341. つづり方兄妹
実在の兄妹の物語だけど、作文がコンクールで1等になったとしても決してハッピーエンドではない。貧乏人の子だくさんの生活は今後も決して楽ではないだろうし、ふうちゃんだってちゃんとした医師に診てもらっていたら助かっていただろうと思うと悔しさもある。頭師孝雄は実年齢では小学校高学年のはずだが、それでも演技は並外れているし、久松監督お気に入りの仁木てるみもとてもかわいい。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-30 16:23:34)(良:1票) |
342. 赤頭巾ちゃん気をつけて
最初と最後に安田講堂事件の東大紛争シーンが入るが、時代背景を物語っているとはいえ、映画とは直接関係ない。あるとすればその事件によって、東大入試が中止になったということだけ。 映画のストーリーはあってなきがごとしの散文的スタイルだが、これは当時のベストセラー芥川賞小説を映画化したものだから仕方がない。おもしろくも何ともない部分もあるが、同年代で大学紛争にも巻き込まれた当時の私にとって感じるところも多かった。 改めて見てみると、主題歌を歌っている佐良直美をはじめ、いしだあゆみ、ピンキーとキラーズなどなつかしい。 [映画館(邦画)] 6点(2012-11-29 20:32:40) |
343. 続・サラリーマン清水港
前作と比べると残念ながらおもしろくない。フランキー堺がいなくなったのも一つの原因だが、清水次郎長らしさが失われ歯切れがいまいち。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-28 21:18:34) |
344. サラリーマン清水港
しみーずみーなとのめいーぶつーはー♪ 次郎長、大政、小政に森の石松。柳屋金語楼の寿司屋の板前さんに、寿司食いねえ江戸っ子だってね、次郎長ってそんなに強いのかじゃなくて、そんなにうまいのかってくれば、もうご機嫌だ。 社長シリーズの中でも好きな映画のひとつ。社長でなくてサラリーマンの名前がつくのはこの清水港と忠臣蔵だが、かったるい忠臣蔵に比べ、歯切れ良くテンポが良く調子が良い。例によって浮気すれすれ路線だが、毎度おなじみでも気持ちが良い。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-11-27 22:03:23) |
345. 霧笛が俺を呼んでいる
私が見た唯一の赤木圭一郎主演映画だが、やっぱり私好みではない。喧嘩や銃をぶっ放すシーンが多いし、内容が薄っぺらい。魅力的な芦川や初々しい吉永は良いと思うのだが、赤木圭一郎自体が台詞が堅い。 [DVD(邦画)] 3点(2012-11-26 20:22:48) |
346. 隣りの八重ちゃん
とても仲の良いお隣さん同士だけど、昔はさほどめずらしいものではなかった。だが隣家におじゃまして飯までとなると格別、恵太郎と八重ちゃんも兄妹同然というかそれ以上。割って入るのが高杉早苗の女友達かと思いきや出戻りの姉とは。そうか岡田嘉子と言えば実生活でも波乱に富んだ人生を送ったんだったっけ。このモーションをかける姉と落ち着かない態度の妹の心理描写が実に良い。 [DVD(邦画)] 6点(2012-11-25 19:18:15) |
347. コント55号と水前寺清子の神様の恋人
理屈抜きでたいへんおもしろい。私が子どもの頃人気があった欽ちゃん、二郎ちゃんのコント55号のコンビに、チータこと水前寺清子が加わっての大爆笑コメディ。益田喜頓、伴淳三郎を初めとする脇役陣もコメディアンが多数だ。そうそう、ザ・タイガースの人気もすごかった。 [映画館(邦画)] 6点(2012-11-24 08:25:48) |
348. 鶴八鶴次郎(1938)
鶴八鶴次郎で人気を博していた前半は、何でこの映画評価が高いのだろうかと思いつつ見ていたが、喧嘩別れをしてからの後半はぐっと深みを感じた。佐平の藤原釜足が良い。このときまだ30代の若さなのだが老け役がすばらしい。名脇役たるゆえんがすでに感じられる。もちろん20歳を過ぎたばかりの山田五十鈴の貫禄はもっとすばらしいが・・・。ラストのあっけなさに驚くとともに、情の深さに恐れ入る。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-21 23:28:04) |
349. 北のカナリアたち
物語には少し不満もあるが子供たちの歌声がすばらしく悪くない。吉永さんは若く美しく私より年齢が上にはとても見えない。ラストは感動させようという意図がありあり。 [映画館(邦画)] 7点(2012-11-21 15:42:25) |
350. ガラスの中の少女(1960)
ストーリーはともかくとして吉永浜田の若いカップルが何としても新鮮。そのはずで、浜田光夫にとっては映画デビュー作、いきなりの吉永小百合との共演で、配役字幕も浜田光曠となっている。映画は67分と非常に短いしラストがあっけない。純潔云々と言っても今の時代には通用しないか・・・ [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-20 21:24:34) |
351. ハワイの夜
日本で生まれ日本で育ちハワイに移り住んだ1世(日本人)と、彼らの子どもでありながらハワイで生まれハワイで育った2世(米国人) その日本と米国が戦争となれば、おのずと物語はあらましは見えてくる。だが鶴田浩二、岸恵子という美男美女の2枚看板スターを配しても、映画の描き方はまだまだ甘いように思える。もっともっと日本と米国の二つの国の板挟みになった人たちの苦悩は大変だったろうにと思う次第。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-11-19 22:03:18) |
