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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  BOX 袴田事件 命とは
冤罪事件が悲劇的なのは、一度でも有罪判決を受けて収監されてしまうと、それをひっくり返すことに相当な月日と労力が必要とされる点です。「無実を示す証拠がみつかりました」でハッピーエンドとはならず、過ちを認めたがらない司法にこれを認めさせるというプロセスが必要となるのですが、とにかくこれが至難の業で、司法はあらゆる手段・口実を使って時間稼ぎをしてきます。「自分の在任中には問題が起こって欲しくない」という小役人根性がその根底にあるわけですが、他人の人生をあまりに軽んじたその態度には空恐ろしさを感じさせられます。。。 本作は、日本における冤罪事件の代名詞とも言える袴田事件をテーマにしています。かつて死刑判決を言い渡した裁判官自身がその誤りを認めている点、係争が半世紀にも及んでいる点、死刑囚・袴田巌が長期に及ぶ拘留生活により精神疾患を患っている点、これらにおいて、この事件は独特な性格を帯びています。裏を返せば映画的においしいネタが転がりまくっているということであり、果たして監督はこれをどう料理するのかと期待していたのですが、残念ながら映画の出来はガッカリなものでした。己の意に反して有罪判決を下さざるをえなくなった裁判官の葛藤が映画のメインとなっているのですが、彼の心理描写にクローズアップしすぎて事件の概要を伝えることが疎かになっているのです。。。 この事件における裁判官は3名、そのうち主人公を除く2名は検察側の意見を支持したのですが、容疑者がシロであることがあまりに明確なこの事件において、彼らが事実認識を歪めてまで有罪判決にこだわった理由が描かれていません。さらには、半世紀にも渡って再審請求が棄却され続けている理由も描かれておらず、観客が当然抱くであろう疑問がことごとく無視されています。おまけに、主人公の人生と昭和史を重ねるという構成はまったく効果をあげていないし、雪山で幻覚を見るラストは意味不明。あんな観念的な場面を撮る前に、まずは事実関係の描写を積み上げなさいよとイライラしてしまいました。演出は笑ってしまうほど稚拙で、重要な場面においては主人公がひとりごとを言ってその考えを観客に伝えるという最低の表現方法がとられています。演技指導が行き届いていないためかどの俳優もとってつけたような不自然な演技を披露しており、この監督さんは仕事をしていたのかと怪しくなってしまいます。
[DVD(邦画)] 4点(2012-10-27 11:20:15)
2.  ボーン・レガシー 《ネタバレ》 
アクション映画としては程々の出来なのですが、ボーンシリーズの新作にして、『ボーン・アルティメイタム』の続編という高いハードルは超えられていません。一部に拒否反応のあった前作までの手持ちカメラ&細切れカットは本作より不採用となり、アクションはかなり見やすくなっているのですが、見やすさと引き換えに映画のルックスは平凡なものとなっています。本作を観れば、グリーングラスの演出がいかに映画全体の印象に貢献していたかがわかります。。。 新たな主人公アーロン・クロスの設定は面白いと感じました。少年院上がりで帰る家がないからと工作員に志願するも,当初は採用基準を充たしておらず,リクルート担当者のお情けで工作員となった人物であり、現在は訓練生の立場にあります。ヒロインであるマルタを助けに現れた理由は「好きだったから」という青臭いものであり、完璧な工作員だったジェイソン・ボーンとのコントラストとして未熟な面が強調されています。その設定は戦い方にも表れていて、常に逃走経路を確保した上で敵の二手先三手先を読んで行動していたボーンに対し、クロスは基本的に勢い任せで、敵に先手を取られては袋小路に追い込まれることもしばしば。ボーンがマリーの絶対的な保護者だったのに対し、クロスはマルタと協力しながら危機を乗り越えるという関係性となっています。この新機軸は良いのですが、問題なのは、これを演じるレナーとワイズが歳をとりすぎているということ。『ボーン・アイデンティティ』に出演した時点のデイモン(30歳)よりも若い俳優を起用すべきだったのに、ふたりとも40歳を過ぎているのです。また、総合的にはボーンに劣るにしてもクロス特有の強みも作っておき、その一点突破で危機を乗り切っていくという構成にすべきだったのですが、これがないために、ただ主人公が弱くなっただけという結果に終わっています。。。 前作までにあった殺伐とした空気も、本作においては希薄となっています。よく喋るレナーとワーワー喚くワイズの中年コンビは、ボーンシリーズの続編というよりも『ナイト&デイ』の焼き直しといった風情です。薬剤の投与によって工作員が強化されているという設定は『キャプテン・アメリカ』か『ユニバーサル・ソルジャー』かという安っぽさだし、後半に登場する殺し屋には迫力や凄みがありません。エンディングに流れる”Extreme Ways”の歌詞が完全に浮いていました。
[映画館(字幕)] 6点(2012-10-01 11:27:52)(良:2票)
3.  ホワイトアウト(2000)
