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エスねこさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 644
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ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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81.  墨攻 《ネタバレ》 
週末まで評価を一時保留。 《墨家》《儒家》を意図的にストーリーから除外している理由がわからなくなった。 そして、どうして薛併が登場しないんだ。 もう一度観てきます。  (詳細はブログにて)
[映画館(字幕)] 6点(2007-02-05 19:10:24)
82.  デッドマン(1995) 《ネタバレ》 
1月5日。 深夜の札幌で部屋の窓を開け放ち、酷寒の中を震えながら観た。 「そうやって観るのが正しい」と自分の映画アンテナが教えてくれたからだ。  …。 なんつー過激さ。《詩》で殺す男、ウィリアム・ブレイク。 「『草の葉』(米国文学の象徴)を持ってねーか」 「うるせーオレはホイットマンじゃねえ! オレの詩はッ!」ダキューン。 「サインを頂けませんか」 「コレが俺のサインだッ!」グサッ。 etc、etc…。 そもそも序盤のあたりで、やたら目立つボストン・バッグを抱えてる姿が既にカフカの『アメリカ』の第一章を意識させる絵だし(なので「いつカバンを盗られるんじゃあ!」と焦れまくってた)、たどり着いた《機械》町ではいきなり(エミリー・?)ディキンソンから「この西部にゃあ神秘主義者の仕事なんてねーよ! 俺たちゃゲンブツ扱ってんのよ」とお払い箱(だが意外にブレイクの似顔絵は巧く書く)。いろいろあった挙句に《誰でもない古代詩人》ヴェルギリウスに救われて、異界へ、地獄へ、天界へと『神曲』マニアックな放浪を開始。 こりゃ西部劇版の『薔薇の名前』ですな。多分ジャームッシュの脳内では、各キャラにそれぞれ対応する芸術家が割り当たっているんじゃないかな。 …するとね、気になってくるんですよ。途中で出会う、死んだ子鹿。『バンビ』(=ディズニー)なのかねーやっぱり…そこんとこ読み解いてみたいような、読み解いても所詮はしゃーないような…。  自分的にはやっぱり、ジャームッシュは面白いけどそれ以上のモノじゃないなあ。イメージが広がらなさすぎで。ヤン・シュワンクマイエル作品みたいに、無辺の記号空間に放り込まれるような、脳がマッシロにリセットされる感覚がなく、常に何かの記号がついて回る。それは別に悪い事じゃないけど、オイラが求めているモノでもないのれす。 これは映画そのものの問題じゃなくて、やっぱ相性ってコトなんでしょうね。
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-05 02:54:38)
83.  パプリカ(2006)
ま、典型的なマッドハウス・アニメです。「『スチームボーイ』はカッチンコッチンなアニメだったから、今度はグニョ〜〜ンなアニメ作ってみようか」っていうノリで原作セレクトした感じですね。なのでストーリー展開もスチボーの時の反省の色がなく、猛烈にステレオ。敵に精神をヤラレちゃったキャラたちの筒井節丸出しトークもあんまし壊れた迫力がなくて「前衛劇ならまあ普通かナ」って程度。この落ち着きの良さは何とかならんのか? ただ、演出は狂気としか思えないです。夢と現実が交錯する話なワケで、モーフィングやらホワイトアウトやら何やらかんやらとにかくもう3桁では足りない程の効果の嵐です。アニメーション視覚効果大全集みたいなマニアックな凄さはありますね。マッドハウスは今回でまた一皮剥けて、いろいろノウハウを手にしたんじゃないかな。次こそは、次の大作アニメこそは期待だ(笑)。  …でも正直に言うと、トルンカスタジオならもっと低予算で、もっと驚かされる効果を使って、徹底して抽象化した絵作りで『パプリカ』を製作できたと思う。この映画に足りないのは、まさにそういうスパイスだと思うんだな。 なのでオイラ的には、劇中のセリフの通り「パプリカの不足した」ぬるアニメでした。
