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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1.  音楽(2019) 《ネタバレ》 
ピカソの絵画の良さなど1ミリも分からない私ですが、本作を観て何となくその凄さの仕組みが理解できたような。多分、おそらく、いや間違いなく研二は天才なのだの思います。彼の天賦の才能に、古武術や古美術のメンバー、フェスの観客たち、そして私は魅了されました。天才の暇つぶしに心震わされるのが最上クラスの芸術の姿ではないかと。いやこの言い方だと語弊があるかもしれません。暇つぶしだとしても決して手抜きではありません。それが証拠に研二だって陰で努力をしていました。天才は天才なりの誠意?拘り?を持って自己表現をしているのです。ただ、我々凡人とはスケールが違うだけ。凡人に出来るのは天才のパフォーマンスの恩恵を有り難く頂戴すること。更に言うなら、多少なりとも感化され己が人生の暇つぶし方法を見つけること。無駄な時間をいかに使うか。それが暇であることを許された生き物「人間」に与えられた人生の課題であります。30分で収まる物語を、延々と間を取り70分超にまで引き伸ばしたことも「人生」を表現する為に必要なことであったと思います。余裕の無い時に観るのは辛いかもしれませんが、逆にそんな時ほど観る価値がある作品。青春の本質とは何かを描く映画でもあります。
[インターネット(邦画)] 9点(2022-04-03 18:18:21)
2.  俺俺 《ネタバレ》 
三木聡版『世にも奇妙な物語』な趣の一作。以下、私なりの解釈です。誤読ご容赦願います。未見の方はご注意ください…オレオレ詐欺を切欠に増殖した俺。初めは仲良くしていた俺同志ですが、意に沿わぬ俺を削除し始めるという混沌ぶり。さて、この状況は一体何なのでしょうか。ヒントは、ふせの台詞「パイレーツオブカリビアンの一番新しいの観た?」と、道端の臓物(?)にあると推測します。(臓物は予告編にも登場した重要アイテム)おそらくアレは胎盤の暗示ではないかと。テーマは“生命の誕生”と考えます。次々と現れた俺は、紛れもなく主人公自身。しかし個体差がある別人格です。それもそのはず。永野均はキムラ緑子の息子。大樹は高橋恵子の息子。母親が違います。なりすましの「もしもし」が“もしも自分が○○の子供だったら”のIFの世界を創り上げたのです。これは見方を変えると、(どうやら浮気で離婚されたらしい)均の父が、キムラ緑子以外の女性と子供を儲けた場合の未来予想図と言えるでしょう。しかし、です。“もしも”はあくまで仮定の世界。最終的には未来(現実)を一つ選ばなくてはいけません。そこで削除が起こったと。さて、ここでエピローグを思い返してみます。プロローグと同じ、母と息子の会話場面。でも、そこはかとない違和感が胸を過りました。オレオレ詐欺を償って、本来あるべき現実に戻って万々歳?本当にそうでしょうか。八十吉の「人生リセット、ゼロになる勇気」。サヤカの「とにかく一番最初に戻りなさい」「問題は途中で起こるものじゃないわ。最初から起こっているのよ」という言葉。これらが指示す“原点”とは、詐欺を働く前のことでしょうか?いいえ、違います。キムラ緑子の「君のこと、世界で最初に認めたのは私なのよ」が示す通り、原点は永野均が誕生した瞬間(すなわち受精時)と考えるのが道理かと。そこからやり直しならば、精子もリセット。つまり、オープニングとエンディングの永野均は、厳密には別の“タネ”ということになります。改めて選ばれたのは、母をマサエさんと素直に呼ぶ息子。実は本作の隠れ主人公は、一切画面に出てこない均の父親(もちろん顔は亀梨)だった気がするのです。以上でございます。監督お得意小ネタの洪水は、難解系ミステリーとの相性バッチリ。三木映画の新境地を開拓したという意味で、価値のある一作だったと思います。
[DVD(邦画)] 9点(2014-06-03 19:59:37)(良:1票)
3.  おろかもの 《ネタバレ》 
