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 > にじばぶ さんの口コミ一覧。38ページ目
にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3272
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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741.  一命
ご存じ、傑作時代劇『切腹(ハラキリ)』のリメイク。  恥ずかしながら、本作を観る前にその情報知らなかったものだから、ストーリー丸分かりで、観ていて少々しんどかった。 何故かって、この作品って、ストーリーがかなり魅力の大半を占めていると私は考えているから。 『切腹』を観ていた時は、先の読めないスリリングな時代劇に、興奮したものだ。 それを考えると、ストーリーと顛末を知っていて、この『一命』を観たことは、自分で言うのも何だが、不幸というか、愚かというか。  市川海老蔵の演技は可もなく不可もなく。 歌舞伎には精通していないので、知った様なことは言えないが、海老蔵の発声方法が、歌舞伎調の様な気がして、映画向きではない気がした。 少なくとも、本作での話だが。  それを食ったのが、満島ひかりの演技。 あまり目立った演技ではなかったが、控え目ながら、実に巧く演じていたように思う。  ところで、最後の雪は余計ではないか?? 3D映画だから、とってつけた様に降らせた様な気がしてならない。  どんなジャンルでも器用にこなす三池崇史監督だが、人情劇となると、さすがに不向きでないかと。 三池監督は好きな監督の一人で、今までに20本近く観てきているが、本作のような人情劇主体の映画を撮るには、かなり無理があるような・・・  とは言え、そこはさすがの三池監督。 瑛太の切腹シーンは、かなりの迫力。 あと、満島ひかりが死んだ瑛太の手のトゲを取るシーンとか。  随所に三池監督らしさも出ていて、部分的ではあったけど、楽しめたのは良かった。
[DVD(邦画)] 5点(2012-08-16 01:19:40)
742.  死刑弁護人 《ネタバレ》 
和歌山ヒ素入りカレー事件の林眞須美、地下鉄サリン事件の麻原彰晃など、著名な殺人犯たちの弁護士をつとめた、安田好弘という人物に焦点をあてたドキュメンタリー。  林眞須美の無実を信じて揺るがないその信念。 世の中からバッシングを浴びても、決してひるまない弁護士としてのプロ根性。 そして何より、ひとりの人間としての個性が突出していて面白い。  そのイメージからすると、狂気の弁護士というイメージがわくが、その実像は意外にも実直な人間そのものだ。  又、実際に犯行を犯した人間に対しては、その量刑の適切さを裁判所で主張してみせるなど、何でもかんでも犯罪人を無実として主張しているわけでもなく、良識と冷静さも兼ね備えている。  安田好弘弁護士に対してマスコミが創り上げたイメージとは別の人物像が、このドキュメンタリーによって浮かびあがる。 いかにマスコミというもがデタラメかが判明する。 それだけでも観る価値のある映画だ。  又、安田好弘は若い頃から一貫して国家権力と闘ってきた弁護士でもある。 弱者の味方、社会的被害者の味方という意味でも、日本にとって欠かすことのできない弁護士であろう。  時に、国家権力は暴走する。 最高権力たる国家権力に真っ向から挑む安田好弘弁護士。 このような人物を抹殺してはならないし、この様な映画を通して、その存在価値を一人でも多くの人に周知させる必要があるであろう。 その様な意味で、このドキュメンタリー映画は、大きな社会的意義を持つ。
[映画館(邦画)] 7点(2012-07-22 09:30:37)(良:1票)
