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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  スパイ・レジェンド 《ネタバレ》 
ロジャー・ドナルドソンは『スピーシーズ』や『ハングリー・ラビット』のようなどうしようもない映画を撮る一方で、たまに『追いつめられて』や『バンクジョブ』のような異常な切れ味の娯楽作を作ってしまう人物であり、有能なんだか無能なんだかよく分からない監督なので、とりあえずこの人の作品は自分の目で確かめるしかないなと思っているのですが、今回のドナルドソンはハズレの方のドナルドソンでした。 元はダニエル・クレイグ主演の予定がキャンセルされ、ドナルドソンが『ダンテズ・ピーク』で仕事をしたことがあり、かつ、クレイグの”前任者”であるブロスナンに白羽の矢が立てられたというプロダクションの経緯があるのですが、これがそもそもブロスナンのために準備されていた映画ではないかと思うほどよくハマっており、ブロスナンはとにかく最高でした。主人公は格闘でも銃撃でも無双状態の強さを誇り、情報収集能力にも長けて、美女からも惚れられる。こんな浮世離れしたスパイをこの時代に演じられる俳優はブロスナンくらいのものであり、常に必死さが付きまとうクレイグでは、こうはいかなかったと思います。 ただし、二転三転する物語の割には、大半の観客が最初に怪しいと感じた人物がやはり悪の元締めだったという展開に意外性がなかったり、これまた大半の観客が「何かあるな」と思っていたヒロインにやはり過去がありましたという展開にも面白みがなく、謎の隠し方が総じてうまくありません。さらには、ブロスナンの個性があまりに強すぎて、彼と張り合うこととなる元教え子(本来の主人公は彼なのでは?)や、ロシア側の女殺し屋の個性がほぼ埋没しており、これならばブロスナンの活躍を見せることに専念して物語を極力シンプルにした方が良かったのではないかと思います。
[インターネット(吹替)] 5点(2017-11-15 23:58:30)
2.  スロウ・ウェスト 《ネタバレ》 
新人監督の長編第一作目ながらマイケル・ファスベンダーとベン・メンデルソーンという信用できる俳優が揃って出演しており(ファスベンダーは製作総指揮も兼任)、低予算ながら光るもののある作品かと思ったのですが、私にはあまり良さが伝わってきませんでした。 情け無用の西部に暮し、「この土地は強くないと生きていけないのだ」と信じてきた賞金稼ぎ・サイラスが、強さとは対極にいるロマンチストの青年・ジェイと行動を共にする中で腕っぷし以外の強さを学んで人間的に成長する物語。そのコンセプトだけを見ると男泣き必至の激熱ドラマを期待させられるのですが、本編はどうにも盛り上がりきりません。そもそもサイラスは登場時点である程度善人であり、殺しに疲れている様子も見せるため、ジェイの存在が決定的に彼を変えるきっかけになったようには見えないのです。ほっといても、サイラスは作品のクライマックスで行き着いた境地に達したように思います。また、このテーマであればサイラスとジェイの価値観の違いや、それに起因する衝突をもっと見せるべきだったのに、二人の間であまりに波風が立たなさ過ぎていることも、作品からドラマ性を奪っています。 さらには、基本設定に納得いかない部分が多かったことも、ドラマへの没入感を阻害しています。被害者の親族であるジェイが許している中で、ローズ親子に賞金を懸けていたのは一体誰だったのか。ジェイは、なぜローズ親子の潜伏先を知っていたのか。サイラスは、なぜジェイについていけば賞金首のローズ親子に辿り着けることを知っていたのか。あまりに情報が端折られすぎていて、話がよくわからないことになっています。また、だだっ広い西部で登場人物が容易に出会うことができるというご都合主義も、作品の説得力を奪っています。 そんなメタメタな内容でしたが、唯一胸に刺さったのが移民親子による強盗のくだりでした。ジェイとサイラスが立ち寄った雑貨店に男女二人組の強盗が押し入ってくるのですが、明らかに不慣れな様子なので容易に反撃に遭い、彼らは撃ち殺されてしまいます。その後、ジェイとサイラスは店の外で待たされている子供二人を発見。