841. 欲望という名の電車(1951)
《ネタバレ》 生まれた世界とは違う世界があることと、どんな状況でも自助努力が必要だと言うことがよくわかる映画。どんな世界に生まれようと、どんな良い思いをしても、必ず訪れるどうしようもない状況。他のせいにしてもそれは虚無であり、自分のせいにもしたくない。その虚無を埋めるべく現れた男たちも虚無。結局行き着く先は精神病。救いのないラストかもしれないが、状況には適応しないといけないし、いろんなことに早く気付くべきだったのかもしれない。にしても、キャストが豪華。この演技合戦でマーロン・ブランドだけが敗れたのはかわいそう。 [DVD(字幕)] 7点(2008-06-24 22:25:57) |
842. 25時(2002)
《ネタバレ》 7年後より明日が大事だってところからこのタイトルか。まぁ冗長な部分もあったが、全体的には良かった。主演の3人も見事だった。分かりやすいくらいに9.11の映像が組み込まれ、NYの話と多少の関わりを持たせる意図があったのだろう。そのNYにいる色んな人を批判しまくる鏡のシーンから、全てを受け入れる車内のシーン。結局受け入れないといけない。そういう意味では、建前だけの友情にウンザリして、本気にさせる瞬間と本気になる瞬間が交差した暴力も受け入れるものの一つだったのだ。もちろん悪い意味ではなく。まぁ、一映画としてはもう少しわかりやすくても良かったかも。 [DVD(字幕)] 6点(2008-06-20 23:33:43) |
843. シェーン
《ネタバレ》 西部劇としてはよくある話で、喧嘩で仲直りなどベタな演出も多いのだが、シェーンがやたらとカッコいい。よくある設定のキャラなのだが、ジョン・ウェインともイーストウッドとも違う雰囲気がものすごく良い。ただ、この主人公のシェーンについて言及するとすれば、中盤で出番が少なかった。でも、そんなことはラストで吹き飛んだからまぁ良い。あのラストは忘れられないな。 [DVD(字幕)] 7点(2008-06-10 23:43:12) |
844. ハーヴェイ
この映画でのジェームズ・スチュワートはまさにはまり役。ほのぼのした雰囲気にぴったり。彼の演技を楽しむだけの価値あり。 [DVD(字幕)] 7点(2008-06-08 23:14:12) |
845. 泳ぐひと
《ネタバレ》 当時のアメリカについて知っていなければ(と言っても自分はそんなに詳しくありませんが)、観ている人にとってはチンプンカンプンの映画でしょう。これもニューシネマ映画の一つで、どこか同年公開の「猿の惑星」に似たようなオチ。変人であり、ラスト近くの爆撃音からしてベトナム帰還兵の話だと思ったが、バート・ランカスターの年齢や公開年を考えると違うかもしれない。しかし、昔は全てを受け入れていたが、夢が覚めると厳しい現実が待っていたのだというセリフや、変な人には気を付けろと言いながら自分が一番変な人間になってしまっている辺りを観ると否定もできない。まぁプールを持つブルジョアへの批判はわかりやすいし、中年のおっさんのラブロマンスでもない。あまりわかりやすい映画ではないが、時代背景がわかれば非常に興味深い映画だと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2008-06-02 22:28:23) |
846. ペーパー・ムーン
《ネタバレ》 良い意味で期待を裏切ってくれた作品。制作年を考えると、ニューシネマの頃なので、ラストでモーゼは殺されるものだと思った。ところが、あのオチ。泣きはしなかったがバックミラーに映るアディの走る姿はせこい。「私の200ドル返して」の言葉に二人は笑顔もなく車に乗り込む。こちらは微笑ましく思ったが、これが良かった!そして、語る必要もないが、テイタム・オニールのお転婆振りが最高。また観てみたい作品。 [DVD(字幕)] 8点(2008-05-31 23:19:16) |
847. 第十七捕虜収容所
《ネタバレ》 本筋の話は見事な運びで素晴らしい。セフトンがスパイでないのはすぐにわかったのだが、その後の緊迫感ある展開は見事。ただ、この作品におけるコメディが微妙。アニマルはユーモアあるキャラであったが、何の象徴としての存在なのか。悪いとは言わないがこの一連のシーンは冗長に感じた。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-26 23:47:44) |
848. サタデー・ナイト・フィーバー
《ネタバレ》 こんなに重い映画とは意外だった。やはりダンス映画ではないな。コンテストのシーンをサラッと描いている辺りがそう言える所以だろう。一人の青年が今の自分に気付くと言う青春映画の定番だが、要所を押さえていて、雰囲気が良い。トニーが短気なのは若干気がかりだが、まあ許せる範囲。再ブレイク後のトラボルタしか見たことなかったので、若い頃が見られただけでも観る価値のある作品だった。 [DVD(字幕)] 6点(2008-05-25 23:21:05) |
849. 新・猿の惑星
