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1.  永遠のこどもたち 《ネタバレ》 
ホラー作品とカテゴライズされているし、随所にそういう演出はあるが、ホラーというよりも母子の関係、過去との関係の方にウェイトはあるように思う。  ■伏線の回収は、細かいシーンまでよく考えられていて非常にうまいと思う。ラストの展開はけっしてバッドエンドではないと受け止めた。過去に生きることを決め、シモンと一緒にいられるのだから、決して不幸ではないだろう  ■しかし、だからこそ逆に設定の不自然さが目立ってしまうように思った。トマスがいじめられて殺された話、その子供たちへの復讐、子供たちの遺体を回収に来る流れ、そして交通事故、シモンとラウラが5人の子供たちに狙われる展開、この辺がなぜそうなっているのかよく分からない設定だらけ。もう少し過去パートを詰めてくれた方がきちんと話に乗りこめたと思う。細かい部分が上質なだけにいささか残念
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-26 23:07:23)
2.  イースト/ウエスト 遥かなる祖国 《ネタバレ》 
第二次大戦後、ソ連への帰還を果たした亡命夫婦とその子供。だが、ソ連での状況はフランスでのそれよりはるかに悲惨だった。。。  ■アレクセイとマリーの仲は途中で破綻寸前のようになる。だが、最後の展開や途中でのスパイを巻く行動を見ると、アレクセイの行動はすべて計算ずくだったのではないかとさえ思えてくる。そうだとすると、自らのことを最愛の妻に嫌わせてまで、妻を守ろうとし、そして自らは去らないというこの悲劇的決断を下したアレクセイには同情を禁じ得ない。  ■こういってしまうとマリーの軽率さが目立つような気もするが、マリーの行動の方こそ恐らく観客には近く、またカメラもマリー目線である。これはそういう理由もあるだろう。  ■愛というもの、信じるということ、を考えさせられる秀作
[DVD(字幕)] 8点(2011-03-10 01:11:12)
3.  瞳の奥の秘密 《ネタバレ》 
見終わって、ずっしりと心に響いてくるタイプの映画。ロマンスとサスペンスをギリギリのところでかけ合わせていて、細部に甘いところはあるものの、非常に好感度は高い。でもメインは多分サスペンスでもロマンスでもなくて「人間は過去とどう向き合うか」という永遠の主題であろう。  ■カメラワークがとにかく秀逸。スタジアムの中に一気に引き込む回し方や、ゴメスと一緒に落ちていき、捕まるところまで撮っていく一連の長回しは圧巻。最後を扉が閉じて終わらせたところや、牢屋の小屋に入っていくシーンなど、細かなところにも写し方をこだわっている。  ■タイトルにもあるように「瞳」の演技が素晴らしく、まさに何も語らないところで「瞳で語る」ようなシーンも多い。駅の別れや誘うシーンなどのわかりやすいところから、タイプライターを打つちょっとしたシーンまで、瞳がいろいろと語ってくる。  ■最後の展開は決して私刑を擁護しているのではなく、まさに人は過去に囚われざるを得ず、特に「時間が止まってしまった」かのような男リカルドはあのようにならざるを得ない、そういう「不条理」を示しているのであろう。過去は忘れるのでもなかったことにするのでもなく、それにとらわれながらしか生きられないし、その中で最善を尽くすしかない。「よい方の選択肢を」とベンハミンにいうリカルドは、裏を返せば自分には選択肢すら与えられなかった(妻を失うしかなかった)ということを示唆しているのだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2011-02-21 01:20:51)(良:2票)
4.  アパートメント(1996) 《ネタバレ》 
よく出来た恋愛ミステリー。ラブストーリーではない。バラバラのピースがうまく組みあがっていくジグソーパズルのよう。複雑に時間を行き来し、場面場面の裏側が次々と明かされていく後半は頭をこんがらがらせながら一生懸命ついていく感じ。フランス版「ユージュアルサスペクツ」というのも納得。 恋愛を軸にして、重さと優雅さを加えた「運命じゃない人」のような映画かなぁ。 偶然と必然との絡み合い、結ばれてまたほどけていく糸のよう。  最後に。DVD化は本当によかった。ただ、パッケージの裏面はあまり読まないほうがいい。重大なヒントがあるから。  
[DVD(字幕)] 10点(2007-09-18 19:54:38)
5.  マシニスト 《ネタバレ》 
これだったら何でもありじゃん。こういうオチならそういう風に盛り上げないと。 クリスチャンベールが無駄にがんばってる。もっとがんばりがいのある映画がいっぱいあるだろうに。
[DVD(吹替)] 3点(2006-12-30 20:36:04)
6.  次に私が殺される 《ネタバレ》 
出てくる人はかなり少ないのに、最後の最後まで誰が犯人かわからなかった。さして暴力的ではないし、気楽に見れますね。 ただ一つ、邦題はどうにかするべき。別に「テシス」のままでもいいと思うのだが。
[DVD(吹替)] 8点(2006-12-19 08:58:50)
7.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 
あまりにもどんでん返しがみえみえなので・・・。下手な弁護士を使い続けた、の部分ですぐに分かった。「ユージュアルサスペクツ」に比べて、回想シーンがつまらないのでこの点数。  ちなみに、死刑で冤罪の問題を挙げる人は多いが、じゃあ死刑以外の刑罰なら冤罪になってもいいのか、という単純な疑問は無視されているようだ。 結局、冤罪の問題は裁判制度の側の問題であり、これはもちろん改善されるべきだが、刑罰の側の問題ではないだろう。 (この映画だと、被告人が意図的に死刑判決を受けるよう工作しているから、さすがに防ぎようはないが)
[DVD(吹替)] 5点(2006-12-18 19:22:46)
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