このことから、男女は子供を食わせるために仕方なく悪事を働いたということが明らかになります。彼らは死ぬか奪うかの他に選択肢がないというところにまで追いつめられていたのです。また、子供が外国語を話していることから、この親子はつい最近アメリカに移住してきたということが推測されます。夢を抱いてアメリカに渡ってきたものの、弱肉強食の世界に飲まれてしまった移民の馴れの果て。サイラスは、俺らではこの子達を救えないのだから、そもそも手を差し伸べる必要はないという態度をとります。そして、冷酷ではあるがそれが事実である以上はサイラスに従わざるをえないジェイ。単純な善悪では割り切れないこの非情な展開は、当時の西部の混乱状態を見事に表現していたと思います。
[DVD(吹替)] 5点(2017-01-13 00:23:05)
3.  ステート・オブ・グレース 《ネタバレ》 
製作当時は伸び盛りの若手・中堅俳優を集めたつもりが、今になって見返すと錚々たるメンツが顔を揃えたクライムドラマ。『ゴッドファーザー』以来とも言えるほどのキャストの充実ぶりで、俳優のパフォーマンスを楽しむ映画としてはかなりレベルが高いです。 中でも突出しているのがゲイリー・オールドマンで、やっちゃいけないことをやらかして事態をどんどん悪化させる狂犬役なのですが、それと同時に情に厚く、さらには持って生まれた愛嬌からどこか憎めない魅力を放っているという極めて複雑な役どころながら、オールドマンはこれを完璧に演じています。彼の隣に座れば、ショーン・ペンすら脇役に甘んじてしまうほどの圧倒的な存在感とパフォーマンスであり、彼が作品の要となっています。 それだけに、オールドマン退場以降は映画全体が急激に失速しました。ショーン・ペン演じる主人公・テリーの苦悩は表層的だし、ロビン・ライト(本作ではやたら脱ぐ)との関係にもロミオとジュリエットのような痛々しさが足りておらず、いろいろと中途半端。そのようにいろんな要素が少しずつ欠けた状態だったため、ブチ切れたテリーが二丁拳銃で殴り込むクライマックスには唐突感があり、何とも消化不良でした。 また、敵役となるエド・ハリス演じるフランキーの人物像もうまく定まっていません。若いボスであるため隣町のイタリア系大親分からはボクちゃん扱いされている上に、そもそも貧弱なアイリッシュ系組織をまとめあげることにも苦労しており、内外からの批判にあっている不遇の存在。その苦悩はある程度描かれているものの、一方で人間性に問題があるともとれる言動も多く、同情すべき悪党なのか、断罪すべき悪人なのか、作品中での位置づけがよくわからないのです。彼が弟や幼馴染に対して抱く感情もはっきりと描写されていないため、組織防衛のための苦渋の決断にもドラマ性が伴っていません。エド・ハリスによる演技は悪くなかっただけに、脚本レベルでの掘り下げが不足していることが残念でした。
[DVD(字幕)] 5点(2015-08-15 02:27:27)
4.  スターダスト(2007)
『ロード・オブ・ザ・リング』と『ハリー・ポッター』の大ヒットに触発され、ファンタジー映画が乱発されていた時期に製作された一本。大したヒットにならず終わったので今の今まで鑑賞してこなかったのですが、これが見てビックリ。結構な完成度だったので驚かされました。『ロード・オブ・ザ・リング』のような重厚長大な大作ではないためジャンルの代表作にはなりえないものの、中規模作品としては、実に理想的なレベルでまとめられています。。。 ファンタジー小説では、読者は世界観を一から理解する必要があるし、登場人物の数も多くなりがちです。読み返しの利く書籍ならともかく、観客の側が能動的に情報量をコントロールできない映画という媒体においては、そのような雑多な要素をどうまとめあげるのかが大きな問題となります。『ロード・オブ・ザ・リング』のように、当初より3部作構成で製作されることが決定しており、シリーズを合計すればタップリとした上映時間を稼げる作品であれば、そうした問題への対処も容易にはなるのですが、大半の映画はそれほど恵まれた環境では製作されません。まず1本撮り、ヒットすれば続編を製作。第1作については、単品で成立する程度に話をまとめておく必要があります。そして、多くのファンタジー映画はここで躓きます。