18.《ネタバレ》 「ATG製作邦画」といえば、私の中では真夜中の深夜放送で親に隠れこっそり観ていたエロ映画という印象。ニキビ面思春期時代の消し難き思い出。他にも「サード」や、ATGではないけど「もっとしなやかに、もっとしたたかに」とか。「ヒポクラテスたち」みたいな生真面目作品もあったはずなのに。当時、田舎の地方都市でただ漫然ノホホンと日々を過ごしていた中学生には、都会VS地方という構図がいまひとつ理解できない部分もあったけれど、ルックスからして土臭い永島敏行と石田えりの、演技以前「その辺歩いてそうなあんちゃんや姉ちゃん」的存在感に圧倒されました。あと忘れられないのは↓皆さん既に述べられてる若き日の石田嬢の例の件、プラス、アカペラで♪クック、クック、クック。クック~青い鳥~♪歌唱シーン。何故にここで桜田淳子?何故にここで「わたしの青い鳥」??カラオケがまだなかった時代、こんな風に時代的に少し前の流行歌を人前で披露するのがフツ―だったんかなあ・・・。アナクロ過ぎんか?「てんとう虫のサンバ」ならまだしも。今考えてもなんだか不思議。(追記)↓anemoneさんのレビューを改めて拝見し「青い鳥」には、実はそういう意図があったんだって瞠目。 【放浪紳士チャーリー】さん [地上波(邦画)] 7点(2024-09-23 08:36:30) |
17.《ネタバレ》 都会との決別は特に描かれていないようにも思うけど、考えざるを得ない。 失踪した父親が売ってしまったがため、小さくなった畑地でこじんまりと先の見えないトマト農家。 長男は都会で就職。 母親は嫁姑に苦しみ旦那は失踪。 前途多難じゃん。田舎の実家を継ぐのは大変だよ。 でも石田えりはよかったなあ。そんな主人公の境遇なんてぶっとばしてしまうくらいの天真爛漫さがあるもんな。 ジョニー大倉がとんでもなくよくて。演技が素晴らしくて。主人公の親友役をやるんだけど。半端なく良かった。とんでもない告白をするんですよ。 そこで永島さんと石田さんが農家を守りながら帰ってくるのを待つんだろうなあ。 永島さんの軽さの中に多少のあきらめにも似た落ち着きを持ったキャラ、石田さんの瑞々しいある意味もっともまっとうなキャラ、そしてジョニー大倉を筆頭に個性的な脇役陣の染み入る演技をなめるように感じ取る映画なんだろうなと。 【JF】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-02-16 12:13:46) |
16.乳もみすぎやて!!!そして、ばあさん演技上手すぎ。これリアルにボケとるんちゃうか。^^; 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-06-17 17:43:08) |
15.バブル経済の直前、都市化の波に晒されながらも、農業に従事する青年の姿を描いたドラマ。 掴みどころの難しい作品だが、時代背景や生活環境、周辺の人々とのエピソードを通し、 主人公の満たされない心情をさりげなく描いているという点では人間ドラマに近い作り。 土着性、人間の泥臭さといったテーマもあるのだろうが、彼とは対照的なキャラの友人とともに、 シラケ世代と言われた当時の青年像もよく表現されていた。一番メッセージ性があったのは、 石田えりのヌードだったが・・・。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-06-13 08:50:35) |
14.昔は田舎だったのだろうが、今は大きな団地も建ち都市化が進んでいる。主人公のハウスの土地も地上げ屋が駐車場にと狙っているのだが、彼は百姓に徹する農業青年、見向きもしないところはまさにJA推薦映画。 飾らなくたくましいところが何より良い。女癖が悪いところは父親譲りだが、きれいな嫁さんをもらい落ち着くことだろう。 それにしても見合いの席からモーテル直行とは進んでる。石田えりの見事な脱ぎっぷりも見事。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-10-24 22:42:36) |
13.《ネタバレ》 田舎の臭さ(勿論、良い意味での)そして、男の馬鹿さ、空しさが何とも言えないぐらいの作品になっている。正直、よく解らない映画である。凄い映画なのかもしれない。だけど好きか?て聞かれると好きとは言えず、でも嫌いではない。嫌いではないが、そう何度も観たいという気分にはなれない。石田えりの凄いおっぱいばかりが脳裏に焼き付いて忘れられなくなりそうです。男なら絶対に一度観ただけで石田えりが頭から離れなくなるはずです。見合いの相手、永島敏行との最初のドライブでいきなりモーテルへと行って、そして、凄い脱ぎぷり。あんたで五人目よって、残りの四人は?が気になってしまってなかなか話の中に入っていけない。観ていたら凄くトマトが食べたくなってきた。それと、ジョニー大倉が西田敏行に見えてきてしまったりと、なんでかな? 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-09-23 21:10:39) |
