2.手持ちカメラをわざと揺らしまくって香港インディーズ風に撮り上げた、全くチャン・イーモウらしからぬ都会派コメディ映画。構図や色彩にこだわって重厚な「中国」文芸映画を作ってきた人が、思い切りフラストレーションを発散させた様な仕上がり(本人としては、余程「香港」風に撮ってみたかったんでしょう)。それにしてもカメラを動かし過ぎ。静止した人物を撮るのにも、前後左右に動くのはもちろん、斜めに傾けてみたり人物の周りをグルグル回ったり、とにかくカメラがじっとしてない。カメラマンが「どれだけカメラを動かせるのか」ということに挑戦したかの様。全編こんな調子だから、物語に関係なく、凄くせわしない印象の映画になってしまってます。私としては本作のカメラワークに「キープ・クール!」と言ってやりたい、5点献上。