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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1249
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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721.  ヤマトよ永遠に 《ネタバレ》 
当然ながら公開時には見ていない。このあたりになるともうヤマトなどというものは完全に見放していたらしく、TVでもやったかも知れないが全く憶えがない。 そういうことで今回が初見なわけだが、まずは「さらば」同様の2時間半の超大作であることに呆れる。長いことに対応して突っ込みどころも膨大であり、かつ展開の意外さが優先のためか荒唐無稽の度も増している。また今回は古代と雪の関係を揺るがしてみせる趣向だったのか、2人をそれぞれ惑わせる女と男が登場していたが、結局はそれぞれのお相手が簡単に死んでしまい、最後まで危機が表面化せずに終わったのは予定調和というかおめでたい感じである。それにしても近親間で性愛感情が生じるというのは誰の趣味かと思うが、いわば禁断の愛ということで、2人の関係が破綻に至るリスクがあらかじめ回避されていたと取ればいいのか。 そのほか今回も星(都市)一個を完全に滅ぼしていたが、画面上で死んだように見えたのは敵の親玉とサーシャの二人だけであり、どうもメインキャラ以外は制作側の視野に入っていないらしい。ストーリーの都合のために何人死のうと構わないというのも通例化してきたようだが、こういうことをやるようでは、地球人類含めて人命への配慮など制作側には全くないのではないかと疑わせる。  以上、当然ながら褒めるようなものでは全くないが、ただし冒頭で何が何だかわからないまま危機が進行していくのを見ていると、これは案外期待できるかも知れない、と一瞬思ったことだけは認める。
[DVD(邦画)] 4点(2015-10-10 22:20:18)
722.  くちびるに歌を 《ネタバレ》 
好きな女優が誰も出ていない映画など見て何の意味があるかと思うが、だからといって最初からけなすために見たわけではない。 まずは全般的に安易な展開が目につく。劇中2回も大事な時に深刻な事態が都合よく起こるとか、大事な言葉を大事な時に再現するために好都合な人物をあらかじめ配置しておくといった作為は受け入れがたい。 また携帯電話での実況は、部員の気持ちをまとめる意味ではいい考えだと一瞬思ったが、その直後に「恋空」(2007)の類似場面を思い出して思い切り興醒めした。そういえば、やたらに不幸を並べ立てるのもケータイ小説の特徴を思わせるものがある。 以上に関して、映画の後に原作を読んだところ元からそうだったというのも多いが、映画化に伴う省略や強調、及び主演女優を軸とした改編によって、全体的に悪印象を増す方へ変わっている気がする。  また合唱が出る映画ではあるが、主人公が著名ピアニストという設定もあって合唱の映画という印象は薄まっている。かえってこの映画では合唱限定でない音楽一般が“誰かをしあわせにする”ことに力点が置かれていたらしく、そのこと自体は理解できなくはない。ただ劇中ではこれと主人公のドラマとの関連付けが弱く(悲愴の場面)、また終盤の感動場面でも出来事の発端になっていただけで大合唱自体との関連性は薄い。そのため表面上のキレイな言葉でストーリーを飾ったという印象にしかならなかった。 さらに「ありがとう」の位置づけが半端で、ストーリー中での確固とした位置づけができておらず、これが全体構成を散漫にしているように感じられる。終盤ではそのほかに、少年の父親の本心が明らかになる場面(これも弱い)といった劇中要素を総動員してドラマを盛り上げようとしたらしいが、自分としては釈然としないままでただ泣けと言われた感覚だった。ここでも合唱は泣かせる手段に過ぎず、単なる感動ネタに終わった印象がある。  そういうことで、不満は多いが褒めるところはほとんどなく、単に人気女優を使った泣ける映画というように思われたのが正直なところである。ただ生徒役の皆さんは好印象であり、また兄貴役もご苦労様だった。個別の場面で泣かされたのは終盤の大合唱のほか、生徒の「笑って」に対する主人公の表情の変化である。 なお映画と関係ないが、今年のNコン全国大会にうちの地元の高校が出場することになっている。×高がんばれ。
