821. セクレタリー
《ネタバレ》 秘書のリーが手紙を読みながら弁護士から尻をぶたれてるシーンは、失笑もの。 コメディだったとは…。 ヌードは出てくるけど、嗜好の違う人には、微塵もそそられないかも。 リーがベッドの上で尻を突き出すが、男友達はその意図を理解できない。 叩いてもらうのを諦め、冷めた表情でセックスをこなすリーが面白い。 性癖、嗜好の違いは、いかんともしがたいってことね。 花嫁衣裳のままデスクに手をついて弁護士を待ち続けるリーは、常軌を逸している。 そんなリーに、いろんな立場で声をかける人たちの困惑ぶりがいい。 コメディとして笑える箇所はあるけど、ラブストーリーとして二人に共感できないのが厳しい。 変態さんカップルおめでとう。 [DVD(吹替)] 5点(2012-12-16 00:33:33) |
822. ミザリー
《ネタバレ》 さすが、スティーブン・キング原作。 大きな仕掛けやオカルト的なものは何もないのに、恐ろしい。 日常にありえることから、心理的にどんどん追い詰めてくる。 ストーカーおばさんの狂気がリアルで、主人公にいつのまにか感情移入してしまう。 スプラッター映画のチェーンソーより、おばさんのハンマーのほうが痛い。 息の根を止めたときは、ああ、助かったと脱力。 [ビデオ(吹替)] 7点(2012-12-16 00:22:29) |
823. レザボア・ドッグス
《ネタバレ》 冒頭、6人のだらだらした会話。 それに続く、テーマ音楽とスローモーションが、たまらなくカッコいい。 一転して、銃で撃たれた血まみれの男を運ぶ車の中。 時間軸を前後しながら、次第に事態が明らかになっていく。 デビュー作だが、タランティーノの演出が冴える。 クライマックスで、銃口を交錯しながら向け合うシーンは、いかにも劇画的。 3人同時に相撃ちとは出来すぎだが、絵的にカッコいいんだから、この映画はそれでいい。 [DVD(字幕)] 9点(2012-12-16 00:14:29) |
824. スティング
《ネタバレ》 ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコンビが最高。 愛すべき詐欺師を演じきっている。 音楽も含めて、とってもオシャレな映画。 ストーリーも気持ちよく騙してくれる。 騙し方にも、反則技を使うような映画やドラマもある。 例えば『24』のように、敵側のスパイのくせに、誰にも見られていない状況下で、敵に脅えて追い詰められたような表情のカットを平気で入れたりする。 いやいや、そんな観客の騙し方は禁じ手でしょう。 『スティング』にはそれがないから、正々堂々と一本とられたように、騙されて心地よい。 ラストのどんでん返しで唸った映画としては、本作と『ユージュアル・サスペクト』が頭に浮かぶが、本作のほうが後味が爽やか。 [ビデオ(吹替)] 10点(2012-12-15 05:05:11) |
825. ワイルド・パーティー(1970)
《ネタバレ》 実に無駄な時間をすごしてしまった…。 パーティーを舞台に、遺産相続の攻防、恋愛のもつれなど、よくある人間ドラマが進行する。 その間、男と女があちらこちらで好き勝手にヤリ放題。 かと思えば、終盤、唐突に館の主が殺人鬼となり、スプラッター映画に早変わりするハチャメチャぶり。 そのハチャメチャさを、ラストの長々としたナレーションでまとめようとする、とてつもない強引さ。 果ては、3組のウエディングで無理やりハッピーエンドにもっていく、掟破りの荒業。 ワイルドだ。 [DVD(字幕)] 1点(2012-12-14 06:08:22)(笑:1票) |
826. ザ・フライ
よくできてるけど、気持ちが悪い。 [地上波(吹替)] 5点(2012-12-11 21:11:18) |
827. 明日に向って撃て!
