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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1249
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  ブラッディ・ホステージ 《ネタバレ》 
アメリカのアルバニア系住民の物語である。脚本兼主演の人物もアルバニア系で、実際に撮影場所のデトロイト都市圏ハムトラムク市で集合住宅の家主をしていた経験があるとのことだった。なお「セルビアン・フィルム」(2010)まがいの場面があるので苦手な人は見ない方がいい。 事前の印象としてはスキンヘッドの男が暴れるバイオレンスアクションかと思っていたがそういうものではなく、前半は主人公が入居者から家賃を取り立てて借金を返す話が延々と続く。後半は主人公が娘の危機に立ち向かう話になるが、犯罪集団に徒手空拳で対抗できるわけでもなく、身代金を工面する手段が多少過激になっただけだった。 あくまで非力な主人公だったが、しかし結果的に犯罪集団のボスを倒せたのは娘を思う気持ちの勝利と思われる。全てが終わった最後の場面で、当初から伏線的に出ていた電話を使ったのはけっこう感動的だった。特に面白くはないが安っぽくもない。  劇中社会では他人種や他民族と交じりながらもアルバニア人のコミュニティができていて、台詞に英語の字幕が出ていたのがアルバニア語の入った箇所と思われる。"Albanian hell is cold" の場面では、アルバニア人社会の掟(慣習法「カヌン」Kanunといったもの)による恐ろしい罰が主人公に下るのかと一瞬思ったがそういう展開ではなく、逆に最後は主人公のためにコミュニティが結束して始末をつけた形だった。 登場人物で最も邪悪な犯罪集団のボスは、アルバニア人かと一瞬期待させておいてそうではないとのことで、台詞の中で英語字幕の出なかった部分が本来の言語かも知れない。何語なのかは当然わからないが、参考としてボス役の演者は北マケドニア系とのことで、やはりバルカン半島の他民族(敵対勢力)という設定かも知れない。ちなみにボスが自分を「純粋主義者」と言っていたのは辞書的には意味不明だが、どことなく民族浄化をイメージさせる言葉ではあった。 アルバニア人にしても世界的には「アルバニア・マフィア」で悪名高いわけだが、この映画のアルバニア人は品行方正でなくとも極悪非道ともいえず、一方で本物の極悪人は他民族ということにして、アルバニア人=悪の印象を回避したのかと思った。製作側の立場として、アルバニア人を肯定的に描写しようとする映画だったらしい。 ラストの場面を見ると、これはもう駄目かと思うことはあっても、わが子を思えば頑張っていけるはず、という移民系住民の希望を語っているように思われた。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-05-04 10:53:15)
2.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 
初見は2000年代のTV放送だったが(たまたま出先の札幌で見た)その時に思ったのは、何でこの連中はアフリカにまで来てこんな目に遭わなければならないのかということである。どこが自国のためなのかわからない戦いで、現場の兵隊が次々に死んでいくのが痛々しい。内輪で殺し合っている連中など放っておけばいいではないかというのが当時の感想だった。 加えて虚脱感を覚えたのが終盤の「仲間のために戦う」という言葉だった。現代の米軍では戦うための目的意識も大義もなく、戦う理由が軍隊内部で自己完結してしまっているということなのか。「一人も残さない」のは士気の維持のためには重要だろうが、それでさらに死者が増えていくのも虚しく見えた。  今回改めて見直したが、実録風の原作のある映画とのことで、実際に戦闘に加わった人々も製作に協力していたことからすると、基本的には苦難の中で勇戦した軍人を顕彰し記憶にとどめようとした映画かと思われる。 現地がこういう状況になった経緯は知らないが、この時点で国連平和維持軍も出ていたことからすると、米軍だけが極端に条理に反した行動をしていたわけではなかったようである。数字としては最後の1000対19が目立っていたが、単純な数の比較でいえば、最初に「30万もの民間人が餓死」と出ていたこととの関係をどう捉えるかということになる。 