21. スナッチ
《ネタバレ》 軽快でリズミカル、アドレナリンとスロットル全快で展開されるブラック・コメディ映画「スナッチ」。 様々な登場人物が次から次へと話を進めていき、アッチではこう、一方コチラではと場面転換していく。 本作一番の食わせ物のボクサー「ミッキー」。 一人知らん顔のこの男、一旦巻き込まれたら最後、巻き込んだ張本人を血祭りにあげるのがミッキー流。 何も考えて無さそうな顔でたっぷり謀略を練る策士だ。 ポスターのセンターも陣取ってるし、コイツが主役みたいなもんだ。 冒頭から持ち主がコロコロ変わるダイヤモンド。 まるでサイコロの目のように登場人物たちの運命を変えていく。 死んだり生き残ったりが凄まじいヴァイオレンスな群像劇。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-15 21:46:12)(良:1票) |
22. スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ
《ネタバレ》 一体何回「クローンウォーズ」の外伝やる気だよ!? どんだけアナキン好きなのスタッフ!? どんだけジェダイ騎士好きなんだよファンは・・・オマケにTVシリーズも2期以上やるとか・・・正気かよ!? いいぞ、もっとやれ。 「キャラ映画」の側面もあるスターウォーズは、こういうキャラの掘り下げは極めて重要(オリジナルキャラの多さと雑なストーリー展開はバカヤローだが)。 映画に負けず劣らずのアクションは見もの。 2Dカートゥーンの絵が苦手という人も、実写の質感に近づいたCGアニメーションなら大丈夫だろう(新三部作なんかCGのオンパレードだし)。 つうか手書きよりCGの方が映像がソフトってどういう事だよ・・・。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-09 21:54:24)(笑:1票) |
23. スピード(1994)
《ネタバレ》 タイトル通りスピード感溢れるバトル、チェイス、スリルがてんこ盛りなアクション映画。 でも言うほど“スピード”って映画ではないよね。むしろスピードよりも爆弾のジリジリとした緊張がある感じ。 ちょいとご都合主義的なシーンも多少あったが、冒頭からエレベーターにおける必死の救出劇、ハイウェイを爆走するノンストップバス、爆弾魔と警察の駆け引き、地下鉄の大脱線、そして最高にハイッなデニス・ホッパー!! 俺の金が~!金があああぁぁぁっ~!!ドカカカカカカカギャー首がー!!! 今まで馬鹿にしててゴメンよホッパー「さん」。 最終局面は二段構えで面白いんだけど、あのタイミングで彼女が都合よくねー・・・何か無理やり「ハイとりあえず捕まって盛り上げてね」という感じがしてそこだけ解せない。 まあそんな「しょうもない」事は、途切れたハイウェイをバスでジャンプする名場面をもう一度見て水に流すとしよう。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-08 21:52:21) |
24. スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
《ネタバレ》 無垢だったアナキン、 居るだけのクワイ=ガンジン(アナキン拾った張本人)、 髭のない貴重なオビ=ワン、 C-3POとR2-D2の邂逅、 「そんな事はどうでもええねん」というストーリーはともかく、CGだというのに迫力のあるレースシーンやバトルは見応えあり。 それ以外は平べったい演出とジャー・ジャー・ビンクスがクソうざいので台無し。 旧作には足りなかった若さとエネルギーに満ちたスピーディーな斬り合いは素晴らしい。 クライマックスにおける1対2の斬り合い、ブラ=サガリ! 単体の作品としてみれば充分すぎるほど及第点。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-05 18:55:27)(良:1票) |
