6.石井聰亙監督作品と言えば、面白いとか面白くないとかにかかわらず、音楽や映像面において、何らかの個性が感じられ、内容はさておいても、それなりの収穫があるものがほとんだ。
しかしながら、本作には残念ながら、何ら見るべきものがなかった。
多少、映像感覚や音楽の使い方に特殊性は感じられるものの、別にこれといった良い印象も残らず。
キャスティングもまたよろしくない。
そしてなんといっても、話がつまらない。
もしかすると、石井聰亙監督はこんな駄作を作ってしまったからこそ、せっかくの才能が、その実力ほどには評価されずにいるのではないか?
石井聰亙監督が好きだからこそ、そう感じてならず、とても残念である。