381. 野生のエルザ
大自然に生息する野生の動物たち、人間によって捕らえられ動物園に送られるのはほんの一部、大部分は射殺されてしまう。この映画ではライオンと共に生活した夫婦の物語だけど、やはり自然に帰すのが一番なのですね。彼らの意見は違っていたけど、夫が妻に従ったというのが良い。苦労はしたけども・・・。 「永遠のエルザ」を先に見て、こっちの映画はリバイバルで見るというへんてこな見方になってしまったのだが・・・。 [映画館(字幕)] 7点(2012-10-02 01:15:35) |
382. ファミリー・ゲーム/双子の天使
原作の格調高い雰囲気が失われ、大衆的な雰囲気になってしまっているように思う。元はと言えばケストナーの児童文学で、離婚した夫婦の関係を修復させようとする感動の物語なのだが、この映画はタイトルのように入れ替わりゲームの感覚だ。感情面の趣や伏線など味わいに欠けているのではなかろうか。むろんバックに流れる音楽がヒット曲というせいもあるだろう。好みの問題かもしれないが、私はドイツ映画の方が好き。 だが双子の姉妹を一人二役でこなすリンジーは立派。 [DVD(字幕)] 5点(2012-09-30 06:52:31) |
383. 白と黒のナイフ
《ネタバレ》 見ている途中までは、依頼人と弁護士のロマンスが嫌だった。こんなものはいらないし、女性が(男も)安っぽくなってしまうのにと思っていた。しかし最後まで見てやっばり男が犯人だったの映画ではないことがわかる。「愛していたのに・・・」が生きてくるのだ。ネタバレと個人的見解で少々書きづらいが、女は男が入ってくるのを予想して拳銃を用意していた。そして自分を守るためだけでなく、とどめさすまでぶっ放した。裏切られたからの復讐、りっぱな犯罪だと思う。罪には問われないと思うが・・・。 映画としてはおもしろいが、陪審員制度の怖さ、状況証拠によって右にも左にも動く怖さを感じる。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-28 00:52:26)(良:2票) |
384. 遊星からの物体X
南極の雪原を走る犬、追いかけるヘリコプター、不気味さを暗示させる音楽、映画の冒頭から見る者を引きずり込むのに十分だ。そして謎が徐々に解明される一方、同化を図る未知の生命体X、不安と恐怖はさらに深まる。SF映画としては申し分ないだろう。疑心暗鬼で謎の生命体と戦うストーリーも良い、と、こう書くと高得点なのだが、グロテスクな映像はこういうのが苦手な私にはどうもなじめない。途中で何度も目を覆ってしまった。 [映画館(字幕)] 6点(2012-09-27 08:26:50) |
385. 遊星よりの物体X
《ネタバレ》 高い数値の放射能が計測されても対策はゼロ、この頃の米国は原爆投下を行っておきながら、放射能の知識はなかったのだろうか。SF映画なのにそのほかも科学的にえっ?と思うことばかりでお粗末すぎる。きわめつけは、異星人だ、植物だ、物体Xだと大騒ぎしながらも、格好は人間とまったく同じ。フランケンシュタインやキングコングがまだまし。 昔の映画だからかもしれないが、緊張感感じられない。 [DVD(字幕)] 3点(2012-09-27 02:19:58) |
386. あなたが寝てる間に・・・
ラブコメって好きなジャンルだけど、その中でも好きな方。サンドラ・ブロックと言えば、かわいいという分野に縁のない女性だと思っていたのだけど、これが見事にかわいいと思えるほど。最初のうちはいつばれるのか、はらはらしてみていたけど、独り言をきいてしまったソウルが味方になってくれて本当に良かった。家族の温かみがとっても良い。 [DVD(字幕)] 8点(2012-09-26 17:42:57) |
387. ボーン・アイデンティティー
前半はミステリアスな要素が強くおもしろいのだが、後半は謎が解き明かされていくうちにただのアクション映画になってしまうのが残念。前金は結構緻密なのだが、後半は大雑把に思える。そして一番気になるのは、あのスーパーマン的なジェイソンがなぜ任務に失敗し記憶喪失になったかだがお粗末すぎた。 [DVD(字幕)] 4点(2012-09-23 23:54:25) |
388. 遥かなる大地へ
この壮大な映画は、アイルランド移民や米国オクラホマにおけるランドラッシュなど19世紀末の歴史が土台になっている。こういった歴史を知らないと、多くのアイルランド人がなぜ米国をめざしたかとか、土地に対する執着といったものの理解が難しいと思う。ラストのランドレースだけでも結構見応えはあるが・・・。 トム・クルーズとニコール・キッドマンの息のあった演技は見もの、鼻っ柱の強い金持ち娘が貧しい小作の男とよく結びついたものと感心するが、大ロマンには間違いないだろう。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-21 23:54:10) |