12.これはねー、もうなんてったって、”にっかつ純文学ちょっとだけよロマンポルの”ってな感じかなあ。黄色いTシャツ着たおっぱい小僧もビニールハウス女の横山エリも遠い昔の、畑あぜ脇に捨てられた”ガビガビのエロ本”をおもいだしていいなあ。なんてったって舞台がいい!栃木、茨城、群馬を舞台にした映画をもっと造ってもいいじゃないか!(さらば愛しきとか、月はどっちにとか、恋するトマトとか、うなぎとか、雰囲気好きです)ぼくがいちばん好きなシーンはね、結婚まえに石田えりを永嶋の自宅につれてきた時、 ボケたバーちゃんがいるんだよね、そこで昼飯かなんかで、永嶋がバーちゃんにトロロこんぶかなんかでお吸い物作ってあげんだよ。それを、石田はいやがるの。なんか所帯じみてて。いいシーンだなあれは。名作! 【男ザンパノ】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-03-24 01:16:13) (良:1票) |
11.力作だとは思うが、淡々としすぎた田舎の描写に対して、特別な感情移入はできなかった。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-03-07 14:05:39) |
10.農協の場で現われかける問題、農政批判を、「土着の力強さ」というようなことでねじ伏せてしまった感がなくもないのだが、主人公のタイプの新鮮さに希望を託しているのだろう。フワフワしているような、しっかりしているような、その柔軟性。今までの映画の類型だと、「フワフワ」は完全にグレちゃってチンピラになってしまい、「しっかり」のほうは“なんとか青年団”的にコチコチになってしまう。その二つのタイプを止揚してるというか、とにかく一人格のなかに同居させている。そこに希望の可能性を信じようとしている。昔も今も、農が基本だとか何とか言いながら、映画はもっぱら都会を中心に描いてきて、農業を描くとなると社会派的な主張があるものだけに限られてきた感がある。そういった流れの中で、本作はなんらかの主張より前に存在するナマの「農家の青年」というものを見せてくれた。後半が面白かった。選挙及び選挙違反などに、こんなもんだろうなあ、というリアリティがあったし、ビンで鯉を獲る工夫や、七尾伶子と原泉の愚痴の言い合いも楽しい。ただ時々若き永島君が、陰にこもったヤラシー目つきするのはいただけなかった。もっとあっけらかんとしてほしいところ。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-12-25 12:02:21) (良:1票) |
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9.《ネタバレ》 生まれた家に住み続け、成人しても結婚しても親と同居し、家業で暮らして行く。そんな人は多いはずだけど、そのこと自体はおよそ映画的ではありません。そこをストレートに取り上げて、文学的な趣きの見応えを提示していることに感心します。この見応えの根本は主人公・満夫の生き方にあると思います。彼はこの土地を捨てて他所へ移る意思を全く持っていない。地方で農業を営む日々に悩みや不満は持っていても、疑問は持っていない。彼が都会志向の人だったなら、この映画もあまたの青春映画と似た色彩の中に霞んでいたと思える。この生き様が、地方から都市部へ出て働く人たちに接点の無い姿として焼き付けられます。彼が都会を向かない理由も特に述べられていません。「どうして東京へ出て行かないの?」と聞いてみたい。でも、その質問自体が都市部で働く人の価値観の押し付けなのでしょう。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-10-22 03:44:53) |
8.《ネタバレ》 家族や土地に振り回され閉塞感に苛まれていた主人公が、ハウストマトへの情熱と結婚を機に自分の行き方を肯定していく様子が原作では丹念に描かれている。作中、主人公は次第に自分に気を使い始めた母を目にし、「自分の時代になっていると満夫は折にふれ感じるのだった」と語る。それは閉塞感からの解放であり、そしてその思いはクライマックスの祝言で極まっている。 実は原作では、祝言中にひっそりと死を迎えた祖母を前に「生まれてくること命を引換えに祖母は逝ったのだ」と考えるところにその思いが凝縮されている。ところが映画ではそのシーンはカットされ、代わりに友人に囲まれて新妻と2人「わたしの青い鳥」を歌うシーンが挿入されている。原作にほぼ忠実に作られた映画の中で唯一このシーンが大きく作り替えられているのは、おそらく祖母の死を背景にしたのでは、映像では主人公の思いを描ききれないと監督なり脚本家なりが感じたからだろう。そして作り替えの試みは成功し、「わたしの青い鳥」を涙ながらに歌う主人公の姿には、自分の時代がやってきたことを感じ、閉塞感から解放されたという思いが充分に表現されていると思う。 いかにも文藝作品調な冗長な映像と無駄に多いセックスシーン、そしてセンスの悪い中途半端な音楽など、今の時代にこの映画を鑑賞することの意味があるとは正直思えないが、原作に対する製作者の尊敬と理解に感心させられた、そんな映画。 【ぽん太】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-06-03 17:08:07) |
