661. 父ありき
《ネタバレ》 今、この映画が創られたら、賛否両論だろうな。子どもを置いて、仕事のため上京する笠智衆演じるお父さんに対して・・。この映画の創られた当時は、そんな寂しい子どもを見守る地域環境がしっかりしているから、この映画のような設定もありえたんだろう。つまり、そんな寂しい子どもたちのために、ユーモラスな映画文化を仕上げる小津さんのような監督がいる文化土壌があったから、社会が成り立ってたんだろう。 [ビデオ(邦画)] 6点(2017-02-13 11:36:20) |
662. 無伴奏
《ネタバレ》 こんな話もあるよね、で片付けるのはもったいないと自分なりに解釈してみた。池松演じるワタルは寂しかったのだろうと思う。親友の祐之介は彼を受け入れ、一緒に寝ていた。二人の共犯関係こそがワタルの生きていく拠り所だったのかもしれない。そこに成海演じる響子は、家庭にも恵まれているただの甘ったれだ。だからワタルは響子と寝ても、さほど孤独が癒されなかったのかもしれない。そんなとき親友に子供ができる。そこでなぜ親友は自分の彼女を殺したのか?このドラマの唯一のミステリーだ。そこが巧く表現できてたら、このとにかく画面の暗い映画は、もっと青春映画として深みが出たのでは?と思う。この映画で印象的だったのがバロック喫茶。自分も大学時代、こういう喫茶があれば出入りしたかったなと思った。それにしても成海さんは前作「ニシノユキヒコ」でも印象的で一度見たら忘れられない存在感がある女優だ。一方、池松はとにかく最近の日本映画ではHシーンの多い、それゆえ自分の持てない役柄の多い、ある意味可哀想な役者だね。 [DVD(邦画)] 6点(2017-01-07 16:27:52) |
663. クライング・ゲーム
これはネタバレしたくないな~(笑)。何も知らずに観た方が、えぇ?ってインパクトがある。でも言われてみると、そうなんだなぁと思ってしまう♡ [ビデオ(字幕)] 6点(2016-09-25 16:10:02) |
664. 女殺油地獄(1992)
《ネタバレ》 近松門左衛門の五社英雄流の解釈ものである。バブル後の日本の作品だけあって、ちょっと女性の描き方が粗い気もした。樋口可南子の役どころがイマイチ現実味がなかった。与兵衛を誘うとこなど、説明不足で急で、ついていけなかった。与兵衛が子どもの頃の「おばはん」とのやりとりも描いた方が良かったのではないか?2時間弱の映画では、ちょっと理解しづらかった。まぁあの「鬼龍院花子の生涯」の監督だからなぁ。この近松「女殺し油地獄」1957年版も観てみたい。 [ビデオ(邦画)] 6点(2016-08-11 11:26:54) |
665. 緋牡丹博徒 お竜参上
《ネタバレ》 藤純子と言えば、僕なんかは東山くんの「山桜」に出てた冨司純子のイメージが強い。僕らより前の人たちは、この緋牡丹シリーズなんだろうなぁ。どれから観ていいか分からないので、とある映画本に紹介された本作を鑑賞。まぁあの「山桜」の品のいいお母さんのイメージあるある。あぁ極道やっても、乱闘しても、品がいいんだなぁと感心。女は度胸。惚れ惚れします。 [DVD(邦画)] 6点(2016-07-23 22:46:23) |
666. 野獣死すべし(1980/日本)
《ネタバレ》 ラストのストップモーションは、ロバートキャパの「崩れ落ちる兵士」かな?角川映画ってコテコテのB級映画なんだけど、志は高いんだよね。照明もカメラもあまりいいのは使えないんだけど、数々の名作に挑んでる感じがする。印象深いシーンもある。リップバンウィンクルの話のシーンは、日本映画史に残るんじゃないかな?題材は面白いんだけど、主人公が、野獣のアイデンティティが人を殺すことだというくだりは、つまらない(笑) [DVD(邦画)] 6点(2016-07-23 15:05:25) |
