21. ダーク・プレイス(2015)
《ネタバレ》 パっと見で面白そうなのに世間的に微妙な評価のダークプレイスですが、それもしょうがないのかな、と思います。 まず画面が暗すぎます。 何が起きてるかわかんないんだよ!って奴です。 AVマニアはホームシアターを作るときに暗部の階調にこだわるわけですが、だがしかし、実際に暗部の階調に挑戦するような映像を撮られるとなかなかストレスになってしまいます。 そしてなにより事件の真相です。 こういう映画はやはり驚くようなラストを期待されるわけですが、しかしこれは… 唐突に出てくる連続殺人鬼! いくらなんでも同じタイミングで同じ家内で偶然2つの殺人が同時進行ってのはおかしいだろ! 警察無能すぐる! てか妹を絞め殺した女をかばうのもおかしいだろ! と、ツッコミどころしかなく、ここで観ている人は「どひゃー!」っと大ゴケしてしまうのです。 実際にこの映画さながらの悲惨な過去(父に殺されかけたところで母が父を射殺して助けられる)をもつシャーリーズセロンが主演とかいろいろ見どころはあるわけですが、これでは評価が上がるわけがありません。 [インターネット(字幕)] 5点(2019-11-19 11:19:48) |
22. ダイアリー・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 キングオブ中途半端。 POVって「中途半端なリアリティ演出」こそがキモだと思うんですよ。 「そもそもこの状況でカメラ撮ってるのおかしいだろ」という基本的なツッコミを忘れる事で、映画ではないドキュメンタリー風の雰囲気に浸れるのが魅力なんだと思います。 しかし、この映画「映画製作を志す学生が撮った映像を別の学生が編集して音楽までつけました」という2重フェイク構成を取ってるおかげで、POVなんだか普通に撮ってるんだかわからない極めて中途半端なゾンビ映画になってしまっています。 また、POVゾンビ物というと「REC」のように「ギャーギャー騒ぎすぎてとにかくうるさい」という欠点があると思ってたのですが、あまりに淡々としたこの映画を観てると「あのうるさいのは実は正しかったんじゃね?」と思えてくるわけです。 だってこの究極状況の中、登場する学生たち、頭おかしいですよね?危機感なさすぎのんびりしすぎ。というか馬鹿。まったく感情移入の余地もないっていうのはさすがにダメだと思うんです。普通にああいう状況になるとやっぱ登場人物は狂乱しますよね。それが普通ですよね。いや、今までうるさいとか思ってて悪かった!! そんなわけで、既存のPOVホラー映画群、意外とあれはあれでよかったのかもしれない…と他の映画を再評価させてくれるという変な映画でありました。 [インターネット(字幕)] 5点(2019-09-06 14:48:07) |
23. タイムライン
《ネタバレ》 序盤は面白そうなんですよ。 発掘してる遺跡からなぜか現代のメガネレンズと教授のメッセージが!どういうこと??で、スポンサー企業に行ってみると怪しい社長が厨二設定しゃべりまくるいつものマイクルクライトン節。 これからいったいどうなるの?(いや過去に行くんだろうけど!) とまぁ期待させて始まってくれるんですが、そこから先がいけません。 あれ?僕はこんな話が見たかったんだっけ?と。 要約すると民間人が行ってしまった戦国自衛隊みたいな話なわけですが、民間人の時点でめちゃくちゃ地味。 しかも現代人の知恵や機転でトラブルを解決する、みたいな状況もほとんどないし!この人たちってただ無力じゃん! なにより個々人のキャラもたってないのがいけません。お前誰やねん?みたいな人がよくわからないイベントだらだらと進めていくのです。 しかもそのイベントが複数が平行していて「現代に帰れるんだろうか?」的なイベントやら現地女性との恋愛イベント等が複数あり、話の主軸が不在なのです。 結局、地味なうえにストーリの軸すらないっていう…とほほ映画になってしまっていて、序盤のワクワクを返せ!的な詐欺映画になってしまっています。 つかこれ、過去に残った男が主役だと思ってたら現代に戻ってきた方が主役らしく…主役が誰かすらわかんない時点でおかしいってばよ! [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-12-21 11:16:19)(良:1票) |
24. ダークナイト(2008)