刺激的な展開で惹き付けるというより、人物造形の魅力で勝負するドラマ。前者は脚本テクニックがあれば可能ですが、後者は確かな人間観察や人生観を必要とするため、より高度で繊細な作業と考えます。監督が「自分は何者か」を知らしめる行為でもあります。物語を通じて監督の人や成りが分る映画には、もれなく芯が通っています。だから安心して楽しめます。この監督さんは信頼できると早い段階で確信しました。それでは物語の感想に入ります。 お話は「結婚を控えた兄を持つ妹」と「兄の浮気相手」という奇妙な組み合わせのペアを中心に進行しました。本来は相容れない立場の2人ですが、不思議とウマがあった様子。浮気相手の背景は詳しく語られないものの、その歪な恋愛遍歴を聞く限り彼女もまた兄妹と同じような家庭環境かもしれません。なお同級生が指摘するように両者(というより妹の方)に「百合的」な感情があったのか定かではありませんが「似た者同士」なのは間違い無さそう。タイトルに沿えば「おろかもの」であります。そんな2人が共通の敵に据えたのが「兄の婚約者」でした。浮気相手にしてみれば当然の敵ですが、妹の方は「何となく苦手」程度の相手。おそらく居心地の悪さの正体は、婚約者の「圧倒的な人間力」にあると推測します。ライオンを前にしたインパラのような。私の体感的にはティラノサウルスでありますが。一人だけステージが違いました。圧倒的な戦力差を思い知った妹は、早々に白旗を上げました。もちろん浮気相手もそんなこと百も承知。婚約者と対峙していますから。負けると分っていても退けないのは、彼女が長く生きてきた証。誰だって生きていくうちに意地とプライドの鎧を纏うのです。負けても一矢報いたいと願うのは人情として理解できます。しかし練習試合ならまだしも、戦争はそうは行きません。負けは即「死」を意味します。結婚式へのカチコミはそういう類の戦い。実際、婚約者が壇上から正対した時点で勝負は決しました。あのまま突っ込んでもハチの巣。名誉の戦死などでは決してなく単なる犬死でした。ですから振り上げた拳を下し降伏したのは正解。鉾を納めさせた妹もグッジョブでした。勝利より負け戦から多く学べるのが人生のよいところ。2人のおろかものには、今回の件を通じて成長して欲しいと願います。妹の方は間近にお手本がいるので大丈夫。浮気相手の方も己が弱点を知り、強者が強者たる所以を知れば、勝利に近づくでしょう。もっといい男を捕まえてください。一方兄に至っては「おろかもの」というより「ろくでなし」で女癖の悪さが変わるとは思えません。しかしティラノサウルスにかかれば、あるいは更生の目があるのかも。交通事故で生死を彷徨ったエピソードは「生まれ変わり」の暗示かもしれません。「おろかもの」を正しく描き、でも否定はしない。そんな人間愛が本作にはありました。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-09-27 19:57:07)(良:1票)
4.  オー・ルーシー! 《ネタバレ》 
(長文失礼します)ダイナーでジョンとハグした時のルーシーの顔!目を見開き、唇を結ぶ様は、まるで子供の顔でした。実を言うと、私の二女も同じ顔をするのです。ハグというより、一方的な抱き付き。ここからは私の妄想です。もし節子が、当時も同じような顔で彼氏に抱き付いていたとしたら・・・。彼は尻込みしたのかもしれません。彼女の全てを受け止める度量が、若い彼氏には無かったのではないかと。だからと言って姉に乗り換えるのは在り得ませんけども。もし大切な人を取られたくないのなら、節子は戦わなければなりませんでした。彼とも、姉とも。でもそれをしなかったから、過去の恋愛を引きずるハメに陥ってしまった気がします。モノで溢れかえった部屋は、彼女が区切りを付けられていない証。姉との関係性をみても、泣き寝入りをしたことが窺えます(当然の絶縁案件ですよ!)。その後悔の念が節子を突き動かし、ジョンをアメリカまで追わせたとも言えます。ただ、時すでに遅し。節子は四十路。ジョンにとって、彼女は恋愛対象にはなりませんでした。おそらく彼女も、年下の姪と張り合えるとは思っていないでしょう。だからこそ、ジョンと関係したことを美花に顕示したかったのだと思われます。あるいは姉への怨みを、姪へ意趣返しかも。愛のままに我儘に、節子は自分を傷つけました(ん?)。やり残した宿題。自殺の一歩手前まで追い込まれる程、必死になって、馬鹿になって、自分の人生と向き合う必要が、節子にはあったのだと思います。小森と抱き合う節子の顔は、明らかに変化しています。自分の思いを預け、相手の気持ちを受け止める。対等な抱擁でした。この恋が成就するかどうかは分かりません。しかし、この縁を引き寄せたのは、彼女が必死に足掻いた結果に違いありません。人生の希望が此処にありました。本作の表テーマが“抱擁”とするなら、裏テーマは“身投げ”でしょうか。物語冒頭の衝撃描写。列車への投身自殺は、全体を通じた伏線となっています。駅ホームに佇むお局さんを取り巻く不穏な空気。誰だって、何時だって、すぐ傍に崖があるワケです。列車に飛び込んだ男、海へ身を投げた美花、そして修羅場の人間関係に身を投じた節子。