[DVD(邦画)] 4点(2015-09-30 23:35:53)
723.  CRAZY-ISM クレイジズム 《ネタバレ》 
震災の1か月後によくこれが公開できたものだが、まあ無事に公開できて幸いだったということだろう。 まず役者の演技に関しては素人なので特に書くことはない。しかしストーリー展開に関しては、当初の些細なエゴの噴出から決定的な対立に至るまでの経過に少しずつ飛躍があるようで不自然に見える。偶発的な要素も多く、これが登場人物のあらかじめ意図した展開だったというのが信じられない。 また見る側としては、話が進んでいく中で暴力も裏切りも陰謀も何でもありの世界という先入観ができてしまい、登場人物の誰も信用せず同情もしない方向で意識づけられた状態になる。そのため最後に真心が一つだけ残っていたというような話もそのまま素直に受け取る気にならず、信頼を裏切られた絶望とか、その信頼に応えられなかった悔悟にも共感できない(信じた奴がバカということ)。 さらに黒幕が序盤から顔出ししていることもあって最後のオチもインパクトに欠ける。ありがちな結末を用意しているが、映画全体がリアリティ重視というより作り物の雰囲気が強いので、ラストでも作為的でいいからもっと意外な結末を付けてもらわないと収まりがつかない感じになっている。 加えてこれは個人的感覚かも知れないが、初めから「密室」と書いてあるのだから思い切り一部屋だけでもよかったと思うが、ところどころ回想部分で全く別の場所が出るので、息抜きというより集中が途切れてしまう。またその回想部分が結構長いものがあり、どこまで行ったのか忘れてしまったりする。 以上、後味が悪いというよりも、全体として味が悪くかつ薄味という感じの映画だったので、とりあえずこれ以降に期待したい。 なお本質的な問題ではないが舞台挨拶を見ていると、最後に狂乱した役の女優がけっこう可愛らしい感じの人物だったのが意外だった。
[DVD(邦画)] 4点(2015-09-26 19:09:21)
724.  トイレの花子さん 新劇場版 《ネタバレ》 
主演女優が好きなので見た。特別の美少女ではないが普通に可愛らしくほんわかして和む顔である。エンディングの歌も本人が歌っており、この曲自体は元気がよくて爽やかでいい感じだが、ただし本編の内容とは全く合わないので呆れる。 この人を見るだけで自分としては十分だが、本編についても一応書いておくと、まず途中までの雰囲気は悪くなかったが、しかし結局最後は包丁を持った女とか貞子風のバケモノを出さなければ済まないと思っていたらしいのは失望する。また最初は学校内のいじめが問題になっていたので、これに関わった連中が一人ずつ死んでいくとかなら勧善懲悪的でよかったと思うがそうでもなく、いつの間にか家庭の問題に移行してしまったのは残念なことである。人知れず葬られた無戸籍児を怪異の発端に位置づけること自体はいいのだが、基本は学校の怪談なのだから、ストーリー全体がずれた方に行ったように見えるのはよろしくない。さらにいえば、そういったビギニング的な内容にするにはこの話自体が古すぎる。大昔からある著名な怪談を劇中人物が誰も知らず、まるでこの場が発祥地だったように見えるのは異次元世界のような印象があった。 ほか特に言いたいのはラストがこれではあんまりだということだが、その直後に前記エンディングの歌が出て元気よく爽やかに終わるので、まあこれはこれでよかったということにして、とりあえず主演女優と主題歌に若干加点しておく。人も好きだが曲も好きになってしまった。みんなに聞いてもらいたい。
[DVD(邦画)] 4点(2015-09-20 10:23:21)
725.  クロユリ団地 《ネタバレ》 