667. 東京夜曲
《ネタバレ》 市川準って何故だか昔、すごい魅力を感じてた。なんだか感情移入をたやすくさせぬ洗練さといったとこか。もう監督も亡くなってしまった。(早かったなぁ・・)東京地元民の話を観てみたいと思い、この映画を選んだ。さびれゆく商店街の人の感情の流れ。でもタミさんって地方の(岡山?の)人だったんだね。地方から出てきて、東京の地元の男性ときちんとしてから、帰って行った。それまで、そこに踏みとどまった女性らしい生き様。桃井かおりの疲れ切った表情が長いこと頭から離れなかった。「ねぇお茶漬け食べてかない?」なんてあんな表情で言われたら、俺どうしよう?(笑) [ビデオ(邦画)] 6点(2016-01-30 23:16:29) |
668. の・ようなもの
《ネタバレ》 ドタバタが疲れた・・。東京漂流民の、人恋しさに一生懸命コミュニケーションをしながら生きていってる人たちの人情話・・のようなもの。 [DVD(邦画)] 6点(2016-01-30 23:07:12)(笑:1票) |
669. 東南角部屋二階の女
《ネタバレ》 下の投稿者が書かれてましたけど、ホント日本映画特有の味わいですよね。こんな静かな素材を映画にしちゃうなんて・・。でも個人の思いを大事にするのが、この国の普通の人たちなのかもしれません。藤子さんの気持ちを大事にするため、家を売るのを止める主人公に、会社で疲れてた同僚も魂を取り戻します。そんなささやかな時間を切り取った、優しくなれる映画です。 [DVD(邦画)] 6点(2016-01-25 10:32:51) |
670. 終の信託
《ネタバレ》 う~ん、まだ若いので、問題提起で終わっているが、見ごたえある着眼点だと思う。まぁそもそもが自殺未遂をするような人に仕事を任せる病院がおかしいのだが、彼女に罪はあるのだろうか?周防監督は、この問題意識のまま、これからも掘り下げてほしい。そして本当の悪の落とし前まで描けるような作品を創る監督になってほしい。多分、奥さんの草刈民代が鍛えるでしょう、彼を・・。怖い気もするけど・・(苦笑) [DVD(邦画)] 6点(2015-11-21 21:48:02) |
671. もう頬づえはつかない
《ネタバレ》 中途半端な愛がなぜ生じたのか?原作者の体験がベースだからだろうか?そこら辺が未整理で、話としては何が言いたいのか、よく分からなかった。森本レオ演じる、作家くずれが一番身勝手という感じだが・・。ハシモトくんが哀れだね。まぁ女性の部屋には、簡単にはあがらないことです(笑)。原作では下着の汚れが一番印象的だった。さすがに映画ではそこは描かれなかったけど・・(笑) [DVD(邦画)] 6点(2014-04-06 21:00:28)(良:2票) |
672. 愛のお荷物
《ネタバレ》 山村聡、三橋達也といった川島監督お気に入りの役者陣で見せる、お笑いドタバタ諷刺劇といったところか。まぁ悩みのない一家だねぇ。いい気なもんだ、と思っちゃう。政治家が主人公だが、決してメッセージは(見事なくらい)何も発せられてない。この頃は、今と違って、人口増加に悩んでた頃なんだね。女性議員が議会で堕胎罪の撤廃を提案するんだから、時代が今とまるで違うのに驚いた。後はもうドタバタ・・。隔世の感あるね。ラストは登場人物の女性がみんなツワリになって終わり、なんて今じゃ考えられない内容。 [DVD(邦画)] 6点(2014-03-30 22:37:53) |
673. 宮澤賢治 -その愛-
《ネタバレ》 あ~、著名な宮澤賢治って、こうも人間くさい人だったんだね。なんか嬉しいね。 [ビデオ(邦画)] 6点(2014-01-17 05:26:06) |
674. 結婚行進曲(1951)