[映画館(邦画)] 6点(2006-12-11 23:29:17)(良:1票)
84.  暗いところで待ち合わせ
苦悩しつつ、わが人生最大のオマケ点数をつけて6点か7点。同じ主演コンビの『幻遊伝』と対になった、「自分の居場所」というテーマの別の解答(でも結果は同じ!)である点は評価しますが、クライマックスが小粒に過ぎます。 詳しいところは後日追加…。
[映画館(邦画)] 6点(2006-12-10 20:34:59)
85.  NOTHING ナッシング
なんかもう猛烈に『CUBE』頭わるい版。 最後までのあらすじを聞いてたから驚かなかったけど、本当にこいつら頭悪い。けど画面も単純・キャラも単純で、めっちゃ爽快感があったよ。特にあのエンディング(エンドクレジット前)は突き抜けた頭の悪さで凄かった! あの終わり方は高く評価します。 …とはいえ、途中で何度もベント・ハーメルの『卵の番人』を思い浮かべたんだよな。似たような仕掛け(受け要素ゼロ映画?)なのに、向こうは現実世界を舞台にして、とても味のある話になっている。ナタリはもっともっと肩の力を抜いて、「観客を波乱の展開で面白がらせよう」というつまらん姿勢を捨てるべきだったと思う(亀を軸にした不毛な三角関係が生まれるものと期待してたんだけどなあ…)。少なくともハーメルはそういうスタンスで映画を作って、逆説的に猛烈に面白くなったぞ。 まあ、あの状況下でもエキサイティングに生きちゃう二人を描くのが目的だったんだろうから、仕方ないのかもしれないけど。この映画の主役は「ねじくれた老人二人(しかも頭悪い)」って設定でやった方が最終的に面白かったと思う。  ネタ的には、高速道路の間にある家のポジションがモロにJ・G・バラード作『コンクリートの島』を意識してるワケで、ナタリ監督はこの頃から次回作『ハイライズ』のアイデアを練ってた事がうかがえますナ。てなこってオイラ的ナタリの本命・試金石は次回作『ハイライズ』なのれす。ここはちょっと低目の点数で(とは言っても『CUBE』よりはずっと高得点ですが)。
[DVD(吹替)] 6点(2006-07-22 03:14:39)
86.  帰って来たヨッパライ
狙いは断然、60年代映画のセックスシンボル緑魔子(異論はおありでしょうが)だったんですがね…ちょっとだけ世代がズレてるせいで、彼女の映画観たことなかったんすよ…そんな想いを吹き飛ばすくらいに北山修が若~ッ!! …いやオイラは彼のコトをまず“自切俳人”として認識する、ごく限られた世代なのですが…。 とまあ、あの時代の雰囲気をムンムンに感じながら、そして昔韓国・今北朝鮮、と完全に回帰してしまった世相(かつての韓国大統領朴ちゃんも今の将軍様並みに言われてたんよ)におののき、胸が一瞬映るだけの緑魔子のヌードにヘナヘナと脱力しつつ、シュールなようでいて辛気臭い展開に日本映画独自の湿気を感じてムシムシした上、教科書的な異化効果&予想外に骨太で安定感ありまくりのシナリオに萎え、来るべきカタストロフの普通さにキョトンとしちゃったワケです。 でも! 最後まで画面にかじりつくように見続けることができたのは、クルセイダーズ3人のとてつもなくヘボい演技力のおかげでした(口パク完全に合ってないし~ (^o^;)。いっやあ、あそこまで下手だと監督が狙った以上のシュールな映画になってしまうっすよ。表情ゼロで、あの棒読みのセリフが醸し出すトボケた雰囲気は、一度でも演劇の訓練を受けた人間ではやれないんじゃないかな。演技ではない天然のノホホンぶりが、作品が追う痛烈なテーマと絶妙なコントラストを作っていました。こぉれはレアだよ~。 緑魔子を堪能できたとは言い難い作品なので、また別の60年代映画にチャレンジするか…。 
[DVD(邦画)] 6点(2006-07-19 01:26:26)
87.  王立宇宙軍 オネアミスの翼