ここでアメリカの独善性に反発して、民兵リーダーの言った「この国の流儀」というのを認めてしまうと、例えば国内の特定集団などを弾圧する国家があっても内政問題と言われれば止めさせられないことにならないか。あるいは序盤で将軍が言ったようにgenocideといえば放っておけなくなるということか。簡単に善悪を分けられるものではなく、文字通り考えさせられる映画にはなっている。 何にせよ国家たるものに一般庶民的な善意などありえないわけで、どうせ何かの思惑や利害で動いているのだろうとは思うが、どちらかというと一般庶民に属するこの映画の主人公に関しては、当初思っていたような世界秩序の守護者たるアメリカの役割をもう信じられなくなっていたらしい。死んで英雄になろうとも思っていなかったようで、自分としても(戦争したことはないが)同感というしかない。  以下雑談として、その後のアメリカは世界の警察官をやめたのかと思っていたら、今年の5/16には一度現地から撤退していた米軍を再度駐留させる決定をしたとの報道もあった。それまでも周辺国やアフリカ連合などとともに関与を続けていたようだが、現実問題として過激派組織の活動には隣国ケニアも苦慮していたらしい。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-09 10:04:37)
3.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》 
5年前に一度見た時点では何も書く気がしなかったが、他のアフリカ関係の映画を見た機会に書いておく。 まず、どれだけ悲惨な話でもきっちり娯楽映画にしてしまう米映画産業には感心する。紹介文では「衝撃のアクション超大作」とされているが、村の自警団など笑わせるところもあり、最後は美人ジャーナリストの功績で世界が動いて、ただの漁師が立派な身なりで国際会議の晴れ舞台に立つのが非常に都合のいい展開で、ラストの説明文も真面目に受け取る気がしなくなった。ただし途中でラブシーンを完全に飛ばしていたのは悪くないと思う。  ところで劇中ではシエラレオネ共和国の国歌を披露する場面があったが、歌詞と実態のギャップが激しいのは悲しいことである。腕の切断はベルギー人が始めたという台詞があったが、ベルギー人が野蛮とすれば真似する連中も野蛮なのであって言い訳にもならない。先進国が諸悪の根源で途上国の民はみな善良、などという図式は必ずしも成り立たないのが現実であり、そもそも平和愛好的に躾けられている日本人とは倫理性のレベルが全く違うと思わなければならない しかしここで大事なのは、人間に本質的な善悪はなく具体的な行動が問題だ、という登場人物の言葉と思われる。誰もが主人公のように行動できるわけではないが、しかし皆が衣食足りて礼節を知る状態になれば行動面にも自然に影響し、人の本性の善悪に関わりなく総体として穏やかな社会ができるのではと思われる。それは日本ではだいたい実現しているが、いずれこの地域にも期待できるのかも知れない。  また企業活動に関しては、最後に出たキンバリー・プロセスなるものの実効性がどうかはともかく、紛争資源に対して何らかの取組みが行われること自体は悪くない。その原動力になるものとして、この映画では消費者その他の庶民一般に働きかける形になっていたが、今なら投資家という言葉も出るかも知れず、また個別企業がそれぞれの動機で自ら制度遵守に取組む場面が生じることも考えられる。本質論として業界や企業の本性の善悪を問うのは無意味だが、しかし多くの個人の良心に沿った行動を合理的観点から選択することはありうるのであって、それが結果としていい方向に作用するなら否定すべきものでもない。 映画産業も基本的にはカネを追求しているわけだろうが、このように少し考えさせる内容を娯楽映画に入れること自体を悪く言えない気はして来た。
[DVD(字幕)] 6点(2018-11-01 19:56:21)(良:1票)
4.  フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ 《ネタバレ》 
