501. スリーデイズ
《ネタバレ》 あれあれ。こんな面白い映画もつくれるんだ。ポールハギスって。社会派だけではないんだね。悩めるヒーローが愛のもとに二転三転する状況で、機転を利かしてすりぬける、こんな娯楽作品はやっぱり面白いね。久々にスカッとした。最後、冤罪がひっくり返るなんて話で終わらないところがハギス節か・・。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-04 05:53:45)(良:1票) |
502. 狩人の夜
《ネタバレ》 簡単に人を殺める殺人鬼と、お母さんすら殺されて、一人で妹とお金を守らねばならない少年の攻防。これはどうなる!?と、さすがに思いました。こんな設定はサスペンス華盛りの今でもドキドキする内容。スリリングな内容が淡々と進んでいくとこが、ヒッチコック先生のいた頃の時代のテンポなんでしょうね。最後にリリアンギッシュ登場!う~ん、「八月の鯨」で初めて印象に残ったこの高潔な女性、まさにはまり役。何も派手な展開はないが、十分面白かった。あの名作「コレクター」が、ぞっとする話なのに、淡々と語られていたこの頃。やはり映画って暗闇の演出でも、顔をゆがめるほどの恐怖の表情でもないね。少年と殺人鬼の攻防、それを助ける母性の強い女性といえば、自分はジョングリシャムの「依頼人」を思い出しましたが、こっちの方がえ~っ???次どうなんの???て思いましたもん。やはり面白いって次から次へと展開する話の内容だね。そう思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2012-11-19 02:18:47) |
503. ドラッグストア・カウボーイ
《ネタバレ》 なるほどね。道理でガスヴァンサントの映画って琴線に触れるんだよね。分かります、マットの状況。人生は体で覚える、ってセリフに大いに共感。まったく堅気の世界の住人にどれくらい迷惑かけたと思っとんじゃ!反省しなさい!でもまぁ今となっては手垢のついた素材だよね。やれやれ「アウトサイダー」の兄ぃも等々堅気になりましたか・・。なんとな~く最後のほうはダサいマットでしたけど、仕方ないか・・。でもあのマットの元彼女はこれからどんな人生歩むんだろう?ワルで生きていった女性ってどんなになるんだろう?何より疑問なのは、ヤクで死んじゃった女の子の親は何しとるんじゃ!? そんな感じです。有名な映画だったけど、ついに観たぜ!レンタル屋ではボロボロのパッケージ。借りていく若者が多いんだろうね。果たして何を考える?ガスヴァンサントが作家としてどういう素材を選んでいくのか、大いに興味あり! [DVD(字幕)] 7点(2012-11-13 07:29:04) |
504. ある戦慄
《ネタバレ》 「時計じかけのオレンジ」のような狂気さがこわかった。皆にからむワルなんて、一瞬「バットマン」のジョーカーに見えてきた。こんなにニューヨークは怖いんかい!?ニューヨーク(都会)の孤独さがよく伝わった。このワルたちが一線超えてたのがもったいなかったね(超えてないじゃないよぉ)。面白い題材なので、いかようにも物語はできたと思うが・・・。三谷幸喜もこういう映画を自分風にアレンジしたらなぁ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-22 00:18:16) |
505. 組織
《ネタバレ》 けっしてあわてないロバートデュバルが頼もしい。派手なアクションによる脳の快楽刺激物質ドパーミン頼みよりは、淡々と進行するドラマの知的な脳への刺激のほうが、自分には楽しい。この時代の娯楽映画は、今の映像頼みの演出重視の映画が忘れているものを埋め合わせてくれる。どんどんこういう映画をDVD化してほしいものだ。それにしてもジョードンベイカーがまたこういう映画によく似合う。彼は出演映画の本数が少ないのに、小生には強烈なイメージがある。悪役もいいが、こういう頼もしい味方になってくれる彼もまたいいね。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-18 10:16:33) |
506. リーサル・ウェポン
《ネタバレ》 俳優ってブレイクした映画をずっとひきずるんだね。「マッドマックス」で最愛の人を殺された復讐鬼を演じたメルちゃんは、ここでも奥さん死んでるし・・・しかも「マッドマックス2」の痛々しいメルちゃん、ここでも拷問シーンがあるし・・・そんな彼はこれを乗り越えられなかったのか、これにこだわったのか「パッション」なんて映画作ってるし・・・(自分は未見)。まぁそんなことを考えながらも、この映画、面白かった。2012年の昨今、複雑などんでん返しの多い娯楽アクション、多すぎ!それでは新しく映画を好きになろうとする若者も素直に面白い!と思えなくなるのでは?この作品のような、わかりやすい大道娯楽作品をもっと作るべきではないか?と私は思いました。 さぁ、今からシリーズ2作目を観ようっと! [ビデオ(字幕)] 7点(2012-08-25 05:22:20) |
507. ダブル・ジョパディー
《ネタバレ》 この映画のあれほどの悪役って他にはそういないんじゃない? [DVD(字幕)] 7点(2012-08-13 06:30:49) |
508. マネーボール