待っているのは地獄です。ただし自暴自棄で身を投げた前者に対し、節子は“自身の欲望に従い”飛び込みました。どちらも賢い選択とは言えません。でも、人としてマシなのはどちらでしょう。私は愚かな節子が愛おしく思えます。満たされない中高年女性の“リアル”を演じせたら、寺島しのぶの上手さは抜きん出ています。見事なまでの“閉塞感”。凄い女優さんです。ルーシーは、あなたの横にいる、あるいは、あなた自身。だから沁みるのです。(以下余談)映画ポスターコレクターとしての視点。センスが悪いことでは定評がある邦画ポスターの中にあって、本作のデザインは上等です。あのシーンを切り取るとは。メッセージ性、インパクト、ともに抜群でした。というより、ポスターデザイン先行で該当シーンを挿入した気さえしてしまいますが。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2019-01-30 00:29:27)
5.  音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!! 《ネタバレ》 
興行成績的には爆死との噂は耳にしていましたが、それもそのはず。三木聡監督が本領を発揮したら、一般ウケするはずがないですよ。福田雄一でもなければ、クドカンでもなく、三木聡なんですから。ナンセンスとシュールの集中砲火にグロテスクギャグをトッピング。芸達者な常連俳優がノリノリでやりたい放題。その顔芸必要ですかと(フルーツあるあるかと)。少しでも常識があったら書けるはずもない迷走脚本。ツッコミ待ちとしか思えないクライマックスの長回しとか。それでいて、メインテーマはしっかり届けてくるあたり、さすが三木監督としか言い様がなく。最終的に不思議な感動さえあるという。個人的には大変満足いたしました。が、三木聡初体験の観客に、本作は相当キツイであろうことは想像に難くありません。かくいう私も初三木聡の時は戸惑いまくりでした。本作が駄目だったお方は『亀は意外と早く泳ぐ』と『図鑑に載ってない虫』で、頭と心を慣らしてから、再挑戦していただきたいなあと。(なお鑑賞は『亀』『図鑑』の順番でお願いします。いきなり図鑑だと刺激が強すぎますので。)クセはあるけど、旨味は抜群な監督さんですから。(以下余談)常連組で松重豊さんの顔が見えなかったのはやはり残念でありました。ふせ・岩松・松重トリオが揃ってこその三木映画でしょう。また、クドカン組の阿部さんのキャスティングはどうだったんでしょうか。シンガーでもあるサダヲさんは確かに適役ではありますが、三木作品のレギュラー主人公・オダギリジョーさんが演じるシンも見たかった気がします。
[映画館(邦画)] 8点(2018-10-20 00:56:57)
6.  俺はまだ本気出してないだけ 《ネタバレ》 
映画開始早々の1コマ。ブリーフ一丁で寝転がり(足はぴーん)、家族が居る食卓に背を向けてTVゲームに逃げ込む四十男(目だけはギラギラ)。で、タイトルは『俺はまだ本気出してないだけ』。これはなかなか高品質なダメ人間の生態が頂戴出来そうだと思いました。ところがどうでしょう。主人公はニート生活に入る前、きちんと会社員として働いていたようですし、超絶美人で性格マルの娘もいるじゃないですか。今の怠惰な生活に甘んじながらも危機感が無いワケではなく、漫画家になる目標を立て、きちんと完成品を仕上げる技量まで備えています(←このポイント大変重要!)。ギャンブルに狂うワケでもなく、酒や女に溺れるでもないシズオは、言わば優良ダメ男。店長、監督、大先生と周りから揶揄されているのに気付かずその気になる様は、『男はつらいよ』から綿々と受け継がれてきた“愛すべき馬鹿”の系譜と考えます。要するに、寅さんや釣りバカ感覚でお気軽に楽しめる人情喜劇カテゴリー映画だと思いました。『俺はまだ本気だしてないだけ』そんなチンケな自分への嘘で、生きられる今日もあるのです。“この人が演れば間違いない”堤真一、今一番信頼できるバイプレーヤー・石橋蓮司、美人警報発令中・橋本愛、強烈キャラ封印・生瀬勝久、ザ劇薬・佐藤二朗と配役は絶好調。フォーマットの完成度は高いので、シリーズ化十分イケると思います。デビュー目前で担当編集者が変わるなんてお約束で、続編は如何でしょうか。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-01-01 00:00:00)(良:2票)
7.  大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇 《ネタバレ》 
