1. ビッグ・フィッシュ
まず、相変わらずのストーリーテラーぶりと、映像の美しさに拍手です。私がバートン作品で一番素晴らしいと思うのは映像です。色彩感覚と光の使い方が絶妙です。こんなに良いお話なのに、オタク魂を失っていない、インチキ臭い登場人物の数々が最高。これほど上映時間を短く感じた映画は、近年久しぶりです。ただ、バートン作品がいままで持っていた「勢い」みたいなものが感じられなかったのがやや残念です。すべてが丸く収まり過ぎている感じがしました。最後、シャム双生児ではない双子や、巨人ではない大男が出て来る葬儀のシーンは蛇足かなと・・・・ 配役にも、ちょっと「ん?」と感じてしまいました。アリソン・ローマン→ジェシカ・ラングって、どうよ!? 魔女はやっぱりリサ・マリーに演じて欲しかった! ヘレナ・ボナム=カーターは大好きな女優さんだけど、雰囲気的にミス・キャストだった様に思う。ユアン・マクレガーとスティーブ・ブシェミは最高でしたが。佳作です。 8点(2004-06-04 10:16:39) |
2. 日の名残り
映画のたのしみの一つに、自分がまったく知らない世界を、疑似体験出来る、ということがある。この映画はまさにそれ。アイボリー監督独特の、奇をてらうでもなく、衝撃を与えるでもなく、重厚かつ眈々とした作り込みは、小さな住宅すらまともに管理出来ないグウタラな私を、二時間十分の間、イギリス貴族の有能な執事の世界に浸らせてくれるのである。映画という性質上、たしかに原作と比べて、スティーブンスの微妙で繊細な心理描写は描ききれていないが、この音楽と背景と効果音(この映画の効果音はなかなか素晴らしいと思う!)と役者の上手さは、総合芸術として、見て損はない、美しさだと思う。 9点(2003-11-09 11:47:09)(良:2票) |
3. ピノキオ(1940)
懐古主義的と言われてしまえばそれまでだけど、この頃のディズニーには、今は失われてしまったディズニーらしさがあって、とても良いと思います。子供に是非見せたい素晴らしいストーリー。星に願いをは名曲ですね。 7点(2003-10-08 18:44:09) |
4. 美女と野獣(1991)
原作が凄いんだから、面白いのは当たり前なんだけど、やっぱりディズニーはすごい。単純な楽しさを追求したら世界一だなぁ。野獣が可愛かった。ジャン・コクトー版とはえらい違いだ。でも王子様はジャン・マレーのがいい男だ! 飽きないし笑えるし、テンポがいい。絵はジブリの方が全然上だと思うけど。でもアカデミーって程じゃない・・・ 8点(2003-05-13 09:58:42) |
5. 羊たちの沈黙
アカデミー主要部門総ナメと聞いて、芸術的な映画かと思ったら、娯楽要素たっぷりで、とても面白かった。見ていると動悸が早くなります。クラリスが心配で。でもDVDを買おうとは思わないかな・・・ 8点(2003-04-29 23:53:18) |
6. ビューティフル・マインド
感動モノという先入観で観たせいか、してやられました。幻覚だったとはっ! ラッセル・クロウは、学生姿が無理ありすぎでしたが、他はとても良い演技をしていたと思います。ジェニファーには感動! 私だったらあんなアブナイ人、さっさと見捨てて離婚するね。それを最後まで支えたのは偉すぎです。美化しすぎ、と描いてる人が多くいましたが、映画は娯楽なので良いと思いま~す。作品的には9点ですが、皆さんと同じくラッセルの筋肉に-1点。どんなに心理的な役でも、肉体の表現は大切だと思うので。 8点(2003-04-18 16:39:00) |