住人が減って高齢化の進んだ団地という設定は、右上がりの時代が終わって少子高齢化と人口減少が進行する現代にふさわしいと思えなくもないが、実際それがあまり生かされていないようなのは面白くない。 例えば問題の事件が起きたのがこの団地の最盛期だったとすれば、団地そのものの衰退と、そこにいつまでも一人で残る少年の孤独が重なる形になっただろうが、実際は13年前(西暦2000年頃?)とのことでそういう取り方はできず、単に主人公が孤立しがちな舞台を用意しただけに終わっている。または「仄暗い水の底から」(2001)の舞台設定を再利用しただけに思えなくもない(エレベータはないが)。また主人公が介護の学校に通っていたのも、高齢化の時代の表現というより隣室の老人を発見するきっかけだけで、ストーリー展開上の都合でしかないように見える。そういった設定と主人公の負った心の傷にも直接関係がないようで、全体として散漫な構成になった印象がある。  ところで普通一般のホラー映画でよくあるように、登場人物が自分からわざわざ危険に近づいていくという制作側に都合のよい(観客にとっては苛立たしい)展開に、この映画ではまともに理由づけして開き直ったように見える。祈祷師は「優しい」という言い方だったが、それよりも感情面で割り切りのできない性格ということだろうし、また自分で言っていたように怖いものから目を逸らせなくなり、逆にまじまじと見つめてしまうタイプだったのではないか。それでは今回のような受難も仕方ない気がするわけだが、これも「仄暗い…」の虚弱な主人公のイメージを流用したように思えなくもない。劇中では、すぐに部屋を出ろと言われたのに待っているかのようにまだ部屋にいて、予定通り入れてしまったあたりでこれはもう見捨てるしかないと思われて、あとは応援しないから勝手に破滅してしまえという投げやりな気分だった。  なお主演女優に関しては、個人的に愛着はないので特に感想もないが、ここを見ると皆さん好意的なようでもあり、どうか今後とも頑張っていただきたいと一応書いておく。
[DVD(邦画)] 4点(2015-07-23 00:26:23)(良:1票)
726.  日本以外全部沈没 《ネタバレ》 
原作の短編を大拡張した形だが、それにしてもあまりに間延びした印象がある。ギャグも全般的に面白くないが、一か所だけ爆笑したのは北の独裁者の「今ごろきじゅいたか」だった。諸国民の融和を説く映画だとすればここで笑うのは不謹慎だろうが、逆にいえばそんな高尚な意図はないだろうということである。 劇中では日本人の心が狭いという指摘もあったが、可住地面積が狭ければ起こることはどこの国も同じであって、国民国家が存続したままならこの映画のようになり、無政府状態なら殺し合いになるだろう。日本人夫妻が変に仲睦まじいのに比べ、主人公と外人妻の関係などは永遠に分かり合えないことの象徴のようだった。世界平和が到来したのが最後の一瞬だけというのも皮肉な話であり、結果としてなかなか心に残る物語ではあった。  なお劇中のTVに出ていた賽銭泥棒の「マーヴィン・ウェッブ」は、「ウルトラセブン」第14~15話の諜報員の役名「マービン・ウェッブ」から、もう一人の「ハロルド・コーウェイ」は戦後の東宝特撮映画によく出ていた外人俳優「ハロルド・コンウェイ」から採っており、神社のあった「北川町」も「ウルトラセブン」第8話の「狙われた街」の場所である。また主人公の自宅の壁にかかっていた絵は、「シルバー仮面」第9話のドミノ星人のデザイン画(池谷仙克氏による)である。一般の観客は無視して構わないような小細工だが、制作側としては観客に気づいてもらいたくて出したのだろうから一応付き合ってやることにした。 それから完全にどうでもいいことだが、劇中の首相は映画公開当時の首相よりも東日本大震災当時の首相に似ている。
[DVD(邦画)] 4点(2015-06-29 23:28:38)
727.  麒麟の翼~劇場版・新参者~ 《ネタバレ》 
予想よりもかなり軽い映画だった。最後に誰も幸せにならないのは原作者の他の著作にもあることだが、全体がお手軽なTVドラマにしか見えないために、例えば死んだ男の娘が最後に少し救われたような場面がないことがかえって理不尽に感じられる(あれだけ泣かせておいて放置か)。また死んだ男が日本橋まで歩いて行く動機が全く納得できないため、「メッセージを受け止めるのは生きてる者の義務」という台詞との関係が形だけのものにしか感じられず、中学教員がやらかしたこととの対比も明瞭になっていない。ただし、中学教員に対して言うべきことをはっきり言ってやったのは大変結構なことだった。  以上が映画を見た際の感想だが、その後に原作を読むとかなり忠実に映像化していたことがわかり、どうも原作自体がTVドラマ向きの軽い話だったということらしい。ただし映画では原作にあった最後の場面を省略して映画独自の盛り上げを優先したために、残った少年らがその後にどこに何をしに行ったか不明瞭になっているのは非常に問題である。この少年らの覚悟の程度(と中学教員のその後)をちゃんと示してもらわなければ、死んだ男が浮かばれないだろう。
