621. クヒオ大佐
《ネタバレ》 目のつけどころはなかなか面白いと思ったが、描写がついていってなくて。ともかくも詐欺師を主人公に据えているんだから、真剣路線であれ、ギャグ路線であれ、詐欺の手口や手法、それを受けた被害者(候補)の反応や変化という基礎的事項をきちんと押さえないと話にならないでしょう。その辺が曖昧なので、ボロが出てからの終盤がグダグダになっています。あと、幼少期のトラウマからの二重人格という着地はそれなりに新鮮でしたが、それならば序盤中盤で逆方向に振るような前ふりがもっとほしいところでした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-06-26 02:57:11) |
622. ピンポン
根本的な問題点として、卓球というスポーツそのものに対する制作側の敬意と愛情がまったく感じられない。それっぽいキャラクターをそれっぽく動かしているだけでは、何の描写にも表現にもならないのです。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2015-06-21 21:38:29) |
623. 十三人の刺客(2010)
《ネタバレ》 前半は頑張ってロー・キーの絵を作ろうとしているのは分かるが、肝心の大事なところに光が当たっていないので、ただ単に「暗い画面」を作っただけになってしまっている。クライマックスの決戦、刺客群が頑張って斬りまくっても、当たり前のように敵の援軍が、それも着物は新品ピカピカで「今までどこかで休んでたの?」と言いたくなる援軍が、毎回同じようにワーッとやってくる。その繰り返し。だから、いろいろなところに力を込めても、奥行きも面白みも出てきていない。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-06-17 03:23:59) |
624. 沓掛時次郎 遊侠一匹
《ネタバレ》 ありがちストーリーの積み重ねといっていえなくはないのだが、ひたすら主人公を格好良く撮ろうという方向性と、それに応えた錦之介さんの存在感によって、作品に一本の筋が通されている。弱気な台詞でも、こう喋ったら格好良いだろうという美学がつい滲み出ているのです。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-14 00:49:30) |
625. わたし出すわ
何でひたすらつまんないのかと思いながら見ていたのですが、結局、全員が同じ喋り方で同じ演技しかしていないんですね。したがって、ここに出てきているのは、人間ではなく、お人形さんの集団なのです。演出側は一体どういう演技指導をしていたのでしょうか。主人公の背景よりも、そっちの方が謎です。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-06-11 01:14:43) |
626. 日本侠客伝
《ネタバレ》 導入部分はちょっとごちゃごちゃしているのだが、材木運搬シーンあたりから一気に展開が凝縮されてくる。ただ材木を運ぶだけというテーマだけで、あそこまでの緊張感を維持しているのはなかなか。ただ、結果としてはその後はごく単純な収束で、俳優陣のキャラクターによりかかっている気がしなくもない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-08 20:01:31) |
627. 赤線地帯
50年代というこの時期にこの対象に着目した感覚には瞠目したいが、ただ、描き方がいかにも通常のホームドラマチックで、その道を選ばざるをえなかった閉塞感や焦燥感というものが感じられなかった。なので、不協和音的な音楽だけが浮いています。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-08 19:57:12) |
628. 初春狸御殿
アホな作品を作ろうとするのであれば、アホな部分はもっとシュールに突き抜けないといけないし、真面目な部分は徹底的に真面目に作らないといけない。全体的に、逸脱ぶりが中途半端な割に、「これはアホな作品ですから」という言い訳じみたブレーキが感じられて、結果、ネタがネタとして機能しないままに終わっているのです。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-06-06 00:16:10) |
629. そうかもしれない
《ネタバレ》 例えば、夫がいきなり妻にたたき起こされて、イラッとして手を上げてしまう場面。夫はそれまで(例えば食事の準備ができた際に)妻にどのように接していたのか、このときはなぜ手を上げたのか、そもそも夫が手を上げたのはこのときが初めてなのかそうでないのか、というような、演技表現のごく基本ができていない(これは役者よりも、その人格設定に踏み込んでいない演出の責任)。一事が万事その調子。認知症というのは、すでにこの制作時点でも20年以上前から映画でもテレビドラマでも採り上げられていたのだから、この程度の表層的な形で満足していてはいけない。●例外は烏丸せつこで、実は彼女(作品時50歳!)目当てで見たのですが、登場時間は短いながらも安定の演技で、作品を救っています。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-06-02 02:09:57) |
630. 近松物語
《ネタバレ》 えっと、そんなに面白いと思わなかったのですが・・・周りの人は何かごちゃごちゃしていて、立ち位置がはっきりしない。肝心の二人も、禁忌をひっくり返そうというほどの情念や葛藤や緊迫感が感じられない(シナリオに即して動いているだけ)。最後の晒し連行シーンがなければ、まったく引き締まらないことになるところでした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-05-29 23:47:26)(良:1票) |