思うんだけどコレ、そんなにいい映画か~? ラストのサプライズを含めてSFとしては極めて普通だし、そもそもこのレベルで世界を作り込んでくれていないとレベルの低いツッコミで世界が崩壊してしまう。 オイラはこの映画をSF標準作と見ています。「人を愛する」ように訓練された映画人には脳の使い慣れていない部分の筋肉を酷使する事になる映画。人よりも「世界」を愛する観客に向くでしょう。  あと、ネタバレになりますが…。 初見の時、クライマックスで交わされる各国の言葉がヨーロッパ諸語の語素を基にしてい(るように聞こえ)て、その情報吸収力に感動したのですが、ゼネラルプロダクツにいた友人の話では“オタキング”で有名だった某社長が「こーゆー適当なのは俺に任せろォ!」とノリノリで買って出て、意味不明の外国語をスクリプティングしたんだそうな…このエピソードはちょっとショックだったっす…異世界構築に全てを賭けた作品だと思ってたんだけどねー。 完全に構築された異世界が見たいなら、本作よりOVAの「オーガス2」がオススメ。敵国の言語体系までが全て「設計」されています。あっちはちょっとビビるな。 ●追記:あ、でもクライマックスの「ここでやめたらオレたちただのバカじゃねーか」はいろんな場面でよく口にしますね。我が身の血となり肉となっている映画なのは間違いない。愛してはいますよ。
[映画館(邦画)] 6点(2006-06-24 01:58:52)
88.  いかレスラー
買ってきました。これから、見ます。覚悟は決めてます。点数は期待度。  ……実況鑑賞16分目。つかみはオッケー! 演技の大根なんて気にならないこの独特のノリが決め手ッ。 ……実況鑑賞33分目。初泣き。 ……実況鑑賞46分目。熱いぜ ……実況鑑賞52分目。これネタ? ……実況鑑賞70分目。再び熱くなってきたぜ! ……実況鑑賞80分目。燃え燃えだーッ! ……実況鑑賞85分目。はァ? ……実況中継87分目。おいおい『終』って何よ? ……結論。クライマックスやり逃げバカ映画でした(ある意味貴重かも)。点数は維持しときます。 ●追記:心に残る名台詞のサイズ制限に引っかかったんで、こっちにルー大柴の長台詞を引用しときます。「なあいかレスラー君。キミほど現在日本が抱えている混沌とした状況を体現しているレスラーは他にいない。隣国からの核の驚異、テロの驚異。増え続ける悪質犯罪。未知のウィルス。高齢化社会の不安、経済の不安、政治の不安。この時代の雰囲気にピッタリなんだよキミは。10本足のイカの怪物が、キミが日本人レスラーに倒される事でみんな元気になる。得体の知れない怪物が倒される事で、不安は希望に変わる。間違ってもキミは勝ってはならない。キミが日本人レスラーを苦しめ、でも最後は逆転されて負けるところを客は見たいんだ。しかし、影の主役はキミなんだ。イカになってくれてウチとしては返って好都合だ、キミが岩田貫一だとしたらね…イカがかな?」。これ、かなり怪獣特撮の本質を突いてます(いやまあルー大柴の演技には貫禄がないけど)。
[DVD(字幕)] 6点(2005-03-24 01:20:22)
89.  カブキマン
カブキは日本の古典的“大衆”芸能であるからして、当然ながらスーパーヒーロー物の要素を本質的に含んでいる。この舞台様式の裏に隠されたヒロイズムをアメコミヒーロー文化の文脈で解釈し直したのが…ごめんなさい嘘です叩かないで~。いわゆる「ガイジンの想像する勘違いジャパン」ってイメージを狙った企画だったんでしょうが、トロマに製作を任せた事(きっと安かったんだろうな)と、後の江戸木純氏が関わった事で、予想を遥かに上回るバカ映画となりました。当初予定が勘違い度50%だったとすれば、出来上がりは確信犯度98%くらいの高純度です。カブキマン、登場時に見栄切った後でオペラ歌ってますし。刺身じゃなくて生魚丸かじりしてますし。いや本当、捨てる金のあるバブル時代でないと完成しなかったでしょうねえ。ちなみに江戸木氏、序盤で凶弾に倒れる(ってよりミ○○を食ってるシーンの方がインパクト有)老歌舞伎役者サトウ爺をやってます。ほんとバカ映画に体張る人だなー。こんな映画を作るほどにはなれなくても、観て笑い転げるくらいの心の余裕が欲しい今日この頃。敬意を込めて6点献上。●追記:登録の際に imdb を漁っていて気付いたんですが、オーストラリアでは154分のディレクターズ・カット版つうのが公開されてるようです。すげえよ…どうやったらそんなに話が伸びるんだろう…?
