただけと思うものなのに、あの緊迫感、信頼感は本当に素晴らしいです。 【元みかん】さん 8点(2004-12-11 09:27:11) |
3.《ネタバレ》 自分の過ちで、父親が・・・なのに、よくも息子は普通の顔で食卓に座れるものだと思ってたら。ラストにじんわりときました。やっぱりアレですよね?あの鐘は、時報の鐘でなくて指で吊った鐘ですよね??でないと、始まったばかりの友情が悲し過ぎるよ。僕もDVD買うぞ!だからなんとか発売してくれ!ジャック・レモンのファンなので、点数はおまけします。 |
2.いつ、どこで、どのように観たのかさっぱり憶えていないのに、やたら全体の印象が明瞭に残っているっていう作品があります。この作品もそう。マストロヤンニとレモンという大御所二人が出ているのに、軽いノリ。こういう共演は心地よい。これが歌右衛門と千恵蔵だったりすると、撮る方が気にしすぎて主人公の重みで映画そのものが沈んでしまうのですが。憶えてなかでは、最後の鐘の音がすてき。この世に舞い戻ってきたのだとしても、重みに引きずられてではなく、軽くまた遊びに戻ったよーって感じで、嬉しくなってしまいます。 【バッテリ】さん 8点(2004-01-17 21:22:38) |
1.《ネタバレ》 アメリカの飛行機会社の重役となったジャック・レモンが出張でイタリアを訪れると、“自称”旧友のマルチェロ・マストロヤンニが現れて大歓迎され、非常にメイワク(?)するというお話。仕事に忙殺されて心身ともに疲れ果てているレモンが、イタリア人との再会(ネタバレ?)によって心をひらいていくプロセスには素直に感動させられます。アメリカとイタリアの二大スターが共演しているというのに、世間にあまり知られていないのがなんとも惜しい! DVDが発売されたら即刻買いに走る予定の一本です。 |