21. シャッター アイランド
《ネタバレ》 レオの熱演に免じて6点(本当は5点)でも佳作 さてシャッターアイランドは存在したのでしょうか? 精神障害系の凶悪犯の収容所ということで、序盤すぐにテディに頭痛がして院長から薬が出てくるので、あぁ テディ自身が病人かもねと。車で移動する時の不自然な合成画像も相まってその思いは強くなる。そうでない方 の結末を望みつつ話は進む。しかしこの映画の99%はテディ目線なのである。テディの目にするものしか我々は 見ることができないのである。これが最初からずっと続いてるのはこれがテディの妄想の世界だからであろう。 当然崖で出会ったレイチェルも妄想、灯台の院長も妄想である。そもそもあんな不便な場所に院長室があるのが 現実なら変である。ならばロボトミーも妄想ということである。なのにこの作品の多くの解釈は「善人として死ぬ? (ロボトミー)」とされているのだ。シャッターアイランドへ保安官として相棒と船で渡ってきたのも妄想である ならば灯台の存在も妄想なのだ。そこを「ロールプレイ治療」で誤魔化して現実と妄想の境界をいい加減に描いて いると私は感じた。いやマーティン・スコセッシに遊ばれた。ずるい映画である。 またドロレスのシーンは無駄に長かった。あんな物を見せられれば見せられるほど、逆の結末を観客が望むのは 当り前だ。想像はつくが、そうあって欲しくない方の結末に予定通りに突き落とすのは意地悪かな? と言った点を踏まえて、もう一度画面を見ながらひとりツッコミ満載で鑑賞すると、家族から気味悪がられるので 程々にしときましょうね。 [インターネット(吹替)] 6点(2021-06-15 15:54:50) |
22. プレステージ(2006)
《ネタバレ》 作品としては佳作だと思った。 コンセプトは良いと思った。奇術師にとってタネは命そのものであることはよく伝わった。アンジャーとボーデンの命を 削る攻防は狂気に見えたが、なんでお互いに足を引っ張ることしか考え無いのかなぁと。対立のきっかけにもなったボー デンがアンジャーの妻を紐で縛る時に、なんで二重結びに変更したのか理由が語られていないのがとにかく最後まで気に なった。映像ではアンジャーの妻も結びかえに了承してるような演出だった。ボーデンが「わからない」と答える理由が 全く意味がわからない。ここがずっと引っかかった。ボーデンのプロ意識なんてもので予定外の事をされて妻を殺された ら誰だって怒り狂うでしょ。当時なら復讐するのもわかる。 また時系列をかなりの頻度入れ替えて、敢えてわかりづらくしてるのは良くないかな。 そうそう詳しくは書かないが、奇術考案者のカッターも一体どうしたかったのかよくわからなかった。 アンジャーはボーデンを殺人犯に陥れたわけですが、最終的にはもうひとりのボーデンが子どもと共に平穏を手に入れる のは気分が良くなかった。それくらいボーデンは酷い男だと思うぞ。まぁただ男諸君に好評なように20歳(21?)のスカー レット・ヨハンソンはとても色気ムンムンでした。その一方でテスラの装置はワクワクしなかった。「なんか違う」って 感じで空回りしてる。 総評として、命のかけ方が双方気に入らない。またボーデンの妻への愛情がなんとも気味悪くて受け入れられない。 無垢な子どもがダシに使われてるようでやっぱり気分悪い。 [インターネット(吹替)] 5点(2021-05-17 15:15:33)(良:1票) |
23. インターステラー
《ネタバレ》 もう一度ゆっくり鑑賞したいと思わせてくれた作品。できれば大画面で。 169分という3時間近い長編ながら、2001年やゼロ・グラビティ等の様な冗長さは感じさせない構成になっており、 展開は以外に早く見るものを飽きさせないのは流石ノーランだと思った。次の決断をしてミッション遂行までの テンポが良いのだろう。また息を呑むような映像とゾワゾワとした畏怖が見るものを惹きつけるのだろう。 最初の本棚のシーンは何かの啓示であることは予測できるが最後に繋がるとは思ってなかった。もちろんクーパーが 宇宙船から脱出したシーンで「あっ」っとなって感慨深かった。娘マーフも幽霊ではないことには気づいていたが、 それが何かは幼少期に気づくはずもなかったが、あの時の父親クーパーの思いを考えると胸が一杯になった。 