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-01-04 19:38:29)
90.  ある殺し屋
仕事人の原点ですねー。おっそろしく地味で渋い。燻し銀どころか百年物の海泡石パイプの輝きだ…ってよくわかんねー例えですが。でも1点だけ気になる点があるので、現在の平均よりひとつ下げます。市川雷蔵、声が細すぎないか…? もっと落ち着いた男の低い声であるべきなんじゃ…? そこを藤田まこと流にアレンジした結果が必殺シリーズであるのか、オイラが先に中村主水を刷り込まれているが故の違和感なのか、判然とはしませんが。私的には市川雷蔵の殺し屋像は、完成形になっていないような気がする。続編『ある殺し屋の鍵』ではもっとエンタメして違和感がグッと減ってますが、それがいいのか悪いのかも判断できないな…。作品としての完成度は、小粒ながら素晴らしいと思います。
[ビデオ(字幕)] 6点(2004-12-25 02:07:15)
91.  CUTIE HONEY キューティーハニー
「もしかしてフルネームはクエンティン・タランティーノ・ハニーですか?」ってくらいギャグがスッポ抜けてるなあ。眉にシワを寄せて笑うのが好きなオイラは、カラオケのシーンなんかがジャストミートでした(「おいそこ、完璧ハニーじゃねえだろ」とか脳裏で呟きながらね)。スキャット入りまくりのBGMもグー。が、外してる玉はとことん外してる。全体的にはどう味わえばいいのか不明すぎで、まるでマンゴーとイカ墨とキーマカレーが乗ったピザ(しかもトマト抜き (^_^;)を食べた気分。脱力系ギャグに徹するかキッチュなアクションに徹するか、何か芯が欲しかったよー。あと、演技がクサいのはいいが、演技の手を抜いてるのは許せん。各人の力量でヤケクソに頑張る時、バカ映画でしか味わえない特別な感動が生まれるんよ、早見青児君。個人的にはここまでの作品が作れる時代になったんなら、あさりよしとおの毒々マンガ『マジカル☆キャンサー』をやってほすぃ…無理すかねぇ…。点は、『RED SHADOW 赤影』の配点を参考に減点。●追記:やべ、見たそもそもの目的を書き忘れてた。ハニメーション…10年前からチェコでヤン翁が撮ってるよ。本作の「実写アニメ」としての手のかけ方はまだ甘いと言わざるを得ない。本気でやれば人間の写真を「喋らせる」事も可能なのは『ファウスト』で証明済みなのダ。
6点(2004-12-11 00:43:20)(笑:1票) (良:1票)
92.  「超」怖い話A~闇の鴉
低予算でもいいんです! 怖くなくてもいいんです! ヒロイン目当てで借りたから、佐藤寛子がピュア~で可愛ければそれでいいんです! 実はこれを借りるためにネットレンタルに入会までしたんです! ま、話は怖いというよりドッキリ系なんだけどね。あと彼女のGカップを堪能できるシーンが少ないのはどうかと思う(お約束の全力疾走シーンも無理やり挿入した感じだし)。オイラには珍しく、ヒロインの可愛らしさだけで煩悩採点(苦笑)。
6点(2004-10-09 15:46:26)
93.  用心棒 《ネタバレ》 
どうしてもハメットの掃除屋ハードボイルド『血の収穫』を思い浮かべてしまう本作…って、いまぐぐってみたらまんま『血の収穫』の翻案なんだそうですなー。これでこの映画、ようやく俯瞰できたような気がした。あっちの勢力図は4極(ギャング2組織、労組実行部隊、警察)+探偵でわかりにくいが、こっちは2極(ギャングのみ)+用心棒なんで明快。そして、読者にも手の内を明かさないコンチネンタル・オプと違って喋る喋る(おかげで失敗もするが)。明快至上主義の黒澤ならではの大胆さ。アイデアの元は当時の世界が入り口に立ったばかりの「冷戦」だろう。が、キューバ危機の前なんだよね。なんだか後の世界の15年を縛っちゃったような造りだよなあ。ハメットは第一次大戦後に、あの世界多極化の騒乱を炭鉱町に封じ込める『血の収穫』を書いた。あれは一種の「戦後反省文」なわけだ。だからよけい、黒澤の物語構築力・時代を予見する力には目を見張るしかない。…と、ここまで誉めておきながら満点じゃないのは、好きな監督じゃないから(苦笑)。 ●追記:余談ながら、「三十郎」の名は口からでまかせだろう。読者(観客)に名を明かさないのが、オリジナル主人公コンチネンタル・オプのセールスポイントでもあったわけだから。 ●お願い、もうちょっと比較を続けさせて(笑)…原作ではマシンガンでギャングのアジトを包囲して、小屋が崩壊するまで撃ちまくった残酷シーン、本作では焼き討ち場面になるワケっすね。ちょっと地味すぎ~。ま、当時の技術とか予算とかを考えると贅沢な方なのはわかるけどね。『血の収穫』ではオプの策略に気付いた奴が「もうやめてくれ」と頼みに来るシーンがあって、これがゾクリと来たんだけど、『用心棒』では特にそういうシーンはない。ちょっと惜しい。代わりに卯之助という素晴らしいオリジナルキャラクターを放り込んで盛り上げてくれた。やっぱ漢の物語に宿敵は必要だよね。●さらに危なげな想像。『用心棒』=冷戦モデルに立つと、現実世界の桑畑三十郎は…もしかして…もしかして…フ○インなのか? ひええ~!