《ネタバレ》 これ以上の続編を出さないために地球が滅ぼされたはずだったのだが、経営難のFOXのために無理やり作られた続編。良くこんなアイデアがひねり出せたものだと思わせるストーリー展開は期待していなかった分、面白く感じられた。戦争にしか能がないゴリラ、ジーラとコーネリアスの間に生まれる小猿など予算がなかった分、台詞や描写で象徴的な表現がなされているのにはセンスを感じる。この際、脚本上の矛盾には目を瞑らないといけない。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-25 13:51:13) |
850. ブリット
《ネタバレ》 一言で言うと地味。よく言えばクール。この映画を評価する人なら当然後者の言葉で賛辞を送るはずだが、本当に紙一重。オープニングのクレジットはこの映画に相応しいカッコよさ。ただ、全編通して映像でひたすら見せるため少々退屈。BGMなし、CGなしのカーチェイスなど動きはあるが、あまりにも少ない。話の転換も一本調子なのが良くない。緩急のつけ方がいまいちだった気がする。しかし、それにしてもマックィーンが渋カッコよ過ぎる。娯楽性に趣向をあまり置いていない渋い作風にぴったりの人選だが、全体的にはもう一歩。 [DVD(字幕)] 6点(2008-05-23 23:27:57) |
851. JAWS/ジョーズ
《ネタバレ》 サメの怖さを増幅させるために被害が3件起こるのだが、いくら町の儲けのためとはいえ遊泳禁止にしないのはさすがに愚かに見える。その辺は共感しがたかった。とはいえ、サメの出し方が上手く、ゴジラを髣髴とさせるものがあった。そして、後半のサメ対人間のシーンは面白い。こういう終盤の盛り上げはスピルバーグらしい。主演の3人も文句なしの演技だった。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-18 09:59:07) |
852. ネットワーク
《ネタバレ》 「テレビに映るものが全てではない。テレビは何でも作り出せる。」と言っているキャスターに視聴者が同調する。ここがミソなのだが多少軸がぶれていたような、要素を詰め込みすぎたような印象。ラストも多少は大げさな気はするが、ニューシネマ期の作品としてみる価値はあるし、ピーター・フィンチの怪演は見もの。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-13 22:44:03) |
853. ロビンフッドの冒険
《ネタバレ》 娯楽作の原点とでも言うべきなのか、きれいなくらい要所を押さえている。キャスト、音楽共によいが、衣装については原色がきつ過ぎる。カラーだからこその明るい娯楽映画だが、もう少し控えて欲しかった。それとDVDの字幕についての文句だが、バグっているのか途中でいきなり中国語が並ぶのは一体どういうことか。そして、タイミングのミス、誤字が多すぎる。肝心のセリフが何なのかわからないのは少しいらいらした。でもまあ全体的に観て素直に面白かったと言える作品。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-12 23:25:36) |
854. 赤ちゃん教育
正直ほとんど笑えなかった。はっきり言えばいいものを、ぐだぐだ言っていらいらした。 [DVD(字幕)] 2点(2008-05-09 11:15:05) |
855. キッド(1921)
《ネタバレ》 面白かったが、少し期待しすぎたようだった。特にラストが呆気なかった。夢のシーンはうまい心理描写ができていて、これからどうなるのかと思えばあっさりハッピーエンド。かなり製作に時間をかけたと言うから、ラストももっと練ってほしかった。でも、チャップリンらしい笑いと感動に満ちた作風は好きだな。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-07 10:12:12) |
856. レベッカ(1940)
《ネタバレ》 話も演出もどこかイギリス時代とは違い、少し新鮮味があったが、やはりヒッチコックは合わないみたい。 [DVD(字幕)] 4点(2008-05-06 10:53:33) |
857. 馬鹿息子
後のキートンを見慣れているせいか、あまり笑いどころのないコメディと言うよりドラマな作風がしっくりこなかった。 [DVD(字幕)] 4点(2008-05-02 10:21:43) |
858. グランド・ホテル
《ネタバレ》 新ジャンル開拓と言う意味では評価に値するが、この映画はその話自体が面白くない。繋がりという意味でも、それぞれの話の時間の割き方でもいまいち。長回しや、役者経ちは良かったが、群集劇としての出来は後続作に軍配。 [DVD(字幕)] 4点(2008-04-26 22:24:15) |
859. チャップリンの冒険
当時のチャップリンの短編コメディとしてはある程度の集大成を迎える作品となっているだろう。終始小ネタが満載で、笑いどころがたくさんある。話としてはあまり収拾がついていないが、アイスのシーンにしても、ドアのシーンにしても、非常に面白く、エリック・キャンベルは今作でも存在感を発揮している。 [DVD(字幕)] 8点(2008-04-03 17:35:29) |
860. チャップリンの移民
後半はタイトルの「移民」から少し逸れてしまった気がするが、船でのやり取り、レストランでのやり取りはそれぞれ皮肉交じりだが面白かった。 [DVD(字幕)] 7点(2008-04-03 17:06:12) |