日本映画においては珍しい本格的なアクション大作ということで応援したくなる作品だったのですが、残念ながらまったく面白くありませんでした。日本映画特有のモッサリ感が作品全体を席巻し、アクション大作らしからぬ鈍重な空気が見せ場の迫力だとか展開の面白さだとかをすべて殺してしまっています。さらには、目ん玉ひんむいて大声で叫ぶことが「熱演」とされる日本映画特有の過剰演技も作品の足を引っ張っていて、予算とか技術以前の部分において、日本映画にはアクション大作をやる土壌がないということを再認識させられました。数日に渡って雪山を走り回っているにも関わらずキレイな顔の織田裕二、スノーモービルで全力疾走しようが、銃で撃たれて失神しようが化粧も髪型も乱れない松嶋菜々子の顔を見るにつけ、ガッカリ感はさらに増幅するのでした。日本映画界は、作品のために役者の顔を汚すということすら出来ないのかと。
[DVD(邦画)] 3点(2011-02-27 21:07:32)(良:1票)
4.  墨攻 《ネタバレ》 
原作未読の私にも、要約に苦労したことがよくわかる出来となっています。敵意むき出しだった王子が革離に傾注したり、革離暗殺を命じられた農民たちが革離に信頼を寄せるまでの過程がスッポリと抜けていたりと、唐突な展開が多々見られます。一方で荒っぽい要約が吉と出ている部分もあって、前半、革離が次々と知略を披露して敵を撃退する様は、矢継ぎ早な展開のおかげで彼が戦略家として際立った人物であることを強く印象付けます。アンディ・ラウは革離役に抜群にハマっており、ただ理屈を述べるだけではなく、人々を引きつけるカリスマ性も兼ね備えた人物にきちんと見えます。対するアン・ソンギもアンディ・ラウにまったく見劣りしない悪役となっています。弱小の梁国相手に負けを重ねるという下手すれば無能に見えかねない役柄であったにも関わらず、知性と人間性を併せ持った名将に見えるのですから、この役柄を脚本以上の人物にしてみせたと評価できます。後半は革離の影響力を恐れた梁王一派が粛清をはじめるという興味深い展開を迎えるものの、ここで映画はいったん失速します。基本的に本作はアンディ・ラウとアン・ソンギが引っ張っているため、ふたりが不在となるこの部分が致命的につまらないのです。脚本レベルでは人間の普遍的な残虐性や愚かさを提示しようとしたと思われるこのパートも、良い役者が不在であったり展開に深みがないため、梁王をはじめとした本作固有の登場人物がただ暴走しただけにしか見えません。王子を失った梁王の悲しみや怒り、また革離を排除せよとの命令にいったんは反対するものの、梁王への忠義からその先頭に立つこととなる将軍の葛藤など描くべきものは多くあったにも関わらず、お手軽なドラマ作りのために残虐な処刑等で不快な気持ちにさせられるのみです。しかし、アンディ・ラウとアン・ソンギが戻ってくると映画は再び息を吹き返します。どんな戦闘シーンよりも彼らのやりとりは見ごたえがありました。また、梁王によって反乱軍と見なされ、いったんは国を離れた部隊が趙軍を撃退するのですが、解放された民衆は過ちを犯した梁王を再び担いでしまうという皮肉な展開をとってみせたことには驚かされました。逸越をニアミスで殺してみせたり、民衆の愚かさにさすがに愛想尽かし孤児を連れて梁を後にする革離等、見る側に考えさせるバッドエンドは満点の締めだったと思います。
[DVD(吹替)] 7点(2009-06-16 22:39:11)(良:1票)
5.  亡国のイージス
原作を読んでいない私にはさっぱり意味不明な映画でした。それも話が複雑すぎて未読者では把握が困難というのならまだしも、伏線も張らずに「この人、実は○○でした」なんてことを平然とやるなど論理的に話がつながっていないという、映画単体として成立させることを完全放棄したかのような姿勢はさすがに問題です。ジョンヒなどは背景説明の描写すら一切なく、何者かよくわからないまま登場して死んでいくという、だったら出さなきゃいいじゃないかという人物までいます。原作に仁義切ってなるべく要素を詰め込もうとした結果なのかもしれませんが、そのために映画文法なんてものもかなぐり捨ててどれだけ丁寧に見てもわからない映画にしてしまうのなら、映画化の価値を製作サイド自身が否定する態度だとも言えます。また、話だけでなく画面作りもまずく、あんなにスピード感や緊迫感に欠けるアクションは久しぶりに見ました。いそかぜ艦内を知り尽くしている仙石と、防衛庁情報局エージェントの如月を組ませたのなら、それぞれの長所を活かしながらアクションに差別化を図るのが普通なのに、どいつもこいつもダラダラと撃ち合っては走り回ってるだけ。仙石とヨンファの対決などはもっとも盛り上がるべきところなのに、ごろごろ転がりながら延々殴り合ってるだけという、いつの時代のアクションやってんだと呆れてしまいました。カットが変わるといきなり撃ち合いが終わってる、「こんなアクションもありました」みたいな感じでスローモーションでアクションを締めくくるなど、むちゃくちゃな編集にも脱力。編集の人ってわざわざハリウッドから雇ってきたのに、なんでこんなすごい仕事をしてるのか理解に苦しみました。お雇い外国人にやっつけ仕事されたか、監督の撮ってきた素材があまりにひどいんでこうせざるをえなかったのか。そんな感じで何をとってもここまでダメなのはすごいことです。沈黙の戦艦が大変な傑作に思えてきます。一流キャストをずらっと揃えたり、見せ場にもそれなりにお金をかけるなど相当気合入れて作った映画がこれでは、日本映画もお先真っ暗だなと。そのうち泣ける映画しか作られなくなるんでしょうね。シベ超や北京原人のように笑う価値すらないという、これぞ本当のダメ映画だと思います。
[DVD(邦画)] 0点(2006-11-05 17:37:21)(良:2票)
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