1. ネレトバの戦い
爆破炎上に迫力を、兵士の闘いぶりに生々しさがありました。しかしながら名優多数出演にもかかわらず何と何との闘いなのか史実知識不足でわけわかめ状態が歯痒い。戦死シーンに流れる音楽が妙に安っぽく萎える。知識があれば魅入ると思われる力作。 [DVD(字幕)] 4点(2024-02-24 13:08:14) |
2. 料理長(シェフ)殿、ご用心
マックスの洒落の効いた毒舌に笑いっぱなし。美食家なのか食い意地が張ってるだけなのか曖昧なところも笑えます。犯人の殺害方法が無理筋にも程がある連続殺人は作品の付け合わせに思えました。 [DVD(字幕)] 6点(2023-04-13 00:12:58) |
3. オデッサ・ファイル
《ネタバレ》 ジャッカルの日、悪魔の選択、に次ぐ大好きな作品で当時読み終えたら朝になっていました。 優生思想を得意気にまくしたてるロシュマンを観念させるクライマックスは名演でしたが、総じてインパクトに欠ける出来映えでした。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-04-11 20:04:55) |
4. ダントン
ラストシーンの切なさが堪らない。力「だけ」が正しいと考える二人を演じるジェラール・ドパルデュー&ヴォイチェク・プショニャックの動と静の気迫溢れる台詞回しに惹き込まれた力作を堪能しました。 [DVD(字幕)] 7点(2023-03-17 15:59:47) |
5. サン・スーシの女
オープニング音楽の哀切感溢れる調べに聴き入っているとジョルジュ・ドルリューのクレジット。何処にでも出てくるのにびっくり。おまけにエンドクレジットでは曲に歌詞がついていてやるせない余韻が残ります。ロミー・シュナイダーが公開翌月に亡くなった事を思うとラストショットのとびきりの笑顔が何とも切ないものがあります。 難癖をつけるとすれば納得し難い判決ですね。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-01-27 04:20:15) |
6. 都会のアリス
子供らしからぬ姿と子供らしいあどけなさが入り混じる不思議な魅力を見せるアリスに点数の全てを。内面がノッペリと描かれたフィリップには退屈さしかなく。当たりかもと思ったけどハズレだった残念な作品。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-01-05 16:40:28) |
7. ルシアンの青春
《ネタバレ》 ルシアンの浅はかさは17歳なので仕方ないにしても、ゲシュタポの拷問場面を目にしながら手先であり続けるのには酌量の余地は1ミリもありません。無責任な彼の母親も酷い。罪には罰が下る事を知った彼を描かない演出や、フランス黒歴史を提示するのはルイ・マル監督ならではですね。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-12-03 01:51:47) |
8. パリ、テキサス
弟夫婦に一言の礼も詫びもなかった私的人間のクズ確定のトラヴィスに反吐が出る。ダラダラ間延びした展開にも閉口。物語で浮いてしまってるような異常な程の美しさであるナスターシャ・キンスキーとアメリカの広大な風景に点数を。 [DVD(字幕)] 3点(2022-11-16 02:02:36)(良:1票) |
9. 夕なぎ(1972)
ロミー・シュナイダーは画面に映える美しさではありますが、演ずるロザリーの二股女ぶりに嫌悪感しかなく、ラストショットには吐き気がしました。極端な喜怒哀楽さまざまな表情を見せるイヴ・モンタン充実の演技に点数の全てを。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-10-07 13:53:39) |
10. 真夜中の刑事/PYTHON357
イヴ・モンタン、フランソワ・ペリエ、シモーヌ・シニョレ・ステファニア・サンドレッリが織りなす愛憎劇。「いや、ちょっと、これは・・・」無理筋に思える設定・展開も名優が醸し出す重厚さに惹き込まれました。観終わって酔いが醒めたかのようにぶっ飛んだ脚本に苦笑するところです。お薦めの良作。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-10-07 09:51:23) |
11. ジンジャーとフレッド
イタリアに偏見を持ってしまいそうなゴチャゴチャで喧しい世界観にウンザリ。苦手な監督のワケワカメ度は何時もよりマシで何とか完走。泥沼に咲く蓮の花のようなジュリエッタ・マシーナ&マルチェロ・マストロヤンニに点数の全てを。ただ、動きは仕方ないにしてもアステアの頭のてっぺんからつま先まで一分の隙もない出で立ちには遠く及ばない姿が残念です。 [DVD(字幕)] 4点(2022-06-17 15:15:37) |
12. ダウン・バイ・ロー
《ネタバレ》 復讐するでも無し、そんなアホな!なご都合主義な展開に萎えるのですが。理不尽な目に遭って地べた這いずり回るような毎日を送ろうとも生きてるだけで丸儲け、と言うことを言いたいのでしょうか? 退屈な作品でした。 [DVD(字幕)] 5点(2022-06-13 00:54:40) |
13. エースの中のエース
二日間に亘って劇場鑑賞した5作品の中でピカイチ。良く練られた脚本での奇想天外に過ぎる展開でジャン=ポール・ベルモンドは言うに及ばず登場人物&小熊が味わい深くスクリーンに釘付け。中でも音楽が特筆ものの素晴らしさで少年救出に空路かけつけるシーンに鳥肌がたち酔いしれました。鑑賞後にウラディミール・コスマによるものと知り納得脱帽。ジェラール・ウーリー監督快心の傑作に大満足であります。 [映画館(字幕)] 8点(2021-12-27 23:57:44) |
14. 時の支配者