6点(2004-08-18 04:49:11)
94.  スチームボーイ STEAM BOY
一度は誉めたが全部撤回。よく考えたらコレと全く同じ手口(架空歴史+空想科学を突破口にした20世紀の戯画化)は『王立宇宙軍』で既に完成してる。しかも終わり方まで同じだぁ。王立作ったスタッフは平均年齢22歳。いまの大友監督みたいな立場の人間が、テーマ的にも内容的にも100%同じ事やっちゃイカンのじゃないすか? ええ心を鬼にして言いますよ。やるなら『ファイヤーボール』くらい壊れて下さい…もとい壊して下さい。
6点(2004-08-02 14:29:38)
95.  シンプル・プラン
最初観た時は「えーっ! これがライミ映画かよ~」って気がしたんですが、何年か経ってジワジワと沁みてきました。ライミって監督としては小者だと思うんだけど、逃げを打たずに堂々と演出する点が特徴です(だから『キャプテン・スーパーマーケット』なんかの自爆っぷりが凄いんだが…)。この映画は、ライミ流の「ごまかさない演出」が最大限プラスに働いて、田舎の人間像が上手に構築されていますね。個人的にはもっと田舎人の煩悩思考を全面に押し出して欲しかったけど、都会派監督にはこれが限界かな。あと、オイラ北海道人ですが、雪の描写は巧いですよ。雪の硬さ・柔らかさ・冷たさ・暖かさが肌に感じられるほどでした。これは原作の描写も影響してると思いますが、好得点です。
6点(2004-05-23 16:28:36)
96.  虹男
(訂正:1949年作品でした) なんか廉価版DVDがワゴンに出てたので、無我夢中でデフォ買い。 もちろん、オイラも「アレ」を期待してたんです。たぶん動くこともなく、一瞬しか出ないんだろうと覚悟を決 (詳細はブログにて)
[DVD(邦画)] 5点(2015-01-02 14:06:04)
97.  下妻物語 《ネタバレ》 
とりあえずまだ「やっと観終れたよ〜ん」ってだけ。2年かかったな…。 先月、猛烈に近世美術史にハマってたおかげで、ほとんど復習のような気分で鑑賞しました。ちなみに年末は忘年会が続いて2週間ほど不義理をしてしまいました、申し訳ありません青山先生(完全意味不明)。 なぜロココが百科辞典とフランス革命を産み出せたのか、その精神は現代にどう受け継がれているのか、またなぜ日本ではフランス式の革命が起こらなかったのか…画面からそんなモノばっか拾ってました。意外に奥が深くて、底なしのように大きくシンボリックな画。「誰が自分を司っているのか。神か? 社会か? 金か?」という命題に対する、西洋と東洋の意識の差。そういうもんが写ってましてね。 …え? それはオイラの目が悪い? いやいや、これは田舎道とレース模様がコラボした大きな成果でしょうよ。監督が意図したモノとは違うだろうけどさ。 低得点の理由は「大仏の下で泥だらけになった桃子が泣かなかった」、ただその一点だけ。原作付だから仕方ないのかも知れないけど、あの一点だけで致命的にダメな映画になりました。  まーこれはコメンタリーもしっかりチェックしてから後日レビューだなー。
[DVD(邦画)] 5点(2008-01-03 15:34:37)
98.  バベルの本 《ネタバレ》 