血の池も針の山も、あくまで空想の産物。さて、本物の地獄はどんな場所だったのか??地獄へのハネムーンという着想は実にユニーク。血の池じゃなくて、ビーフシチューの温泉。赤鬼も青鬼も角を切り落とすのが流行とは。この荒唐無稽なブラックコメディを成立させたのは、見事なキャスティングに拠るところ大かと。竹野内、水川コンビの力の抜け具合は絶妙でしたし、樹木、片桐、荒川の役作りは完璧でした(樹木希林なんて日野日出志の漫画のキャラクターそのまんま。)また最近大活躍の橋本愛も好印象。顔面真っ青でもその美少女ぶりが全くスポイルされないとは、いったいどれほど美人なんじゃい!物語に起伏があるわけでもなく、笑いも感動も大した事は無いですし、結構つくりは安普請だったりもするのですが、“この映画何となく好き”と言いたくなる不思議な魅力がありました。そうそう、音楽も気に入りました。本気でサウンドトラックを買いたくなったのは『嫌われ松子の一生』以来かも(注:サウンドトラック売ってないじゃん!)。本来の自分基準では6点が妥当なのですが、思い切って8点付けます。決して8点級の完成度ではありません。でも好きなものはしょうがないので、ご勘弁を。
[DVD(邦画)] 8点(2012-08-22 18:15:12)(良:2票)
8.  おろち 《ネタバレ》 
門前家を去る間際、おろちは言います。『あの姉妹を化け物にしたのは門前家の血ではないわ。化け物を生んだのは人間の執念』。美しい姿を映画のフィルムに焼き付ける女優という仕事。絵画の中の母も決して年を取ることは無い。門前の女はずっと“永遠の美”に縛られて生きてきたのだと思う。叶うはずの無い祈り。祈りは執念に変わり、皺と弛みは醜い痣に変わった。老いに対する恐怖が、門前の女に掛けられた呪いです。そしてその呪いは体だけでなく心も蝕んだ。姉妹の秘密を知ったときの理沙の心情は如何ばかりか。彼女の憎悪は、和沙の何に対して向けられたのか。姉が門前家の呪縛の外にいた事実よりも、姉が母の愛情を一身に集めた理由に妹の心は砕けたのだと思います。最初から自分は“見捨てられた子”だった。母・門前葵は自身の想いを、血を別けた子ではなく、他人の娘に託したのだから。門前葵は自身の複製を作ることで永遠の美を望んだとも言えます。恐ろしい。恐ろしいが、これが人間の性だとも感じます。門前葵に共感はしませんが、彼女の思考は少し理解できる。そしてその真実を一草ではなく理沙に告げた点に、彼女の母の一面を垣間見た気がします。木村佳乃も中越典子も、自分が今まで観た作品の中では出色の出来。作りは、ややステレオタイプな印象もありますが、梅図かずお原作であることを考えればコレくらい分かり易くていい。おろちは、ちょっと喋り過ぎ。漫画と違って繊細な表現が可能な映画の特徴を活かして欲しかったと思います。音楽も素晴らしく、邦画ホラーという括りなら、十分な佳作かと。
[DVD(邦画)] 8点(2010-03-14 19:54:55)(良:1票)
9.  お父さんのバックドロップ
プロレスというのは特殊なジャンルの娯楽です。スポーツであり、格闘技であり、見世物であり、しかしこれらのどれでもないのが「プロレス」。団体もファンも専門マスコミも一体となってジャンルを形成し守っています。野球やサッカーなどのメジャーなスポーツとは明らかに違います。そのためプロレス関係者は、一般メディアのプロレスの扱いに敏感です。バカにしたような、蔑んだような表現には拒否反応を起こします。しかし、この作品にはプロレスを扱うことに対する製作者の真摯な姿勢が見て取れました。舞台は1980年。現在より、プロレスは庶民娯楽としての位置づけが高く、レギュラーでゴールデンのテレビ放送があった時代です。舞台となる「新世界プロレス」はもちろん架空の団体ですが、テレビ局がスポンサーに付いていない弱小独立団体の悲哀を上手く表現しています。(プロレス団体の主な収入は、チケット・グッズ販売などの興行収入とテレビ放送による収入で、中でもテレビ放送の有無が団体の生命線になります。放送料収入もさることながら、テレビによる一般層への認知が非常に大切なのです。)本作では、プロレスの日の当たらない部分を実に丁寧に、また配慮を持って描いているのが分かります。プロレスを愛する人ならば、一般人にプロレスをバカにされた時の前座レスラーの心の叫び、空手家との決戦前に主人公がリング上でアピールした言葉に胸が詰まると思います。また、本作は父と子の物語でもあります。普段、自分の職業が原因で子供にイヤな思いをさせている、また母親を亡くして苦労をかけていることで子供に負い目を感じている主人公。