631. 弁天小僧
とにかく描写がとっちらかっているというか、各シーンがばらばらでつながってないというか・・・肝心の弁天小僧がいかなる人物であって、何がしたい存在なのか、ほとんど分かりませんでした。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-05-27 21:14:39) |
632. 連合艦隊
《ネタバレ》 これだけのキャスティングとこれだけの内容で、一体どうやってまとめるのかと思っていたら、意外にきちんとまとまっているので驚いた。勝因は、固有名詞や作戦用語を、見る側が理解できるかどうかとか余計なことを考えずに、当たり前に使っていること。そして、いろいろ登場する会議や協議のシーンを丁寧に描いていること。これによって一本の緊張した筋が維持されている。他方で、情緒に流れない程度に市井の2家族を絡めることによって、上滑りではない個々の生死の重さを表すことに成功している。また、各海戦(真珠湾、ミッドウェー、レイテ沖、大和突撃)についても、基本的要旨の部分とはいえ、背景や位置づけや経過、そして結果をきちんと盛り込んでいるのも重要。だから、豪華キャスティングの皆様も、所在と立場を明確に与えられて、輝いている。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-05-18 02:02:42) |
633. マイ・バック・ページ
《ネタバレ》 編集部のさりげない1シーンなんかでも表れている、小道具や衣装やエキストラの動きの、すみずみまでのこだわり。さらに、ロー・キーを多用した照明と長回しを効果的に使うカメラによって、見事に昭和40年代の空気感が蘇生している。ものすごく丁寧な、かつ気合の入った制作態度が窺えます。●考えてみたら、梅山については、初対面の場面で、それまでに学生運動を深く知っていたであろう中平によって、即座に「あれはニセモノだ」と断定されている。しかも、1万円をめぐるくだりで、梅山が「口から先に平然と嘘をつける」人物であることも宣言されている。しかし、その後のもっともらしい展開と、そして松山ケンイチの正確な演技によって、見る側も沢田同様、「怪しいんだけど、本当はいい奴だったりして・・・」と思わされる仕掛けになっている。巧妙な演出、そして構造。●数回しか登場しないのですが、関西弁をずしりと決める前園が、中盤の引き締めに貢献していると思います。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-10 04:12:33) |
634. 雨月物語
筋立ては皮肉と示唆に満ちていてなかなか面白いのだけど、場面進行があまりにもそのまんまなので、せっかくの筋が生きていない。今となっては、参考作品扱いだと思います。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-05-09 03:53:18) |
635. 地獄門
《ネタバレ》 まあ、確かに衣装始め色彩は美しいのですが、演出の方向性がどうもはっきりしなくて・・・所詮はストーカー話なんですから、もっとアホ路線の方がよかったのではないでしょうか。または逆に、男同士の斬り合いやせめぎ合いの部分をメインに持ってくるかです。会話のやりとりだけが積み重ねられている感があるので、全体に迫力がありません。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-05-05 17:03:51)(良:1票) |
636. はやぶさ/HAYABUSA
終始気になったのは、登場人物の感情の動きと声の大きさが常に比例していること。大声を出せば感情表現になっていると思っている。この程度の演技指導ではいけません。あと、照明やカメラに工夫がないので、はやぶさが何をやっていても、どのシーンものっぺり平坦に見えてしまいます。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-05-02 00:23:15) |
637. トゥームレイダー2
内容的にもつまらないが、そもそも、そんなに無理して世界中を飛び回らなくてもいいのに。見てる方が時差ボケしそうです。それと、アンジーの格闘アクションがまるで迫力なし、というか、1に比べると太って動きが鈍くなってはいないか? [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-04-29 11:14:06) |
638. はじまりのみち
《ネタバレ》 この内容であれば、対象が木下監督であるべき必然性を全然感じないのだが・・・かりにこのエピソードにどうしても絞りたいというのであれば、逆にそれが監督の人生にどう影響したのかを掘り下げないと意味がないでしょう。実際の木下フィルムからの引用部分が浮きまくっています。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-04-27 02:09:23) |
639. トゥームレイダー
これはアンジェリーナ・ジョリーのプロモーション・フィルムですか? [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-04-23 04:05:22) |
640. 喜びも悲しみも幾歳月
あまりにも同じような描写の繰り返しで、相互に関連性もなければ発展性もないので、びっくりしてしまいました。何で160分も必要なのか? [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-04-23 03:58:34) |