821. 日本海大海戦
本来戦争は悲惨なものであり、あってはならないはずだが、この映画にはそういったところが少しもない。 日露戦争では、数多くの死者が出た。その中には上官の命令に従って突撃し、敵の機関銃で蜂の巣のように弾丸を受け散っていった者も多い。 また少数の艦隊で、ロシアのバルチック大艦隊を破ったのも、まさに幸運だったはず。そうした「犠牲」や「幸運」というものをまったく考えず、「勝った、勝った、万歳」をしていると、ひどい目に遭うのも当然のことである。 日本を軍国主義の方向へと導いていった日露戦争、それを美談や英雄視することによって、悲劇はますます大きくなるのだ。 この映画は「明治天皇と日露大戦争」の後にすぐ見たこともあり、甚だ良くなかった。明治天皇の扱いはいくらかは小さくなったが、戦争を肯定し、東郷平八郎他を美談化することによって、日本の軍国主義、右翼化が進んだのではないかと思う。 [DVD(邦画)] 3点(2011-03-20 13:37:32) |
822. 眼の壁
「点と線」に引き続き発表された松本清張の長編推理小説の映画化。ベストセラー第2弾だが、小説のできばえに対して、映画のできが非常に悪い。原作の小説を読まないで、この映画だけを見た人が、果たしてベストセラー原作の映画化だと思うだろうか。 映画「点と線」にしても原作以下だと思ったが、これはそのまた上手である。はっきり言ってミスキャスト、監督の力不足である。 佐田啓二は「君の名は」というラブロマンスには向いていると思うが、刑事や探偵のまねをして事件を追及する商社員には全くの不向きであり、女優として初出演した鳳八千代もぎこちない。その上に脚本・演出が極めて単調である。 松本清張の小説は結構読んだ方だと思うが、初期の「点と線」「眼の壁」「ゼロの焦点」あたりは読み応えがあり、大変なヒット清張ブームになったはずである。ところが映画はほとんどがダメ、小説の良さを出し切ったのが「霧の旗」「鬼畜」そして小説以上の映画になったのが、「砂の器」だと私は思っている。 [ビデオ(邦画)] 3点(2011-03-19 15:42:08) |
823. 七人の侍
私の最も嫌いな映画のひとつである。 映画はおもしろさや楽しさを与えてくれるもの、夢や希望を与えてくれるもの、あるいは考えされるもの、自分のためになるものでなければならないと思う。しかしこの映画は私にとっては、いずれもないように思う。 私はこの映画を3回見た。1回目は何十年も前、友人(先輩)に勧められて、2回目は世間の評判を確かめたくて、そして今回がこのレビューを書くためにである。 1回目は三船俊郎演じる役者が嫌になり、半分で見るのを止めた。ビデオを先輩に返す時どうだったか尋ねられ正直に答えた。先輩は怪訝な顔をして「こんなにおもしろいのに」と言った。それがきっかけだったのか、先輩との間は気まずくなった。 2回目は、それからずいぶん後、世間の評判と自分の感覚との違いを埋めるため、自分でビデオをレンタルして、ラストまで辛抱してみた。しかし、あまりにも長く感じられ最後の方は大変苦痛だった。 今回はDVDで途中をいくらか早回しして冷静に見たつもりだったが、やはり評価は上がらなかった。 設定が安易ではなかろうか、見ず知らずの農民のために命をかけて戦う武士がいるのだろうか。哀れなのは農民よりも野武士、彼らは仲間が次々と殺されていっても、ただひたすらに部落を襲うのだろうか。それも作戦も何もなしで・・・。 緊迫感はあるようでまるでなし。ただ野武士の集団が次々と殺されていくだけ、何がおもしろい? 7人の侍たちは寄せ集めの集団、どうしてチームプレーや連係プレーができよう、集団作りをする暇はなかったはずだ。 [ビデオ(邦画)] 3点(2011-02-05 13:45:51) |
824. ザ・タイガース ハーイ!ロンドン
脱退した加橋かつみの代わりにサリーの弟シローが加わった新生タイガース、この頃の人気はすさまじく、キャーキャー叫ぶ女性ファンには私はつくづくうんざりしていた。たしかにこの映画にあるように寝る時間さえなかったのかも。(それにしては3本も映画ができた)そのせいか前作「華やかなる招待」ほど元気がないしおもしろくない。魂をとられるというのも陳腐だし・・・。ロンドンの風景も大したことなかったが、唯一勝ちがあったのはピンキーとフェラスの映像が見られたことか。 [DVD(邦画)] 2点(2014-11-01 14:19:55) |
825. 海炭市叙景
暗く救いようのないストーリーばかり、最初の「まだ若い廃墟」はまずまずだったが、後はおもしろくない。特に暴力をふるう「裂けた爪」なんか最低。気分が悪くなるだけだった。 [DVD(邦画)] 2点(2014-07-30 17:08:17) |
826. 火垂るの墓(2008)
これはまずい。名作が駄作を通り越し醜作になってしまっている。原作が大幅に作り替えられているが、その真意がわからない。同じ作り替えでも2005年版のTVドラマは生きていく上でのやむにやまれぬ実情をうまく表現していたのだが・・・。ひとつ例を挙げると校長先生一家の自殺、御真影云々を知っている人なら何とかわかるだろうが、あの表現では唐突としか思えないだろう。 [DVD(邦画)] 2点(2013-03-28 17:30:04) |
827. セーラー服と機関銃
歌は好きなのだけど、映画がおもしろかったのは前半の組長になったあたりまで。ヤクザ映画の色が濃くなっていくにつれ、見るのが耐えられなくなった。 [地上波(邦画)] 2点(2013-03-23 09:50:54) |
828. 美女と液体人間
いくら昔の映画だからと言ってもちゃちでつまらない。緊迫感はないし、ストーリーは、???だし、役者に魅力はないし・・・。そもそも「美女と・・・」としてあるのにどういう関連があるのだ。無理矢理くっつけているとしか思えない。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-11-07 21:11:35) |
829. 戦国自衛隊
これは醜い。タイムスリップのおもしろさを味わえるかと思っていたのだが、だんだんおもしろくなくなるし馬鹿馬鹿しくなってくる。自衛隊も戦国武将たちもタイムスリップを素直に受け入れ入れていること自体変だ。娯楽映画なら何でもありというのは安易すぎる。自衛隊本来の役割は何なのだ。 [映画館(邦画)] 2点(2012-10-14 20:02:17) |
830. 海女の戦慄
おっぱいの大きい海女さんにつられてみたが、それだけの映画だった。とてもミステリーといえるものでもないし・・・。こういう映画を作っていたら新東宝も消えていくのは当然か。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-09-19 09:23:07) |
831. ピンポン
とても爽やかとは言えない青春?ドラマ。スポーツマンらしくない振る舞いは目の毒、卓球もここまで馬鹿にされては・・・。やはり漫画の世界か。 [DVD(邦画)] 2点(2012-08-21 13:44:11) |
832. あずみ
どこがおもしろいのやら。強くてかわいい女の子を登場させて、人気を集めようとする意図が見え見え。仲間同士で戦って戦力を半分にするなんて・・・。 [DVD(邦画)] 2点(2012-05-21 16:53:20) |
833. 人魚伝説
《ネタバレ》 途中まではまずまずだったが、中盤から途端に荒っぽい映画となる。めったやたらに人を殺し、血しぶきがドバーッと、もちろんこういう映画は私の好みではない。タイトルにまんまとだまされてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2012-11-09 21:04:44) |