物語をコンパクトにまとめるという過程において、原作が持っていた魅力的な要素を多く切り捨ててしまい、焦点の定まらない凡作が出来上がってしまうのです。。。 本作についても、3つのパーティが同時に動き、さらには冒険に絡んでくるサブキャラの数も多く、かつ、舞台の移動も盛んであり、一本の映画の枠に収めるにはなかなか厄介な素材だったと言えます。しかし、マシュー・ヴォーンはこの複雑な物語を、奇跡的な手腕でまとめてみせています。各キャラクターの背景や行動原理を的確に伝えており、また、端正なビジュアルによって世界観の特徴も表現できており、観客に情報を与えるという作業を非常にスムーズにこなしているのです。特に感心したのは、感動の高ぶりとともにイヴェインが光を発するという処理であり、この設定を挟むことで、ドラマが非常にわかりやすくなっています。また、この原作には性や暴力が少なからず含まれているのですが、ヴォーンはそうした毒を描くという点でも躊躇しておらず、その結果、血の通った真っ当な物語として仕上がっています。
[DVD(吹替)] 8点(2013-11-18 00:46:39)(良:2票)
5.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 
映画は壮絶な拷問からはじまり、ジャマールから語られる人生は、目の前で母を殴り殺され、ヤクザに目を潰されかけ、兄貴は人殺しをしてヤクザの道に入り、惚れた女はヤクザの親分の女になっていたという、文章にするだけで鬱になりそうな内容。しかし映画には妙な明るさが漂っており、どれだけ酷い目に遭っても暗くならずに人生を突き進もうとするポジティブな映画でもあります。なかなか珍しい食感の映画だなぁと思って見ていたのですが、思い出せばダニー・ボイルが注目されるきっかけとなった「トレインスポッティング」も同様の感覚を持った作品でした。本作は新しいタイプの映画のようでいて、実はダニー・ボイルにとっては原点回帰のような作品なのです(便所へのダイブまで共通しています)。ボイルならではのこの食感による作品への貢献は大きく、ハッピーエンドで終わるのかバッドエンドで終わるのかがまるで見えてこないため、ジャマールの思いが届くのか最後の最後までハラハラさせられます。ラティカが電話に間に合うかどうかなんて、古典的な仕掛けなのにこれ以上ないほど手に汗握りましたよ。ラストでは、10人中9人の監督は不正解とするであろうところを、本作はあえて正解にしてジャマールに女と金の両方をプレゼントしてあげた本作の判断はなかなか粋。私は支持したいと思います。粋と言えば、最後のテロップにおける「ジャマールがクイズを正解できた理由‐運命だったから」という締めも粋でしょう。学はないが人生経験は誰よりも積んでいるジャマールが、その人生で見聞きしてきたことがクイズとして出題されるという展開はさすがに都合良すぎじゃないかと思っていたのですが、「運命だったから」なんて言われると、こちらも「うまいこと言うねぇ」と寓話としての美しさに納得せざるをえません。こういう良い意味での強引さこそ、作り話の醍醐味でしょう。映画の面白さの本質、物語の面白さの本質までを再認識させられた本作には、私は大満足しました。。。以下は本当に小さな問題点を指摘しますが、私が唯一引っ掛かったのはインド版みのもんたの反応です。インドでクイズミリオネアがウケているのは貧乏な視聴者に夢を見せられるからであり、その夢を実現しようとするジャマールの出現は、番組サイドからすれば歓迎すべきことのはず。しかし、司会者はなぜ彼の足を引っ張ろうとしたのか。ここだけが納得できませんでした。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2010-08-02 00:17:08)(良:1票)
6.  スパイ・ゲーム(2001) 《ネタバレ》 