観ました観ました話題の『バベル』! いやあ日本パートでは役所広司と菊地凛子の息がピッタリ合って、彼らに襲いかかるブラピのクワッと開いた口がまたデカいこと…って、やめよう。時節柄やっておかねばらなぬお約束、虚しいボケだ。  えー、まずバスのオッサンの顔はホルヘ・ルイス・ボルヘスでおます。でもって彼の忘れた本を開くと、ページからバベルの塔がニョキ! …記号的な意味合いは明白というかまんまボルヘスが編纂した『バベルの図書館』、そして彼が古今の物語から怪獣の断片をかき集めた『幻獣辞典』ですな。内容的にも《京》だったか《翁》だったか、巨魚の項にこんな話があってね、個人的にはオドラデクとかミルメコレオとか、絵にしづらい奴をやって欲しかったんだけどまあいいか。このアニメは幻獣を描いた作品ではなく、『幻獣辞典』を「体験」してしまった者の脳内映像というのが正しいでしょう。 それ以上のモンでもないですが。とってもピュアな、とってもストレートなインスパイアです。  切り出した断片を紹介する事で、オリジナルよりも鮮やかな印象を読者へ投げ与えるのはボルヘスの得意技。この手法を使った最も有名な本『幻獣辞典』は、解説本としては極めて罪作りな内容でして、何しろコレ読んで期待して原典に当たったら全然面白くなかったヨーという経験多数(カフカの楽しみを教えてくれたのは感謝するけどさ)。本当にただ抜き出しただけなのに、原典より面白くなる魔法がかかってるとしか思えない(名付けて「幻獣ウルトラファイト」!…イマイチだ…)。そんなんだから憎まれてショーン・コネリーにやっつけられちゃうんだぞー…は、別の映画ですが…。 このあたりの「断片感」、そして「断片の方が全体よりも面白い」という感覚は、このアニメでも存分に描かれている。推察するに、山村浩二もオイラと同じに原典探しをしてガッカリした経験を持っているに相違ない。  余談だが、本作に登場する幻獣の登頂部は、後の『頭山』への布石になったと見た。まあボルヘスも落語『頭山』を知っていたら(奥さんは日系人だから可能性はある)『幻獣辞典』に入れていたかもしれないが…。
[DVD(邦画)] 5点(2007-05-01 04:11:06)
99.  うつせみ
面白い映画でしたが、困った。 最初から最後までオイラ、ほとんど人間を見てませんでした。ミヒャエル・ハネケの『セブンス コンチネント』と、そしてヤン・シュワンクマイエルの『ワイズマンとの休暇』と同系にある、家具と日用品の群像劇でした。オイラがタイトルつけるとすると『第七大陸から来た男』ですな(笑)。 …という風に解釈しながら観ていたので、後半から結末にかけては「前半でオイラの脳が観ていた絵」をご丁寧に繰り返してくれてるだけで、すっかり飽きてしまったという…嬉しいようで全然嬉しくない体験でした。しっかりした土台を作って、その上にまた丁寧な土台を築いたような感じ。入居しようと思ってたビルがない。 キム・ギドク監督、この程度で観客を煙に巻いたと思ったんなら甘い甘い。その先をお願いします。
[映画館(字幕)] 5点(2007-04-03 22:52:38)
100.  死の棘
まずこれが実話だってェのにどびっくり。そして、あってないようなストーリーに鬱。でも岸部×松坂の、狂気の中でも醜くならない演技に感動。いい映画です。最大の間違いは、これを観た直後に『ポゼッション』を観てしまった事かな…同じ話なのに対極の造り方のこの両作、どうしても比べてしまいがちです。そして軍配は、巧打を積み重ねて良作に仕上げた本作よりも、人間の壁を突き抜けたイザベル・アジャーニの悪魔的演技が全打席ホームランのように爆裂する『ポゼッション』に上がってしまうのは言うまでもない…力演の松坂慶子さんごめん。こりゃ相手が悪いよ。
5点(2004-04-17 18:32:57)
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