戦う姿を見せることでしか、子供に何もしてやれないプロレスラーの、いや父親の姿がそこにあります。満身創痍の主人公が、リング上から息子を見つけた時に見せる表情には、ベタだと思いつつも、涙が止められません。泥臭く、貧乏くさく、人間臭いプロレスと父と子の物語。プロレスを知らない方にもぜひ見ていただきたいです。ちなみにファン向けの小ネタも随所に見られ(ホステス役の女子レスラー、黒板の日直の名前、教室に張られたクラス目標、決戦会場の矛盾点、等々)、もちろんプロレスファンの皆さんにもお薦めできます。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-05-23 17:48:45)(良:1票)
10.  弟とアンドロイドと僕 《ネタバレ》 
(以下私なりの解釈です。誤読の場合ご容赦ください)  主人公が片足を満足に動かせないのは脳が身体を認知していないからだそう。また彼は自身の姿が鏡に映らないとも言いました。この症状はアイデンティティの喪失を意味すると考えます。母は焼身自殺。その原因をつくった父は自分を捨てた。自我を獲得すべき思春期に親のサポートを受けられなかったことが、主人公のアイデンティティ獲得を阻害したと思われます。 子の成長を見届けることなくこの世を去った母の遺言「もうひとりの自分を見つけなさい」。これが指すのもまさしく「自我の確立」でしょう。この言葉の真意を汲み取ることなく額面通りに受け取った、というよりある種の呪いにかけられた主人公は、自分そっくりのアンドロイドを自作したと推測します。もうひとりの自分=自分型アンドロイドを通じて遅れ馳せながら自我を見つけようとしたのではないかと。そんな矢先に出鼻をくじいたのが弟でした。腹違いの弟。彼もまた遺伝子的には「もうひとりの自分」に違いありません。分身が分身を、自分が分身を殺し合う地獄絵図。でもこれがこの世の理かもと思ったり。いずれにせよ主人公はアイデンティティを獲得することなくこの世を去りました。 「僕(私)はいますか」そう口にしたのは主人公のほかにもう一人居ました。おそらく身重の、アンドロイドと同じ瞳を持つ少女。彼女もまた主人公同様アイデンティティを喪失していたと思われます。そんな彼女を優しく抱きしめる主人公型アンドロイド。自分を自分たらしめる存在は、もうひとりの自分ではなく、むしろ他者なのかもしれません。 多分に哲学的でどこか禅問答のよう。出来ればハッピーエンドが見たかったですが、希望が無いわけでもありません。これもまた一興。止まぬ雨、アンドロイドの謎テクノロジーなど、現代日本に似て非なる世界。別次元と解釈してよい気がしますがどうなんでしょう。こんな面倒くさい映画ばかりは勘弁ですが、たまには小難しいテーマで頭を悩ませるのもいいのでは。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-03-28 19:18:52)
11.  おっさんのケーフェイ 《ネタバレ》 
そもそも『ケーフェイ』て何なの?というのが一般的な感覚でしょう。これはプロレスの隠語で、佐山聡(初代タイガーマスク)の書籍名として、世に出た言葉と記憶しています。意味合いは『演出』や『台本』のようなもの。当然、真剣勝負の世界ではあり得ない概念であり、プロレス関係者(団体、選手、興行主、マスコミ、ファン等プロレスに関わる者全てを含む)は、決して口にしない(してはいけない)極めてデリケートな事柄であります。馬場と猪木が健在で業界を牽引していた頃であれば、このようなタイトルの映画が製作されるはずもないワケで、時代も変わったものだと実感させられます。さてお話の方は、プロレスラー崩れの無職のおっさんと、自分に自信を持てない小学生男子の交流が主軸で進んでいきます。クライマックスは、おっさん一世一代の大勝負!片や市議会議員、片や無職男、元同じマスクマン同士の一戦は、おっさんが自分の人生を肯定する為に必要な戦いだったのでしょう。『ケーフェイ』=自分で自分の人生を『演出』することも、時には必要なのであります。それこそ台本なんて無いでしょうに、阿吽の呼吸で試合をつくってみせるあたり、2人とも流石に元プロ。負けて輝くという意味でも、あの刹那、おっさんは紛れもなくプロレスラーだったと思います。ただし、その後奴が立ち直れたと結論付けるのは早計で、最後にきちんと労働に勤しむおっさんの姿を見せる必要があったとは思いますが。雰囲気は抜群なれど、ドラマとして物足りなさを感じる全体印象は、まさに日本伝統のプロレス様式と言えましょう。観客は自身と照らし合わせ、積極的に感情移入する作業を求められます。