1. オーロラの彼方へ
いやー,これは良かった。最初に見始めたときは,何十年ぶりかでニューヨークの空にオーロラが輝く夜に,最後にラジオの中から亡き父の声が聞こえてきて,感動的なラスト,なとど勝手に思っていたところ,何と前半でもう父の声が聞こえてくるではないですか。いったいどうやって話を収めるつもりだ,と思ったら,何とパニックサスペンス風の展開で,これ以上ないという大団円。設定の無理さ加減を全く感じさせず,むしろ清々しい印象を与えてくれたという点でも希有の作品と言えるかも知れません。もし今後「なんか面白い映画ねえが~」と聞かれた時は,これを薦めることにしましょう。前述のかなりの無理な設定は敢えて突っ込まなくてもOK。そんなことどうでも良くなる作品です。 9点(2002-12-22 22:03:47) |
2. オーケストラの少女
主演のディアナ・ダーヴィン,ご健在という話を聞いたのは10年以上前だったでしょうか・・・。その後は,映画とはきっぱり切れたようで・・。妙な潔さを感じてしまいます。さて,古きよき時代を感じさせる本作ですが,オープニングのストコフスキーの指揮するチャイコフスキーのシンフォニーだけでも感涙ものでしたが,確かに【sayzin】さんの仰るように,多少(否かなり)の脳天気なストーリーですが,あの時代のもの,と割り切ってしまえば許せないでもありません。モーツァルトの「エクストゥラーテ・ユビラーテ(だったか?)」なんてなかなかでした。同じ頃に,当時の演奏家たちの名演を集めたオムニバス形式の「カーネギー・ホール」なんて作品もありましたが,どちらも,映像と音楽の一体感を如実に感じさせるものでした。 7点(2002-12-22 20:56:17) |
3. 大いなる西部
名匠ウィリアム・ワイラー監督の一大西部叙事詩。内容は至って単純。西部の女の婚約者として,東部からやってきた男(グレゴリー・ペック)が,見ず争いに巻き込まれて・・・,といったもの。ワイラー監督の作品はハズレがないと言われるが,全くその通り。「ローマの休日」「ベン・ハー」「おしゃれ泥棒」「コレクター」とどれも名作揃いである。古き西部の黄昏と新たな血の流入による新しい西部の夜明けを,古き良き時代への郷愁と共に,朗々と歌い上げている。必見の大作の一つ。 9点(2002-01-12 13:59:29) |
4. オースティン・パワーズ:デラックス
腹を抱えての大笑いを期待したのだが-。散りばめられたパロディの数々にどうもしっくりこない感じで見終わってえらい後悔した。パロディだったら余程「フライング・ハイ」2作を見たほうが笑える。 2点(2001-08-18 17:37:00) |
5. おしゃれ泥棒
ウィリアム・ワイラー監督の作品て実ははずれないと思う。「大いなる西部」「コレクター」「ベン・ハー」と名作揃いだ。軽妙にして洒脱。飽きることなく胸ときめかせて見た。ピーター・オトゥールって若々しいよな。「ラスト・エンペラー」では見るも無惨って感じだったけど。 8点(2001-08-11 20:48:47) |