前作「フランケンシュタイン対地底怪獣」(1965)に続くフランケンシュタイン第2作である。前作と異なり、同時上映の映画は明らかに子ども向けだったようなので、今回は普通に怪獣映画の扱いだったと思われる。 基本的な設定としては前作の経過を引き継いだ形だが、水野久美さんが共通の出演者というだけで、ほかは役者も登場人物の名前も違っており、ずれのある並行世界のようである。今回も日米合作とのことで、水野久美さんが洋モノ映画で見るような、感情で動いて面倒を起こすバカ女の役になっていたのは残念なことである。メイクもきついので可愛気がない。 また怪物の造形も、もさっとした着ぐるみになってしまってケモノの印象が増しており、これはキングコング対キングコングのつもりだろうかとも思う。羽田で人が食われたのは衝撃的だったが、前回は人間っぽかった怪人が、条件次第でいつ今回のようなケモノに変わるかわからないというのでは、やはり全部駆除しておいた方が無難ということになってしまう。劇中の科学者も研究材料が失われないようにとしか考えていなかったようで、前作に比べて人の心が失われた単なる怪獣映画のように見えた。かろうじて兄弟愛という点で、最初に兄が出現した時の、おれの弟に何をするんだ、という抗議の姿勢が印象に残った程度である。 ちなみにタコを最初に出すことにしたのは前回からの改善点ということかも知れない。今回も最後は海底火山の爆発というのが唐突だが、これは1952年の「明神礁」爆発が人々の記憶に残っていたからだと思われるので、その発想自体は理解できなくはない(「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」(1967)でも冒頭にニュース映像が出る)。  なお今回の見どころは何といっても陸上自衛隊の大活躍である。最初に何をするか明示してからの準備がかなり念入りに見えたが、その甲斐あって効果は絶大で、怪物が今にも死にそうなところまで追い詰めたのは前代未聞の大戦果である。ヘリコプターが身を挺しての遅延策も功を奏し、怪物が木をなぎ倒しながらひたすら逃げ回るのは痛快だった。日頃から不死身の大怪獣を相手に戦っている自衛隊がその気になれば、サル人間程度は容易に倒せるということである。今回初出の殺獣光線車の重量感がいい。 また人型の怪物がミニチュアセットの中で、その辺のものを蹴散らしながらドカドカ走って行くのは珍しい眺めだった。
[DVD(邦画)] 5点(2018-04-08 23:28:04)
5.  フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン) 《ネタバレ》 
大人向け映画と断言するほどでもないがまるきり子ども向けでもない。同時上映が若大将映画だったことからすれば「マタンゴ」(1963)並みの扱いということか。 全体構成としては日本の東西で別々の怪物が出現し、それぞれ勝手に移動して最後に富士山麓で出会う形になっており、海外公開が前提だからか各地の名所も映されている。ロードムービーというほどでもないが行く先々でさまざまな人々が登場し、岡山の田崎潤・佐原健二の組み合わせがほんのチョイ役だったというのがフェイント感を出していた。その後も「大怪獣バラン」(1958)の対潜哨戒機テーマに乗せて飛騨の白川郷まで追手が迫り、いろいろあってからイノシシが走り去ったところまでの流れが個人的には好きだ。  しかし問題なのがラストの締め方で、突然地面が陥没するというのも感心できたものではないが、海外版では突然のタコの出現のために怪人が次から次へと敵を求めるタイプに見えてしまっているのは非常によろしくない。 またテーマ的には、永遠の生命が果たして人間の幸福につながるのか、ということが問われていたようでもあり、実際にそういう生物が出て来た結果、必ずしも幸福ではない(「死んだ方がいいかも知れない」)という結論につながったようでもあるが半端である。またそれが原爆とどう関わるのかと思っていたが不明瞭なまま終わり、結果として広島から物語が始まった意味もよくわからなくなっていた。  そういうことで不足の点はあるが、しかし物語としては一本筋が通っていたようで、要はたとえ人が造った人間でも、人の心が通じるなら人間だ、というのが最終的な結論と思われる。当初、怪人は逃げてばかりでこんな奴が兵隊として使えるのかと思っていたが、しかし誰かを助けるために戦う決心をしてからは見違えるほど勇敢になり、生まれながらの兵士では全くないが確かに人間だ、ということを自ら証明していたようである。救出した男を仲間のもとに返してから、地底怪獣の叫び声の方へ向かおうとする姿は正直格好いい。顔に似合わずヒーローだったというしかない。 なお劇中の女性科学者は広島市内?の近代的アパートに住んでいたようだが、怪人が成長してみると部屋が2階だったことの意味がわかる。ここで怪人が見せた顔が何とも心細げで情けない表情で、それで観客としてもこの男に肩入れしてやらなければという気にさせられた。
[DVD(邦画)] 6点(2018-04-08 23:28:01)
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