(完パケのドラマとして提供されるアメリカスタイルとの大きな違い)。ですから、作品として不完全なようでも、これはこれで正しい(日本式の)プロレス映画という気がいたします。主題歌について。ダイナマイトウルフの入場曲でもある『メタルディスコ』が素晴らしい!!バンド名はチッツ(ご免なさい。知りません)!世界観にベストマッチでした。この楽曲に出会えただけでも、私的には十分な収穫でした。youtubeでリピートしまくっています。最後にポスタービジュアルについても触れさせてください。ダイナマイトウルフの吠え顔アップ。レジェンドマスクマン・獣神サンダーライガーを彷彿とさせる表情で、おっさんの渋味や苦味が迸っております。これぞプロレスの美しさです。点数は引退するライガーに敬意を表して(?)加点しておきます。
[DVD(邦画)] 7点(2019-11-10 19:23:27)
12.  小川町セレナーデ 《ネタバレ》 
本サイトの投稿ネームにマイナー漫画(おおひなた先生ご免なさい)のサブキャラクター名を拝借している私が言えた義理は無いのですが、子どもの名前をスナックの店名に付けるのは、やはりオススメしません。そりゃ、からかわれます。思慮の浅い子どもは残酷ですから。さぞ、幼い小夜子ちゃんは辛い思いをしたことでしょう。ただ戸籍上の命名と違い、店名ならば何時でも変えられたはず。仮に小夜子ちゃんが恨み言を口にしなかったとしても、娘の気持ちに母が気づかないはずがありません。しかし、それでもなお、娘の名前のスナックに拘り続けたことに胸が締め付けられます。シングルマザーを選んだお母さんの覚悟。また、その思いをちゃんと受け止め成長した小夜子ちゃんも偉いなあと。そういう意味では、お父さん(?)はもっとしっかりしろと言いたい気分。ただ夫婦が決めた関係性を、外野がとやかく口を挟む筋合いはありません。男運の悪さは如何ともし難いですが(母譲りかな?)、小夜子ちゃんは立派に育ちました。本当に家族のかたちに正解は無いですね。スナック閉店のピンチにオカマバーへリニューアル。素人がダンスショーを披露したくらいで店が繁盛するほど水商売は甘くないでしょうが、これはエンジェル父さんに“親の務め“を果たさせるチャンスを与えたものと考えましょう(おそらく借金は経営不振というより、生活費を捻出するためのもの。つまり、父ちゃんは借金返済計画に協力するかたちで、間接的に娘の養育費を負担したワケです)。コメディとしても、人情ドラマとしても、オカマさん映画にしては淡白な味付けなれど、過激で濃いドラマばかりでは胸焼けします。こんな優しいドラマもいいんじゃないでしょうか。エンディングテーマ『幸せの貼り紙はいつも背中に』はドラマの世界観にピタリとハマっていてイイ感じです。(以下余談)作品登録から、感想投稿まで随分と時間がかかってしまい大変失礼いたしました。前述した『幸せの貼り紙~』は私立恵比寿中学の楽曲で、個人的に気に入っている歌。主題歌として採用いただいた本作の登録をお願いしたのですが、映画自体の鑑賞を失念しておりました。不手際お詫びいたします。
[DVD(邦画)] 7点(2018-11-20 18:59:46)
13.  オー・マイ・ゼット! 《ネタバレ》 
いやはや、まったく驚きました。ゾンビパロディの傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』に退けをとらない面白さと言いたい気分。『シン・ゴジラ』も真っ青の、おバカなリアルシミュレーション“もしも日本にゾンビが現れたら”に感心することしきり。そうですよね、弱点だらけのゾンビにこの社会が支配されるなんてウソっぱちですよね。この切り口には大いに納得いたしました。アンダーグラウンドのゾンビ活用法も実にらしいなと。ヒトの欲望は果てしなく、マニアの数だけ趣向がある。唯一の常識人(?)、角ちゃんのツッコミが冴え渡ります。(東京03のコントと見紛いますけれども)。大いに笑わせて頂きました。であるがゆえに終盤、正調“ゾンビもの”へシフトなどせず、きっちりコメディで押しきって欲しかったと思うのです。(注:ちゃんと序盤から転調に対する伏線は張っているんです。演出も脚本も仕事は丁寧でした。でも、シリアス要素を入れ込むこと自体がありきたりというか、無難に置きにいった感があるんです。)ゾンビ映画なのに結局誰も死なねえのかよ!何だよハラワタひとつ出ねえのかよ!そんなツッコミを(角ちゃんのように)嬉々として入れたくなってしまった私が悪いのですが。意欲作で間違いないでしょう。
[DVD(邦画)] 7点(2017-09-05 19:26:57)(良:1票)