352. 危険な斜面<TVM>(2000)
松本清張の小説は、長編短編を問わず数多くの作品が映画化TVドラマ化されている。この「危険な斜面」は短編ながらTVドラマ化8回という記録を持つが、映画化はされていない。なぜ? (私は過去何回かこのTVドラマを見たが、DVD化されているのはこのTBS版のみ) 物語は不倫もののトリック殺人なのだが、心理描写の妙はやはり清張作品。田中美佐子演じる野崎利江が何となくいじらしく、艶っぽく悩ましい。 [地上波(邦画)] 6点(2012-11-19 05:36:27) |
353. 世界大戦争
私の子どもの頃は米ソのみならず、イギリス、フランスなど各国が競争して核実験を行っていた。日本がそのたびいくら抗議しても変化なし。おまけに東西冷戦の緊張は日毎に増していた。ひとたび第3次世界大戦になれば、核戦争となり地球が破滅すると盛んに言われていた時代、そういう時代に作られた映画だから、映画自体は完璧ではなくても十分にそのメッセージは伝わってきた。ただ映画としては星由里子が年齢以上に大人びて見えるため、父親役のフランキー堺ととても父娘には見えないことが不満。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-11-17 10:33:26) |
354. 千姫と秀頼
《ネタバレ》 主人公と思っていた錦之助の秀頼は、大阪夏の陣で映画が始まって20分で消えてしまう。つまりは徳川の娘であり、豊臣の妻である千姫のその後の物語なのだが、秀頼死後も秀頼と共に生きたということでのタイトルなのだろう。坂崎出羽守の千姫救出から、行列を襲って千姫を強奪する事件は史実に近いが、そのほかは大幅に史実とは違う。家康は大阪夏の陣の翌年には死んでいるし、本多家に嫁いだ千姫の子どもだっているし、数え上げたらきりがないほど。しかしそういった史実を曲げてまでも、豊臣と徳川の板挟みになった千姫をドラマチックに描いている。そしてその千姫を演じた美空ひばりは歌手ではなく本当の女優である。なお終盤で若い健さんが登場するのが見もの。 [DVD(邦画)] 7点(2012-11-15 22:11:20) |
355. ホッタラケの島 遥と魔法の鏡
ある日テレビ(CS)で途中から何気なく見たアニメだったのだが、とても良かったと思う。子ども向きそれも女の子向きのアニメではあるが、年甲斐もなく感動してしまった。決してホッタラケにしてしまわないように物を大切にすることなど愛情が込められている。後日DVDを借りて最初からきちんと見直した。蛇足ながら、古い蓄音機で流れている曲は "You Are My Sunshine"、私が子どもの頃ジミー・ディヴィスが歌って流行した曲である。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-11-12 11:10:44) |
356. 人魚伝説
《ネタバレ》 途中まではまずまずだったが、中盤から途端に荒っぽい映画となる。めったやたらに人を殺し、血しぶきがドバーッと、もちろんこういう映画は私の好みではない。タイトルにまんまとだまされてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2012-11-09 21:04:44) |
357. 美女と液体人間
いくら昔の映画だからと言ってもちゃちでつまらない。緊迫感はないし、ストーリーは、???だし、役者に魅力はないし・・・。そもそも「美女と・・・」としてあるのにどういう関連があるのだ。無理矢理くっつけているとしか思えない。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-11-07 21:11:35) |
358. 銀心中
男がもう会わないと何度逃げても、探し求め追いかけてくる女の執念はすさまじい。元はといえば戦死の誤報が引き起こした悲劇なのだが、こういう悲劇は現実にもあったらしい。新藤監督は自ら戦争体験を持つだけに、直接的にまた間接的に戦争の悲惨さを訴えるものが多い。これもそのひとつと言えるかもしれない。終盤花巻の街を走る極端に幅の狭い電車にびっくりする。馬面電車とよばれていたそうな。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-06 07:32:25) |
359. 新諸国物語 笛吹童子 第三部 満月城の凱歌
あれほど人気が高かったラジオドラマも、今見てみるとそれほどとは思えない。年月が経ったからかもしれないし、子ども心が失われたからかもしれない。そして白鳥の面も、しゃれこうべの面が活躍するのに対してあっけなかった。もう少し意味があるものかと思ったが・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2012-11-02 06:34:21) |
360. 新諸国物語 笛吹童子 第二部 妖術の闘争
かたや大江山の霧の小次郎、こなた黒髪山の堤婆、両方の妖術の世界となり、新諸国物語らしいおもしろさとなる。 胡蝶尼の高千穂ひづるは宝塚出身なのか、なるほど。 [DVD(邦画)] 7点(2012-11-01 23:59:30) |