《ネタバレ》 主役のブラッドピットが負け神の自分が分かってて、それでもチームに居残る話が好きでした。また「ソーシャルネットワーク」の脚本家だけあり、野球の部分がなんとも味気なかった。「ソーシャル~」でもそうだったけど、この人の映画って大味じゃないね。でもアメリカ映画は野球映画の秀作が多いので、もうちょっと何とかしてほしかった。まぁあのファーストの彼は良かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-13 06:24:24) |
509. オンリー・ユー(1994)
《ネタバレ》 恋人たちを応援する、周囲の目が気持ちいいのが嬉しい。世界共通なんでしょうか?ラストもほのぼの。何とも観終わってハッピーになる映画でした。それにしても社会派ノーマンジェイソンがこんな可愛らしい映画も撮っていたとは・・この映画からは社会派のきな臭い匂いはほとんど感じ取ることができませんでした。こんな風にみんな幸せになれば、社会がどうだとか気にならないですもんね。いやぁいいもんを観た。 [DVD(字幕)] 7点(2012-02-13 01:34:48) |
510. 狼たちの街
《ネタバレ》 この「男」の世界、好きだなぁ。喧嘩上等のニックノルティたちと、訓練仕込みのトリートウィリアムズたちの対比が粋だ。音楽も雰囲気醸し出しでいかにもレトロなあの頃。そして妖艶な女性や家庭を守る端正な女性。こうして見ると「LAコンフィデンシャル」によく似てるね。でも嬉しかったのは、爆心地に立つ4人の男。くぁ~、これがまた絵になる。ただ今の日本で放射能の話は手放しで楽しめるほど呑気にはなれない。そこが惜しいかな。他にもマルコヴィッチや自分には大切な映画「セントエルモスファイアー」のアンドリューちゃんが格の違うニックノルティ相手に一生懸命突っ張っていたのが微笑ましかった。うん、こういう映画、映画してる映画は好きだ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-08 11:22:05) |
511. 127時間
《ネタバレ》 「自然は人間には無関心だ」(池澤夏樹の著書より)ダニーボイル監督作品は面白いね。観ていて「イントゥ・ザ・ワイルド」を思い出した。調子に乗って、自然の中に飛び込むと、こんな事があるんですよ。この後も懲りずに自然の中に飛び込んでいくのがバカな人だったってことですね。「バカは死ななきゃ治らない」 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-07 23:55:59)(良:1票) |
512. テキサスの五人の仲間
《ネタバレ》 どんでん返しのためのどんでん返しってこの辺から始まったわけですね。「悪」を倒すためには、このあたりまでは許されるのさ、というのが上映当時の痛快さだったのでしょう。でも現代のウォール街での99%デモの時代に観ると、ラストのこの映画の銀行家には不快感を感じます。ジェイソンロバーツが「本当の伴侶をみつけろよ」と娘婿に言うところで映画が終われば、きっと心に残る映画だったのでしょうが、あのようなラストを付け足すと、「騙された方が悪いのさ」「いい奥さんなんかいないのさ」っていうメッセージがあるように感じられて、面白くなかったですね。自分は、勝ち組のポーカー勝負に熱狂し、ギャンブル好きのダメおやじの奥さんが戻ってきた時、帽子を脱いで同情し、心臓発作で倒れると、医者に協力する庶民の側に立ったような映画が好きです。あの銀行家にも奥さんにも失望しました。まぁ娯楽作品なのだから、という意見もあるでしょうが、面白さだけのメッセージなき文化は二束三文ですね。途中まではとても面白かったので、この点数で。 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-07 23:39:18)(良:1票) |
513. セレンディピティ
《ネタバレ》 これに近いことって結構ありますよね。信ずる者は救われるのだ。一時、書店にも特集組んであった「引き寄せの法則」ってやつでしょうか。ただこの映画の二人は、自分を特別に思いたい気持ちが「運命」にすがってしまった、てこともあるのでは?このまま続くか、今まで自分を大事に思ってくれた相手のもとに帰るか、そこは分からない。でもクリスマス前にカップルが観るのには最適でしょう。良い気持ちになりました。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-04 20:41:24) |
514. フラッシュバック(1990)
《ネタバレ》 最初は「48時間」や「ミッドナイトラン」かな?でも途中でこれは「さらば冬のかもめ」の逆のようにデニスホッパーが人生の教師役になるのかな?と思ってました。ところが小栗旬君みたいなキーファーちゃんが実はヒッピーの息子と分かります。そこでこれは自分探しの話だったとホロリと来るのです。やんちゃなまま、大きくなったデニスホッパーは実はアメリカの人はみんな好きなんでしょうね。60年代のアレは、実はアレこそがアメリカそのものだったのかもしれません。粋なラストは大人の味わいでしょうか?映像がもうちょっときれいだったら、とも思いましたが、これでいいのかもしれません。前向きに生きるのにちょっと疲れたら、こんな時代遅れな演出の映画に浸るのも一興じゃないですか?デニスホッパーって演技うまいですね。きっと女性にもててる気がします。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-03 05:12:03) |
515. テレフォン