[DVD(邦画)] 4点(2015-06-21 19:20:16)
728.  渋谷怪談2 《ネタバレ》 
関わってしまうと絶対逃げられないのは呪怨のコインロッカー版という感じである。呪われるという噂のほかに、恋の願いをかなえる噂が同時に流れていたのは犠牲者を集める邪悪な企みとも取れるが、あるいはチェーンメールに「不幸の手紙」と「幸福の手紙」の両面があるようなもので面白い。また個別の場面としては、カラオケでの出来事が音響面で少し独創的な感じだった。  今回もストーリー中に複数の都市伝説が含まれていることになっているが、これほど有名な怪談ネタをオチの部分で使うのでは驚きも何もなく、明らかに逆効果になっている。 また前作に続いて登場人物が基本的に好きになれない(主人公の女子高校生は除く)が、特に医師が終始不快な男で同情を呼ぶキャラクターには全くなっていない。すぐ傍で人が死にそうになっているのにわざとらしく10秒くらい置いてからやっと気づくのが苛立たしく、さらに当該人物が死ぬまで黙って見ていて死んでしまってから騒ぎ出すような馬鹿は存在そのものが許せない。早く死ねこのクソバカがと思っていたがなかなか死なず無駄に騒いで回り、死ね死ね死ね死ね死ね死ねと思い続けてラスト近くになってやっと死んだが死ぬのが遅すぎるという気分だった。こういう人物を出す意図はわかるが感情的に全く同調できず、ここは個人的には大失敗に見える。 また高校生の三角関係に関しては、主人公の友人役が好演しても相手の男がこれほど軽薄でバカで知性レベルそのものが疑われるのでは全く共感できない。どうも登場人物の面で全く評価できないシリーズ(1と2)だった。  ところで今回の主人公は、前作では中学生だったのがいつの間にか高校生に昇格していたらしいが、撮影時期は同じだろうから女優は14歳のままである。堀北真希にとってはこれが初主演映画とのことで、今となってはその面での価値が大きいかも知れない。
[DVD(邦画)] 4点(2015-06-08 00:12:40)
729.  のんちゃんのり弁 《ネタバレ》 
何をやっているかは大体わかるが、下司な人物や騒々しいドタバタといった感覚的に不快な要素が多くまともに見ていられない。映画とはいえ一応は現実世界を舞台にするのであれば許容できる限度があるだろうし、逆に延々と続く乱闘場面を見ていると、そこまでやるならいっそ殺してしまえという気分にもなる。主人公も突然芝居じみた調子でわめき出したりするのが変人のようで共感を妨げるものがあり、また子役の悪口を言うつもりはないが、主人公の娘の言動までもがいちいち神経を逆撫でする。 そういうことに苛立っているようでは自分もまだ人間ができていないのであって、ここは料理屋の主人の懐の深さを見習わなければならないのだろうと思われる。この人物の人徳には感じ入る。
[DVD(邦画)] 4点(2015-05-25 19:55:24)
730.  クレーマー case2 《ネタバレ》 
目障りな先輩がいなくなって後輩が横柄な態度になっているのは前作との連続性を感じる。しかしクレーム対応の部分は前回よりさらにどうでもよくなり、代わりに普通の心霊ホラーになっている。「制服サバイガールⅠ」「Ⅱ」のように、第1作の設定を引き継いだままで第2作を全く違う印象の話にするのはこの監督の特徴なのかと思う(2例だけだが)。 ホラーとして見れば、わざわざ危ないところへ出かけて行って怖い目に逢うのは現代ホラーの通例であり、どれだけ緊迫していても電話に出なければならないと思っているのも「呪怨」と同様に見える。終盤で親子が出かけた先が伊豆のペンションだったのは貞子が待っていそうなのでやめてもらいたかったが、しかしクライマックスの逆貞子とフスマ閉めは正直面白かった。また最後のライター点火は放火を暗示しているとも取れるし、冒頭の誕生日の場面につながって円環をなしているようでもあって興味深い(意味不明だが)。 そのほか一つの場面が延々と続くのは切れが悪く、また背景音楽の使い方も古臭く感じられたりするが、それはそれでくどい感じの怪談をわざわざ作り込んだようでもある。こういうのは素晴らしいともいえないが嫌いというわけでもない。  ところで小野真弓という人は美形でも何でもないが笑うと愛嬌があり、出演者インタビューなどでにこやかに話しているのを見るとそれだけで和んでしまう。劇中では地味でくたびれた感じでどうしようもないのだが、子持ちの役は初めてだと本人も言っており、劇中の職場でも責任者の位置付けだったらしいので、あえて実年齢より少し上の人物を演じるよう求められていたということかも知れない。今回は「壁男」(2007)などでの実績を買われての起用だったというように好意的に解釈しておく。