《ネタバレ》 ジョージ・ロイ・ヒル監督によるアメリカンニューシネマの最高傑作。 ブッチ(ロバート・レッドフォード)とサンダース(ロバート・レッドフォード)の強盗コンビが、たまらなくカッコイイ。 この2人と絡むエッタ(キャサリン・ロス)もたまらなくキレイ。 主題曲「雨に濡れても」とともに、自転車で戯れるシーンが癒される。 緊迫した場面にも、思わず噴き出してしまうようなコミカルなシーンがいい。 追っ手に追い詰められて、崖から谷川に飛び降りるシーンで、サンダースが「俺は泳げないんだ」とブッチに告白するところ。 ボリビアの銀行で、ブッチが強盗のセリフを忘れて、カンニングペーパーを取り出しもたもたするところ。 そして、ラストの包囲された警官隊に、飛び出していくストップモーション。 蜂の巣にされる場面を描かなかったのが、この作品にふさわしい。 何度も観たので、セリフまで覚えてしまうくらいだが、やっぱり面白い。 かっこよくて、笑えて、切ない映画。 エンターテイメントの要素がいっぱい詰まっている。 本作と同じヒル監督、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードで描く『スティング』も負けず劣らぬ傑作。 [地上波(吹替)] 10点(2012-12-10 00:26:34)(良:1票) |
828. ゴッドファーザー
《ネタバレ》 フランシス・コッポラ監督の名声を不動のものにした不朽の名作。 吹き替え版、字幕版と、何度か観たが、やっぱりすごい。 裏切り、駆け引き、家族愛、葛藤、怨恨、報復…。 ギャング映画は数々あれど、ただのドンパチには終わらず、これほど重厚な人間ドラマとして完成されたものは他にない。 一代でマフィアのボスに君臨するようになったドン・コルレオーネ(マーロン・ブランド)。 対立組織の罠にはまって殺害される長男ソニー。 父の跡を継ぐことになることになったのは、マフィアとは無縁の世界で生きていこうとしていた三男マイケル(アル・パチーノ)。 根底に流れるのは、ファミリーを守るという強い思い。 3時間の長尺映画だが、ストーリーにぐいぐい引きつけられて、まったく飽きさせないのは見事。 [ビデオ(吹替)] 10点(2012-12-10 00:26:21) |
829. 記憶の棘
《ネタバレ》 冒頭で、アナ(ニコール・キッドマン)の夫ショーンが公園で倒れて亡くなるシーン。 それに続いて、赤ん坊の誕生カットが入り、生まれ変わりを暗示している。 ところが、ショーンが本当に愛したのは妻のアナではなくクララだった。 そのことを少年が知らなかったことから、クララは少年がショーンの生まれ変わりではないと断じる。 そして、クララの捨てた手紙からアナの情報を得ていたことを看破する。 ただ、生まれ変わりでないのなら、少年があれほどアナに執着したことに説得力を欠いてしまう。 それに、生まれ変わりでもない少年を亡き夫だと信じてしまう主人公アナは、とんでもないマヌケになってしまう。 それでは、本当は生まれ変わりなのに、少年はあえてそれを否定したのか? 少年はクララとショーンが愛し合っていたという事実にショックを受けていたので、それも考えにくい。 手紙を捨てに行くクララの跡をつけていた理由もわからないし、手紙を読んで情報を仕入れる必要もない。 少年がショーンの生まれ変わりかそうでないか、どっちにでもとれるというよりも、どっちにもとれないといったほうが適切。 なので、中ぶらりんでどこにもたどり着けない印象になってしまった。 美貌の未亡人と10歳の少年が愛し合う画を、センセーショナルに提示したいというのが先にきて、ストーリーの整合性は後回しにされたような気もする。 また、少年に少しでも魅力があればよかったが、かわいげのない顔つきで、まったく好感が持てない。 誰にも感情移入できないので、置いてきぼりをくらった感じ。 ベリーショートのニコール・キッドマンの美しさが、ひたすらもったいない作品だ。 [DVD(字幕)] 3点(2012-12-09 01:49:51) |
830. シックス・センス
《ネタバレ》 最後に大どんでん返しがあるとの情報が、CMや情報番組などで何度も流れていた。 そんな情報は知りたくなかった。 具体的な内容は伏せていても、それだけで十分ネタバレになるのに。 精神科医のマルコム(ブルース・ウィリス)は、銃撃から回復して、霊が見える少年を担当する。 この設定で、大どんでん返しがあるとしたら、銃撃で死んでいたってことくらいしか考えられない。 おかげで、ストーリーの序盤からオチに気づいた状態で観るはめに。 で、案の定、その通りの結末。 腹立たしい…。 もっとも、それを差し引いても、十分楽しめる内容だったのは救いだけど。 母親に毒殺された少女の思いを晴らし、真犯人を暴く場面などは溜飲が下がる。 [ビデオ(吹替)] 7点(2012-12-08 23:39:45) |
831. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 舞台となるインドの光と闇の部分を、興味深く観た。 冒頭のクイズを、ラストの「運命だった」で落とすのがうまい。 ただ、学歴のない少年がクイズに全問正解していくのは、実体験から学んだこととはいえ、やっぱり説得力に欠ける。 [ビデオ(吹替)] 6点(2012-12-08 02:35:02) |
832. 失われた週末
ビリー・ワイルダー監督のアカデミー受賞作品。 これでハードルが上がってしまい、ちょっと拍子抜け。 自らコントロールできないアルコール依存症の苦悩はよく描かれている。 が、何か物足りない。 大変だなぁ…とは思うが、それ以上に心を動かされるには至らない。 評判のレストランにコース料理を食べに行って、「え? それだけ?」って終わってしまった感じ。 当時はアルコール依存症を真正面から描いた初めての作品ということでインパクトを持ち、加算評価されたような気がする。 そういうことを抜きに内容だけで評価すると、今となっては色褪せてみえる。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-08 00:12:04) |
833. 風と共に去りぬ
ビビアン・リー演じるスカーレット・オハラがハマり役で、その存在感がすごい。 このスカーレットがなんとも鼻持ちのならない女で、嫌悪感を覚えてしまう。 この時代にこれだけスケールの大きい映画を作ったのは驚嘆に値するし、ストーリーの面白さは認めるが、主人公を好きになれない映画は、どうしてものめりこめない。 こういう女性に惹かれる人にとっては、感情移入もできてすばらしい作品となるだろうけど。 [DVD(吹替)] 6点(2012-12-07 04:17:58) |
834. 靴をなくした天使
いつも嘘ばかりついているコソ泥のバーニー(ダスティン・ホフマン)の奮戦ぶりが面白い。 エリートでも努力家でもスーパーマンでもなく、情けなくて人間臭い主人公。 理屈抜きに楽しめるストーリーだ。 [ビデオ(吹替)] 8点(2012-12-07 01:26:05) |
835. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 香りに取りつかれた男の猟奇的な物語。 主人公グルヌイユは、異常に鋭い嗅覚を持ち、少女の体臭に極上の香りを見出す。 禁断の香水作りのために、幾人もの少女が犠牲になる。 広場での数百人の大乱交が壮観。 ただ、それしか印象に残らない。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-06 19:27:48) |
836. 死霊の盆踊り
どういうつもりで作ったのかを問い詰めたくなるような映画。 完全に舐め切っている。 デタラメすぎて、ある意味貴重な作品ともいえる。 [インターネット(字幕)] 0点(2012-12-06 17:57:08) |
837. キリング・ミー・ソフトリー
ラストが読めてしまうのが、サスペンスとしては致命的。 凡庸な作品となっている。 主人公はかわいくて、エロいシーンはたっぷり。 ただ、それだけといってしまえば、それだけかな。 [DVD(吹替)] 4点(2012-12-06 17:48:50) |
838. ガタカ
《ネタバレ》 近未来のSFものだが、一風変わっている。 それほどSFチックではなく、現代的な人間ドラマに焦点を当てている。 遺伝子で職業など将来を決められてしまうという設定に、前半からラストがなんとなく読めてしまう。 思った通り、遺伝子だけでは将来を計れないという教訓めいた結論へと話が向かう。 主人公と刑事になった弟が、再び水泳で対決するのも違和感がある。 ただ、不適合者である主人公と、それに夢を託す車椅子の適合者の友情などを絡め、それなりに話に引き込まれる。 [DVD(吹替)] 5点(2012-12-06 17:33:00)(良:1票) |
839. リップスティック
《ネタバレ》 マーゴ・ヘミングウェイのレイプシーンが話題になった映画。 裁判で無罪になった男が、今度は妹を毒牙にかけようとして、主人公に射殺される。 それがカタルシスを生んでいる。 [映画館(字幕)] 5点(2012-12-05 16:41:22) |
840. ラスト、コーション
主人公のタン・ウェイが魅力的。 ベッドシーンもエロい。 ただの学生が貴婦人になりすますという設定に、どうしても無理を感じるが、それを補うだけの面白さはあった。 [DVD(吹替)] 8点(2012-12-05 15:08:07) |