7.雰囲気はとても好き。新人時代の永島の演技はまだまだでクサイが、ギラついたエネルギーを感じてそれなりに評価できるか。何となくもう少しメリハリが欲しいと昔思ったことを思い出した。今観ても同感。 |
6.すっすいません正直に言います。石田えりのヌード&濡れ場ば目当てで見ました。ごめんなさい。しかしそんなに期待したほど激しくもなくてむしろ永島敏行とジョニー大倉の繊細な演技に胸を打たれました。【グロリア】さん俺もギルバート・グレイプに少しにている様な感じを受けました。冒頭のビニールハウスを開けるとすぐ目の前に集合住宅が見えてきたりお見合いからそのままモーテル直行などなどその当時の人達の生活感が生々しく感じられました。若さゆえの強烈な欲求を女性の体にぶつけて過ちを犯してしまうジョニー大倉の演技は図抜けてる。所々でタイトルの遠雷が効果的に使われていてなかなか憎い演出を見せてくれます。話は変わりますが当時は映画館にR指定とかPG-12とかあったんですかねぇ・・・間違って子供が見たら大変なんじゃないかなぁ。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 8点(2004-09-09 20:56:40) |
5.私は都会育ちなので、実際に田舎の若者像というものを想像したことすらなかったんですよ。そういう意味で、この作品にはちょっと頭をぶん殴られたような衝撃を受けましたね。とにかく娯楽が何にもないから、若い二人が見合いをしてやることといったらセックスしかない。実際に地方出身の友達に聞くと、そんなものよと口を揃えて言いますが、都会だと普通もっと手順がややこしいじゃないですか。細かいストーリーとかあんまりよく覚えてないんですが、二人が最後に調子っぱずれで歌うのが桜田淳子の「青い鳥」というのも衝撃的でした。だって当時ですら既に懐メロでしたし、若い子が人前で歌ったりする歌じゃなかったですから。都会こそ素晴らしい所だ、都会じゃなきゃ駄目なんだという当時の圧倒的な価値観の中に、地方に根を張って生きて行くことのしたたかさ、たくましさを正面からはっきり言ってのけた、そういう「出て行かない選択」をした若者たちの強さに、これは勝てないと悟った一瞬でした。 【anemone】さん 8点(2004-01-20 23:04:24) (良:3票) |
4.高校生くらいの頃にTVで見て、お見合い→即ホテルっていうのがすごく大人を感じました。後はオオカミさんに1票。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2004-01-16 12:40:23) |
3.日本の田舎の青春ドラマとして秀逸。結婚式と、対照的に描かれる友人の落ち込むシーンの対比が見事。「ちょっと違えば、おまえが俺になってたかもな」みたいなセリフもよかった。最後のアカペラで歌うシーンもよし。これが気に入ったらロマンポルノの「キャバレー日記」も見て下さい。この映画のエキスが半分くらいの時間に濃縮された傑作です。 【MASH】さん 8点(2004-01-03 08:49:11) |
2.何らかの意味を見出そうとして観ていなかったので、石田えりのヌードしか印象に残っていないんですね。 【オオカミ】さん 5点(2003-12-04 11:58:34) |
1.立松和平原作、根岸吉太郎監督で、この年の邦画ベスト1にもなったはずの作品。今思い出すと、ちょっと「ギルバート・グレイプ」の味わいにも似てる、と言ったらほめすぎか。でも生き方に悩む若者の、ありふれた日常と、ふってわいたようなドラマチックなある日、でも人生は続いていく・・何か似ている気がしないでもない。主演の永嶋敏行、石田えりは、デビュー当時だったと思います。永嶋のデビュー作は「サード」だったかな、あっちもよかったけど。2人ともそれまでにいなかったタイプの骨太な俳優で、新鮮さがありました。ほかのキャスティングも、今は見かけなくなってしまった横山エリという色っぽい女優さんとか、元キャロルのジョニー大倉とか、なかなかいい配役だったです。それまでの日本の小説や邦画のインテリくささを否定したような、勢いや熱気、こういうものがとても斬新で興奮したことを覚えています。今見たらそりゃ確実に古いでしょうけど(当たり前?)、こういうタイプの邦画はなかなかないなあ、ということになるんじゃないかと思うんですけど・・。「青春の殺人者」などと同様、埋もれさせたくない邦画の1つです。 【おばちゃん】さん 8点(2003-12-03 20:28:48) |