341. すずかけの散歩道
ホームドラマでもないし、コメディでもないし、ラブストーリーでもない。ロマンスっぽいが何かよくわからないまに終わってしまった。72分という短い映画なのだから、何かに絞ってもよさそうなものだが、何となくバラバラ。登場人物も津島恵子はいまいちはっきりしないし、司葉子以外の人物はどうも役柄がマッチしていないように思う。司葉子はひときわ美しく魅力的だった。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-12-09 15:55:14) |
342. 青春のお通り
《ネタバレ》 吉永小百合主演映画の中でも特に好きな映画。お嬢様っぽい吉永が関西弁を使い、しかもお手伝いさん役(当時は女中さんと言った)で、チャカリンスカヤの名にふさしく、元気で明るく爽やかな雰囲気を醸し出す。そしてまた仲良しのケロリンスカヤ、キドリンスカヤもまた良い。キドリンは私のお気に入りの松原智恵子だし、ケロリンは新人として売り出したばかりの浜川智子(後の浜かおる) お相手の浜田光夫は今回はやや控えめだが、チンパンジーの声優を披露。コメディタッチの青春映画として私のお薦めいちおし。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-12-08 11:35:07) |
343. 三等重役
ついに念願の「三等重役」を見た。この映画は映画通の先輩が特に賞賛していた映画で、本当に期待通りいや期待以上の映画だった。たしかにコメディなのだが、そのおもしろさはくすりと笑わせるおもしろさである。もともと源氏鶏太の小説自体がそうなのであるが、それを本当に上品に醸し出している。もちろん河村黎吉のうまさでもあるのだろう。そしてサラリーマン社長としての社員を思いやる気持ち、またいつ社長を辞さなければならない不安とわびしさをも感じさせてくれる。今時のげらげらと笑えれば内容なんかというコメディとはまったく違う異質のものを感じた。 [地上波(邦画)] 9点(2012-12-06 22:57:36) |
344. ニッポン無責任野郎
前作は無責任と言いながらも、何かスーパーサラリーマンらしい頼もしさが感じられたが、今回はどうも詐欺まがい犯罪の匂いすらする。人間も随分いい加減になったみたいだ。ところで社長だったハナ肇が部長になって犬塚弘が専務に昇格とはちょっと愉快。 [DVD(邦画)] 5点(2012-12-06 19:58:43) |
345. ニッポン無責任時代
この頃クレージー・キャッツはテレビで大活躍だったし、植木等の歌もヒットの連続だった。しかし映画は見たことがなく、そうかこれが日本一の無責任男の異名をとった映画だったのかと改めて関心。 でもクレージーはテレビの方がおもしろかったと思う。ところで森繁社長夫人がこの映画でも社長夫人で登場しびっくり。 [DVD(邦画)] 6点(2012-12-05 21:13:05) |
346. 幕末太陽傳
登場人物が多く最初の方はごちゃごちゃして落ち着かなくせわしない感じだったが、中盤フランキー堺が活躍し始めて途端におもしろくなった。品川心中、三枚起請など落語の世界が映像化され痛快きわまると言ったところだし、さすがフランキー堺である。長州藩士も入っての大騒動になるかと思いきや、その方は・・・。石原小林の大スターを引っ張り出したのは良かったが、映画にちょっと溶け込んでいないような気がする。 ところで「起請文」といって今の若い人たちにはわかるのだろうか、ちと心配。 [DVD(邦画)] 8点(2012-12-02 07:13:44) |
347. 雨の中に消えて
1軒の借家で共同生活をする若い3人女性の物語で、主演は吉永小百合。原作は石坂洋次郎で、いかにも青春ものという感じがする。選挙運動のアルバイトをする中盤が非常におもしろい。伊藤雄之助もなかなかだし、弁の立つ高橋英樹がとても良い。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-12-01 10:46:43) |
348. つづり方兄妹
実在の兄妹の物語だけど、作文がコンクールで1等になったとしても決してハッピーエンドではない。貧乏人の子だくさんの生活は今後も決して楽ではないだろうし、ふうちゃんだってちゃんとした医師に診てもらっていたら助かっていただろうと思うと悔しさもある。頭師孝雄は実年齢では小学校高学年のはずだが、それでも演技は並外れているし、久松監督お気に入りの仁木てるみもとてもかわいい。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-30 16:23:34)(良:1票) |
349. 続・サラリーマン清水港
前作と比べると残念ながらおもしろくない。フランキー堺がいなくなったのも一つの原因だが、清水次郎長らしさが失われ歯切れがいまいち。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-29 20:37:11) |
350. 赤頭巾ちゃん気をつけて
最初と最後に安田講堂事件の東大紛争シーンが入るが、時代背景を物語っているとはいえ、映画とは直接関係ない。あるとすればその事件によって、東大入試が中止になったということだけ。 映画のストーリーはあってなきがごとしの散文的スタイルだが、これは当時のベストセラー芥川賞小説を映画化したものだから仕方がない。おもしろくも何ともない部分もあるが、同年代で大学紛争にも巻き込まれた当時の私にとって感じるところも多かった。 改めて見てみると、主題歌を歌っている佐良直美をはじめ、いしだあゆみ、ピンキーとキラーズなどなつかしい。 [映画館(邦画)] 6点(2012-11-29 20:32:40) |