公開時にはブラッド・ピット主演のアクション大作として宣伝されたため誤解を受けましたが、これは硬派で知的なサスペンスです(だからこそ、アクション大作への出演を嫌がるブラピもこの企画には参加したのでしょう)。「スパイ・ゲーム」は逆説的なタイトルで、これは鮮やかに敵を倒す痛快なアクション映画ではなく、神経を擦り減らすような死と背中合わせの駆け引きを描く作品です。よって派手なアクションはほとんどなく(終盤の救出作戦すら、地味な撃ち合いで終わる)、スパイという世界が持つ極限の緊迫感や、命をかけた「ゲーム」であることから生じる痛みを作品の核としています。序盤のベトナム以外にブラピが銃を撃つ場面はなく、カーチェイスも格闘もなし、敵と顔を合わせることもなし。現地の協力者を口説き、彼らを戦場に送り込む駆け引きがひたすら描かれます。作戦が敵に漏れていたため協力者を置き去りにして逃げたり、作戦の手はずを間違えて死なせてしまったりという痛みのドラマをきちんと描いており、スパイ映画としてはジェイソン・ボーン以上に誠実に作り込まれた作品だと言えます。。。と、このように硬派な作風であり、なおかつ過去の回想と現在の救出作戦が並行して語られるという厄介な構成をとるため、作りの誠実さの代償として娯楽性という意味では問題のある脚本だと言えるのですが、これがスコットの手腕により十分面白く作られていることには驚きます。派手な見せ場は少ないものの、美しいビジュアルにかっこいい音楽、キレのある編集により、勢いのあるアクションを見たような高揚感を味わえます。脚本にあったと思われる泥臭さは調度いい具合に抑えられており、必要以上に重い作品にしていません。ラスト、作戦名を聞いて師匠の仕業だと知るブラピと、ポルシェで颯爽と退場するレッドフォード、この締めはまさに痛快でした。話の交通整理もうまいもので、ややこしい構造の作品でありながら、特に混乱することがありません。困難な企画にあって、水準レベルのアクションは寝てても撮ることができ、プラスαの工夫に頭を使う余裕のあるトニー・スコットを引っ張って来られたことは幸運でした。そこいらの監督に任せていたら、観客の頭を混乱させるだけの映画になっていたことでしょう。頭空っぽの映画ばかり撮る監督だと思っていたトニー・スコットの見方が変わった一作です。
[DVD(吹替)] 9点(2009-08-14 11:45:24)(良:1票)
7.  スペースバンパイア
これって日曜洋画劇場で頻繁に放送されてましたよね。いい時代です。日曜洋画劇場って1ヶ月以上前から予告を流すんですけど、当時中学生の私は、予告の時点で見たくて見たくて仕方ありませんでした。だって、主演女優がずっと全裸の映画なんてありえませんよ。しかも予告のナレーションが「バンパイアによる地球侵略」とかって煽るもんで、裸に地球侵略だなんて、中坊にとっては夢のような映画でしたね。というよりも、青少年の妄想を完璧に形にしてくれた映画です。惑星ソラリスです。ディズニーランドよりも夢があります。サンクス淀長。で、本編ですけど、これが面白いんですよ。裸の嬉しさよりも、映画の面白さにひかれちゃいました。とくに後半のパニック描写がすばらしく、「これはエライものを見てるぞ」って思いましたね。しかも締めはちゃんと裸。わかってらっしゃる!
8点(2004-07-14 13:16:30)(笑:2票)
8.  スターリングラード(2001)
要するに「プライベート・ライアン」のジャクソン二等兵がやりたかったんでしょ。冒頭のスターリングラード攻防戦の圧倒的なテンション、密度には血がたぎりました。しかしそれ以後の失速ぶりが尋常ではありません。ソ連VSナチスのスナイパー合戦という最高の題材をとってるんだから、ケレン味爆発のバトルアクションか、もしくは「山猫は眠らない」のように超クールな仁義バトルに徹するか、どちらかにすればよかったんですよ。なのにどうでもいいドラマを入れようとするもんだから、結局何がやりたいのかわからなくなってます。スナイパーの描き方もあんまりで、エド・ハリスに先回りされて絶体絶命のジュード・ロー。焦った顔がアップになったかと思うと、次のシーンではスナイパー仲間のいる隠れ家に戻ってるんですよ。「フォーンブース」のコリン・ファレルが見たら泣くでしょうね。これはヨーロッパのインテリ監督に大作を撮らせた制作陣のミスです。レニー・ハーリンにでも撮らせてれば、ひょっとしたらギラーミンの「レマゲン鉄橋」クラスの映画にしたかもしれません。
2点(2004-06-30 17:25:35)(良:1票)
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