743.  ヘルタースケルター(2012) 《ネタバレ》 
予想を上回る程でもなく、下回る程でもなく、予想通りの内容。  確かにショッキングな映像は多いが、ダイレクトにそれを捉えてはおらず、間接的に映像化しているので、そこまでキツくはない。 この内容で、直接至近距離で撮ったらR-18になってしまうだろうから、おそらく意図的だろう。  沢尻エリカが、撮影後に境界型人格障害(ボーダレス障害)になったとも言われるが、文字通り“体当たり”の演技をしている。  他に光ったのは、メイク役を演じた新井浩文と、マネジャー役を演じた寺島しのぶ。 沢尻エリカには失礼だが、主役を食うほどの演技力。 他にも、味のある出演陣が脇を固める。  沢尻エリカが演じた「りりこ」の役柄は、決して突飛とは言えない。 美を追究するあまり、整形手術地獄にハマった女性という設定は、むしろ容易なキャラ設定である。 誰もが予想する破綻への道筋。 それを2時間以上もかけて描くもんだから、全体的に間延びしている。 終わらせ方にも疑問符がつく。 破綻してアッサリおしまいの方が、かえってキレ味が増したようにも思う。 又、性描写が多すぎるというクドさも感じられる。  その一方で、極彩色で彩られた映像の数々は、蜷川実花監督の真骨頂を堪能できる。  重そうでいて意外と重過ぎもなく、大衆受けするイメージがする一方で性描写が多過ぎて、リアルな設定でありながらどこか在り得ない感じもして、「全体的にアンバランス」というのが個人的雑感。 そういう意味でも、ヘルタースケルター。
[映画館(邦画)] 6点(2012-07-18 22:58:42)
744.  1+1=1 1(イチタスイチハイチイチ) 《ネタバレ》 
都会に生きる登場人物達の、何でもない日常が淡々と描かれる。  そこに華美な装飾はなく、本当に淡々と描かれる。 だが、「何でもない」というのは少々ウソで、結構、各登場人物達にドラマが巻き起こる。 ドラマといっても、特別な筋書みたいなものはない。  決して群像劇ではなく、都会に住む様々なタイプの生活を、のぞき見する様なスタイルだ。  そこかしこに伏線みたいなものがあったり、ちょっとした事件が起きたり、変態が登場したり、女子高生がエッチされたり、娘に自殺される父親が出てきたりと、1時間という短めの尺の中に、様々な人生劇場が表現されており、何回観ても楽しめるタイプの映画だ。
[映画館(邦画)] 7点(2012-07-13 21:11:09)
745.  悪の階段 《ネタバレ》 
評判通り、面白かった! 鈴木英夫監督のサスペンスものとしては、その面白さにおいて、代表作と呼べるだろう。  冒頭から仲間割れが予想されたので、現金を盗むシーンに緊張感が感じられなかったのはご愛嬌だが、その後が実に楽しめた。  最後もどんでん返しに続く、どんでん返し。 ラストシーンも印象的で素晴らしい!
[映画館(邦画)] 8点(2012-07-06 16:36:14)
746.  野獣死すべし(1980/日本) 《ネタバレ》 
大昔、テレビで観た映画。 女性が銃弾に倒れ、その際に、真っ白なブラウスを血で汚し、切ない表情でスローモーションで倒れていくシーンは、今もなお脳裏にトラウマとなって焼き付いていた。  あれから30年。 沢山の映画を観てきて、現在、このシーンを見たら、どう感じるんだろうという、自分に対する好奇心がわいてきて、再鑑賞するにいたった。  結論としては何てことはなかった。 だが、大昔観た時、この女性が撃たれるシーンが、とてつもなく怖いものに見えたのは事実だ。 それだけ、このワンシーンが強烈なインパクトを持っているであろうことは間違いない。  今思えば、村川透監督色が出まくった内容で、特別なインパクトも無いんだけど、映画って数多く観れば観るほど、映画から受ける衝撃度は落ちていくものだと、実感した。  それを実感してしまったことの方が、このシーンより切なかったりして・・・
