1. たそがれ清兵衛
藤沢周平の作品によく登場する「海坂藩」とは,彼の故郷鶴岡,即ち庄内藩のことですが,個人的にその隣町生まれである私にとって,ついつい手前勝手な感情移入と愛着をもって彼の諸作品に対してきました。そうした意味でも映像化された本作に対する期待は大きかったですし,逆に多くの人たちに賞賛されている本作に対して「どれほどのもんか見てやろうじゃねえか」みたいないつもの天の邪鬼も頭をもたげていました。いろいろ突っ込んでみると,まず登場人物の庄内弁ですが,残念ながらかなりイントネーションの違いが散見され,東北=ズーズー弁といった偏見を助長するような結果となりそうなのが残念でした(尤も,山形は県が3つあるような地勢なので,秋田に近い庄内弁は訛が強いのですが・・)。あと,あのお城はどこで撮ったのか(エンドロールを見落としてしまったので・・),鶴岡の城は典型的な平城なのにどう見ても平山城に見えてしまうし,月代ぼうぼうの清兵衛の風貌も侍らしくはない。その他↓皆さんがご指摘のことを私も感じました。ただ,藤沢文学の根底にあるのが,最終的に本作のような人間肯定の理念であるならば,本作は原作の味わいを妙に歪曲させず,且つ無用に声高になることもなく,あくまでも淡々とした筆致で,それでいて十分なテンションを保ちながら,あたかも60年代の時代劇を彷彿させるようなくすんだ色合いのトーンとカメラワークをもってして,それを十分に感じさせるものとなっていたと思います。ピューリタンでストイックな清兵衛の生き方には賛否両論あるでしょうが,私としては自分とは正反対であることを棚上げしても是としたいものです。真田広之と宮沢りえの共演て,平成3年の某大河ドラマ以来ではないか,と思いますが,すごくしっくりいっている感じでしたし,脇を固める役者たちも(方言に注文をしつつも)子役を含めて熱演だったと思います。少なくとも,「助太刀屋助六」や黒澤の遺稿とも云うべき「雨あがる」などと比しても,こちらの圧勝だと思います。見事な出羽富士や月山の撮影ポイントは羽黒町か三川町でしょうか。郷愁を無性にかき立てられます。 8点(2003-08-31 22:34:56)(良:1票) |
2. Wの悲劇
見終わったときは,ゾクソクっとしました。薬師丸ひろ子の最高の作品ですね。角川がまだこうした作品を撮れてた時代の産物。 7点(2002-04-13 11:01:58) |
3. 大魔神逆襲
私が初めて見たのは封切りの数年後だったが,第一作の後,間髪を置かずに作られたようだ。私も一作目との相違を余り感じなかったが,最終的に大魔人は子どもたちの味方,ということでやはり救われた思いがした。そうじゃなかったら怖くて怖くて・・・。 7点(2002-02-16 15:40:08) |
4. タッチ3 君が通り過ぎたあとに
↓【ガーフィールド】さんに同感。私も原作読みましたが,この柏葉はいけません!これじゃ・・・。 3点(2002-02-15 19:53:59) |
5. タッチ2 さよならの贈り物
今となっては,というか,きっと30代以上の人たちは,80年代前~中盤に,この「タッチ」なり「みゆき」といったあだち充の作品を見てきた人が多いわけでしょう。そうした人たちにとって,この原作から遊離した本作は,きっと私のように失望を覚えるんじゃないかな・・・。私の場合封切りの数年後,Bsで見たわけですが,過ぎ去った日々への郷愁も感じられず,残念でした。 3点(2002-02-15 19:50:24) |
6. タッチ 背番号のないエース
同感です。原作のあの雰囲気が余り感じられなかったのが残念。しかし,野球漫画で実況中継の科白が全くないのはあだち充の作品だけ,と思ったのは私だけかな・・・。 5点(2001-11-29 20:39:19) |
7. 大魔神
↓その通りです。皆さん若者のようですから,おそらく最近ご覧になったのでしょう。私は小学校の低学年でこれを見ました・・・。そりゃもうトイレには一人じゃ行けないわ,寝てりゃ夢枕に立たれてうなされるは,恐いなんてもんじゃありませんでした。眉間に打ち込まれる鏨が・・・。いやーたまりません。 8点(2001-11-29 20:34:55) |