[DVD(邦画)] 4点(2015-04-28 00:00:20)
731.  クレーマー case1 《ネタバレ》 
監督が「制服サバイガールⅠ」「Ⅱ」と同じだが、この映画は意外にまともだったので驚いた。これほど何の衒いもなく生真面目に作ってあるのを見ると、制服Ⅱの時などはよほどの悪条件だったか魔が差したのかと同情せざるを得ない。 ただし中身としてはそれほど面白いものではなく、こんな半端に不快な映画を好んで見ることもなかろうと思わせるものはある。自作自演というのもありきたりだが、ラストのもうひと捻りのせいで一気にわけがわからなくなっているのは非常に問題である。 それでも一応の好意的な解釈をしておくと、まず暗い目の映像が入るところはやはり主人公の犯行(二重人格的な)だったと思うことにする。またそこまで主人公を追い込んだ電話の男は、劇中で疑われていた通り職場の後輩が雇っていたものと考えれば、当初から個人情報が漏れていたことも説明できないではない。ただし最後の殺人まで指示されていたとは思われず、それはたまたまこの男がそういう気質だったということかも知れないが、それにしても警察がこれをどう扱ったのかが不明であり(どう見ても他殺と思うだろうが)、この辺はやはり少々難があるような気はする。 そのほか細かい点として、社長の言動が下司な感じで結構だったのと、何気に真夏竜氏が出演されていること、及びラストの場面からエンドロールに続く音楽の使い方は好印象だった。これを含めて自分としては最大限好意的に評価しておく。
[ビデオ(邦画)] 4点(2015-04-28 00:00:16)
732.  こわい童謡 表の章 《ネタバレ》 
童謡を扱っていること自体は特に目新しいものではない。学者に監修してもらっているのはいいことだが、劇中に出ていた説明がどこまで本当なのか見る側としてはわからない。舞台は今どきお嬢様学校とのことで、これは外見と内情(表と裏)のギャップを表現しようとしたようにも取れるが、ただし全寮制というのはどちらかというと生徒が夜間の学校に出入りするのを不自然でなくするための設定かと思われる。 ストーリーに関しては、初めから「裏の章」で謎を解くという構成のため細かいところはわからないにしても、まあ大体のことは想像できる。この「表の章」で不明なまま残るのは主に何でこの学校にこういう事件が起きるのかということだろうが、普通一般のホラー映画のわけわからなさに比べれば特に支障はない。単純なホラーとして見るならここで終わりにしても問題ないだろうが、裏もあるというなら一応見なければと思ったので総合評価は保留しておく。 なお主人公が可愛いのは大変結構なことだった。これだけは間違いなくこの映画の見どころである。
[DVD(邦画)] 4点(2015-04-25 19:58:49)
733.  四十九日のレシピ 《ネタバレ》 
主演女優はいつまでたってもきれいで可愛らしい。子役には申し訳ないが大人状態の方がずっと愛らしく見えており、劇中の人物像としても聡明で健気なのが愛おしく感じられる。また出番は多くないが、独身時代の義母(演・荻野友里)も何気にいい感じで泣かせる顔をしてみせている。それから何といっても泣かせるのがレシピのビジュアルで、素朴でユーモラスな図柄や文字は見ているだけで泣けて来る。   ところで、これを見てから原作を読んで確認したが、劇中で心を動かす要素の多くは当然ながら原作由来であり、一方で映画化の際の問題点が目につく。 まず映画では主人公の伯母が、これはもう早々に世を去ってもらうよう願うしかない、という類の人物に見えていたが、それが終盤で突然“ほんとはいい人”に大変身する展開には呆れ果ててしまった。原作ではそれほど変に思われないので、これは映画の方の演出や、細かな人物描写の省略が原因と想像する(入水を止めただけでは説得力なし)。加えてハワイアンも意味不明のため、この場面が続けば続くほど違和感が拡大して、映画全体の価値が低落していく結果になっていた。 また「テイクオフボード」の考え方自体は結構だが、こういうのはある程度の年月をかけて、現状の追認を含めて得心していく性質のものである。