[ビデオ(邦画)] 6点(2012-06-03 18:47:31)
747.  園子温ファンタ・ジア SHORT FILM COLLECTION<OV>
今となっては、有名監督になった園子音監督の、ショートフィルム集。  この作品を観ていると、いかにその後の作品が、自らのアイデアの焼き直しで作られているかが分かってしまう。 つまりは自己模倣。 それも世界観の狭いヤツ。 ゴダールの縮小版、いや、せこい版。  女優陣の露出っぷりが唯一最大の見せどころとなっていて、中身はすっからかん。 しかも、映像は究極にショボい。 観るに堪えない短編の数々。  そして本作、最大の隠れ見どころは、夏川純が夏川純に見えないこと! うーん、、整形前と整形後、確かに整形後の方がきれいかな。 勿論、人工的だけど・・・
[ビデオ(邦画)] 2点(2012-05-18 01:20:06)
748.  友よ、静かに瞑れ
沖縄が舞台。 基地周辺の殺伐とした街並み、憂鬱感さえ誘う沖縄の陽射し。 それらが、この物語の殺伐感を巧みに演出している。  男の友情という動機のみで、ここまでやるか!という臭い話。 だが、それがまたこの映画の魅力でもある。  1980年代のダササ爆発のBGM。 これが非常に良い味を出している。 極めて効果的だ。  藤竜也、原田芳雄、室田日出男の男三人衆が、映画に男臭い花を添えている。
[ビデオ(邦画)] 7点(2012-05-14 01:21:04)
749.  ユダ(2004)
新宿歌舞伎町、お馴染みの区役所通り入り口にあるミスドから始まるドラマで、手持ちカメラの臨場感も手伝って、何かものすごく身近でリアルに体感できる序盤だった。  そういった一人称カメラワークから、徐々に離れていき、光石研が出てくる辺りで、少し自分自身の作品に対するノリみたいなものが薄れてくる。  ユダを演じたホモセクシャルの青年が、生理的に受け付けないという気分の悪さもあり、後半にいくにしたがって、置いてきぼりにされる。  だが、つまらないという一言ではくくれない、何か強烈なインパクトを残す作品だった。  瀬々敬久という言わば中堅どころの映画監督が、デジタルカメラ(DV)を駆使して、まるで学生の自主制作映画のような雰囲気でもって作品を撮っているということが、その一つの要因かもしれない。 良い意味での違和感というか、それなりの技量を持った監督が、現在のイメージからする素人っぽいDVを使って作品を創ったところが、本作の最大の特徴であるかもしれない。  かわいいコが沢山出てくるのも見所の一つ。  だけど、主演の女性は、微妙なライン。 だけど、微妙なラインだからこその、このリアルな雰囲気。 むしろ、彼女が演じたからこそ、余計にその気持ち悪いくらいの臨場感が生まれたとも言えよう。  そう考えると、知名度の高い光石研をキャスティングしたメリットってあったんだろうか。 光石研は嫌いな俳優ではないが、この作品の全体からすると、少し浮いていたように思う。
[DVD(邦画)] 7点(2012-05-02 21:09:20)
750.  霧の旗(1965) 《ネタバレ》 
サスペンス仕立てだが、作品自体のテーマは、復讐劇そのものだ。  女の恨み、執念、その怖さが存分に、そして巧く描かれた内容。 終始、表情の無い倍賞千恵子が、執念深い女を実に巧く演じている。  そして特筆すべきは、大物弁護士を演じた滝沢修。 落ち着いた演技と、それとは対照的に、終盤に見せる落ちぶれた演技。 実に貫録十分の演技で、舌を巻くほど素晴らしかった。
[DVD(邦画)] 7点(2012-04-12 00:45:46)
751.  子宝騒動
非常に良く出来た和製コメディで、昭和初期の雰囲気が出ているのも良い。  30分ちょっとの短編ではあるが、最初から最後まで疾走するギャグの連発。 子宝という幸せと、その背景にある苦労を、時にはシニカルに、時には面白おかしく描いている。  あ、最後のオチも凄いです(笑)。