389. ブリジット・ジョーンズの日記
《ネタバレ》 レネー・ゼルウィガーを見たのはこれが初めてだったと思うが、本来丸ぽちゃの女性だと思ってしまうほどのブリジット・ジョーンズぶり、板に付いている。どじで馬鹿なこともたくさんするが、憎めず応援したくなるほどだ。トナカイのセーターにはじまり、バニーガール姿やスイッチをいれないマイクなど笑える要素満載だが、良くも悪くもありのままのままの姿が一番良い。ラストのだから新しい日記には思わず拍手。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-21 05:41:01) |
390. 合衆国最後の日
《ネタバレ》 人質事件が発生した際の日本と米国の対応はまったく違う。日本は人質の人命尊重第一に考え決して強行な態度は取らないが、米国は犯罪防止を第一に考え、犯人を射殺するし人質が巻き添えを食らってもそれは仕方がない事だと考える。だから大統領は人質になることをためらったのであり、映画を見てる側も最後の結果を予測する事ができるのだ。(犯人を射殺して解決すれば万歳であり、大統領は気の毒にとか運がなかったですませる) ベトナム戦争の多くの犠牲や核開発の恐怖など、すべてが米国の威信を保つためであり、大統領ですら使い捨てという米国の醜さを表していると思う。だからこそ、広島・長崎の原爆投下も正当化するし、反省とか謝罪をまったくしない強い米国があるのだと思う。 ところで猛毒なガスを発生させる液体、昔映画を見たときはまったく気にもとめてなかったが、これがあの「サリン」だったとは。 [映画館(字幕)] 7点(2012-09-19 22:00:04)(良:1票) |
391. 帰らざる河
派手な撃ち合いになる西部劇より、こういう静かな情感の漂う西部劇の方が好き。"Red River Valley" のメロディが流れる自然の描写も美しいし、筏下りの冒険もまた良し。そしてもちろんモンローの歌も。 [映画館(字幕)] 7点(2012-09-16 06:42:09) |
392. グッドナイト&グッドラック
《ネタバレ》 内容が内容だけに十分理解できたとは思えないが、それでもマローとその仲間たちのマッカーシズムと正面から堂々と戦う姿勢が十分に伝わってくる。これぞまさしくジャーナリズム精神だ。映画のモノクロトーンは単に雰囲気作りではない。この映画にはマッカーシー本人を初め50年代の記録映像がふんだんに使われているが、それは50年後のクルーニーらの現在の映像と見事に重なり合い、マローとマッカーシーが本当に対決しているかのように描いている。またジャズシンガーのダイアン・リーヴスも音楽だけでなく本人自身が歌っているというのも雰囲気作りに貢献している。正統派の真面目一本で作られている映画の中に一瞬笑える箇所がある。そうあのシー・イット・ナウの本番中に電話回線を切ったシーン、放送終了と同時にたくさんの電話が殺到すると思いきや何も起こらない。そして背後から「電話をつないでも?」 [DVD(字幕)] 8点(2012-09-11 20:59:22) |
393. 真実の瞬間(1991)
《ネタバレ》 人道を無視した米国の赤狩りについては、誰よりも知っているつもりだった。しかしこの映画を見た瞬間、それは間違いだったことに気づいた。どんなに頭の中で理解していても、それは本当に知っていたことにはならないのだ。それほどまでに、深く強烈に胸に突き刺さる映画だった。 人間誰しも自分がかわいい。自分が罪に問われ迫害が及ぶとわかっていて、それでも自分の信念が貫き通せるだろうか。友の名をあげれば自分は許されるかもしれない、しかしその友は自分とまた同じような運命をたどる。誰かが勇気を持ってその連鎖に立ち向かわなければならないのだが、・・・。職や友人をなくし悲惨な体験を味わった主人公のどこにそれがあったのだろうか。 何と言っても、ラストのロバート・デ・ニーロとゲイラード・サーテインの迫力ある法廷シーンは見ものだ。またマリリン・モンローの「紳士は金髪はお好き」を初め、50年代の映画界の雰囲気を与えてくれるのにも好感がもてる。 [DVD(字幕)] 10点(2012-09-10 23:53:14) |
394. ザナドゥ
