361. 千姫と秀頼
《ネタバレ》 主人公と思っていた錦之助の秀頼は、大阪夏の陣で映画が始まって20分で消えてしまう。つまりは徳川の娘であり、豊臣の妻である千姫のその後の物語なのだが、秀頼死後も秀頼と共に生きたということでのタイトルなのだろう。坂崎出羽守の千姫救出から、行列を襲って千姫を強奪する事件は史実に近いが、そのほかは大幅に史実とは違う。家康は大阪夏の陣の翌年には死んでいるし、本多家に嫁いだ千姫の子どもだっているし、数え上げたらきりがないほど。しかしそういった史実を曲げてまでも、豊臣と徳川の板挟みになった千姫をドラマチックに描いている。そしてその千姫を演じた美空ひばりは歌手ではなく本当の女優である。なお終盤で若い健さんが登場するのが見もの。 [DVD(邦画)] 7点(2012-11-15 22:11:20) |
362. ホッタラケの島 遥と魔法の鏡
ある日テレビ(CS)で途中から何気なく見たアニメだったのだが、とても良かったと思う。子ども向きそれも女の子向きのアニメではあるが、年甲斐もなく感動してしまった。決してホッタラケにしてしまわないように物を大切にすることなど愛情が込められている。後日DVDを借りて最初からきちんと見直した。蛇足ながら、古い蓄音機で流れている曲は "You Are My Sunshine"、私が子どもの頃ジミー・ディヴィスが歌って流行した曲である。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-11-12 11:13:23) |
363. 人魚伝説
《ネタバレ》 途中まではまずまずだったが、中盤から途端に荒っぽい映画となる。めったやたらに人を殺し、血しぶきがドバーッと、もちろんこういう映画は私の好みではない。タイトルにまんまとだまされてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2012-11-09 21:05:50) |
364. 美女と液体人間
いくら昔の映画だからと言ってもちゃちでつまらない。緊迫感はないし、ストーリーは、???だし、役者に魅力はないし・・・。そもそも「美女と・・・」としてあるのにどういう関連があるのだ。無理矢理くっつけているとしか思えない。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-11-07 21:14:41) |
365. 銀心中
男がもう会わないと何度逃げても、探し求め追いかけてくる女の執念はすさまじい。元はといえば戦死の誤報が引き起こした悲劇なのだが、こういう悲劇は現実にもあったらしい。新藤監督は自ら戦争体験を持つだけに、直接的にまた間接的に戦争の悲惨さを訴えるものが多い。これもそのひとつと言えるかもしれない。終盤花巻の街を走る極端に幅の狭い電車にびっくりする。馬面電車とよばれていたそうな。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-06 07:32:25) |
366. 新諸国物語 笛吹童子 第三部 満月城の凱歌
あれほど人気が高かったラジオドラマも、今見てみるとそれほどとは思えない。年月が経ったからかもしれないし、子ども心が失われたからかもしれない。そして白鳥の面も、しゃれこうべの面が活躍するのに対してあっけなかった。もう少し意味があるものかと思ったが・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2012-11-02 06:34:21) |
367. 新諸国物語 笛吹童子 第二部 妖術の闘争
かたや大江山の霧の小次郎、こなた黒髪山の堤婆、両方の妖術の世界となり、新諸国物語らしいおもしろさとなる。 胡蝶尼の高千穂ひづるは宝塚出身なのか、なるほど。 [DVD(邦画)] 7点(2012-11-02 00:01:17) |
368. 新諸国物語 笛吹童子 第一部 どくろの旗
「ヒャラーリ、ヒヤラリーコ、ヒャリーロ、ヒャラレロ」子どもの頃毎日のようにラジオから流れ、毎日のように聴いたラジオ番組、これが映画になっていたとは知らなかった。東千代之介、中村錦之助、大友柳太朗、そして月形龍之介と当時の時代劇スターが勢揃いする。 [DVD(邦画)] 6点(2012-11-01 23:16:12) |
369. でっかいでっかい野郎
何度見ても実におもしろい。「男はつらいよ」のシリーズでおなじみの渥美清だが、私は寅さんよりこっちの方が開けっぴろげで好き。当時の大ヒット曲の「恋の季節」もなつかしいし、若松・小倉を舞台にした「無法松」が出てくるも良い。そういえば、病院の先生の長門裕之は小さいときの敏雄を演じていたんだっけ、これも何かの縁か。 [映画館(邦画)] 8点(2012-10-31 20:56:48) |
370. 若き日の信長
子どもの頃見た時代劇映画の中で、最も強く印象に残っている映画。大うつけと言われながら、知略に冨み、戦乱の世を縦横無尽に駆けめぐった風雲児信長の生き様を見事に描いている。また自らの死をもって殿をいさめようとする平手中務政秀の忠臣ぶりにもすごく感動した。市川雷蔵を大変好きになった映画だ。 [映画館(邦画)] 8点(2012-10-31 11:08:02) |
371. タンポポ
グルメファン特にラーメン通にとっては欠かせない映画だろう。大友柳太朗を初め懐かしの名優たちが多数出演するなど役者陣はすごい。音楽までマーラーやリストのクラシック音楽を使うのは凝っている。基本的には良い映画でおもしろいが、少々悪のりしているように思うのは私だけか。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-10-30 07:51:36) |