[映画館(邦画)] 6点(2012-04-01 10:53:55)
752.  楢山節考(1958) 《ネタバレ》 
かの有名な姨捨(おばすて/うばすて)山の話を映画化したもの。  有名な題材なだけあって、いかにそれを映画として演出するかに注力している。 陰鬱な雰囲気を出すために、木下惠介監督は様々な工夫を本作で凝らしている。  それが一般的に評価されたか否かは別にして、奇をてらったかのような演出がどうにもわざとらしい。 具体的には、ほぼ室内セットで撮られた演出にあざとさを感じ、そのあざとい演出に、終始、意識がいってしまった。  ただし、ラストシーンだけは屋外で撮影されており、この部分についてはさすがの迫力。 しゃれこうべがそこかしこに転がり、不気味な霧が辺りを覆う。 その斜面に老婆を捨ててくる。 この物語のラストシーンに相応しい、不気味で陰鬱な映像に圧倒された。   しかししかし、そもそも老人を捨てるなどという因習自体に腹が立つ。 というか苛立つ。 ならわしだからといって、当然のように行っていた当時の村人に苛立ちを隠せない。  「みんながやっている」 「かわいそうかもしれないけど、やるのが普通だから」 「現在のならわし(制度)に別に疑問もない」  そんな風にしか物事を考えない人間が、閉鎖的な村社会の中で、平然とやっていた悪しき行為。  普通だからやる、みんなやっている、そんな日本人特有の思考回路が、最も悪い方向で現れたのが、このおばすてという行為だろう。  たとえ自分の考えや行動が、少数派であって、周囲から普通じゃないとか言われたとしても、自分自身が正しいと思えば実行し続ける、そんな人間になりたい。 この映画を観て、改めてそう思った。 
[DVD(邦画)] 4点(2012-03-26 01:55:44)
753.  人間 《ネタバレ》 
新藤兼人監督の作品って、切れ味は悪いけど、丁寧に人間を描いている作品が多い。  本作もその例にもれず、人間描写がとても丁寧で、人間の深い部分をえぐり出すような演出が冴えわたっている。  人間が飢えと渇きの極限状態に陥った時、どういった行動をとるか? まさに、それぞれの人間の本性が現れる状況だ。  心の強い人間、弱い人間、自分勝手な人間、そしてキャラ的に弱く餌食にされそうな人間(笑)。 この四人で構成された内容で、ラストは『飢餓海峡』を彷彿とさせる幕切れだった。  殿山泰司が主演で、これまた棒読みながらも、熱演していて素晴らしい。 脇役が多かった俳優だが、主演を張らせても、これだけ演じられるのだから凄い俳優だ。 もっとも、本作の様な地味というか地道な内容の作品でないと、主演を張るのは難しいだろう。 人間を奥深く丁寧に描いた本作であったからこその好演であり、まさに殿山泰司主演に相応しい内容だったように思う。
[DVD(邦画)] 7点(2012-03-21 02:17:18)
754.  サマー・ソルジャー 《ネタバレ》 
ベトコン軍隊を逃げ出したアメリカ人脱走兵が、自分の居場所を探す為に日本を奔走するロード・ムービー。主人公の米軍兵は軍隊を逃げ出すが、外人目当ての好色女に言いように引っ張り回されたり、日本人の革命組織に流れで入るが日本人とソリが合わなかったり、京都の街をあてもなく放浪したりと散々な目に遭う。ベトコン軍隊が嫌で逃げ回り、同時に自分探しの旅に出たが、その行動の根底には「逃げ」がある以上、何も好転していかない。そして主人公は、軍隊に戻り、正面から自分自身と闘っていくことを決意する。これは日本の現代社会にも通ずるものがある。学校を出て働きに出ても、社会という息苦しい枠組みに順応できず、会社を辞め、色んなことに挑戦し、そして挫折し、フリーターをやり、職を転々とし、行き当たりばったりの女との愛欲に溺れ、最後には金もなくなり、途方に暮れる。