大傑作と名高い本作。 公開の翌年くらいに期待して観たわけですが、「ん?これただのバットマンじゃないの?しかもなんか暗いし」としか思えませんでした。 この映画の評でよく見かけるのが「正義と悪の相対化」、正義とはなんぞやと悩むあたりがスバラシイと評価されているようですが、そりゃ元が能天気なアメコミならそうでしょう。そんなことで悩むアメコミヒーローはそうそういませんから斬新だったのかもしれません。 しかし、残念ながら日本人は正義のあり方に悩むヒーロー像なんて普段から見慣れています。 日本には数十年におよぶ特撮や漫画、アニメのヒーローの歴史があるわけで、たとえばウルトラセブン(モロボシダン)が卓袱台はさんでメトロン星人とその手の議論を交わしたのはすでに50年近く前の事。 いまさらそんな中学生レベルの事で悩まれても「んーー、あんたその程度の覚悟でバットマンとかやってんの?」としか思えないわけですよ。 この映画は、アメリカでの記録的ヒットと比べて日本ではびっくりするほど稼げなかったわけですが、その理由は、日本人にとってはあまりにもいまさら感があるそのしょーもないテーマにあったんじゃないかと思います。 もちろん、日本人がバッドマンにほとんど思い入れがないってのもありますが。 あ、あとマギージレンホールがヒロインってのは容姿的にちょっとどうなんでしょうか…アメリカ人の美的センスはわかりません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-11-05 10:55:01)(良:2票) |
25. ダイヤモンド・イン・パラダイス
《ネタバレ》 邦題「ダイヤモンド・イン・パラダイス」 原題は「After the Sunset」なのに。 じゃぁ邦題も「アフターザサンセット」でいいじゃん!?と思うわけですが、でも映画の内容自体は配給会社が付けた謎の邦題の方がよく表しているんじゃないでしょうか。 と言いながらもやっぱりカタカナでわざわざ別の邦題を付ける意味はいまいちわかんないんですが。 さて、わりと無難でそれなりに観られる(ような気がする)怪盗系映画なわけですが、しかし、どうも観ていて最後まですっきりしないんです。なんか乗れない。 その理由はどこにあるのかを考えてみたのですが、この映画、主要登場人物達の目的というか行動理念が全然はっきりしてないんですよ。 そもそも主人公からして、結局のところ何がしたい人なのかがわかりません。 いったい何が目的でダイヤを盗んでいるのか?金だけ?なんか他に理由があるの?本当は何がしたいの?そのあたりがさっぱりわかんないんです。 それはFBIの人しかり。この人は銭型のように宿敵の怪盗をとらえたいのかそれとも単に上前をはねて金儲けがしたいのか、最後まで見ても本当の目的、というか本音がよくわかりません。 ダイヤをかすめ取ったのも、本来は逮捕したいんだけどその代償行為にも思えるんですが、どうなんでしょう? 登場人物の目的がわからない映画というのは非常に捉えどころがないもので、表面のストーリーラインは追いかけられるんですが、ただそれだけであって、ほんとの意味で楽しめないわけです。 この映画の最大の問題はそこにあるんじゃないかな、とそう思う次第です。 さてこの映画、意外とエロシーンはあって、女性陣は皆素敵な姿を披露してくれます。 僕も南国のバカンスで現地の女性と羽目をはずしてみたい!と思うくらいには。 そこは非常によかったと言えましょう。 [地上波(邦画)] 5点(2016-09-17 01:40:55) |
26. タイタンの戦い(1981)
《ネタバレ》 テレビ東京で放送されてたので懐かしくて観てしまいました。 さて、この映画が公開されたのはたぶん自分が中3か高1の頃なんですが、そのころの評判等についてはせんべいさんのレビューにある通り。 実際、当時の(ちょっとヒネた)映画少年にとってレイハリーハウゼン御大の名前は偉大であり、アル探(略!)に代表される一種独特なダイナメーションの動きには心ときめかせていたものです。 特に日本ではこういう怪獣物は「着ぐるみ」が基本であり、それらとは明らかに異質の御大の映画は、その手間と熱意が画面からビンビンに伝わってくることもあり、映画自体の出来以上に高評価をされていたと思います。 で、この「タイタンの戦い」ですが、すでにアル探だのシンド(ryだのを観ている観客側には初見の新鮮さもインパクトもないですし、あるいは作り手側の意欲が落ちてたのかもしれませんが、とにかく観ていると売りであるダイナメーションをなんかイマイチに感じてしまったのです。 しかもストーリー自体は普通の(わりと知られた)神話物にすぎないわけで、英雄譚といっても、それはゼウスから全面的なバックアップを受けた上での話ですから、それで美女と国をゲットしてウハウハになられても観ててあんまり気持ちよくありません。 「恵まれた持てるものの約束された成功譚」を観て無邪気に喜べる人はあまりいないんじゃないでしょうか。 せめて恐竜100万年のラクエルウエルチでもいれば…とは思いますが、この映画のアンドロメダはいまいち表情に乏しい上にサービスシーンもなく、そうなると楽しみどころがあまりない映画だという悲しい事態になってしまうわけで、そのあたりがこの映画の評価が世の中であまり高くない理由なんじゃないかと思います。 [地上波(吹替)] 5点(2016-08-30 19:32:23) |
27. ターミネーター3