トラヴォルタと共演したグリースはそれなりのミュージカルだったが、このザナドゥはいただけない。大変な酷評を受けたのを覚えている。ジーン・ケリーは老体だし、若者は魅力不足、肝心なオリヴィアも歌は良いが演技は・・・と言った具合。ギリシャ神話とかミューズとか言っても、どうも映画にはマッチしなかったようだ。 ところで今DVDで気づいたが、何とスティングのロレッタ・サリーノが端役で出ているではないか。 [映画館(字幕)] 4点(2012-09-08 06:15:13) |
395. ジェーン・エア(2011)
若いミア・ワシコウスカを起用したことで、昔見たジョーン・フォンテインとはまた違うジェーン・エアを見た。これはこれで決して悪くない選択だと思う。だがロチェスター役となるとオーソン・ウェルズにはまったくかなわないし軽すぎる。むしろフェアファックス夫人を演じるジュディ・デンチの存在感が大きいのはさすがだ。 また子役についても昔のマーガレット・オブライエンやペギー・アン・ガーナーとは比べるよしもない。この映画後半はセント・ジョン等の人物の登場により、原作に近くはなっているが、その分まとまりがないように思われ、原作や前作ほどの感動がわかない。 [映画館(字幕)] 5点(2012-09-04 19:11:23) |
396. ナイアガラ
壮大なスケールを持つナイアガラの滝、この滝を身近に見られるだけでも大変すばらしい。しかしどう見ても映画はこの大自然の迫力に負けているように思う。マリリン・モンローとしてはめずらしいサスペンス、ストーリー自体も悪くないのだが、映画は今ひとつ盛り上がらない。 [DVD(字幕)] 6点(2012-09-01 08:55:02) |
397. 百万長者と結婚する方法(1953)
《ネタバレ》 マリリン・モンローの代表作の一つかと思いきや、登場するのは3人の女性たち。そして眼鏡をかけたモンローはどう見ても脇役で、主役はやはりローレン・バコールだろう。彼女の言う台詞が振るっている。「ずっと年上が好きだった。ルーズベルトもチャーチルもボガートも」には思わず笑ってしまった。ルーズベルトもチャーチルはいざ知らず、ボガートはバコール本人が25歳年上の結婚した当の相手だからだ。眼鏡のマリリンはチャーミングなお顔があまり見れずちょっぴり寂しいが、それでもコケティッシュな魅力はたっぷり。ストーリーはたいしたことないかもしれないが、十分笑える映画だった。そうか舞台劇なのか、納得、+1点。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-28 07:32:40) |
398. キリマンジャロの雪(1952)
《ネタバレ》 冒頭に出てくる謎「豹は何を求めてあの高い山頂まで行ったのか」が妙に引っかかる。これは映画の途中にも、なぞなぞとして出てくるのだが、私にはその豹が主人公のハリー自身に思えてくる。足が壊疽になってあのまま死んでいたら本当にそう思ったことだろう。しかし映画は原作とは違っていた。この方が映画向きなのかも。 個人的には、主人公のハリーがどうも好きになれなかった。シンシアの気持ちは良く伝わってくるのに・・・。それにヘレンもシンシアに似ていたからというのも・・・。 余談だが、キリマンジャロの雪といえばヘミングウェイに決まっていたと思っていたが、ネットで調べてると最近別の映画が作られたらしい。 [DVD(字幕)] 5点(2012-08-26 21:01:42) |
399. 女と女と女たち
《ネタバレ》 パリ風のエレガントなお洒落とユーモア、イタリア風なコメディ、そして演じるのはシャーリー・マクレーン! 葬式の列を歩む悲しみの未亡人から始まり、浮気現場に出くわした妻、二人の男に迫られる女性、夫の書く小説の主人公に変身する妻、パリ社交界の花型でライバルと競う女性、雪の中を若い男に付けられる女性、全部で7人を女を彼女が演じる。まさに七変化なのだが、コスチュームはそれ以上になってしまう。単に目の保養だけでなく、シャーリー・マクレーンの魅力たっぷりの映画だ。このさい共演している男性の活躍は眼中になし。 [映画館(字幕)] 8点(2012-08-23 23:18:11) |
400. 愛は静けさの中に
耳が聞こえる男と耳が聞こえない女は、どうすれば一つの同じ世界に生きることができるだろうか。これは純愛ドラマだけどひとつの社会ドラマでもある。作品賞を初め主演男優、主演女優、助演女優などアカデミー賞にノミネートされた結果、マーリー・マトリンだけがその栄冠を射止めた。なるほどと思わせる映画だ。彼女は美しいだけでなく聾唖者、しかし聾唖者に関係なくその演技が認められたのだと思う。 出会って最初の会話「僕が話し方を教えるよ」「私はあなたに掃除の仕方を教える」から参った。 [DVD(字幕)] 8点(2012-08-18 22:46:03) |