14.  おばあちゃんの思い出 《ネタバレ》 
自分のおばあちゃんは、のび太のおばあちゃんのように優しく見守るタイプではありません。どちらかといえば厳しく躾けるタイプ。にもかかわらず、泣けて泣けてしょうがないのは、心の根っ子の部分にある想いがおばあちゃん全てに共通するからだと思います。おばあちゃんと孫の関係は、親子とはまた違う繋がりがある。おばあちゃん最後の台詞は、一撃必涙の破壊力です。またのび太の成長が感じられたこと、そしてジャイアンとスネオが本当はとても友達思いのイイ奴だったと分かったこと。それが本作の収穫でした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-03-17 00:19:06)
15.  おんなのこきらい 《ネタバレ》 
タイトルは主人公の心情を吐露したもの。彼女の生き方の指針『かわいい至上主義』を認めない周りの女子に対する嫌悪の言葉であります。主人公が『かわいい教』に入信した経緯は不明ですが、ここ数年の内に“何かあった”ことは、専門学校同級生の証言から推測できます。幼少期からの刷り込みでないのなら、人が特殊な価値観に入れ込むのは、心が弱っている時と相場が決まっています。おそらく恋愛系でしくじったのでしょう。あのルックスですから、入信効果は覿面。傷ついた心を癒し、自尊心を満足させられる程度に『かわいい教』は彼女を救ったはずです。しかしながら、彼女の信仰心が絶対的であったかというと、そうではありません。むしろその信仰を一番嫌っていたのは、他ならぬ彼女自身だった気がします。本当に満たされていたら、あんな菓子ばっかりの乱れた食生活を送ったりしないでしょう。タイトルは、自分を偽っている彼女自身へ向けられた言葉でもありました。ですから、失恋と素敵な彼氏候補の登場で、いとも簡単に宗旨替えしたのも頷ける話。セフレを卒業して、新しい彼氏ゲットでハッピー!な結末だったらクソだなと思っていましたが、人生そう都合良くは行かないようで安心(?)しました。『涙の数だけ強くなれるよ』(@岡本真夜)は、あながちキレイゴトでもありません。今回の一件で、彼女が精神的に成長したのは間違いないでしょう。見た目の『かわいさ』は、生き抜く上で立派な武器。長所を手放す必要なんてありません。右手に『外見のかわいさ』を、左手に『内面のかわいさ』を携えて、最強のカワイイ二刀流を目指してみたら如何でしょう。『ももいろクローバーZ』に佐々木彩夏(あーりん)という名の『宮本武蔵』がいますので、どうぞ弟子入りしてみてくださいな。
[インターネット(邦画)] 6点(2020-06-20 10:58:44)
16.  大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇] 《ネタバレ》 
柴崎コウ版は未見です。というのも、男女逆転という設定に惹かれるものが無かったから。好事家向けの悪ふざけとの先入観がありました。今回鑑賞したのも、たまたまTV地上波放送だったためです。いきなり椿鬼奴が出てきたところで、ああやっぱり悪ふざけだなと。ところが観進めていくうちに、考えが変わりました。この設定、悪くないです。コミカルでありつつも、様々な者の思惑渦巻く大奥の本質は変わりなく、そこに女性君主ならではの憂いが加味されます。見事な化学変化でした。子供を望むも授からぬまま、老いていく綱吉。本当に彼女が痛ましくて。菅野美穂がキャスティングされた意味もよく分かりました。西田敏行や要潤はオイシイ役で存在感を存分に発揮。今ノリにノってる堺雅人が意外と目立っていなくてビックリしました。
[地上波(邦画)] 6点(2014-04-30 21:20:03)
17.  小川の辺 《ネタバレ》 
一言で言い表すなら、リアリティに拘った映画。行燈の明かりを表現する室内のライティングに、感傷主義に振り過ぎない抑えた脚本。外連味を感じたのは殺陣くらいのものです。配役も然り。東山の侍姿は本当に絵になります。さすがジャパニーズソウル調味料・しょうゆ顔アイドル。尾野真千子も着物姿が素敵です。さて問題は、菊地凛子。あのアバンギャルドな顔立ちに日本髪と着物を合わせたらどうなるものか。印象的な頬骨と鰓が、強情な内面を物語る女剣士の出来上がり。完璧な人物造形ですが、正直“これじゃない”感は否めません。同じ藤沢周平原作時代劇の女剣士でも、片や北川景子、片やリアル小姑フェイス。勝地に同情こそすれ、祝福する気になれないのはちと辛い。もっとも、女剣士という単語の前に“可憐な”とか“美少女”なんて装飾語を勝手に付けて想像してしまう自分に問題があるわけですが。