25. スカーフェイス
《ネタバレ》 再見。ハワード・ホークスの傑作「スカーフェイス(暗黒街の顔役)」のリメイク。 個人的に「アンタッチャブル」の方が密度と展開が速くて好きなのだが、本作は90分の高密度が3時間に引き延ばされて…いやブライアン・デ・パルマとオリバー・ストーンのヴァイオレンスと流血とセックスとF●ckの雨あられが叩き込まれ膨れ上がる。 ホークス版を飾ったポール・ムニのように、狂気を爆発させたジェームズ・キャグニーのように、死に全力疾走するハンフリー・ボガートのように本作のアル・パチーノは殺しの世界に染まり、野望のためにのし上がり破滅へと向かう。 女優にしてもホークス版がサイレント時代の名残りからかアイシャドウが濃すぎてちょっと不気味だったのに対し、コッチは女優レベルがハリウッド黄金期にまで回復した80年代。70年代のパルマだったらもっとエラの出た女優を使ったかも知れない。 カストロ議長、キューバの青い海、船、希望を求めてたどりつくアメリカ。 だらだらとした取り調べ、顔の疵(スカーフェイス)、手の刺青、人々が詰め込まれるバス、背景がスクリーン・プロセスなのもホークス版へのオマージュ故か。 高速道路の下に拡がるテント、殺しへの誘い。標的、収容所での暴動、騒動に乗じての暗殺、扉の向こうに待つ死。 悪友との下積み、憧れ、妬み、喧嘩腰で依頼を引き受けるやり取り、胸元の拳銃、マリファナ。エプロンを投げるのは仕事をやめることを告げるため。 かったるい会話は相手を油断させ銃を突きつけるチャンスを作るため、背後から近づく者、拳銃程度じゃビビらない、ビーチでナンパ、TVの中も大事件、こっちはチェーンソーで修羅場(あの「ファントム・オブ・パラダイス」でムチャクチャやってた男がバラバラにされる様子を映さない!)、血の雨、意地。 砕け散るガラスとともに飛び交う弾丸とブッ殺し合い、「ざまあ見ろ」。 ナイフが拳銃に、アロハシャツがスーツに代わっていく出世。 エレベーターから現れる美女、パーティー会場、兄弟や親子のような関係…それが簡単に壊れてしまうののがギャングの世界。 差別意識、葉巻、踊りながら口説き、友と語り合う「世界のすべて」を手に入れる野望。舌を出すナンパ講義大失敗、子供もドン引き、ドイツもコイツもマリファナ漬け、突然の接吻、不意打ちに弱い人々。 家族への挨拶、嘘、怒る理由、優しさ、一瞬滲み出る狂気。 電話、交渉人の交代、ヘリから吊り下ろす絞首刑、正直者、信用、ビジネス、疑心暗鬼、忠告、二人っきりで告白、妹への欲情・視線、警察とビジネスの先に映るもの、トイレ、平手打ち、ギスギスした関係・敵だらけ、机の下の獲物…を見せつけておいてそのタイミングで妹の話にするなよ気が散る。ことが終わって後でいいでしょうと。 銃撃戦と車の疾走…何だ追手が車で追いかけマシンガンの鉛玉ブチ込んだりとかはしないのか。 救援要請相手はパッキン巨乳と夜の戯れ中(ナイスおっぱい)。 電話、報復、見苦しい命乞い。 「暗黒街の顔役」がそうであったように、ビジネスとして殺しに打ち込む内はすべてが上手くいく。だが、マリファナと汚職にまみれた世界で仁義だの私情だの持ち出した時点で歯車が噛みあわなくなっていく。 増えていく札束と白い粉、幸せそうな結婚式を行う瞬間だけがキラキラと輝く。おっかない野生の虎は「獰猛な獣を手なずけてやったぞ」、伸し上がってやったぞという成り上がり根性の現れか。泡風呂に浸かってハングリーもクソもあるかw 恥さらしに仕掛ける罠、コンプレックス、欲情、車の追跡とこだわりが招く破滅、裏切り。 逆効果のサプライズ、嫉妬、力が抜け粉まみれの机に顔をうずめる。 監視カメラも見るやつがいなきゃガバガバ警備、侵入者たち、手際よく襲い掛かる報復の波、仕事人の一撃。特注のマシンガンでブッ殺しまくり叫びまくりプールにダイブして血の噴水!! 世界はあなたのもです。 殺し屋「お、おうそうだな」 ホークス&ベン・ヘクト「(゚Д゚)」 [DVD(字幕)] 8点(2014-01-28 21:36:04) |