781. エマニエル夫人
ソフトポルノとして女性にも人気があった映画。 子供の頃にテレビの深夜放送でこっそり観たので、かなり刺激的だった。 今観たら何てこともないんだろうけど、当時の自分を思い出すノスタルジーには浸れそう。 シルビア・クリステルも亡くなって、時の流れを感じてしまう。 [地上波(吹替)] 5点(2012-12-31 03:51:16) |
782. わらの犬(1971)
平和主義のどこか頼りない主人公が、村人たちの理不尽な暴力に巻き込まれ、最後は暴力で対抗して皆殺しにするさまはやるせない。 妻や自分を守るために、どうすればよかったかを考えさせられる。 ただ、救いのないバイオレンスの嵐に後味が悪い。 暴漢どもをやっつけたカタルシスもない。 [地上波(吹替)] 4点(2012-12-31 03:05:31) |
783. コクーン
エイリアンといえば、恐るべき人間の天敵として描かれているものが多い。 が、この映画では「ザ・良い人」で、おとぎ話のようなファンタジー。 異星人との温かい交流という点では『E.T』と同じだが、『E.T』ほどほのぼのと訴えってくるものはない。 老人たちが主人公だが、老いなどこれっぽっちも頭にない若い頃のデート中に観たせいか、全然ピンと来ずに映画のチョイスを間違えたというほろ苦い思い出が。 [映画館(邦画)] 4点(2012-12-30 01:41:42) |
784. ブレードランナー/ファイナル・カット
《ネタバレ》 未来都市の設定なのに、退廃的な薫りのするカオスな街の雰囲気がいい。 劇場版にあったモノローグが省かれて、かなりわかりにくくなっている。 ラストも太陽の下で車で疾走するシーンがカットされ、明るい展望では終わっていない。 ガフの折り紙などメタファーが多く、初見では見過ごしてしまう箇所がいくつもある。 ナレーションでなくてもいいから、もう少しわかりやすく描いてほしい。 監督の意図はデッカードもレプリカントのようだが、あれだけの手がかりではわからない。 特に、ユニコーンのくだりをもう少しわかりやすく提示したほうがよかった。 [DVD(字幕)] 6点(2012-12-30 00:18:29) |
785. ゴッドファーザー PART Ⅲ
ⅠとⅡが素晴らしかっただけに、どうしても見劣りする。 Ⅲはないほうがよかったかも。 [DVD(字幕)] 6点(2012-12-28 00:55:50) |
786. ゴッドファーザー PART Ⅱ
《ネタバレ》 若き日のヴィトー・コルレオーネの物語がとてもいい。 それとの対比で、兄をも暗殺したマイケルの孤独が浮かび上がる。 現在の時間軸のほうに、役者がギャラで揉めたとかで、クレメンザが出ていなかったのが惜しまれる。 新キャラのフランクよりクレメンザのほうが、ヴィトーの話ともリンクしてストーリーに深みが出ただろうに。 [DVD(吹替)] 9点(2012-12-28 00:54:51) |
787. 新・明日に向って撃て!
『明日に向って撃て!』があまりにも良すぎたので、どうしたって見劣りする。 ただ、若い頃のサンダスとブッチは、R.レッドフォードとP.ニューマンに似ていて違和感がない。 コミカルな小ネタが多かったが、これはちょっと空回り気味であまり笑えない。 ライトな仕上がりでインパクトと感動は全然ないが、それなりにまとまってはいる。 [DVD(吹替)] 6点(2012-12-28 00:52:32) |
788. ファーゴ
《ネタバレ》 白銀の世界の中で流れる鮮血が印象的。 人が間単に殺されいき、仲間割れでミンチにするような猟奇的事件。 なのに、妊婦の刑事という設定や犯人のドタバタぶりなど、とぼけたような演出が緩衝材になっている。 それより、冒頭で実話ですと大ウソをつくのはアリなのか? 映画自体がウソで作られるものだから構わないということかもしれないが、これはやっちゃダメでしょ。 そういうことも含めて何だかとぼけたサスペンスだが、それが洒落っ気として受け入れられるかどうか。 [ビデオ(吹替)] 5点(2012-12-27 00:37:39) |
789. 硝子の塔
『氷の微笑』で一躍セックスシンボルになったシャロン・ストーンが、ここでもセクシー。 ただ、ストーリーは前作よりはっきり落ちる。 [ビデオ(吹替)] 4点(2012-12-27 00:35:54) |