[DVD(邦画)] 6点(2013-04-03 21:56:20)
18.  踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 《ネタバレ》 
劇場を後にし、まず口をついたのが「バスは無いな…」。一緒に劇場鑑賞した妻と一致した感想でした。青島のカンのみに頼った犯人追跡や、香取+バナナの悪ふざけ(スポンサーの意向があったであろう事は想像に難くありませんが、観客にとっては関係ない話です)、予告篇のためのみに撮られた青島の転倒シーン等、後半は難点満載でしたが、あのバス突入がトドメを刺しました。値千金ならぬ値罰金。なんとか踏みとどまっていたシリアス調の物語が一撃でひっくり返りました。確かにフォークリフトじゃなくて、バスの方がインパクトはあります。でも最低限のリアリティを担保しなかったら、コメディになってしまいます。コメディテイストは『踊る』の大きな魅力の一つ。でも完全コメディになったら『踊る』ではありません。超えてはならない一線を越えてしまいました。また久瀬(香取)が本気で真下の子供を殺そうとしていた事にもドン引きしました。単なるキチ○○ですやん。そしてそのテロが警察の組織改革の発端となるという、結果的にテロリストの思惑通りの結末。青島は和久さんに言われたはず。正しいことをしたかったら上に行けと。偉くなって、組織を中から変えろと。青島や室井が矛盾だらけの組織の中でも信念を失わず、正義を心に秘めて戦ってこられたのは、この思いがあったから。テロが引き金となって世界が変わるなんて希望、自分は見たくなかったです。前半の出来が素晴らしかったのとお疲れ様の意味も込めて6点を進呈しますが、後半の展開はいただけません。いくら室井がサル顔だからって「バナナだ」なんて台詞を言わせたらいかんですよ。
[映画館(邦画)] 6点(2012-09-27 19:57:52)(笑:1票)
19.  大洗にも星はふるなり 《ネタバレ》 
結構笑わせていただきました。とくに佐藤二朗にはハマった。彼独特の口調はそれだけで笑いを誘うものですが、アクが強いため下手すると胸焼けしてしまう。本作のようにボランチ的な位置取りで、物語を組み立てつつ笑いを狙うのが丁度いい。ストライカーのポジションは山田。演技プランは悪くないと思いますが、肩に力が入りすぎ。枠外のシュートが目に付きました。コメディ対応に難ありか。山田に比べれば、ムロ、小柳、山本ら中盤勢は器用さを見せました。とりわけムロと小柳は今後ユーティリティプレイヤーとして期待できそうです。センターバックはNACSの安田。流石の存在感で要所を締めました。回想シーンのみ登場の戸田は一番おいしいリベロってところか。ただこの使い方では勿体ない。記憶の中のエリ子は、各人違って構わない。掴みどころのない魔性の女を創り上げてもよかったのでは。途中出場のスーパーサブ、天然男林を演じた白石は精彩を欠きました。ジュノンボーイ出身のイケメンだそうですが、ジャルジャルの後藤に見えました。キーパーソンなので、もう少し上手い役者の方が好ましい。物語の体裁は『キサラギ』を彷彿とさせる密室シチュエーションドラマ。それぞれがマドンナとのラブエピソードを熱く語り、誰が彼氏にふさわしいか競い合います。弁護士が彼らの証言の矛盾を突くという展開は面白いのですが、議論そのものが不毛なので盛り上がりに欠けます。結果的に佐藤二朗の面白演技を楽しむ映画との印象しか残りませんでした。それでも個人的には結構満足しましたが。おっと、キーパーが不在でした。作中登場しませんが、西田敏行似のムロの彼女ちゃんにお願いしときましょう。(注釈:本文中のサッカー用語は、にわかが調子に乗って乱用したものですので、本作との関係性は一切ございません。)
[DVD(邦画)] 6点(2011-03-08 19:00:02)(良:1票)
20.  おくりびと 《ネタバレ》 
たくし上げられたロングスリーブ。露になった腹部には、成熟した女の脂がごく薄く乗っている。ジーンズのフロントジッパーからは上品な色香漂う下着がのぞく。淡い水色に紫色の花刺繍だ。乳房を揉み拉かれ悦楽の笑みを湛える。乱れる髪。弾む息遣い。透き通るような白い肌が朱色に染まっていく。人妻は悩ましげに囁いた「こんなところで恥ずかしいよぉ…」こんな広末涼子。10点以外の点数が付けられようか(いや付けられるはずがない)反語
[DVD(邦画)] 6点(2009-05-21 18:54:38)(笑:2票)
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