この映画の主人公が辿った軌跡は、まさに現代社会に順応できない者そのものではないか。私も20代の頃そうであったように、自分がどこに居るべきかを探す道程ってのは、憂鬱で過酷で孤独なものだ。だけど、いつかは自分自身と正面から向き合うべきことに気付き、人生を再出発するのだ。これはまさに、この作品のエンディングである。自分探しに歳月を費やすのは決してムダではなく、自分が悔いなく人生をまっとうする上で必要なことだ。ただ周囲や常識に流され、ハナから社会の枠組みでこじんまり生きても、死ぬ時に後悔しないと言いきれるだろうか。若い頃に自分が何をすべきかを苦労して模索し、自らが実際に経験した過去があるからこそ、その先の長い人生を楽しめるのだと思う。本作は、誰しもが持っているであろう、自分の生きる道への迷い、そしてその葛藤の道を描いた作品なのだ。最後に出てきた、謎のはちまきアメリカ人。このはちまきが本作の最後で、熱く印象的な言葉を語る。「生きることは素晴らしいんだ。汗を流して働き、友人と酒を飲み、好きな女を抱く。それが人生だ。」と。この映画、そしてこの言葉は、必死に今を生きている迷える者達への、生きたメッセージである。人間讃歌の意味合いを持ち、ロードムービーの体裁を備えた本作は、勅使河原宏監督の他の有名作品にも劣らない魅力を持った作品である。そして又、『砂の女』や『他人の顔』といった他の勅使河原作品と、“自分の居場所”を探求するというテーマにおいて共通のものを感じた。
[ビデオ(邦画)] 8点(2012-03-16 19:36:36)(良:1票)
755.  赤い文化住宅の初子
真面目な話。 真面目な映画は嫌いではないが、これは何だか不満。 なぜだろうと考えたが、はっきりした答えが自分の中で出てこない。  タナダユキという監督との相性だと言ってしまうのは、早合点かもしれないが、女性の視点で描かれたという部分において、男の私としては、何とも言えない違和感をおぼえた。  話は過不足なく、不幸な境遇に育った女のコの数年間を描いている。 問題はないと思うが、やはりエロい部分がぼかされている、もしくはエロい部分が男性目線からは少しズレた女性目線で描かれいる。 しかし、もちろん、この映画の題材からして、エロさを求めるのは見当違いだということも分かってはいる。  だが、お金もなく身寄りもない女子中高生なら、必ずや、いやらしいオッサンの陰があってもよさそうだ。 そしてそれが、もっと大人的ないやらしさで描かれてこそ、映画そのもののリアリティが増してくるんじゃないかと思う。  そこが結局、普通に楽しめたものの、何か違和感というか不足感を感じた要因なんだろうと思う。  この監督はおそらく、本当に厳しくて、汚らしい大人がとりまく未成年の世界というものを、知らないんじゃないだろうか。
[DVD(邦画)] 5点(2012-03-15 01:27:11)
756.  PLASTIC CITY プラスティック・シティ 《ネタバレ》 
映像的な面で、非常に個性を感じた。 ただ、個性があることと、映像センスがあることとは別。 本作の映像センスが優れているか、私には何とも判別し難いものがあった。  あらゆる映像表現に挑戦し、更には、香港とブラジルの要素も入り混じっており、映像面において、見所が多い。  ただ、少しファンタジックな映像を格闘シーンなどで使ったのはどうだろうか。 チャレンジマインドは感じられたが、浮いた感は否めないだろう。  アジア特有の美しさも随所に感じられる。 特に、オチョを演じたホァン・イーが美しかった。  又、闇社会のボスとして成り上がったアンソニー・ウォンの凋落、そして死に至るまでの顛末。 人間ドラマとして楽しめる。 オダギリジョーの、ボスとの絆の深さもよく描かれており、映像面だけではない、人間と人間との精神面でのつながりをも描いているのは評価に値する。  敢えて苦言を呈すれば、中国・香港・ブラジル・日本の4か国が製作に参画したことにより、映画全体が悪い意味で混沌とし、バラバラした感を否めないのが惜しい。 その点が、観る人によっては、わけの分けらなさにつながるやもしれない。
