41. A.I.
スピルバーグによる娯楽性に溢れた映像世界のクオリティはもちろん評価できるが、映画の内容としては散々な作品だと言わざるを得ない。もはや好き嫌いの問題かもしれないが、あざとさ極まるハーレイくんの演技に辟易する。ロボットっぽい人間性の薄れた不気味さはあったが、あれではとても感情移入はできない。スタンリー・キューブリックの原案だけにハイセンスな問題意識は垣間見えたが、スピルバーグの風合に悪い方向で覆い隠され中途半端なSF映画に終わってしまった。 1点(2003-12-20 12:36:33) |
42. X-メン
アメコミの映画化作品の中では高評価な今作ではあるが、個人的には際立ったクオリティの高さは感じなかった。それぞれの特色を持ったキャラクターが出てくるのは良いが、そのことが主人公の印象を薄くしているように感じる。よってヒーローものとしては盛り上がりに欠け、「スパイダーマン」「スーパーマン」のような高揚感を感じることができなかった。 4点(2003-12-16 19:33:32) |
43. L.A.コンフィデンシャル
ストーリーが平淡としている印象を受け、盛り上がりどころを見出せずに終わってしまった。もはや何を描いた映画かさえもよく分からない始末。中学生の私には難しすぎたのか?今作のケビン・スペイシーとラッセル・クロウはとても見た目が似ている気がする。 4点(2003-11-12 02:01:53) |
44. エイリアン4
新作ごとに異なった監督を配し、作風を変えることで上質なシリーズとして昇華させてきたエイリアンシリーズであるが、個人的には同シリーズの中では今作「4」が最も好きだ。一度死んだリプリーを蘇えらしたという時点で、かなりの「危険」をはらんでいたとは思うが、その危惧をジュネ監督は独特の映像美で圧倒してくれた。細胞から蘇えったリプリーは文字通り「別物」であるが、それがシリーズ作として新しさに上手くつながったと思う。ジュネ作品の常連の奇異なキャスト陣に加えて、とても魅力的なウィノナ・ライダーの存在が映画に膨らみをもたらしている。 9点(2003-11-08 02:24:58)(良:1票) |
45. エアポート’80
エアポートシリーズは今作と「大空港」しか観ていないが、あらすじはかなり面白そうなのに、実際の出来は大したことがない。いまだ、観たことがあるアラン・ドロンの映画は今作のみというのも我ながら痛い。そういえば、コンコルドは引退してしまいましたね。思い入れの深い人には、結構印象的な映画なのかもしれない。 3点(2003-10-31 11:40:08) |
46. エアフォース・ワン
ここまでやれば、あえて「あんな強い大統領がいるか!」などという批判は無意味。物事は何でも中途半端にならないことが大切だ。そういう意味では、今作における一度飛行機から脱出したにも関わらず、再び単身乗り込んで暴れまわるというフォード大統領のキャラクターは、非常に娯楽性に優れ思い切りが良かった。悪役ゲイリー・オールドマンや副大統領グレン・クローズの存在感も大きく見応えのあるアクション映画に仕上がっている。 7点(2003-10-28 14:57:55) |
47. エイリアン3
それぞれの作品が、別の監督によって作風の違った秀作に仕上がっているところがエイリアンシリーズの優れたところであるが、今作もデビッド・フィンチャー版のエイリアンとして良作になっている。監獄星を舞台にしたことで全編が密閉感に包まれた熱気と泥臭さに溢れており、明らかに一線を画す世界観は見事だった。シリーズの中では最も派手さはないが、衝撃的なラストシーンなど見応えは大きい。 8点(2003-10-26 03:29:20) |