1. あ、春
題名から日常を様式美化した小津風味の作品かと想像したら、とんでもなくて、出てくるのは癖のある人物ばかり。それでもホームドラマに見える理由は「家」の印象が強いからだろう。ホームドラマの主役はほかでもない「家」だと確認した。山崎努が斉藤由貴に言う「この家でまともなのはあんただけ、あいつにはもったいない」このセリフといい、間の取り方といい絶妙。確かに夫の佐藤浩市は苦しい家庭環境で育った反面教師か、ある種の会社信仰を持つ体裁屋。会社員と父親の喧嘩を仲裁するときにとっさに出る言葉が「あなた会社クビになっちゃうよ」。 サラリーマンは背広を着たばくち打ちと暗示し、山崎努の他人からどう思われようが気にしない気持ちよさとか、説明が多過ぎる最近のドラマとは対照的に豊富な行間が味わえる作品。 [DVD(邦画)] 7点(2015-04-09 23:53:02) |
2. 秋日和
果たして監督は、後家さんを撮りたいのか、原節子を撮りたいのか。両方だな。 [DVD(邦画)] 7点(2007-12-01 22:36:02) |
3. 赤ひげ
「よくあることだ」 赤ひげは理不尽な世の中に対する処世術を心得ている。 [DVD(邦画)] 7点(2006-09-27 13:51:14)(良:1票) |
4. 青い春
ただ飛行機が飛んでいるシーンや落書き、やたら日本史の授業が多いところ、間の取り方など、松本太洋ワールドの映像化に成功している。迷える青春がどうとかメッセージはどうでもよくて、あくまで雰囲気を楽しむ作品だと思う。そして、うまさよりも雰囲気が求められる作品に松田龍平は適してる。新井浩文も奇妙な存在感があって良かった。カメラ栄えする顔だ。 7点(2005-03-02 13:07:04) |
5. 雨あがる
いい短編を読んだなという印象。 [地上波(邦画)] 6点(2014-02-07 09:57:31) |
6. アウトレイジ(2010)
もはやストーリーにケチをつけるのは野暮というか、斬った張ったが世界のヤクザモノとしてすごく真面目なのか。あくまで古典を踏まえたうえで、北野映画オリジナルの間と暴力がある。 かつて伊丹十三が若い編集者に「映画はストーリーではなく、シーンやカットをよくみてくれよ」と語ったそうだ。その意味では実力のある役者陣を集めて成功している。嬉々としたやくざの見得の切れっぷりはこの映画の見せ所だろう。 [地上波(邦画)] 6点(2012-09-06 22:40:23) |
7. アフタースクール
まるで時間をかけてピザを10回言わされた気分。 [DVD(邦画)] 6点(2008-12-18 21:54:28)(笑:1票) |
8. あずみ
オダギリジョーや北村一輝らといい、俳優のカッコよさを引き出すことだけは、相変わらずうまい監督だと思う。他は酷い。特にカメラワークには閉口した。ラストのカメラが回転するシーンなんか見せ場らしいけど、目が回ったじゃないか。 4点(2005-03-02 23:16:19) |