そのため映画のラストで、主人公がいきなり具体的な解決方法を導き出したように見えるのはかなり不自然だった。ストーリー中でもこれに向けた伏線を準備していたようだが、こういう安易な結末を導くためだったかと思うと落胆する。当事者の心情などお構いなく、手っ取り早く形だけ整えて決着を付けたようなのは反感さえ覚える。 そのほか現在の父親の人物造形に問題があり(結婚当時の方がまだ自然)、またローマ字の裏返しをこんな風に半端に扱うくらいなら全削除の方がまだましだ、といった不満が多数ある。いい原作を採用し、いい役者を揃えたようではあるが、いい映画とはいえない出来だったのは残念なことだった。   ちなみに原作は、感涙どころでない爆涙小説である。読む人の年代にもよるだろうが、自分としてはかなり手ひどくやられてしまった。
[DVD(邦画)] 4点(2015-04-10 21:53:14)
734.  みづうみ 《ネタバレ》 
オープニング部分から物語が動いているのはわかるが、キャスト、スタッフから何からクレジットを全部入れているので導入部だけで6分以上かかり、いつになったら本体が始まるのかと思っている間に見る気が半減する。映像的にも、宣伝用の透明感のある写真と劇中風景のイメージが全く違うのでいきなり落胆する。 本体部分も突然奇声を発するタイプの演出が多いのでやかましく、また登場人物の誰にも共感できないので見るのがつらい。特に強盗殺人犯に関しては、金を取れば済むはずがわざわざ人に向けて発砲したというのは同情の余地がないわけだが、それでも相手が死んだと知るや人並みに悔いてみせるのが白々しい。さんざん不快感を盛り上げておいてから哀れっぽい老人など出しても全く心が動かず、かえって面倒くさいからみな勝手に死んでしまえという気分だけが盛り上がる。ラストはおおむね予想通りの展開で、ここに至る登場人物の心理は理屈で理解できないことはないが、心情的に納得できるかというとそうでもない。 そういうことで、中身があるのはわかるが共感がついて来ないところが難点の映画だった。  なおかろうじて褒めたいのは子役が非常に達者な感じだったことである。また強盗殺人犯役は死んでもらいたい女が似合う女優かも知れないと思ったが、これは別に褒めていない。
[DVD(邦画)] 4点(2015-04-10 21:53:06)
735.  地球防衛少女イコちゃん2 -ルンナの秘密-<OV> 《ネタバレ》 
前作よりも若干映画らしくなった気がする。特撮は一応頑張っており、一応の怪獣モノらしく地上・地底・海中の怪獣が出て、それぞれに対応した防衛隊の超兵器が活躍するので少し見ごたえがある(地底戦車がユニーク)。 主人公はいきなり二代目になっており、初代に比べると少し素朴であどけない感じを出している。蝉の声がする中を(夏休み中?)涼しげな服装で現われて、基地内を軽やかに走り回っていたのが可愛らしい。敵の攻撃で素っ裸にされてしまう場面もあったが、一瞬映った全身像を見るとパンツだけは着けている。この場面と、それに続いてヒーローが見せたフォロー行動には正直笑った。 また今回は主人公以外にライバル美少女(演・田山真美子)が登場し、さらに終盤ではウルトラ兄弟よろしく助けに来た初代も入って三人娘状態になっている。前作がとりあえず作ってみた的な雰囲気だったのと比べると、より本格的に美少女特撮の形式を整えたように見えるが、そのせいで本来は職場の花だったはずの女性隊員(演・松崎ユカ)が割を食わされているのは気の毒だ(前作も同じだが)。 それにしても、終わってみれば二代目は失敗ばかりで全く活躍しておらず、いいところは全部ライバルに取られてしまって、これで「二代目襲名よろしくね」もないものだと思う。しかしラストで三人娘が揃って踊る「イコちゃん音頭」(3番のみルンナ音頭)の場面を見ていると、全員の歌唱力のなさが微笑ましいので最終的には全部まとめて許してしまう感じである。初代イコちゃんは少しふっくらしたようだが、それはそれで可愛らしい。  なお見ていて気づいたのは、主人公が夜空の下でギターを抱えて歌うのが岸本加世子の「北風よ」(1977)のようだったことで(その頃は岸本加世子も可愛かった)、この場面はほかに加山雄三的な感じと「時をかける少女」(1983)的な感じと伊藤つかさ的な感じ(主に声質)も含まれていて複合的な印象がある。ここで歌われる「イコのバラード」は少し心に染みるものがあった。