ターミネーターシリーズに特に思い入れの無い僕にとっては、物議を醸したラストについてはなんの疑問もない、というかむしろつながりを考えると「こうあるべき」なんじゃないの?と。 ..で、それはいいんだけどラストとか以前に映画の内容自体がつまらないのは勘弁してほしい。 派手でがちゃがちゃしてるだけで空虚なシーンの連続。見ていてあっという間に飽きる。 例えば冒頭のカーチェイスシーン、巨大クレーンカーなど使って金は思いっきりかかってるわけだが、内容はひたすら薄っぺらく、それが延々と続くもんだから見ていて激しく萎え。 (この感じは、以前どっかで見たな~と思ったら、そう「ザロック」のカーチェイスシーンのそれと似てる) 別の例でトイレで格闘のシ-ン。これ「トイレである意味不明」。なんでトイレなんだ..しょぼすぎるよ..と、まぁ一事が万事そんな感じ。 結局のところ、話自体のスケールが小さいのよ、とことん小さい。そのしょぼいお話を無駄に金だけかけて映像化してるから空虚に感じちゃうのかなぁ、と。 それから、この映画のヒロイン、登場シーンで30代かと思ってたら..23歳の設定なの?老けすぎだ.. 5点(2004-09-17 11:25:55) |
28. タイムシャッフル
《ネタバレ》 低予算限定シチュエーション物で、よくある時間テーマを扱った映画なのですが…非常に残念な映画でして… とにかくなんでこんなに話作りが下手なの?ツッコミどころ満載なの?と。 一例をあげると、おばさん博士が写真を持ってきた時の事「これは明日の写真だ」と彼女が明言します…が、ちょまてよ。なぜおばさん博士がそれを「明日の写真」だってわかるんだよ??何週間も前に出たノーヒントの写真をいきなり持ってきて「明日の写真」っておまえ…しかもそれを真に受ける男たち。 いや、おまえら…頭悪すぎるだろ??映画を観ている観客はみんなそう思うところなんですが、しかし話はそれを受け入れて進んでいってしまいます。ちょまてよ。 映画の根幹である「24時間後の未来がわかり、とにかくその通りに行動しなくてはいけない(そしてその通りになる)」というシチュエーションは面白いし、そこからいろんなストーリーが作れると思うのです。 しかしそこに「なぜかわからないけどいつの未来だかわからない写真がたまに出る」という意味不明のランダム設定を入れてしまうとそのシチュエーションの意味(よさ)がなくなってしまいます。 だって、写真がいつのだかわからないとなると、「がんばって明日の行動を実践する」という話の根幹が揺らいでしまうわけでもはやストーリーを追跡するべき基準点がなくなってしまうからです。 「写真入れ替えてたの」と言われても、そもそもその入れ替えてる写真の根拠自体がなくなるわけです。(だってその行動を取る指針となる写真自体が実はいつのものかわからないわけですから) 実はこれ、ちゃんと日時を書いて一緒に映るようにすれば全部解決するんですが…なぜか登場人物はそれを行いません。 それやっちゃうと映画成立しなくなるからなわけですが…というかそれだと書く日時に嘘を書くというトリックも作れちゃいますよね…あぁキリがない。 結局のところ「このカメラは24時間先しか映らない」とシンプルな設定にしておかないから、全体としてツッコミどころしかないダメ映画になっちゃてる、と。 ちゃんと小難しい映画は自分の身の丈にあった内容に収めておかないとケガをしてしまうという反面教師のような映画になっちゃってますね。残念。 [インターネット(字幕)] 4点(2019-09-09 23:20:26) |
29. ダイ・ハード/ラスト・デイ
《ネタバレ》 これはひどい。うーん、わざわざロシアまで行ってるのに、国家的陰謀を扱ってるのに、このスケール感の小ささはいったいどうした事でしょう…。ビル一個内の出来事であれだけハラハラワクワクさせてくれた無印ダイハードの面影はかけらもありません。歴史的名作の第1作と比べるとがっかり感がひどい続編群ですが、それでも4.0で少しだけ持ち直した感があったのですが、その次の作品がこんなひどいものになるなんて…もうがっかりです。すでに主人公がニューヨークの警官である必然性がまったくありませんしオリジナルとは別人です。そもそものジョンマクレーンであれば、まったく知らない国に行って、いきなり街を壊しまくるなんて行動するわけないですよね。1作目のときの知的かつ大胆勇猛な彼はいったいどこにいったんでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-01-06 09:23:24)(良:1票) |
30. タクシードライバー(1976)
この映画は20代30代40代とそれぞれのタイミングで数回観ているのですが、初見はテレビで吹替えだったように記憶しています。 言わずと知れた有名映画なのですが、昔から「便所の100W」と言われていた超ポジティブ思考の僕(しかも日本人ですし)には、主人公の行動原理も思考も理解の埒外にあり、全く合わない映画です。 合わないにも関わらず何回か観てるのはこれだけ名画と言われている映画ですから、自分が年齢を重ねたら理解できることもあるのかな?という意味もあってなのですが、何回観ても理解不能でつまんない映画なのは変わりません。 つか、名画名画と言われてますが、ただの痛い厨二病患者を扱ってるだけの映画ですよね?どこが名画なのかまるでわかりません。 この映画は典型的な「合う合わない」「好き嫌い」で語って問題ない映画だと思うので今回は「合わない」「好きじゃない」と素直に言わせていただきます。 あ、この頃のジュディフォスターはなかなか魅力的なのでそれでプラス1点ですかね。 [地上波(吹替)] 3点(2016-11-12 00:12:54) |