レンタル理由が思い出せない。80分作品を何度も寝落ちしながらも最後まで観たいとの思いで140分かかって完走。その最後は???でしたが、目が冴えてきてからは徐々に理解できました。絵は綺麗とは思えませんでしたが、いかにもフランスな哲学的なストーリーは印象深く不思議な作品でした。 [DVD(字幕)] 5点(2021-06-23 16:51:22) |
15. 残酷!女刑罰史
《ネタバレ》 鑑賞理由は、「公開当時は失神者多数で上映禁止締出し策に発展、日本でも税関で議論を呼び自粛という形でのみ上映出来た大問題作」という宣伝文とハーバート・ロム出演。 97分1本勝負に臨む感じで身構えて観ましたよ。瞬殺されてアベシ、ヒデブで終わるのかと思いきや。 ウド・キアの若き妖艶な美しさに「あらまぁ」ウットリ釘付け。己の欲得を満たす為に神の名を借りて(この点が大問題だと思うのですが・・)魔女狩り・拷問・暴行を行う悪の化身ハーバート・ロム(見た目は品あるどす黒さが絶品)との師弟対決という筋立てに拷問シーンが織り込まれています。男性も責められており、「よくこんな事思いついて道具まで作るんやなぁ」と呆れるものの、盛りすぎの広報戦略に思えるもので、税関での議論の内容を知りたいものです。後味最悪な結末に「神さんがあの男に罰を与えなくて誰が与えるんや」怒り心頭であります。 欲を言えばヴァネッサ役のキャスティングを頑張って欲しかったですね。ソフィア・ローレンあたりなら1点追加でしたが。 ダメージ無しの完勝に終わった佳作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-05-27 02:21:24) |
16. 恋ひとすじに
本作も小学生時分に観ていたなら卒倒していたでしょう。兎にも角にも美しい。唯々美しい。いやぁ、美しい。 おまけにロミー・シュナイダーも同様と来た日にはウットリするほかありません。 キザな台詞も素直に聞けます。 ストーリーなんてどうでもいいのですが、これが、意外に練られていて、同僚将校ジャン=クロード・ブリアリを始めとして父親、男爵夫妻、皆キャラが立っていて見応えも中々のもの。 特筆すべきは晴天の霹靂そのままの結末。(+1点)言葉がありません。いやホントに・・・・・・・・ 初めて彼女宅を訪れたアラン・ドロンを思い返すと顔に比例した男前な姿にジーンときます。 [DVD(字幕)] 9点(2021-05-11 16:43:34) |
17. カサンドラ・クロス
《ネタバレ》 作品名は聞いた事ありエヴァ・ガードナー目当てでの初見。無情観漂う音楽でのオープニングクレジットに期待が高まり、冒頭からテロリストが列車に乗り込むまでの一気呵成の展開に、世界中の歳時記・日常を滅茶苦茶にしたコロナ禍にある現在にあって恐ろしさに息を呑みました。自国の細菌兵器戦略の過ちを列車もろとも葬り去ろうとする米国の姿並びに酷く無情な結末はカルロ・ポンティ率いる欧州作品ならではでしょう。エヴァ・ガードナー54歳のお姿は「顔パンパン、ケバッ、怖っ」(ごめんなさい)なド迫力にドン引き。彼女の若いツバメ役マーティン・シーンは坂上忍を思わせる姿。リチャード・ハリス&ソフィア・ローレンはステレオタイプなカップル役。車掌役が観たことあると思ったら5日前に観たライオネル・スタンダー。再見でやっと見つけたけれど彼女とは分からなかったアリダ・ヴァリ。刑事役が意味深なO・J・シンプソン。そして演技上、脚本上で特筆もののMIPと言える御大リー・ストラスバーグ。彼等をまとめて相手するバート・ランカスター。手に汗握る対決でした。鉄道・医化学・政治上でのツッコミどころは数限りなく。どれだけ指摘出来るか数えるのも、そこに目をつぶるのも、人それぞれの価値観考え方でしょう。私は後者で且つ大いに楽しめた傑作です。 [DVD(字幕)] 9点(2021-05-06 00:05:05) |
18. ドリアン・グレイ 美しき肖像
原作未読、初見。ヘルムート・バーガーは目鼻立ちが整っていますが、ハッとする程美しいとは思えません。彼を退廃の蟻地獄に引きずり込むハーバート・ロムが絶品です。抑揚に欠ける展開で退屈する中でのラストの肖像画の強烈さに初めて目が覚め、最初から物語を思い返したところです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-09-02 01:56:33) |
19. 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
前作からの落差の激しさにガックリ、ダラダラした展開での長すぎる上映時間にグッタリ。イーライ・ウォラック頑張っていたけれども魅力は感じず。リー・ヴァン・クリーフ素敵ではあったものの、私の血圧・脈拍は変化無し。嗚呼もどかしい。 [DVD(字幕)] 5点(2020-06-13 02:10:23) |
20. 夕陽のガンマン
《ネタバレ》 音楽はマカロニ・ウエスタンの最高傑作且つ私的勝負曲でありこれまで度々お世話になりました。本作はクリント・イーストウッドのマカロニ・ウエスタンという何となくの理由でスルーしてきました。リー・ヴァン・クリーフ、クラウス・キンスキー、ジャン・マリア・ヴォロンテ出演というのを知りこの歳での初見。「男は黙ってリー・ヴァン・クリーフ」 胸熱激熱激痺れ。彼が主役です。クラウス・キンスキーとの二度の対峙はお宝映像。共に息をするのも憚られるもんの凄い緊張感。ジャン・マリア・ヴォロンテとのラストの対決も忘れ難い。過去の因縁に於ける死者を悼む二人の思いが一言も語られることなく溢れ出る鳥肌ものの演技。若きクリント・イーストウッドは二人の引き立て役としてなかなかの味わいでした。永遠の曲であると共に永遠のマカロニ・ウエスタンとの遅ればせながらの出会いに感激です。 [DVD(字幕)] 10点(2020-06-12 13:26:19)(良:1票) |