《ネタバレ》 まぁ~好き勝手なことをピーチクパーチク喋りまくって、女性はこうも同性同士だと優劣競い合うのかと、ほけ~っと見入ってしまった。でも、それでも最後はしおらしくなるとこ見ると、やっぱ可愛いのかなぁとも思う。コワイのか、カワイイのか、はてさて? [ビデオ(邦画)] 6点(2013-11-17 22:12:02) |
675. 世界
《ネタバレ》 ジャジャンクーの魅力とは、面白い演出もあるけど、それよりあの国、中国がどんな国なのかが分かるところが大きいと思う。中国は激動の中、色々国内が変わっただろう。「皆、中国のアートから自分たちの分からないと思っている中国のことがつかめるのではないか、と考えた、それで熱狂したのではないか」(村上隆)東武ワールドスクウェアのジャンボ版のこの公園での色恋沙汰が描かれているが、どこの国の男と女は変わらないんだねと思った。これは観光PRも兼ねてるね。日本でも東京ディズニーランド版を創ればいいのに・・ただ服に火をつけても平然としている、あのエピソードは日本ではありえないよなぁ、怖いなぁとも思う、さすがに・・ [DVD(字幕)] 6点(2013-06-14 10:20:51) |
676. ケンタとジュンとカヨちゃんの国
《ネタバレ》 「ゲルマニウムの夜」もつらかった・・大森さんはきつい・・これは日本のロードムービー。「湾岸道路」のように爽やかだったら、良かったんだけど・・ちょっときつかった。 [DVD(邦画)] 6点(2013-05-13 04:32:57) |
677. 穴(1957)
《ネタバレ》 伝説の女優、京マチ子のチャーミングな魅力でいっぱいだった。 [DVD(邦画)] 6点(2013-05-11 06:08:59) |
678. 心中天網島
《ネタバレ》 篠田監督の「無頼漢」にならぶ、古典モノ。 さすが篠田監督、古典をこねくり回して、自分の映画にしてしまう。 こんな監督、令和の今、いないね。残念です。 古典を掘り起こせば、ボロボロ傑作が出てきそうなのにね。 岩下志麻が、二役。その演出がまた効いてる。 奪う女と奪われる女。 両者に交わされた、女の意地の勝負。 もはや男の魅力とかじゃないんだね、女にとって大事なのは・・ そこを篠田監督が思う存分に料理する。 見応えある一本です。 昔観た時は、演出に目がチラチラして、イマイチのめり込めなかったけど、 年齢重ねて観ると、いいんだなぁ、これが・・ この時代は、黒澤、溝口を追いかけて、さらなる才能がしのぎを削ってた。 篠田さんもその一人ですね。 [DVD(邦画)] 6点(2013-05-04 01:54:47)(良:1票) |
679. サイレン FORBIDDEN SIREN
《ネタバレ》 人から奨められて観たら、やはり面白かった。演出が実にシャープで、日本という馴染みのある空間での話なので、外国のホラーよりもどうも怖くなかったが、一場面一場面の怖さへの演出は、非常にセンスがあふれていたように思う。ヒッチコック映画のように、怖い映画のためのサービス精神満載で、評価がひくいのが不思議なくらいだ。主演の女性の目も非常に尋常でないところが、ラストの落ちだったか・・と納得がいった。お金はかかってないが、秀作だと思う。 [DVD(邦画)] 6点(2012-10-14 01:42:50) |
680. ゲレンデがとけるほど恋したい。
確かに「われらの映画」の感じがした「私をスキーにつれてって」とは面白さが違ってて、しかも前半、話が何が焦点なのかが分からなかったので、観てて苦痛だった。ところがこれは二人の男の間に揺れ動く清水美砂ちゃんという、しかもどうなるか見当がつかないほど、二人とも悩める男たちだったので、鑑賞後、別の意味で満足だった。金持ちたちの青春だね。彼らにも悩みはあるんだね、という感じでした。あと、もうちょっとBGMに広瀬香美使ってほしかったな。 [ビデオ(邦画)] 6点(2012-08-13 06:13:47) |