351. サラリーマン清水港
しみーずみーなとのめいーぶつーはー♪ 次郎長、大政、小政に森の石松。柳屋金語楼の寿司屋の板前さんに、寿司食いねえ江戸っ子だってね、次郎長ってそんなに強いのかじゃなくて、そんなにうまいのかってくれば、もうご機嫌だ。 社長シリーズの中でも好きな映画のひとつ。社長でなくてサラリーマンの名前がつくのはこの清水港と忠臣蔵だが、かったるい忠臣蔵に比べ、歯切れ良くテンポが良く調子が良い。例によって浮気すれすれ路線だが、毎度おなじみでも気持ちが良い。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-11-27 22:07:28) |
352. 霧笛が俺を呼んでいる
私が見た唯一の赤木圭一郎主演映画だが、やっぱり私好みではない。喧嘩や銃をぶっ放すシーンが多いし、内容が薄っぺらい。魅力的な芦川や初々しい吉永は良いと思うのだが、赤木圭一郎自体が台詞が堅い。 [DVD(邦画)] 3点(2012-11-27 05:59:19) |
353. 隣りの八重ちゃん
とても仲の良いお隣さん同士だけど、昔はさほどめずらしいものではなかった。だが隣家におじゃまして飯までとなると格別、恵太郎と八重ちゃんも兄妹同然というかそれ以上。割って入るのが高杉早苗の女友達かと思いきや出戻りの姉とは。そうか岡田嘉子と言えば実生活でも波乱に富んだ人生を送ったんだったっけ。このモーションをかける姉と落ち着かない態度の妹の心理描写が実に良い。 [DVD(邦画)] 6点(2012-11-25 19:18:15) |
354. コント55号と水前寺清子の神様の恋人
理屈抜きでたいへんおもしろい。私が子どもの頃人気があった欽ちゃん、二郎ちゃんのコント55号のコンビに、チータこと水前寺清子が加わっての大爆笑コメディ。益田喜頓、伴淳三郎を初めとする脇役陣もコメディアンが多数だ。そうそう、ザ・タイガースの人気もすごかった。 [映画館(邦画)] 6点(2012-11-24 08:25:48) |
355. 鶴八鶴次郎(1938)
鶴八鶴次郎で人気を博していた前半は、何でこの映画評価が高いのだろうかと思いつつ見ていたが、喧嘩別れをしてからの後半はぐっと深みを感じた。佐平の藤原釜足が良い。このときまだ30代の若さなのだが老け役がすばらしい。名脇役たるゆえんがすでに感じられる。もちろん20歳を過ぎたばかりの山田五十鈴の貫禄はもっとすばらしいが・・・。ラストのあっけなさに驚くとともに、情の深さに恐れ入る。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-21 23:28:04) |
356. 北のカナリアたち
物語には少し不満もあるが子供たちの歌声がすばらしく悪くない。吉永さんは若く美しく私より年齢が上にはとても見えない。ラストは感動させようという意図がありあり。 [映画館(邦画)] 7点(2012-11-21 15:42:25) |
357. ガラスの中の少女(1960)
ストーリーはともかくとして吉永浜田の若いカップルが何としても新鮮。そのはずで、浜田光夫にとっては映画デビュー作、いきなりの吉永小百合との共演で、配役字幕も浜田光曠となっている。映画は67分と非常に短いしラストがあっけない。純潔云々と言っても今の時代には通用しないか・・・ [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-20 21:24:34) |
358. ハワイの夜
日本で生まれ日本で育ちハワイに移り住んだ1世(日本人)と、彼らの子どもでありながらハワイで生まれハワイで育った2世(米国人) その日本と米国が戦争となれば、おのずと物語はあらましは見えてくる。だが鶴田浩二、岸恵子という美男美女の2枚看板スターを配しても、映画の描き方はまだまだ甘いように思える。もっともっと日本と米国の二つの国の板挟みになった人たちの苦悩は大変だったろうにと思う次第。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-11-19 22:03:18) |
359. 危険な斜面<TVM>(2000)
松本清張の小説は、長編短編を問わず数多くの作品が映画化TVドラマ化されている。この「危険な斜面」は短編ながらTVドラマ化8回という記録を持つが、映画化はされていない。なぜ? (私は過去何回かこのTVドラマを見たが、DVD化されているのはこのTBS版のみ) 物語は不倫もののトリック殺人なのだが、心理描写の妙はやはり清張作品。田中美佐子演じる野崎利江が何となくいじらしく、艶っぽく悩ましい。 [地上波(邦画)] 6点(2012-11-19 05:36:27) |
360. 世界大戦争
私の子どもの頃は米ソのみならず、イギリス、フランスなど各国が競争して核実験を行っていた。日本がそのたびいくら抗議しても変化なし。おまけに東西冷戦の緊張は日毎に増していた。ひとたび第3次世界大戦になれば、核戦争となり地球が破滅すると盛んに言われていた時代、そういう時代に作られた映画だから、映画自体は完璧ではなくても十分にそのメッセージは伝わってきた。ただ映画としては星由里子が年齢以上に大人びて見えるため、父親役のフランキー堺ととても父娘には見えないことが不満。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-11-17 10:33:26) |