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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2594
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1.  チャッピー 《ネタバレ》 
自らの「創造主」である人間が瀕死状態となり、人工知能を備えたロボット(=チャッピー)は、即座にある“判断”をする。 あの時チャッピーは、人間の生死の確率を即座に見極めたから、病院に行くという選択肢を端から除外したのか。 それとも、人間に対して絶望し尽くした彼は、「創造主」が人間であること自体を認められなかったからこそ、あの選択に至ったのか。 ラストの“ママ”の顛末も含めて、物語はある意味ハッピーエンドを迎えたようにも見えるけれど、そこには人間に限りなく近づいたロボットの悲しみと闇が表れているように思えた。   ニール・ブロムカンプ監督作品は過去2作とも観てきているが、2作ともイントロダクションの時点では非常に興味が惹かれる反面、結局ハマらなかったというのが正直なところ。 この監督が描き出すSF映画の世界観は、リアリティーラインが独特で、どういうスタンスで観るべきかという部分で最終的に戸惑ってしまう。 特に衝撃のデビュー作とされる「第9地区」は、映画自体の紛れも無い“新しさ”は認めつつも、ストーリーテリングの破綻具合に乗り切ることが出来なかった。  そういわけで、再び故郷ヨハネスブルグを舞台にした今作に対しては、鑑賞前に一歩引いてしまっていたことは否めず、結局劇場鑑賞もスルーしてしまった。 しかし、結果としては、やはり映画館で観るべきだったと大いに後悔している。  “人工知能を育てる”というモチーフそのものは、過去のSF映画において散々使い古されてきたものだろう。 けれどこの映画は、人や生活を含めた「教育環境」に物語としての重点を置き、独自性を高めていると思う。 それが即ち“ヨハネスブルグ”という環境であり、その場所で“育つ”ということの「現実」をチャッピーという特異な存在を通じて雄弁に語っている。  監督は、デビュー作「第9地区」でヨハネスブルグを描き、ハリウッド進出を果たした二作目「エリジウム」では舞台自体は近未来のロサンゼルスという設定だったが、描き出された殺伐とした風景はヨハネスブルグにとても似通っていた。 その時点では、自身の故郷しか描けない引き出しの少なさが露呈されたようにも見えたけれど、今作を観た後ではその印象は修正された。  この監督にとっては、“ヨハネスブルグ”を描くこと自体が作家性であり、強烈な個性なのだと思う。 長く深い民族問題、政治問題を経て、今なお格差社会とそれに伴う犯罪が漫然とはびこる社会環境を、圧倒的な娯楽性を通じてタイムリーに描き続けることこそが、この映画監督の本懐なのだろう。 個性的で優れた映画監督として、その在り方は正しい。   出演陣では、監督の盟友であるシャールト・コプリーが三度起用され、モーションキャプチャーによるチャッピー役を好演している。 脇役・悪役に、シガニー・ウィーバーとヒュー・ジャックマンを配した布陣は豪華だが、彼らよりもずっと印象深かったのは、チャッピーの擬似両親となるギャング夫婦を演じた“ニンジャ&ヨーランディ・ヴィッサー”。 二人は、南アフリカ出身のラップグループ“ダイ・アントワード”のラッパーコンビで、役名そのままで実生活でも夫婦らしい。何ともアバンギャルドな夫婦だと思い、YouTubeで彼らの曲(今作劇中でも使用されている)を何曲か聴いてみたが、これがまた素晴らしく良い。  しばらくは、“ママ”と“パパ”の音楽を聴きながら、チャッピーよろしくギャング歩きをしたくなる衝動に駆られそうだ。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-11-17 23:52:44)(良:2票)
2.  第9地区 《ネタバレ》 
どういう“スタンス”で観るべきなのか、ということが結局掴みきれない映画だった。  南アフリカはヨハネスブルグに現れた巨大な円盤。それに乗り込んでいた数万人のエイリアンが、そのまま難民として住着く。 確実に地球人よりも高い科学力を持ち得ながら、異星への難民として劣悪な生活環境に身を落とすエイリアンたちは意味不明。そして、それを一旦は受け入れておいて、難民としての退去に役所仕事を繰り返す地球人たちは、もっと意味不明だ。  というわけで、基本となるストーリーは、整合しているようでどこまでも常軌を逸している。 その“普通じゃなさ”は、真面目な語り口になればなるほど破綻し、それこそがこの映画が狙ったシュールなユニークさだと思う。  真っ当なB級映画として捉えるのならば、とてもクオリティーの高い愛すべき映画となったかもしれない。  ただ問題は、今作がアカデミー作品賞にノミネートされていることだ。  「エビ」と揶揄されるエイリアンたちを差別の対象として描くことで、問題提起をしている部分は確かにあるのだろうが、そこにアカデミー賞にノミネートされるほどの映画としての深みがあるかというと、そんなことは決してない。  これは、奇妙な設定を奇妙なストーリーテリングで綴った悪趣味な悪ノリ映画であり、そういう風にプロモーションすることこそ、この映画の価値を正しく伝える唯一の方法だったと思う。  アカデミー賞という変な固定概念が付いてしまったせいで、「ふざけた映画だ」という印象が殊更に強まってしまった。
[映画館(字幕)] 4点(2010-05-05 23:41:12)(良:4票)
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