[DVD(邦画)] 4点(2015-03-28 20:51:04)
736.  不安の種 《ネタバレ》 
原作は実話系怪談集をマンガ化したようなものだが、この映画では近年のホラーにあるように時系列を錯綜させながらも一つのストーリーにまとめた形になっている。そのため原作ではかろうじて“実際あるかも知れない話”だったものが“ホラー映画として作った話”になっており、その点で原作とは完全に別物である。また場所を限定しているために、全国どこにもある日常の中に不安が潜む形になっていないのも本来の趣旨とは異なっている。そもそも怪異の発生が役所の管轄区域できっちり限定されるというのも変な話だが、特に隣接市との合併は本当にバカのように見えた。  また一方で、全体を一つのストーリーにまとめた割には何が起こっていたのかよくわからない。感覚的にいえば、幼少時の事件のせいでヒロインが邪悪なものを背負ってしまい、接触する男を次々に破滅させていたが、それを自分の意志で免れた男と結ばれてやっと幸せを掴んだと思ったにもかかわらず、結局は他ならぬ自分の身内に破滅させられた、というような印象がある。しかし個別場面の論理的な積み上げからそういった結論が出るわけではなく、また正確なところがわかったからといって感動が増すとかいうこともなさそうな予感がある。ほか映像面も造形物も安っぽく、全体として取り柄のない映画という印象だった。 ちなみにゴミ捨て場の女は作家の岩井志麻子氏がカメオ出演しているのだが、こういう人物に演技させると映画としての質にかかわるのでやめた方がいい。本人はどう思ったか知らないが、見る人間にとっては何の益もないことであり、ホラーファンなら許容するだろうと思うのは間違いである。   なお原作はショートヘアのカワイイ系女子(原作者の好み?)が災難に遭うことが多いので心が痛むマンガだが、この映画のヒロインは全くタイプが異なっている。しかし女優本人は極めて好印象であり(少し惚れてしまった)、そういう理由で結局最後に少し加点してしまうというのも困ったものである。毎度のことだが。
[DVD(邦画)] 4点(2015-01-02 10:21:29)
737.  ライン<OV> 《ネタバレ》 
「リング」(1998)以後、邦画ホラーが注目され始めた時期の制作かと思われる。「呪怨」OV版(1999)がその後に映画化されたのに対し、このOVはほとんど日の目を見ずに終わったようだが、それをなぜか2013年になって改めてDVD化したということらしい。全体として古くさい感じなのは「呪怨」OV版と大して変わらないが、大仰な音響や映像や演出が煩わしいところがあり、また“これが重要”という感じの台詞を長々と語られるのも閉口する。   ところで、ここでの中心的なアイデアは“情報通信ネットワーク上で増殖する悪意”といったものと思われる。さらにその原点にあったのは“死んだ人間も個人サイトが存続する限りネット上では死んでいない”という話だろうか。しかし、これだけ個人ブログやSNSが普及した現代では、常に新しい情報を発信していなければウェブ上でも死人または墓標とみなされる気がして、これ自体が古い発想に思われる。 また特にわからないのは、出発点が「呪いのネット」だったのに、何でそれが「呪いの伝言ダイヤル」に変化するのかということで、最初から最後までウェブ上で拡散すればいいだろうとしか思えない。いずれはインターネットも電話もTVも何らかの形で統合されていくだろうという想定とすれば、これはこれで先見性があったとも取れるが、一方で劇中では「ネット」「ライン」という言葉の整理もまともに付いていたのかどうか怪しい感じで、素直に納得できる映画にはなっていない。 そもそも制作過程で無理に辻褄合わせをしたのではないかという気もするが、まあICTの発達と邦画ホラーの変遷に関わる歴史的価値はあるのかも知れず、また妙に力の入ったような作りには見えるので、ここは少し甘い点を付けておく。   なお自分としては古いホラー映画を掘り起こすのが趣味というわけではなく、実際は大河内奈々子が主演という理由で見たわけだが(それもあまり普通でない?)、世間的には「呪怨」にも出た三輪ひとみの出演の方に価値が認められるかも知れない。この二人は劇中で女子高生を演じているが、当時20歳くらいの三輪ひとみより、当時21~22歳の大河内奈々子の方がまだしも可愛らしく見える。大河内奈々子は嫌いでないが、三輪ひとみは怖い。