372. 夏の妹
大島渚監督の映画はやっぱり苦手、今回の映画はそれに加え配役がどうも気になる。栗田ひろみも好きでないが、りりィのかすれ声も好きでない。素直子という役名も耳障りだし何もかも私に合わないのかも、後半になるとストーリー自体も・・・。1972年と言えば沖縄返還の年、もっと純粋の沖縄映画が見たかった。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2012-10-28 21:11:55) |
373. 暁の合唱(1955)
急な出産でバスが産院に早変わりしたり、エンコしたバスの後ろを花嫁さんも一緒になって押すなど、明るくユーモラスな雰囲気が良い。家庭の都合で女子大をあきらめ、バスの車掌となった朋子さんが、運転手をめざしてるのだからすごい。香川京子の明るさとすがすがしさは健在だが、男性陣がちと弱い。名子役仁木てるみだけでなく、石橋蓮司が主人公の弟役で出演。一目見ただけですぐに石橋とわかるくらい面影がある。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-28 07:35:53) |
374. 青い山脈(1963)
《ネタバレ》 完全なリメイクだが、ずいぶん簡略化されている。映画館では見たのは吉永小百合の方が先で、その後オリジナルを見た。そして比べて見ることによって、最初流れが良く分からなかったところも理解できたと思う。 リメイク版は、女学校を女子高校に置き換えるなどの時代設定を変えることで、現代人にわかりやすくしたものかもしれない。しかしその分だけ戦後の時代を理解しにくくなっている。両方見ることでどうやら溝が埋まった。 リメイク版の芦川いづみは健闘していると思う。何せ相手が原節子なので・・・。しかし吉永小百合はいただけない。浜田光夫も登場してアイドルものに成り下がっている。 年齢的には、吉永小百合が高校生には合っているのだが・・・。 それと有名な「変しい、変しい」の部分がぼけてしまっている。岡本先生も冴えないし、情緒感まるでなし。しかし、北林谷栄の白木先生はオリジナルにないヒット、藤村有弘の田中先生の手紙が生きてきた。 映画の最後もコメディ、どう評価するかは微妙。ついでにオリジナルとリメイクの両方で同じ役を演じたのが三島雅夫、オリジナルの理事長は貫禄不足だったが十数年を経て円熟味が増している。 [映画館(邦画)] 6点(2012-10-28 04:02:21) |
375. 無法松の一生(1958)
阪妻を見た後、再度三船を見る。(最初に見たのは何年も前) ほとんど同じ内容なのに阪妻よりずいぶんわかりやすい。三船の方が少々荒くれだがその方が原作に近いのかも。小倉祇園太鼓のシーンは実に鮮やかだし、終盤の松五郎の思いも十分伝わってくる。しかし阪妻より作りすぎかも・・・。 [DVD(邦画)] 8点(2012-10-24 21:04:18) |
376. 無法松の一生(1943)
それでなくてもシーンが細切れになりがちなところに、検閲でカットされ肝心の終盤があっけない。松五郎が唐突に亡くなってしまったような・・・。それでも妻三郎の無法松は雰囲気が実に良い。三船版を見て改めてそう感じた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-24 20:52:29) |
377. 竜馬がゆく(1997)<TVM>
NHK大河ドラマ「龍馬伝」が進行中に鑑賞。ストーリーが大変わかりやすくおもしろかった。主役の上川隆也は福山よりずっと魅力的な龍馬だったし、他の出演者も良かった。ジョン万次郎が年食っていたのにはびっくりしたが、 大滝秀治さんに合掌。 [DVD(邦画)] 8点(2012-10-23 02:03:16) |
378. 劇場版TRICK トリック 霊能力者バトルロイヤル
このシリーズもどうやら万練村に入り込んでしまったらしい。昔はもっとおもしろかったのに(貧乳も新鮮だった)フーディーニの映画を見ていたので助かった部分もあったが。そうそう、菅井きんさん知ってるかな、私はシリーズの最初から見ているのでわかるけど・・・。 [DVD(邦画)] 4点(2012-10-21 23:17:26) |
379. いわさきちひろ ~27歳の旅立ち~
誰もが知っている絵本画家いわさきちひろの、知られざる波乱の人生をドキュメントで綴る。個人的には、ネットその他で調べるだけ調べたあげくの鑑賞だったので驚くことはなかったのだが、興味ある人にはぜひ見て知ってほしいドキュメントだ。ドキュメントだからして点数で表すのはむずかしい。(一応平均でということで) [映画館(邦画)] 6点(2012-10-21 16:56:59) |
380. 処女峰
《ネタバレ》 なつかしの銀幕スター上原謙ということで見た映画だが、何と言ってもお目当ては乙羽信子、彼女の映画デビュー作である。ここでは活発な姉妹に挟まれた三人姉妹の控えめな次女(ほぼ主役)を演じる。そして何と何と題名と同じ「処女峰」という主題歌を歌うのだ。乙羽信子というと堂々とした女優というイメージが強く、まさか歌うとは思ってもみなかったが、調べてみると大映入社前は宝塚のトップを飾っていたというわけだから歌も上手いはずなのだ。映画題名の処女峰はもちろんこの三人娘をさしている。そろって上原謙にあこがれていて三者三様の結末を迎えるのだが、ストーリーとしては少々古くさい感がなきにしもあらず。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-10-21 08:38:43) |