790. 氷の微笑
シャロン・ストーンが、クールでめちゃくちゃエロい。 ノーパンで足を組みかえる場面では、あの刑事でなくとも目を凝らしてしまう。 こんな魔性の女になら、男は人生を滅茶苦茶にされてもいい? シャロン・ストーンありきの映画で、どんぴしゃのハマリ役。 [ビデオ(吹替)] 7点(2012-12-27 00:34:17) |
791. パルプ・フィクション
ストーリー自体はなんてことないお話。 ところが、生き生きとしたセリフと構成の巧みさで魅せてくれる。 時系列が前後し、バラバラのエピソードが、次第にリンクして全体像が見えてくる。 それは霧が晴れるような感覚にも似ている。 タランティーノはキャラを立てるのが実にうまく、ちゃんと魂の入ったセリフを吐く。 デビュー作『レザボアドッグス』に見られたカッコよさも健在。 ただ、『レザボアドックス』のように一つのまとまった物語としてのインパクトはない。 エピソードがリンクしているとはいっても、オムニバス的な要素が強い。 もし、時系列を順に並べたとしたら、おそらく凡庸なものになっていただろう。 巧みな構成が余韻を残し、もう一度観直して確認したくなる。 それはもう、タランティーノの術中にはまっている証拠か。 [ビデオ(字幕)] 7点(2012-12-27 00:29:55) |
792. ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
シリーズ恒例となったハイテク新アイテムが次から次へと出てくる。 エンターテイメントとして面白いけど、余韻がそれほどない。 仕掛けに凝るのもいいが、ストーリーでもっていかれたい。 [DVD(吹替)] 6点(2012-12-25 00:25:50) |
793. 地獄の黙示録
公開当時に観たが、2時間半がとても長く感じた。 戦闘シーンは迫力あるが、ストーリーが難解だし、重くて気が滅入る。 今、完全版を観直せば印象も違ってくるかもしれないが、その気になれず。 [映画館(邦画)] 3点(2012-12-25 00:11:45) |
794. 駅馬車(1939)
《ネタバレ》 ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演のコンビが贈る、西部劇の古典的名作。 駅馬車にたまたま乗り合わせた人間模様。 アパッチに狙われる移動の中で、それぞれの思惑が交錯する。 娼婦と脱獄犯のラブストーリーに発展するのがユニーク。 貴婦人の蔑視していた娼婦や酔いどれのヤブ医者が、緊急出産の危機を助けるのが小気味良い。 登場人物が魅力的で、キャラが立っている。 少し残念なのは、ヒロイン役のクレア・トレヴァーがあまり好みじゃないくらいか。 ストーリーは起伏があって最後まで引きつけられ、偏見や差別意識の細かい演出も巧み。 撮影のスケールもでかく、アパッチとの戦闘シーンは圧巻。 大衆娯楽作品としては、わかりやすくエキサイティングで非常によくできている。 本作や『風と共に去りぬ』が、第二次大戦の勃発した1939年の作品なのだから、アメリカに勝てるわけがなかった。 [ビデオ(字幕)] 8点(2012-12-24 00:45:27) |
795. ラブ・アクチュアリー
《ネタバレ》 ウェルメイドでオシャレな映画。 登場人物が多く、幾つものラブストーリーが並行する。 それが、クライマックスに向かって交錯し、ハッピーエンドで収束する。 クリスマスにぴったりのハートウォーミングでロマンチックな映画。 ただ、ストーリーはあまり後に残らない。 群像劇だけに、ひとつひとつがどうしても掘り下げきれないからだろう。 [DVD(吹替)] 7点(2012-12-24 00:38:14) |
796. スリーデイズ