[DVD(字幕)] 7点(2012-03-11 02:18:40)
757.  ばかのハコ船
山下敦弘監督の味わいが実によく出た一本。  山本浩司が着ている服のダサさ加減も全開。 その彼女の微妙さ加減も絶妙。  夢を追うツール“赤じる”ってのは、単に象徴であって、そのツールが何であれ、若者は夢を追いかけて突っ走るものだ。 それが成功する確率っておそらく低いけど、若者は夢を追う。 それが周りから見たら、“バカ”げていて無謀であっても、当の若者本人は気にもしない。  そして、その夢が破れた時、更にどん底まで落ちていく若者もいれば、普通に社会に復帰する若者もいるだろう。 そんな顛末はどうでもよくて、本作で山下敦弘監督は、そんな夢を追いかける若者の、良くも悪くも“バカ”な姿をフィルムで表現したかったに違いない。  田舎では人間関係が限定されていて、例えば風俗で働いていれば、当然知り合いが客としてやってくることだってある。 又、狭い人間関係だからこそ、誰かと誰かが深い関係になっていてもおかしくないし、そういう複雑で乱れた繋がりが田舎には存在する。  その辺りの田舎の人間模様も、丁寧に描かれていて、リアリズムを感じる。  チープな線を意図的に、そしてリアルに表現しており、山下敦弘監督の描く世界観ってのは、庶民的日本的なリアリズムに満ちていて好感が持てる。 そして、若者の持つイタさがよく伝わってくる。  このような点において、楽しく、そして時には切ない気持ちになったりする。 地味ながら、実に人間的で、愛すべき作品だ。
[ビデオ(邦画)] 7点(2012-02-26 05:09:57)
758.  エンジェル・ダスト
石井聰亙監督作品と言えば、面白いとか面白くないとかにかかわらず、音楽や映像面において、何らかの個性が感じられ、内容はさておいても、それなりの収穫があるものがほとんだ。  しかしながら、本作には残念ながら、何ら見るべきものがなかった。  多少、映像感覚や音楽の使い方に特殊性は感じられるものの、別にこれといった良い印象も残らず。  キャスティングもまたよろしくない。 そしてなんといっても、話がつまらない。  もしかすると、石井聰亙監督はこんな駄作を作ってしまったからこそ、せっかくの才能が、その実力ほどには評価されずにいるのではないか? 石井聰亙監督が好きだからこそ、そう感じてならず、とても残念である。
[ビデオ(邦画)] 1点(2012-02-11 21:30:03)
759.  餌食(1979)
内田裕也主演作、ただそれだけの理由で鑑賞しようと決めた。 なかなか貴重な作品で、苦労してビデオをレンタルしてきた。  この頃の内田裕也が出ている映画は、私の知り合い曰く「ヤバイ」らしい。 確かに、この頃の内田裕也自体が、暴走していて、危険である。  本作も、実にいい意味で、内田裕也が暴走していて、いい感じの「ヤバイ」仕上がり具合である。  ストーリー自体は陳腐だが、1970年代特有の臭いがプンプンしていて、実に楽しい。 内田裕也主演、1970年代の東京の香り、ただそれだけで良い。 ただそれだけで楽しい。
[ビデオ(邦画)] 6点(2012-02-08 00:17:15)
760.  兄とその妹(1939)
まさに「兄と妹」とについて綴った内容で、抑揚がない。 佐分利信の演技もまた抑揚がない。  当時のサラリーマン社会も、現代と変わらない悩みや衝突があった、分かったのが貴重ではあった。
[ビデオ(邦画)] 4点(2012-01-15 07:54:36)
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