1. 遊星からの物体X ファーストコンタクト
《ネタバレ》 初代を見たのは遠い昔のことなのでほとんど記憶になく、新しい気持ちで鑑賞。ビジュアルだけで相当楽しめます。イー感じで気持ち悪かったです。エイリアンものとして、モンスターパニックとして、見たいものを見せてもらえた感じです。 ただあまりにもエイリアンが万能すぎるかなと… わりとみんな団体行動をとっていたはずなのに、いつの間にかエイリアンに入れ替わっている。ちょっとエイリアン側が何でもアリというか都合が良すぎる気がしないでもない… 外見だけでなく、知能や記憶までもコピーできるていうのもね… 疑心暗鬼の犯人捜しは、それはそれで面白い。ですがあんまり人間と同じ知能や価値観もたせちゃうとそれだけで恐怖が半減しちゃう。 無機物が取り込めないから、銀歯やピアスがヒントになるっていうのは面白かったですね。 難点なのは、男が多いうえにむさ苦しく似たよーなキャラばっかりなので、いまいち誰が誰だか見わけがつかないこと。 あとこーゆー映画にありがちな、急に『わーっ』って驚かすお化け屋敷的手法は好きじゃない。驚かすのではなく怖がらせてほしいものです。映像技術は進歩しても、こーゆーところって全然進歩しない。 ちょっと文句がでちゃいましたが、エイリアンものとして及第点。 個人的には人におススメできるレベルの佳作かと。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-11-20 23:47:40)(良:2票) |
2. 夢駆ける馬ドリーマー
《ネタバレ》 サクセスストーリーとして王道中の王道。 丁寧な脚本、演出。優等生。優等生すぎると言っても良い。あまりにもお利口さんすぎるがゆえに、起伏が少なくメリハリに欠ける気がします。映画としての面白みに欠けると言い換えても良いでしょう。まったりと見る分には良いと思いますが。 厳しい見方をすると、この作品には決定的な『ウリ』がありません。 ですが、役者さんたちは皆一様に素晴らしい。ベンにしろ、ポップにしろ、マノリンにしろ、バロンにしろ、魅力のある人物ばかり。もちろん、ダコタ・ファニング演じるケイルは言うまでもありません。正直、彼女とカート・ラッセル、デヴィッド・モースが出ているので見ちゃったくらいです。 ですから、当然映画としては、悪くありません。 ラストではカタルシスだって感じられます。 でもラストを除けば、盛り上がるシーンはほとんどありません。心の底から感動するようなシーンも少ないです。 家族の絆を見せることに、力を注ぎすぎちゃったのかもしれませんね。 なんにせよ、あまりに小奇麗にまとまりすぎてしまっています。ラスト以外にももう少し見せ場が欲しいものです。 [DVD(字幕)] 6点(2017-06-05 03:24:23) |
3. ユー・ガット・サーブド
《ネタバレ》 明るいダンスバトルムービー。かと思いきや。マフィアあり。運び屋あり。ドラッグあり。少年が撃ち殺されたり、シビアな現実がちらほら。ダンスを楽しむ前に、あらためてアメリカは日本と随分違うなと実感。怖い国です。 それに、少年が撃ち殺されたというのに、『あいつとは仲直りできねえ。』とか、小さいことでまだもめているのにも違和感。そもそも、金を作らなければ自分の命だって危ないのだから、そんなことを言っている場合ではないはずなのに。ここの価値観に自分と大きなズレがあります。 ただ映画としては、起承転結がはっきりしていて、まあまあ面白いです。 もちろん細かいことを言い出せばきりがないくらい、言いたいことはいっぱいあります。 例えば、ラストの大会は、デビッドとエルが仲直りして、死んだセイントのために予選から同じチームでやってほしかった、とかね。せめてラストの声かけは、『デビッドからではなく、そこはエルからでしょーが!』と思ったのは私だけ?しかも『足りてる』って、エル、あんた・・・。男気の無さも、ここまでくるとがっかりなんですけど。 ダンスは凄い。ダンスのことはよくわかりませんが、少なくとも今まで見てきたダンスムービーの中では群を抜いています。この作品と比べてしまうと、他のダンスムービーはもはや問題にすらならないでしょう。 そんな中でも、オープニングと中盤のダンスバトルは特に好きです。ダンスって面白い。技だけではないんですね。ダンスを通して演出されるパフォーマンスの数々。『上着の交換』『スローモーション』『下半身のみ二人羽織』『マネキン』。もう様々。ダンスで表現できないものは無いな。と、感心しきりです。 [DVD(字幕)] 7点(2016-12-19 05:36:00) |
4. U.M.A レイク・プラシッド