《ネタバレ》 これは収穫だった。ドンシーゲル作品は面白い!確かにサスペンスとしては物足りなかったし、まとまりから行くと、最近の映画の方がよく出来てる作品が多いが、彼の作品は、次どうなるのか?という引張りがあって、面白い。ワクワクドキドキする。コンピューターオタクの女性秘書とか、任務が終わったら相方を殺さなきゃいけないエージェントとか設定が面白い。ブロンソンの完全記憶とか、残された手帳とか、生かされてない設定が山盛りなのだ。彼の作品を観て、アイデアを真似して、創られた作品もあるんじゃないのかな?何せアイデアを出し惜しまないところがいい。これは2時間枠で収まる設定ではないですね。韓国ドラマみたいに丁寧にこの設定を生かせば、人気ドラマシリーズになったかもしれないなどと思うのだが・・・ [DVD(字幕)] 7点(2011-12-03 02:19:45) |
516. サイバーネット
《ネタバレ》 「俺たちの時代が来た!」って感じでパソコン世代が弾けます。ふりまわされるのは、いつも大人たち。今まで、いろんな若さの武器(ロックやマンガ)が出てきましたが、最後はいつも抑えられてしまった。が今度のパソコンはちょっと違うぞ!若いっていいね。本当はハッキングは「悪い」ことなので、映倫上、ストーリーは彼らが捕まるようなラストが用意されてしかるべきなんでしょうが、もっと性質の悪い大人(マザコン?)を配して、さわやかなラストでした。楽しい青春映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2011-10-17 23:38:08)(良:2票) |
517. インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実
《ネタバレ》 金融危機の構造をつくった人物が次々と権力の側についているという第5章はちょっと怖かったですね。オリバーストーンの新作「ウォールストリート」もこの辺をついた素材を扱ってほしかった。それにしても印象に残るいいことを言う人はアジア人と女性が多かったな。ソロスも割と面白いことを言う。まぁ結局、自分がクソだと思っている商品(この映画ではサブプライムローン)をより多く売ろうなんていう商売は長いこと持ちません。そう思います。 [DVD(字幕)] 7点(2011-09-18 23:52:14) |
518. ワーキング・ガール
この頃のアメリカ映画って好きだわ~。歌も伸び伸びしているし、話も爽快だし。この頃のアメリカンドリームは女性に向いていたのだね。ハリソンフォードが中々出てこないので、どうしたんだろう?って思っていたら、この映画はメラニーグリフィスの為の映画のようで、ハリソンもシガニー姉御もそんなに目立たないです。メラ二ーのようなおっとりした女性って意外と、優秀なんですよね。自分も学生時代、のんびりした女性だった人が社会の中でいいポジションにいるってパターン、よく見ます。 でもこの映画のメラニーの演じる女性の、おっとり風は演技かな?数年後の名匠シドニールメットの「刑事エデン」ではちゃきちゃきした女性役をやってますもんね。やるよなぁ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2011-08-17 23:22:27) |
519. 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
《ネタバレ》 ついにピーターフォークが亡くなってしまった!「デッドロック」で長老のような役をやっていたから、もうかなりのお歳なんだろうなぁとは思っていたけど・・。残念です。「寅さん」が渥美清なら、「コロンボ」といえばこの方だったのに。新聞の天声人語に紹介されていたので、本作品を観ました。そしたら、あぁ覚えている、覚えている。かなり前に観ていた作品だった。警察の同僚に自分の代わりに銃のテストに出てくれと頼むシーンがあったり、ワンちゃんとの絡みもあったり、事件に関係ない場面が挿入されており、それがコロンボのヒューマンなところとして描いているため、ラストの本作品唯一の犯人を捕まえない彼の味として生きてくる。コロンボシリーズの中でもかなり好きな作品。 [DVD(吹替)] 7点(2011-07-06 04:15:32) |
520. ウォール・ストリート
《ネタバレ》 ハイセンスな映像で、最先端のビジネスを素材にしてみせる、ってやはりどのジャンルでも作家ならそういう野心って持つんじゃないでしょうか?オリヴァーストーンにはそういうの期待してます。だからこの映画を観られるのを心待ちにしてました。「おぉあのウォール街の感動をまた!」って。でもあれだな。説教されるのは嫌だな。哲学めいたコメント言われてもなぁ。それよりもうちょっと最先端をネタにしてほしかったな。変なクリーンエネルギーなんかに絞るんじゃなく。そして世界中のマネーに群がるアクの強い個性が描かれても良かったんじゃないかな?ラスト、ゲッコーが一億から十一億へと簡単にお金を増やしたのは、ちょっと映画的には古い展開だね。やはり前作「ウォール街」の方がよくできてたので、今作はちょっとがっかりです。前作の主人公が話題程度に出演するのは、サービスですね。また慈善団体のブログの記事が大悪を退治しちゃうなんてありえないでしょ。あの鳥の鳴き声する爺さんがゲッコーに寝返る展開は面白いけど、ちょっとラストを急ぎすぎた感があります。オリヴァーストーンにはまだまだ頑張ってほしい。ユニークな社会派映画のジャンルを築きつつある彼にエールを! [DVD(字幕)] 7点(2011-06-21 03:19:05) |