口数の多い木偶の坊と思わせたTARSが、様々な場面で有能なのも良かった。というかTARSがいなきゃ全滅してた。 -1点は僕の理解が浅いのも理由としてあるとは思うが、様々な解説を読んでも納得のいかない部分があるから。 マン博士の孤独も嘘の信号もプライドもあるとは思うが、あの様な行動に出る必然性が低いかな?もちろん彼が プランCなるものを画策してたならわからないでもないが、それにしても一人では生きて行けない。有能な仲間を 殺害する利点が何一つ無い。と僕は思った。理屈通りにはならないのが人間の愚かさでもあるが。 いずれにしても21世紀SF映画の金字塔として推薦できる作品だと思う。 [インターネット(吹替)] 9点(2021-05-07 17:40:36)(良:1票) |
24. ソルト
《ネタバレ》 それなりに楽しめた。作戦の記憶が戻ったソルトの第一の目的は夫を救うことのみ。 それだけのために前半は駆け抜けた。ただなんの目的でロシアの諜報組織は夫を生かしていたのだろうか? わざわざソルトの目前で射殺したのかよくわからない。この辺は脚本の甘さだと思う。映画だから必然性が ないことの連続ではあるが、あるように演出して欲しい。また諜報組織のアジトもショボいというか70年代? 昔ながらの古い工場跡地みたいなのはいい加減止めたほうが良いと思う。もうそれ演出としては-120点だよ。 とは言うものの、全体的にはサクサクダンジョンは進みイライラする事もなくラストを迎え、悪人はちゃんと 成敗され、スパッと終わってくれるので後味は悪くない。あれ結局CIAに懐柔されてるってことだよね。 身内を騙すためにソルトをひっぱたいたんだよね。 [インターネット(吹替)] 6点(2021-05-03 13:17:12) |
25. ジョン・ウィック
《ネタバレ》 点数はキアヌの持ち点(笑)その他は採点に値しないと感じた。 怒りの沸点には共感する。非情の男が更生し大切にしてきた温もりを立て続けに奪われた怒りはわかる。しかしストーリーが無茶苦茶だ。裏社会のボスの息子がいきなりGSでジョンの車を欲しがったり、わざわざ車欲しさにジョンの後をつけて襲撃して車を奪うとか、馬鹿やろ。裏社会とかマフィアとかバカにしすぎ。奴らが欲しいのは金でしょ。金があれば車なんていくらでも買える。 しかも申し訳ないがその息子が雑魚キャラ過ぎて映画では初っ端で殺されそうな役柄。小ネタだと思うがそのボスも弱すぎて笑った。人を殴ったことがないのか、やたらと殴った後に自分の手を痛がる。なのに最後はブギーマンとタイマンだとう?こういうキャラは最後はヘリの上から銃撃して、ヘリが反対に爆破されて死ぬのが王道だろう。 またアクションの評価が高いようだが、全然駄目。無駄にたくさん殺せばいいってもんじゃない。リアリズムのかけらもなくドッチラケなアクションの連続である。そもそもジョンは一度捕らえられるが、ジョンを殺すのになんでビニールで窒息させようとするのか意味不明でしょ。あんだけ銃を乱射してるのに銃で殺れよとか、上げればきりがないほどお粗末な脚本だった。キアヌに格闘なんかさせちゃだめですよ。 [インターネット(吹替)] 3点(2021-04-05 08:39:16)(良:1票) |
26. アバター(2009)
《ネタバレ》 子どもと観に行ったので、吹替2D版です。 最初にパンドラのネイティリが登場したときには正直「うへぇー」って、なんか入り込めないと感じた。あの泣き笑い顔が好きでは無かった。しかし、ジェイクを教育しつつ様々な表情を見せるネイティリがとても魅力的な女性に見えてくるから不思議。またストーリが在り来り(型通り)であったともいえるが、しかし映画の王道は、在り来りのストリーから感動を生み出すことでもあると思っている。決して最後の「大どんでん返し」を期待してはいけない。これは、映像の美しさと王道をゆくストーリーと共に、アバターとの一体感を楽しむ映画であり、私はジェイクがパンドラで、スカイピープル(地球人)と戦う意志を示し、歓声が上がるシーンで完全に一体化した。最後にミシェル・ロドリゲスはカッコいいっす。シガニーの盟友バスケスを見事に演じきりました。 [映画館(吹替)] 8点(2010-02-01 09:34:46)(良:1票) |