ものすごく面白いわけでもなければ、とりたててつまらないわけでもない。 これぞ暇つぶし映画の最高峰。 ストーリーがわかりやすくて短いのが、こーゆー映画の最大の長所。 そしてしっかりちょいドッキリを差し挟み、エンタメ作品としてのクオリティを保っているので、なかなかの良作だと思います。 まあ強いていうなれば、邦題による過剰なあおりが不必要ですね。もし原題の『レイク・プラシッド』=『静かな湖畔』のままで、DVD のパッケージなんかも見ずに、この作品を見ることができたとしたら、より面白く鑑賞できる可能性はあります。 タイトルって凄い大事ですね。 それにしても動物の映像凄くないですか?どこまでが本物でどこからがCGや特撮なのかがさっぱりわからないくらい自然な映像です。 このレベルであれば、映像見るだけでも面白いです。 [DVD(字幕)] 6点(2015-10-04 05:01:01)(良:2票) |
5. ユージュアル・サスペクツ
《ネタバレ》 ラストまで見て、「騙された。」というより、「なんてずるい映画なんだ。」という感想しか浮かんできませんでした。「この映画すごく面白いらしいから一緒に見よう。」とあまり映画を見ない連れと一緒に見たのを凄く後悔しています。 もともと「夢オチ」がかなり嫌いなんです。今まで見たことがすべて無駄にされたような気になるのです。で・す・が、「作り話オチ」はそれに輪をかけて卑怯でしょう。それでもこの作品がまだ百歩譲って許せるとしたら、全てが作り話というわけではなく、その中に真相も紛れている部分でしょうか。 結局はっきりわかっているのは、船が炎上したことと、15人分の遺体が出たこと、女弁護士が殺されたこと。それ以外のことは回想シーンのみで語られるので、回想シーンの中のどれが真実でどれが嘘なのかがわからないわけです。コバヤシというのは偽名でしたが、ラストでコバヤシと同じ顔の側近みたいな人物が出てきたのですから、レッドフットなんかの偽名は使っても、それぞれのエピソード自体は本当であった可能性があります。ただ、それらが本当のことかどうかを最後まで観客に明かさず、よくわからないものは凄く感じるという人の心理を利用して、なんか凄い映画っぽくしちゃったのは、やはり反則であり、鑑賞者への礼儀を欠いているようにも思えます。 いろいろ考えながら見ていたときは面白かったのですが、オチだけは残念でした。 [DVD(字幕)] 6点(2014-03-15 07:59:56)(良:1票) |
6. 許されざる者(1992)
《ネタバレ》 見始めてすぐに感じる違和感。 そう、なぜ止めようとしたもう一人が一緒に縄でしばられ、裁かれようとしているのか。現場にいたはずの誰もが、なぜ彼をかばおうとしないのか。それどころか、娼婦のリーダーのような女性は、「二人とも縛り首にして」と言い放っている。 当時の時代背景を知る由もありませんが、女性の敵意は個人ではなく、娼婦を物扱いする「カウボーイ」という人種に向けられたものであったのでしょうか。 この若いカウボーイ、もう一人の暴挙をやめさせようと必死になり、その後謝罪のために馬を差し出し、その行為には確かに誠意を感じるにも関わらず、結局は女性たちから賞金稼ぎを雇われて最後は殺される運命で、まったく腑に落ちません。 彼をふくめて、殺されて当然の人、そうでない人、悪人、善人、すべての人が「銃」という暴力の前に次々と命を散らしていきます。それぞれの正義や道徳、思いといったものが、暴力の前には何と無力で何とあっけないものなのかということは、ものすごく伝わってきます。 そういった意味では、西部劇の姿をかりた、人間ドラマということで、見る価値はあるのかもしれませんが、『西部劇を見よう』と思っていた立場からすると、「これ、面白いか?」っていうのが正直な感想で、見る前のスタンスによってその映画の評価って変わるものだと思いました。 [DVD(字幕)] 4点(2013-05-16 17:07:01)(良:2票) |
7. ユニバーサル・ソルジャー
《ネタバレ》 劉備に曹操がいるように。 アムロにシャアがいるように。 この映画のヴァンダムにはドルフ・ラングレンがいる。 そう、ドルフ・ラングレン演じるスコット軍曹はこの映画のもう一人の主人公。 その無敵っぷり、狂いっぷり、もはや芸術の粋。スーパーで駆けつけた警官4人を射殺した後の「ほらな。」っていう台詞と表情。もはや芸術の粋。 それに対するヴァンダム演じるリュックさんも負けてはいません。個人的に一番の見所は、食堂で一般人相手に容赦なく腕力ふりまわすシーン。そして散々暴れた挙句のこの一言。「暴力はよくない。」うおぉ、お前が言うなぁ。 正直、「ああ、どちらを応援すれば良いんだ。」と本気で迷ってしまうくらい、両者とも良い。どこかの近未来SFみたいに、完全にニュータイプとオールドタイプに分けなかったのも良い。 それでもいくつか注文をつけるとしたら、「氷で冷やす。」「血清を打つ。」制限が多すぎることが、少し映画のスピード感や爽快感を損なう欠点になっているかも。 また、ラストの両親との再会は、あの程度で終わらせるくらいなら別になくても良かったのでは。『故郷に戻ったけれど、両親は二人とも他界していて、歳月の流れを感じさせる演出』とかだったらまだ良かった気もしますが。 あとは、他のユニバーサル・ソルジャー達も活躍させて良かったんじゃないかな、というのは贅沢でしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2013-05-06 04:47:41)(良:1票) |