《ネタバレ》 刑務所に入れられた妻を無実と信じる夫が、妻を脱獄させようと奮戦する話。 大学教授が脱獄という方法を選ぶというのが無理筋。 インテリの頭があるなら、助けたければ真犯人を挙げるために自分で動くことを選ぶでしょ。 移送されるまで3日しかないっていっても、移送後だって無罪が証明されれば出られるんだから。 どうしても無茶な方法を取らなければならなかった理由が弱い。 死刑執行の迫る兄を無法地帯の刑務所から救う『プリズンブレイク』のほうがまだ説得力がある。 前半は素人臭い失敗ばかりしていたのに、後半になると急にエージェント並みの活躍。 警察や刑務所を出し抜いて妻を奪取し、麻薬組織のアジトに乗り込み殺人まで犯しながら金を奪い逃亡する。 ジャック・バウアーじゃあるまいし、違和感ありまくり。 妻の言動も理解できない。 自分を疑わない夫に対して、なぜ思わせぶりなことを口にする必要があるのか。 そこには、ミスディレクションを狙った監督のあざとさだけが見える。 逃走中に妻が猛スピードの車から飛び降りようとしたのもわけがわからない。 落ちたら死ぬ可能性が高いのに、何の意味がある? 矛盾点が気になってストーリーに乗っていけないので、アクションを楽しむしかない。 同監督なら『クラッシュ』のほうが面白かった。 アクション重視より、妻に対する僅かな疑惑からの心理劇の展開にしたほうが、自分的にはよかったのだが…。 [DVD(吹替)] 4点(2012-12-23 19:46:29)(良:1票) |
797. ブラック・スワン
好きな映画ではないが、サスペンスの迫力十分。 人間における白と黒の二面性という題材は珍しいものではないが、最後まで引き込まれる。 悪魔に魂を売ったかのように壊れていくプリマドンナの姿が痛い。 終盤、畳み掛けるような展開と、鬼気迫る主人公に息を飲む。 [DVD(吹替)] 7点(2012-12-23 08:57:54) |
798. アパートの鍵貸します
《ネタバレ》 ビリー・ワイルダー監督の代表作。 非常に完成度の高い作品で、隙がない。 特に、脚本が秀逸で、伏線がうまく張られている。 説明はなくても、心の動きがはっきりと伝わる描き方がうまい。 例えば、バドが昇進で与えられた会社の個室にフランを招きいれたシーン。 部長の正体を元愛人から教えられた直後で、フランはショックを受けている。 そんなことも知らないバドは、フランに部長からもらったクリスマスカードを見せる。 部長と親しいことを誇示したいバドの意図が見えるが、フランには部長が家族と楽しげに写っているのがつらいだけ。 昇進で浮かれるバドは、役職にふさわしくするために買った帽子が似合うかどうか尋ねる。 その時、フランが貸してあげた割れた手鏡は、部長の情事の後にバドの部屋にあった忘れ物。 これで、バドは部長の情事の相手がフランだと気づき、浮かれ気分から一気にどん底に――。 この何気ない短いやりとりの間に、二人の隠された感情の動きやすれ違いをはっきりと表現している。 わからない人はわからなくていいという芸術家ぶった姿勢ではなく、さりげなくきちんと伝えるプロの業がいい。 鍵、帽子、手鏡、シャンパンなど小道具の使い方が絶妙だし、セリフはウィットに富んでいる。 登場人物のキャラクターもいい。 なんといっても、シャーリー・マクレーンがとびきりチャーミング。 余談だが、後に『アウト・オン・ア・リム』でベストセラー作家になったのは驚いた。 容貌がすっかり普通のおばさんになっていたのが寂しかったけど…。 主人公のジャック・レモンもいい味を出している。 身も蓋もなく言ってしまえば、冴えない男とバカな女のお話なのだが、だんだん引き込まれていく。 そして、女を思う男の純粋さに、カッコよく見えてきてしまう。 笑えて、切なくて、心温まる、お手本のような映画。 モノクロ映画でラブストーリーの古典としては、『ローマの休日』と肩を並べるかも。 [ビデオ(字幕)] 10点(2012-12-23 03:30:33) |
799. マイノリティ・リポート
《ネタバレ》 3人のプリコグが予知した殺人犯は、捜査官(トム・クルーズ)自身だった―― 犯罪予知システムのSF的設定が面白く、スピルバーグ監督がうまく映像化している。 未来の最新機器を使っての逃亡アクションは、好みじゃないからか長く感じる。 サスペンスで最後まで引っ張られるし、言いたいことも伝わるけど、いまひとつ印象に残らない。 ラストが真犯人の拳銃自殺じゃ、意外性もなにもないからか。 プリコグにもっと焦点を当ててもよかったのかも。 [ビデオ(吹替)] 5点(2012-12-23 01:13:54) |
800. アルジャーノンに花束を(2000)<TVM>
原作はすばらしいが、凡庸な作品に。 [ビデオ(吹替)] 5点(2012-12-23 01:07:50) |