[DVD(邦画)] 4点(2014-12-20 19:28:38)
738.  天国にいちばん近い島 《ネタバレ》 
まず主人公の少女は、あまりに清楚で可憐で正視するのがためらわれるほど眩しく見える。 しかし、これとの対比で現地の個人ガイドは極めて胡散臭い。意味的には、少女にとっての“父親”と“恋人”を分離する触媒として機能していたのかも知れないが、映像的には中年男が若い娘を手玉に取るような趣向にしか見えないのが極めて不快で、その子に近寄るな!触るな!と言いたくなる場面が多々あり、これは製作側の誰かの歪んだ欲求を反映しているのではないかとさえ疑われる。主演女優をクラリスにでも見立てれば男のロマンとかいうものが表現されていると取れなくはないが、何にせよ実写では気色悪いだけである。 一方で“恋人”役についても、「時をかける少女」(1983)を見た立場としてはまた深町か、と落胆させられるわけだが、薄汚い中年男と比べればまだしも爽やかといえる。   ところでこの映画の最大の謎は主人公にとって天国に一番近い島はどこだったのかということだが、それは結局よくわからない。恐らく、特定の場所というより人との関わりで見出されるもの、というようなオチだったのだろうと思うが(主題歌の歌詞もそうなっている)、そうだとしてもそれで自分の人生が豊かになるわけでもない。また愛とは自分のための物語、とかいう認識にしても、手前勝手で自己完結的な感じでついて行けずに困惑するばかりである。 要は主演女優の姿だけが救いの映画であり、未熟なようでいてちゃんと女優らしい表情も見られたのは大変よかった。後半になると滞在日数に応じて日焼けもしていた。だからどうだというわけでもないが、とにかくこの人を見なければこの映画を見た意味がない。
[DVD(邦画)] 4点(2014-11-07 22:06:29)
739.  51(ウーイー) 世界で一番小さく生まれたパンダ 《ネタバレ》 
ひたすら微笑ましいパンダ映像が延々と続くというわけではなく、基本的にはパンダの生育過程を描いたドキュメンタリーである。成長してしまえばのっそりして薄汚いだけなので、見どころはやはりパンダ幼稚園が中心ということになる。飼育員の女性の物言いがきついので呆れてしまうところがあるが、本人はこれでも愛情をこめた罵倒のつもりかも知れない。  この映画で特徴的なのは見ている人間が感情移入できるよう作られていることで、特に後半ではナレーションと音楽での脚色が過剰なため個人的には全く歓迎できないが、これはまあ子どもだけでなく、一緒に映画館に来ている両親にも楽しんでもらおうという趣向だろう(それにしては少々きつい内容だが)。パンダが好きで見ようとする人々は、そういった点が気にならなければ素直に楽しめると思われる。また人によっては、制作側の意図のとおりパンダ映像に乗せた人間の物語に感動するかも知れない。  なお余談だが、以前にここの現地(成都大熊猫繁育研究基地)に行った際、パンダは人間を襲ったりしないのか、と同行していた地元の人に聞いたところ、いかにも心外だという顔で「優しい!」(日本語)と否定された。しかし外見的にはどう見てもクマであり、山奥では人を食ったりしているのではないかとまだ疑っている。
[DVD(邦画)] 4点(2014-11-04 20:38:34)
740.  婚活バトルロワイアル<OV> 《ネタバレ》 
どうせどうしようもないバカビデオだろうと思っていたが、しかし見ると結構まともな話になっていたので驚いた。 最初は作り手の良心が全く信用できない状態に見えたが最終的には許容範囲に一応収まり、また演者それぞれの性質に応じて適切な役が振られている(当然だが)ので、何でこの人がこんなものに出ているのか、という不審の念も一応解消される。中盤のインタビューで出ていたシンデレラ観には少し感心したが、最後は少なくとも主人公に関してはちゃんとしたシンデレラストーリーになっていた。 そういうことで、当初のマイナスイメージと、終了後のそれなり感とのギャップが感動的なお話だった。  なお主演女優はこれまでかろうじて存在だけは知っていたという程度だが、これを見るとけっこう可愛いタイプの人だったらしい。汚れ役になりそうでならないハラハラ感が大変結構でした。
[DVD(邦画)] 4点(2014-10-26 20:50:58)
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